2019/11/02 - 2019/11/02
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chiaki-kさん
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八ッ場ダム(やんばダム)は利根川の主要な支流である吾妻川の中流部、群馬県吾妻郡長野原町川原湯地区に国土交通省関東地方整備局により建設が進められている多目的ダム。
当初2015年の完成予定だったが、諸般の事情により2020年に延長されている。高さ116mの重力式コンクリートダムで、神奈川県を除く関東1都5県の水がめとしては9番目のダムである。ダム本体はほとんど完成しているので、2019年10月1日から試験湛水を開始、予定では2020年の3月に満水となるはずだったが、2019年10月12日に関東や東北地方に大きな被害をもたらした台風19号によりほぼ1日で満水状態となったことがTVニュース等で伝えられたので、どんな様子なのか見に行ってきた。(まあ、一種の野次馬かも)
写真は長野原町から榛名湖方面へ抜ける国道406号線の途中から撮影したものだが、ほぼ満水となった”八ッ場湖”(で、いいのか?)が望めた。
*”八ッ場あがつま湖”と命名されました。
2024/03/10 一部修正
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2010年7月に同じ場所から撮影。湖面3号橋と湖面2号橋は出来ていたが、”八ッ場湖”はもちろん、湖面1号橋とダムは出来ていない。
八ッ場ダム建設計画は、1949年からスタートするが、このダムが当初計画どおりに完成すると、川原湯温泉街を始め340世帯が完全に水没するほか、名勝で天然記念物でもある吾妻峡が水没し、一挙に観光資源が喪失することが心配され頑強なダム建設反対運動が起きた。 一度は消えかけたダム計画だったが、群馬県が生活再建案を提示したのを皮切りとして、地元も同様な再建策を次々と打ち出した。そして、対策を支援するため、1973年には水源地域対策特別措置法も制定されている。この法律によって、様々な生活再建対策事業を受益者である東京都など下流部の地方公共団体の負担金によって行うことが可能となった。(Wikipedia参照) -
2009年8月30日に行われた総選挙では、「時代に合わない国の大型直轄事業は全面的に見直す」とマニフェストに掲げた民主党が衆議院第一党となり、鳩山由紀夫内閣が発足する。国土交通大臣に就任した前原誠司は、認証式後の就任会見において八ッ場ダムの事業中止を明言し、鳩山由紀夫首相も翌17日の記者会見でこれを支持した。(Wikipedia参照・写真は吾妻峡のダム建設予定地)
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しかし、永年にわたる国との対立の末に苦渋の判断を下して代替地転居と事業執行を待つばかりとなっていた関係者の反発は大きく、長野原町議会は9月17日、「八ツ場ダム建設事業の継続を求める意見書」を採択した。また、水源地域対策特別措置法に基づき事業資金の一部を負担した共同事業者である群馬県知事の大沢正明は同日、「地元住民の方々の意見、関係市町村、共同事業者である1都5県の意見を聞くことなく、建設を中止としたことは言語道断で、極めて遺憾」とコメントした。同じ共同事業者である東京都、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県の各都県知事からも同様に建設中止に対する批判や中止の際の負担金返却要求の声が上がった。 (Wikipedia参照・写真は道の駅にあった事業計画模型)
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2011年12月9日、東京都知事石原慎太郎を始め地域6県の知事は、「八ッ場ダム建設事業の継続の決断を求める緊急声明」を発表。 これに対し民主党の一部議員やダム建設に反対する市民グループは、「国土交通省の都合のよいデータが使われ、実際よりもはるかに高い効果があがるとしている」などの問題点を指摘し反対した。
12月22日、国土交通相の前田武志は、建設予定地のある同県長野原町でこれまでの混乱を謝罪、会見では「公約通りの結果が得られなかったのは残念だが、苦渋の決断をした」として八ツ場ダムの建設再開を表明した。このような複雑な経過を経て2015年1月21日、本体工事が開始された。 -
