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釧路市東部の興津(おこつ)海岸に、国内最大級の砂岩脈「春採太郎(はるとりたろう)」があります。<br />春採太郎は約3800万年前の地殻変動で海底の地層の亀裂に砂が流入して固まり、隆起によって地上に姿を現した砂岩脈です。<br /><br />ここを見学するには海岸沿いを歩いて行く方法しかなく普段は海の中。<br />しかし、年に一度、潮位が下がる大潮の干潮時間帯に海岸を歩くことができます。<br /><br />今年は6月5日の昼に市民団体「釧路の魅力を創る会」が見学会を開催するので申し込みました。<br />当日は胴付で身を固め歩くこと25分、待望の「春採太郎」に出会うことができました。<br />海岸沿いはヌルヌルした昆布の絨毯の上を歩いたり、春採の大滝を越えたり、個人だけでは到底行けないところです。<br />また、北海道新聞の記者も参加し、インタビューを受けたりしたので、新聞記事と動画も旅行記の最後に掲載しました。<br /><br />「春採太郎」は市民対象の見学会なので、ネットで募集されることはなく、開催時期については4月以降に釧路市観光協会または「釧路の魅力を創る会」に問い合わせるといいと思います。<br /><br />なお、旅行記は下記資料を参考にしました。<br />・ヤマ(炭鉱)の喫茶ガイドセンター珈琲坂のブログ「春採大滝」、2013年7月9日<br />・北海道総合地質学研究センター川村信人「北海道最大の砂岩脈&quot;春採太郎&quot;」<br />・北海道新聞釧路版「最大級の砂岩脈「春採太郎」の見学会」、2019年6月7日<br />・ひがし北海道在住の管理人が巡る、炭鉱跡・戦争遺跡・工場夜景などの探索系写真ブログ「釧路市内の戦争遺跡~ヤマ(炭鉱)の語り部を訪ねて珈琲坂へ<br />・日南町観光協会「多里層のノジュール群」<br />

国内最大級の砂岩脈「春採太郎」見学会2019~年に一度大潮の時期に開催~(釧路)

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2019/06/05 - 2019/06/05

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かっちん

かっちんさん

釧路市東部の興津(おこつ)海岸に、国内最大級の砂岩脈「春採太郎(はるとりたろう)」があります。
春採太郎は約3800万年前の地殻変動で海底の地層の亀裂に砂が流入して固まり、隆起によって地上に姿を現した砂岩脈です。

ここを見学するには海岸沿いを歩いて行く方法しかなく普段は海の中。
しかし、年に一度、潮位が下がる大潮の干潮時間帯に海岸を歩くことができます。

今年は6月5日の昼に市民団体「釧路の魅力を創る会」が見学会を開催するので申し込みました。
当日は胴付で身を固め歩くこと25分、待望の「春採太郎」に出会うことができました。
海岸沿いはヌルヌルした昆布の絨毯の上を歩いたり、春採の大滝を越えたり、個人だけでは到底行けないところです。
また、北海道新聞の記者も参加し、インタビューを受けたりしたので、新聞記事と動画も旅行記の最後に掲載しました。

「春採太郎」は市民対象の見学会なので、ネットで募集されることはなく、開催時期については4月以降に釧路市観光協会または「釧路の魅力を創る会」に問い合わせるといいと思います。

なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・ヤマ(炭鉱)の喫茶ガイドセンター珈琲坂のブログ「春採大滝」、2013年7月9日
・北海道総合地質学研究センター川村信人「北海道最大の砂岩脈"春採太郎"」
・北海道新聞釧路版「最大級の砂岩脈「春採太郎」の見学会」、2019年6月7日
・ひがし北海道在住の管理人が巡る、炭鉱跡・戦争遺跡・工場夜景などの探索系写真ブログ「釧路市内の戦争遺跡~ヤマ(炭鉱)の語り部を訪ねて珈琲坂へ
・日南町観光協会「多里層のノジュール群」

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
同行者
カップル・夫婦(シニア)
交通手段
徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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  • 釧路市のイベント情報<br /><br />市民団体「釧路の魅力を創る会」が主催する「春採太郎見学会」(無料)。<br /><br />2009年から年に一度、潮位が下がる大潮に合わせて開催しています。<br />申し込みは清水さんに直接電話します。<br /><br />例年5月下旬~6月初旬が大潮の時期。<br />

