2019/04/08 - 2019/04/08
11位(同エリア142件中)
かっちんさん
岡山県北部に位置する真庭市別所には、山里の丘陵に堂々と空に向かってそびえ立つ、孤高の一本桜「醍醐桜(だいござくら)」があります。
樹齢は1000年、県下一の巨木といわれ、新日本名木百選にも選ばれた見事な桜です。
目通り7.1m、根本周囲9.2m、枝張り東西南北20m、樹高18m。種類はアズマヒガン(ヒガンザクラの一種)で、昭和47年(1972)に岡山県の天然記念物に指定されています。
伝説によれば、元弘2年(1332)後醍醐天皇が隠岐、配流の際にこの桜を見て賞賛したといわれ、この名がつきました。
NHK-BSで放送されている新日本風土記のオープニング映像に巨木の醍醐桜が登場し、記憶にある方もいると思います。
2019年の醍醐桜の開花状況は、4/4に開花、4/6に5分咲き、4/7に満開になりました。
醍醐桜へのアクセスは公共交通機関がなく、姫新線美作落合(みまさかおちあい)駅からタクシーか、姫新線月田(つきだ)駅から徒歩のいずれかになります。
月田には今でも虫籠窓のある古い町並みが残されており、「月田ヒノキ」をはじめ木材産業で栄えてきた町です。
今日は、滞在している津山から姫新線に乗り、行きは美作落合駅から醍醐桜まで17kmをタクシー(\5000弱、前日予約)を利用します。
帰りは月田駅まで約7kmの車道を歩きます。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・真庭市役所「醍醐桜、岩井畝の大桜ルートマップ」
・真庭観光WEB「醍醐桜」
・道の駅醍醐の里「醍醐桜開花情報」
・peaの植物図鑑「桜、エドヒガン」
・真庭市教育委員会「まにわブックス-デジタルブックレット Vol.2-、醍醐桜」
・いらかぐみの古い町並みを歩く「勝山町月田の町並み」
・ウィキペディア「醍醐桜」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- タクシー JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
姫新線「美作落合駅」
津山駅から23分で美作落合(みまさかおちあい)に到着し、列車を降ります。
平日の7時台なので高校生の通学列車です。 -
醍醐桜までのルートまっぷ
醍醐桜のある吉念寺(きちねんじ)地区へは、美作落合と月田からの県道84号線が合流する「かたくり群生地」から山道を上がります。
桜まつり期間中は車の混雑を避けるため、山道が上り線用となり、下りを別ルートで戻ります。
醍醐桜付近の駐車場は収容台数が少なく、昼頃には山道が渋滞します。 -
イチオシ
小高い丘に佇む醍醐桜
美作落合駅からタクシーで30分ほどで到着。
現在の時刻は8:15。
では、醍醐桜のお花見の開始です。 -
豪快な風格(醍醐桜)
-
石碑「醍醐桜の由来」
元弘2年(1332)後醍醐天皇が隠岐遷幸の際、ここに立ち寄られ桜を賞せられた、という伝説からこの名がついたとされています。 -
見事な枝ぶり(醍醐桜)
醍醐桜の周囲に遊歩道があるので、いろいろな角度から眺めることができます。 -
イチオシ
青空に映える一本桜(醍醐桜)
東側の斜面を少し下りた位置からの眺めです。
朝霧がかかっていたので、地面が滑りやすく注意しています。 -
千年の歴史のある太い幹(醍醐桜)
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近くには二代目の醍醐桜
桜を後世に残していくために、昭和50年(1975)ごろから樹勢のよい実生の苗を「醍醐桜二世」として育て、平成6年(1994)に醍醐桜のそばに移植しています。 -
黄色い花はミツマタ
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眼下には小さな集落
吉念寺(きちねんじ)地区には8軒12人(2018年1月現在)が暮らしています。
どの家からも醍醐桜を見ることができ、芽吹きや開花など桜の様子に応じて作物の植え付けなどの農作業を行ってきました。 -
桜まつり期間中の休憩所
地元の野菜や漬物などを販売し、うどんなども食べられます。 -
親子桜
左が一代目、右が二代目です。 -
美しい形の醍醐桜
醍醐桜から少し離れ、眺めることにします。 -
イチオシ
堂々とそびえ立つ醍醐桜
斜面下の山道から眺めると、巨木のエネルギーを感じます。 -
山里に佇む醍醐桜
集落の中に来ています。
地元の人たちは家の窓を開けるとこんな風景が目に入るのです。 -
イチオシ
毎年春を呼ぶ醍醐桜(集落から)
作物の植え付けは、これからですね。 -
青空に映える醍醐桜
再び東側の斜面に来ています。
10時過ぎとなり、太陽の光が満遍なく届いています。 -
