香港デモ最前線で催涙ガスを吸ってきた

2019/10/25 - 2019/10/28

航空券をとったときはまだなんともなかったんです、本当に。あれよあれよと香港が情勢不安に、夏には外務省の危険情報レベル1が出され、今現在まで継続しています。キャンセル代を払ってでもキャンセルすることも考えましたが、今の香港を自分の目で見たいし、何より香港の友人たちに会いたかったので、すこしビビリながらも香港へ行ってきました。現地の友人に連れられてチムサーチョイのデモにも行ってきました。

エリア 香港(香港)

カオルンの市街地についてまず目に入ったのが、抗議者の落書きを消す雇われ人でした。

「自由を守る」日本語も書いてありました。

カオルンの大通りネイザンロードはどこを歩いても抗議者の落書きだらけでした。

モンコック駅はかなり激しく破壊されていました。地下鉄を運営する「港鉄」が中国共産党寄りであるとして「党鉄」と呼ばれて批判されています。（港と党の広東語の発音が似ている）

閉鎖されているモンコック駅の地下鉄出入口。

抗議の張り紙が地面にも貼られています。

批判の的、行政長官キャリーラム氏。遺影のデザインの上には「人面獣心」、下には「柒柒柒」　「柒」は広東語の罵り言葉であると同時に「七」と同音です。キャリーラムがたった777票の間接選挙で選ばれたことを揶揄しており、直接選挙を求める意味が込められています。

ボイコットリストがあちらこちらに貼られています。吉野家は日本の吉野家とは経営陣が違うそうです。経営トップが中国人だか中国寄りということで批判されています。

MTRボイコットの呼びかけです。以前に、運行中の列車内に警察を入れるなどし乗客が怪我をしたこと、また、デモ・集会が行いにくいように週末や夜の運行を停止していることが批判の理由です。

カオルン側の通り「上海街」の「上海」の字がスプレーで消されています。

破壊されて修復中のMTRの駅内部。立ち入り不可です。

中国のケータイメーカー、シャオミーの店舗も破壊されていました。

破壊されて使用不可能なMTRのエレベーター。

中国銀行も当然、大きく破壊されていました。金の力で香港を中国本土に寄せようとする象徴的な存在ですからね。

なかなかセンスあるなあ。「黒」＝ヤクザを意味します。

土曜日にチムサーチョイのデモに行ってきました。ものすごい人で、みな大きな声で警察への批判や、「時代革命，光復香港」などと叫んでいました。

デモによる交通麻痺を解消するため、警察が突如催涙弾を放ちました。やや離れたところにいましたが、前方から人が叫びながら大勢走って逃げてきたので結構怖かったです。息を吸わないようにしましたが、目と鼻に沁みるような刺激がしばらく続きました。走って逃げてきた人たちはみんな目が真っ赤になって涙を流していました。

香港島中心部やカオルン中心部以外にも、太古や、新界エリアの元朗や荃湾などでも衝突が起こっています。香港のありとあらゆる場所で。

抗議者の落書きだらけのMTRの駅。

今の香港を象徴するスローガンですね。

「レノンウォール」に貼られた、あちこちで開かれるデモ、抗議集会のビラです。

「自由を与えよ、さもなくば死を」