    釧路市のイベント情報

    市民団体「釧路の魅力を創る会」が主催する「春採太郎見学会」(無料)。

    2009年から年に一度、潮位が下がる大潮に合わせて開催しています。
    申し込みは清水さんに直接電話します。

    例年5月下旬~6月初旬が大潮の時期。

  • 「釧路の魅力を創る会」(集合場所)<br /><br />釧路市内のトライアル益浦店駐車場に集合します。<br /><br />かっちん夫婦は清水さんのご厚意により、宿泊先の釧路市内の「東横イン」まで車で迎えに来てもらいました。<br />胴付は持っていないので、主催者側が用意していただけました。<br /><br />当日の参加者は11名。市内在住の方が多く、皆さん胴付を持っているのでビックリ!必需品なんですね。<br />小雨でしたが見学会を決行。<br /><br />当日、北海道新聞社釧路支局の記者が取材に訪れています。<br />

    「釧路の魅力を創る会」(集合場所)

    釧路市内のトライアル益浦店駐車場に集合します。

    かっちん夫婦は清水さんのご厚意により、宿泊先の釧路市内の「東横イン」まで車で迎えに来てもらいました。
    胴付は持っていないので、主催者側が用意していただけました。

    当日の参加者は11名。市内在住の方が多く、皆さん胴付を持っているのでビックリ!必需品なんですね。
    小雨でしたが見学会を決行。

    当日、北海道新聞社釧路支局の記者が取材に訪れています。

  • 胴付姿でいざ出発<br /><br />駐車場から興津(おこつ)小学校付近に移動し、近くの興津海岸に出て海岸を歩き始めます。<br />

    胴付姿でいざ出発

    駐車場から興津(おこつ)小学校付近に移動し、近くの興津海岸に出て海岸を歩き始めます。

  • 先頭は清水さん<br /><br />海食崖の断崖が続きます。<br />

    先頭は清水さん

    海食崖の断崖が続きます。

  • 浦幌層群雄別層の断崖<br /><br />断崖はおもに砂岩・シルト岩・礫岩互層からなる河川成層がぼほ水平に露出しています。<br />

    浦幌層群雄別層の断崖

    断崖はおもに砂岩・シルト岩・礫岩互層からなる河川成層がぼほ水平に露出しています。

  • ゴツゴツした岩の海岸<br />

    ゴツゴツした岩の海岸

  • 断崖に何やら木枠の残る穴が・・・<br /><br />これは太平洋戦争中の「トーチカ」、銃座跡です。<br /><br />今は危険なので埋められていますが、それらしき感じがします。<br />

    断崖に何やら木枠の残る穴が・・・

    これは太平洋戦争中の「トーチカ」、銃座跡です。

    今は危険なので埋められていますが、それらしき感じがします。

  • 昆布で覆われる海岸<br /><br />ヌルヌルと滑るので歩くのが大変!<br />

    昆布で覆われる海岸

    ヌルヌルと滑るので歩くのが大変!

  • 春採の大滝を見つめています<br /><br />昆布浜から砂浜に出て安心していると、次は滝越え。<br /><br />どうやって渡るの??<br />

    春採の大滝を見つめています

    昆布浜から砂浜に出て安心していると、次は滝越え。

    どうやって渡るの??

  • 海岸近くは川幅が狭そうだけど・・・<br />

    海岸近くは川幅が狭そうだけど・・・

  • 滝の水は綺麗<br /><br />これは太平洋炭鉱の坑内水を通気斜坑からポンプアップして排出し、海に流している人工の川と滝です。<br />

    イチオシ

    滝の水は綺麗

    これは太平洋炭鉱の坑内水を通気斜坑からポンプアップして排出し、海に流している人工の川と滝です。

  • ここなら大滝が渡れます<br />

    ここなら大滝が渡れます

  • 砂浜をさらに進みます<br />

    砂浜をさらに進みます

  • 興津海岸の断崖<br />

    興津海岸の断崖

  • 緑の海藻<br /><br />海藻が生えているところまで、普段は海の中。<br /><br />今日は大潮なので、海面の水位が下がり歩けます。<br />

    緑の海藻

    海藻が生えているところまで、普段は海の中。

    今日は大潮なので、海面の水位が下がり歩けます。

  • 垂直な砂岩脈「春採太郎」<br /><br />海岸入口から説明を聞きながら25分ほどで「春採太郎」到着。<br /><br />水平な層の間に、高さ約20m、幅4m以上のほぼ垂直な砂岩脈が露頭しています。<br /><br />この砂岩脈は永淵氏(1952:釧路地区に於ける砂岩脈・炭鉱技術)によって初めて記載され、「春採太郎」という愛称が付けられています。<br />