2019年11月2日、佐久の自宅をスティングレーで出発。軽井沢を左折、国道146号線をひた走り、峰の茶屋を超えて1時間15分ほどで長野原町へ。
写真は台風19号の豪雨で出現した”八ッ場湖”沿いの国道145号線、なんと4車線! 左側に”八ッ場湖”をまたぐ丸岩大橋(湖面3号橋)が見えてきた。なお、あと7枚も含めて、この画像は最近購入したドライブレコーダーからの切り出しなので、画像は粗く、日付・時刻は適当なので、ご承知置きを。 -
道の駅「八ッ場ふるさと館」手前で右折、県道375号線、不動大橋(湖面2号橋)を渡る。画像はドラレコを左に回して撮影。
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水没した旧川原湯地区から引っ越した、新「川原湯」地区の案内標識。この道路は県道なので交通量は少ない。そして建物も少ない。
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ダム計画が始まった頃は340戸ほどあった世帯が、時間の経過とともに50戸ほどになってしまった。これは、ダムが完成するまでに時間を要したことと、移転代替地を分譲する際の価格が、地元の人の多くが期待したほどには安くなかったことが原因と言われている。
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3番目の橋はこの先を左折。
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県道377号線、八ッ場大橋(湖面1号橋)を渡る。
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再び、ドラレコを左に回して撮影。
このように、さほど離れていない場所に長大な高架橋が3本もかかったのも、”八ッ場湖”で分断される川原湯地区の一体感を保ち、生活を保障することが狙いであることは解るが、一本で100億円位かかった橋が3本も本当に必要だったのか疑問は残る。 -
国道を右折、500mほど走った所にダムを見学するための展望台「やんば見放台」が設置されている。
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無料駐車場と「そば店」がある。この日は連休初日でもあり、大型バスまで駐まっていた。
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展望台「やんば見放台」に登頂、観光客で賑やかだった。
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ほぼ一日で出来上がった”八ッ場湖”は写真の通り、ミルクティー・一色。なお、ダム本体はほぼ完成しており、現在は管理棟と外構の工事などが進められている。
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試験湛水をはじめる前はこんな状態だったが・・・(Wikipediaより)
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ほぼ1日でこんな状態になってしまった。
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台風19号の影響により、長野原観測所では347ミリメートル(10月11日2時~13日5時/時間最大37ミリメートル - 12日18時)の降雨を観測。このため、土砂崩れや法面の崩落なども発生したので、水の色はまっ茶色に濁っており”湖”としての眺望は望めない。
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「やんば見放台」から2kmほど上流に移動。不動橋のたもとにある「道の駅八ッ場ふるさと館」は観光客で大賑わいだった。本館の方はレジが大行列だったので、手前にあったヤマザキYショップに入っていたパン屋さんで、おいしそうなクロワッサンなどを購入する。
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9年前の2010年に遡ると、国道沿いにこんな広報センターがあった。
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センターの前には旧国道145号線があり、見上げると湖面2号橋が、まるでモニュメントのように聳えていたが、今はこのセンターも旧国道もダム湖の底に沈んでしまった。(サンバーは沈んでいない!)
