みちのく天童温泉　愛と哀しみの若松寺

2019/10/30 - 2019/10/30

みちのく天童温泉。
「めでた　めでたの　若松様よ」と山形県民謡の「花笠音頭」にうたわれる鈴立山若松寺。山形県の村山地方にある「最上三十三観音」の第一番目の札所になります。縁結びの寺として知られ、良縁を求めて多くの人が参拝に訪れます。
しかし、この寺には哀しみにあふれる、あるものがあります。
ミステリー小説のタイトルのようになってしまいましたが、若松寺の参拝の記録です。

エリア 天童温泉(山形)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: その他
• 交通手段: 自家用車

若松寺までは天童温泉からクルマで１５分くらいかかります。山の中にありますが、アプローチは楽です。
駐車場にクルマを止めると、そこに入口があります。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

縁むすび祈願祭も行われています。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

売店もあるようですが、この日は閉まっていました。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

「花笠音頭」の碑もあります。山形県村山地方では、若松寺は若松さまの愛称で親しまれています。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

門を入るとすぐにある子育て地蔵堂です。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

こちらの乳の部分を撫でると、乳が良く出るようになるそうです。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

線香をたくところ。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

そして本堂です。本堂内は立ち入り自由です。
こちらの建物は国指定重要文化財に指定されています。
慶長年間山形城主最上義光の庇護をうけ、大修理が行われています。
縁結びのご利益を求めて、お忍びで芸能人も来てるとか…。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

霊園の案内板に、ここが神社ではなく寺だ、ということを実感させられます。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

元三大師堂です。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

鐘楼堂です。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

若松寺からは天童市内が小さく見えます。クルマで結構登ってきました。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

福聚観音。福が聚まる観音様だそうです。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

地蔵様。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

こちらにも地蔵様。
水子の霊を供養する場所です。
縁結びの寺で有名ですが、それだけではないのが若松寺です。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

こちらも仏像。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

祈願所、若松寺の本坊になります。
ここの内部は撮影禁止。最近のムカサリ絵馬が掛けてあるからです。
ムカサリとは山形弁で「婚礼」のこと。結婚せずに亡くなった人のために、死後の世界でのしあわせな結婚を願って近親者が奉納する絵馬です。
絵馬と言っても神社の絵とは違い、こちらはタキシードやウエディングドレスを着た人の絵が中心です。
享年3歳、自分の子供が成長した姿を想像し描いた絵馬。
享年42歳で二人の名前とリングがふたつ。何が起こったのか。
水子。親のつらさが伝わってきます。
絵馬は明るい顔で書かれている分、親や親族の哀しさが伝わってきます。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

本坊となりでは、巡礼セット、お守りのほか、御朱印の受付もしています。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

「花の山形　紅葉の天童」と「花笠音頭」に唄われていますが、天童なので赤くなった紅葉を入れて本坊をパチリ。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

日本遺産にもなっています。山寺と合わせてこちらもご参拝を。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会

最後に寺の別の場所にある古いムカサリ絵馬です。
若くして戦死した軍人さん。小さくして亡くなった子供。この絵馬を見ていると悲しくなりますが、あの世で幸せな結婚をしていてくれたらと願わずにはいられませんでした。

若松寺。そこには縁結びと死後の世界が交錯する、愛と哀しみの場所だった。

若松寺 <若松観音> 寺・神社・教会