    イチオシ

    垂直な砂岩脈「春採太郎」

    海岸入口から説明を聞きながら25分ほどで「春採太郎」到着。

    水平な層の間に、高さ約20m、幅4m以上のほぼ垂直な砂岩脈が露頭しています。

    この砂岩脈は永淵氏(1952:釧路地区に於ける砂岩脈・炭鉱技術)によって初めて記載され、「春採太郎」という愛称が付けられています。

  • 巨大な「春採太郎」<br /><br />海岸に面した崖面に露出している砂岩脈は、一般的に1mを越えるものがほとんど無く、これは4m。<br /><br />国内最大級の砂岩脈です。<br />

    巨大な「春採太郎」

    海岸に面した崖面に露出している砂岩脈は、一般的に1mを越えるものがほとんど無く、これは4m。

    国内最大級の砂岩脈です。

  • 北海道新聞のカメラマン<br /><br />「春採太郎」の写真を撮っています。<br /><br />かっちん夫婦は取材でインタビューされています。<br />

    北海道新聞のカメラマン

    「春採太郎」の写真を撮っています。

    かっちん夫婦は取材でインタビューされています。

  • 「春採太郎」と水平層の境目<br />

    「春採太郎」と水平層の境目

  • さらに奥(西方向)へと進みます<br /><br />またまた昆布浜が登場。<br />

    さらに奥(西方向)へと進みます

    またまた昆布浜が登場。

  • 浦幌層群雄別層の岩肌<br />

    浦幌層群雄別層の岩肌

  • 「春採次郎」<br /><br />規模は小さいのですが幅約1.3mの砂岩脈があり、「春採次郎」と呼ばれています。<br />

    「春採次郎」

    規模は小さいのですが幅約1.3mの砂岩脈があり、「春採次郎」と呼ばれています。

  • このあたりで引き返します<br />

    このあたりで引き返します

  • 昆布の漂着する海岸<br /><br />同じ道を帰ります。<br />

    昆布の漂着する海岸

    同じ道を帰ります。

  • 薄茶色の断崖<br />

    薄茶色の断崖

  • うねりのある断崖<br />

    うねりのある断崖

  • 海岸線は滑らかなカーブ

    海岸線は滑らかなカーブ

  • 普段は歩けない海岸線<br />

    普段は歩けない海岸線

  • 春採の大滝<br /><br />ようやく雨があがってきました。

    春採の大滝

    ようやく雨があがってきました。

  • 大滝を越えます<br />

    大滝を越えます

  • 幅広い大滝の素晴らしい眺め<br />

    幅広い大滝の素晴らしい眺め

  • 岩に張り付く「イワベンケイ」<br />

    岩に張り付く「イワベンケイ」

  • 昆布みち<br /><br />ここはどうしても通らないといけない難所。<br />

    イチオシ

    昆布みち

    ここはどうしても通らないといけない難所。

  • 穴に入っている「ノジュール」<br /><br />「ノジュール」は砂岩や泥岩の中の砂や泥が周囲の母岩より硬い球状の団塊となっているもの。<br /><br />成因は化石や砂粒を核として岩石中の珪酸や岩酸塩などが農集沈殿しながら個結し、成長したものと考えられています。<br />

    イチオシ

    穴に入っている「ノジュール」

    「ノジュール」は砂岩や泥岩の中の砂や泥が周囲の母岩より硬い球状の団塊となっているもの。

    成因は化石や砂粒を核として岩石中の珪酸や岩酸塩などが農集沈殿しながら個結し、成長したものと考えられています。

  • 昆布漁師かな??<br />

    昆布漁師かな??

  • 北海道新聞釧路版<br /><br />6月7日朝刊の新聞記事に見学会の様子が掲載されました。<br />写真のかっちんは右から4番目。家内は3番目。<br /><br />北海道新聞撮影の動画もネットで公開されています。<br />「太古の「彫刻」に歓声 釧路・砂岩脈「春採太郎」見学会(2019/06/07)」<br />https://www.hokkaido-np.co.jp/movies/detail/6045268273001<br /><br />最後に、地質学的にも珍しい「春採太郎」を見学することができ、感動ものです。<br />

    北海道新聞釧路版

    6月7日朝刊の新聞記事に見学会の様子が掲載されました。
    写真のかっちんは右から4番目。家内は3番目。

    北海道新聞撮影の動画もネットで公開されています。
    「太古の「彫刻」に歓声 釧路・砂岩脈「春採太郎」見学会(2019/06/07)」
    https://www.hokkaido-np.co.jp/movies/detail/6045268273001

    最後に、地質学的にも珍しい「春採太郎」を見学することができ、感動ものです。

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