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長野原から榛名湖方面へ抜ける国道406号線の途中から”八ッ場湖”を望む。
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9年前も同じ場所から撮影している。
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それがこの写真。緑に覆われた峡谷が美しかった。
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「流域内の治水ということを考えると、1つの施設が能力を発揮し、利根川の洪水を防いだとは言えない」との否定的な意見もあるが、少なくとも下流にある東吾妻町、中之条町、渋川市などの吾妻川流域の自治体は守られたはずだ。完成までに70年という歳月と数千億円という巨費を投じ、多くの人々の汗と涙と怒りと悲しみを綴ってきた八ッ場ダムに、まあ、今回ばかりは一定の評価を与えても悪くないと思う。
ただ、これは計画当初から指摘されていたことであるが、今後このダムを治水用に使うのか、水源用に使うのか、発電用なのか、はたまた観光用なのかによって使用形態が、まったく異なってしまうので、今後改めて熟慮に熟慮を重ねる必要があると思われる。
2019年11月4日 chiaki-k記す
2024/03/10 一部修正
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この旅行記へのコメント (2)
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- Decoさん 2021/03/01 19:56:58
- 八ッ場ダム
- 10年ほど前、話題になったやんばダム。九州に住んでいる私には、その時は重要な問題という認識はあっても、身近な問題とは感じられませんでした。chiaki-kさんの旅行記で写真を見ながら説明していただいて、実感として感じられるような気がします。
ダム建設は難しい問題ですよね。立ち退きにしても、住んでいた人には昔からの生活の基盤が地域まるごと失われるわけですから。若い人はまだよいにしても、生計を立てて家族を養っている人、ずっとその土地で生きてきたお年寄りの方々には厳しい話だと思います。
その一方、私の住む九州でも熊本の人吉付近は水害にあって、やっぱりダムを作っておけばよかったという話も出ています(計画はあったものの中止になったらしい)。ただ、ダムの利用方法や管理方法、chiaki-kさんのコメントを読んでも難しいですね。私も結論を出すことができません。私が住む福岡南部では、水害に備えて農耕地に巡らされたクリークを活用するとか、水田に誘導するとか議論されています。なんでもクリークが発達した柳川近辺では大雨の前に水位を下げていて、災害を防いだそうです。
昨年7月の豪雨は本当に凄まじく、我が家は目立った被害はありませんでしたが、大雨に慣れているつもりだった私も恐怖心を感じました。雨台風の一番激しいときの状態が、断続的にですが24時間近く続きましたから。
九州に限らず、大雨は日本全国で被害をもたらし、その降り方も過去とは違ったものになってきています。その意味では「やんばダム」の問題、日本全国に通じるものなのでしょうね。
- chiaki-kさん からの返信 2021/03/02 11:12:24
- 東の八ッ場・西の川辺川
- ・
Decoさん、こんにちは。群馬旅行記に”いいね”を
ありがとうございます。
旅行記中にも少し触れておきましたが、2019年10月の19号台風
(長野市で千曲川が氾濫した台風)では、私の住む佐久地域で
も2日以上続いた大雨により数カ所で河川が氾濫し、もともと
災害の少ない地域にしては100年に一度と言われる大きな災害が
発生しました。
幸い私の家は無事でしたが、多くの家が被災し、道路や橋が
流されたりして、2名の方が亡くなっています。2000年7月に
発生した所謂”熊本豪雨”はTVニュースで見ましたが、人吉市
を始め、球磨川流域で大きな被害が発生しました。
”東の八ッ場、西の川辺川”と言われた日本の大きなダム問題
がありますが、八ッ場の方は長い時間をかけて地元の理解を得て
昨年ダムは完成しました。しかし川辺川の方は地元の首長や
県知事まで反対側に回ってしまったので、全く進んでいません。
”熊本豪雨”後、状況が少し変わってきたようですが、治水面
から考えると、ダムが一つ出来た程度では、温暖化による最近
の異常気象とも言える豪雨による災害を完全に防ぐことは出来
ないと思います。しかし、防災は出来なくても減災となる一つ
の手段にはなると思います。
今、千曲川では河床を掘り下げたり、川幅を広げる工事が続いて
いますが、さらには新たな遊水池の計画も上がっています。こ
れは江戸時代からある方法で、普段は水田として耕作する田圃の
川下側を常に開けておき、増水時は川の水を逆行するように引き
入れ、収まった後は自然に水は川へ戻るというものです。
このように治水は様々な方法が考えられますが、ダムもそのうち
の一つの手段としてとらえて、検討に検討を重ねる必要があるか
と思います。
では、また。
chiaki-k
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