秋の特別編　デュッセルドルフ　ライン川のオクトーバーフェスト

2015/09/28 - 2015/09/28

秋の訪れ。9月も下旬となると、ドイツには各所に青と白のフラッグがはためくようになる。そう、オクトーバフェストの到来である。
オクトーバフェストとはその名があらわす通りの１０月自体が本番なのではない。9月の末から１０月最初にかけてバイエルン州はミュンヘンにおいて行われるビールイベントである。ビール好きならば一度は行ってみたい。ドイツにいるならば、なおさらだ。しかしである。オクトーバフェストは世界に名だたる酔っ払いイベント。とてもではないが子連れで行けるものではない。そうでなくとも僕しか飲まない我が家では「え？オクトーバフェスト？酔っ払いいっぱいでしょ（ジト目）？」という感じである。だが悲しむなかれ、ドイツではこの時期いたる所でオクトーバフェストにあやかって、プチオクトーバフェストが現れる。バイエルン州の水色と白の市松模様の旗をはためかせ、ミュンヘン醸造のビール、白ソーセージ、プレッツェル、そしてシュバイネハクセをサーブするレストランが現れるのだ。ここデュッセルドルフも例外ではない。ライン川のほとりのビアガーデンはこの時期ばかりは地元醸造アルトビールよりもバイエルンに傾く。
さあ、行こう。子連れOK、青空の健全なオクトーバフェストへ。実は静かに家族だけでのんびりと過ごすビアガーデンの方が、僕は好きなのだ。・・・本当だよ、妻よ。

エリア デュッセルドルフ(ドイツ)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: 乳幼児連れ家族旅行
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

「おぉ～、バイエルンフラッグだー」
デュッセルドルフの旧市街を抜けてライン川沿いに出ると、水色と白の市松模様がはためいていた。このあたりは気持ちのいいビアガーデンになっていて、いつも賑わっているのだが、今日は少し雰囲気が違う。オクトーバフェスト仕様だ。
たまたま妻がこの期間限定のフェアをインターネットで見つけてくれて、誘ってくれたのだ。飲まない妻にも、もちろん他にお目当てがある。
「白ソーセージ食べようねー」
「うん！プレッチェルも～」
妻と娘が楽しそうに階段を下りていく。
「よ～し、パパもシュバイネハクセとビールだー」
「え？飲むの？」
ええー？オクトーバフェストですよ？

干し草のロールが三段重ね。これは毎年出るシンボルのようである。添えられた大きなかぼちゃが季節感を出す。こういうさりげない粋なオブジェが本当にドイツは素敵だ。

川に面した席をとった。こじんまりとした席で、家族だけで座れるいい席を確保。

さて、まずはやっぱりビール。デュッセルドルフ名物のアルトビールではなく、僕の好きなヴァイスビールでもなく、今日はやっぱりミュンヘンのピルスを飲もう。大きめのジョッキが来る。秋の風が吹く河岸、青空の下で飲むビールはもう最高である。

料理が次々と届く。シュニッチェル（カツレツ）、白ソーセージとプレッチェル、そしてシュバイネハクセ（豚のすね肉の丸焼き）。ビールが進む進む。白ソーセージにはハニーマスタードを。

そしてやっぱり最後はアルトビールを飲んでしまった。Uerige(ユーリゲ）のアルト。本店はいつもいっぱいで酔っ払いばっかりだけど、ここでもちゃんとタップからのUerigeアルトが飲める。穴場である。
ユーリゲのアルトビールは少し苦みが強い。個人的にはDiebelなんかがすっきりしてて好きなんだけど（グリーンのラベルデザインも含めて好き）、たまにはがつんと苦いアルトも悪くない。

食事のあとは、みんなでワッフルを買って食べた。熱々の焼きたてワッフルにチェリーとアイス。大きなワッフルに惜しげもなくトッピングしてくれる。びっくりするくらいおいしい。

天気の良い秋の昼下がり、最高のランチだった。
結論。別にオクトーバフェストじゃなくったって、ライン川沿いじゃなくったって、ドイツのビアガーデンは最高だ。