醍醐桜を祀る小さな祠
地元の人たちが一本桜を大事に守っています。 -
小さな花の集まり「アズマヒガン」
萼は紅紫色で、萼筒が丸く壺形に膨れているのが特徴。
アズマヒガンは長生きのサクラとして有名です。 -
幹を下から見上げると壮大・・・
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醍醐桜に菜の花も競演
NHK-BSの新日本風土記に登場する映像は、時期が違いますがこの場面です。 -
昼近くの醍醐桜
朝よりも明るくなっています。 -
醍醐桜を静かに見守るお地蔵様
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列を作る花見客の車
11時半になると渋滞が始まっています。 -
大勢の花見客が訪れる醍醐桜
人が途絶えることがなくなりました。
醍醐桜を十分満喫したので、そろそろ引き上げます。 -
山の斜面に並ぶ集落
石積みの土台を造り、その上に家や蔵を建てています。
下り坂の山道を歩いてカタクリ群生地へ向かっているところです。 -
廃校になった別所小学校
山道を下り、別所集落に来ています。 -
佐引地区のカタクリ群生地
山の斜面に自生しています。
佐引は別所の先にあり、勝山と落合の分岐点です。
醍醐桜からここまで約3kmの下り坂を歩いて40分かかりました。 -
イチオシ
可憐なカタクリの花(佐引)
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イチリンソウ(佐引)
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シデコブシ(佐引)
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勝山・落合分岐点(佐引)
ここで左に曲がり、県道84号線を勝山・新庄方面にある月田へ向かいます。 -
ハクモクレン
小さな峠を越えるため、坂道の途中です。 -
山里の集落
峠を越えたあたりです。
これから下りになるので楽です。 -
小さな祠でも立派
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和田谷川橋梁を渡る姫新線(月田)
月田の集落に入ると、列車に出会います。
月田駅まであと1kmです。 -
旧郵便局らしき建物(月田)
姫新線の踏切を渡ると、古い町並みが現れます。
玄関脇の貯水槽に「〒月田局」と書かれており、隣には現在の月田郵便局があるので、この建物は旧郵便局と思われます。
2つの玄関のうち左側が郵便局の出入り口に見えますね。 -
赤い〒マークの貯水槽(旧郵便局)
月田局とレリーフされています。 -
壁飾り(旧郵便局)
「違い大根」という家紋です。 -
頭応食料品店(月田)
「頭応=ずおう」さんは珍しいお名前です。
角にある商店は和洋折衷のような建物です。 -
月田の古い町並み
ここから月田駅まで、旧街道のような通りを歩きます。
左側には水路があります。 -
イチオシ
旧中井酒造(月田)
1階に出格子、2階に白漆喰壁になまこ壁、虫籠窓、袖壁のある町家です。
中井酒造は地酒「旭川」を代表する造り酒屋でした。
虫籠窓と袖壁にある「不思議な模様(楕円形と上下矢印)」が気になります。 -
風情のあるレンガ煙突(旧中井酒造)
-
「学」の鬼瓦(月田)
これは何だろうと眺めていると、通りがかりの地元の人から「ここは学校だったんだよ」と教えてくれました。 -
学校の建物(月田)
いつ頃のものかはわかりません。 -
黒漆喰の町家(月田)
虫籠窓の模様はここにもあります。 -
美しい出格子の町家(月田)
杉玉があるので、ここも昔は造り酒屋だったのでしょうか? -
木材工場(月田)
古い町並みを通り抜け月田駅近くに来ると、木材工場がいくつもあります。 -
駅前にある木材市場(月田)
月田は木材産業の町です。 -
ログハウス風の月田駅
月田駅に到着。
カタクリ群生地から峠を越え、写真を撮りながら1時間20分(約4km)歩いてきました。 -
木材の床(月田駅)
美しい木目の板が敷き詰められています。 -
木製の製品展示(月田駅)
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桜並木に囲まれる駅構内(月田駅)
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満開の桜のホームに到着するローカル線(月田駅)
津山行きの列車に乗り、次の目的地へ向かいます。
千年生きてきた満開の醍醐桜からパワーをもらいました。
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