2019/05/03 - 2019/05/06
8位(同エリア50件中)
国電さん
中欧周遊の後半編です。
(前編は以下)
https://4travel.jp/travelogue/11495097
@コシツェ駅にて
- 旅行の満足度
- 4.5
PR
-
■2019.5.3
定刻の10時16分にウィーンを出発。地味な景色の中を走り、11時過ぎに恐らくスロバキアに入ったようで、警官2名が車内を見回っていき、出発後にやってきた車掌とは違う車掌が2回目の検札にやってきた。
ブラチスラバには、11時23分に到着。完全に近代化されたプラハ駅とは違い、こちらの駅は旧共産圏の雰囲気がまだまだ残っている。一部の商店などは、「小さい窓があってそこから注文しないと奥から品物を出してくれない」という、ロシアなどにありがちな形が残っていた。
@時代を感じる -
さて、続いては12時13分のコシツェ行に乗る予定であり、あれこれ歩き回る時間はない。もとより、ブラチスラバ観光は明日の午後に2時間ほど予定しているし、そもそも雨模様であるので歩き回る気にもなれない。
ということで、近くにあったトラム乗り場に行って、乗りもしないのに撮影だけして戻ってきた。
@これは新しい -
ホームに掲示されていた編成表を見てみると、乗るべき列車の編成は、セカンド11両、食堂車1両、ファースト1両である。ファーストとセカンドのアンバランスに嫌な予感がしたが、その予感はしっかり当たった。
11時45分、意外に早い時間にバックで入線してきた。
@ファーストが最後尾 -
少し古い車両であるが、ファーストを含む一部の車両ではWi-Fiも利用可能である。車内は意外と人が多く、出発の3分くらい前に「すみませんが指定券があるので」と言う男性がやってきてしまった。空いている席(幸い窓側)に移動したが、進行方向とは逆である。
12時14分に出発。しばらくして車掌が検札に来て、サービスの水を置いていったが、チェコの時と同じメーカーであった。
その後は、どんよりとした景色を見続けた(小さいSLが係留されているのを見つけたが、撮影はままならず)。
@水+菜の花 -
駅に停まる毎に乗客は増え、ほとんど満席に近くなってしまった。私のように、指定券を見せられて移動する乗客もあちこちで移動を強いられている。13時過ぎに停車した駅で家族連れが乗ってきて私のところにやってきたので、2回目の席移動をした(窓側はキープ)。
13時32分、3回目の席替え(まだ窓側キープ)。13時48分、4回目の席替え(まだまだキープ)。という感じで、駅に停まる毎に「頼むからもう乗ってこないでくれ」と祈るような気持ちである。
@この国でも小さい列車発見 -
次の希望は、比較的大きい町であるジリナである(たくさん下車してくれるかもしれない)。14時52分に同駅に到着したが、ほどほど降りて、ほどほど乗ってきてしまった。幸い、私の席はセーフであった(しかしほぼ満席である)。
その後もぼんやりと外を見続けたが、今日は左側に川や湖が多いようである。昨日までであれば自由に移動できたのであるが、今日は自席の維持すら厳しい状態である。そこでこの車両が最後尾であることをふと思い出して、そちらに行って撮影をした。
@ここなら可能 -
次第に森っぽくなり、スピードも遅くなっていった。雨も上がってきたのでやっと落ち着いて景色を堪能できると思っていたところ、15時頃になって指定券を持っているらしい男性がやって来てしまった。中途半端なタイミングであるが、彼は食堂車にでも行っていたのであろう(ここで5回目の席替え。まだまだ窓側キープ)。
@なかなか落ち着けない -
続いて、16時過ぎにもまた席替え(なんとか窓側キープ)。久々に大きな店舗などが見え始め、16時45分にポプラト=タトラに到着した。ここでかなり乗客が減り、「本来のファーストクラス」らしく、空席が多くなった。
列車の遅れであるが、出発後に長時間停車があったため最大で16分ほどあったが、同駅で7分まで回復した。その後ものんびりと走り続け、街が見え始め、定刻から6分遅れの17時59分にコシツェに到着した。
@長かった… -
駅近くのホテルに荷を置き、今日も同じパターンで「明るいうちに観光」である。それにしてもお洒落な街並みであり、あれこれとたくさん写真を撮ったが、できればもう少しゆっくり(そして聖堂などの中に入れる昼間に)歩きたかった、と思わせる街であった。天気の良い日にでも、ぜひ再訪したいと思う。
@そういう写真ではなく、敢えてトラムの写真を掲載 -
それにしても、物価の安さと来たら! 散策後にスーパーに行ったのだが、大きいビールの缶が25セント(30円程度)であるし、ハムもチーズも1ユーロ未満ばかりである。
■2019.5.4
今日はさらに早く、5時23分の列車に乗らなければならない。早朝にホテルを出て、余裕をもって5時過ぎにはホームに到着した。乗るべき列車は3Aホームにすでに入線しているが、このホームだけ「頭端式」になっており、妙な感じで停車している。
@薄明かり(左側ではなく、中央少し右が3A) -
編成はファースト1両セカンド5両であるが、まさかの「すべてコンパートメント」であった。選択肢はないのでファーストの一室に陣取ったが、これから乗るブラチスラバ行は「南回り」であるため、それほど混まないと予想している(昨日乗車した北回りは大きな都市をいくつか経由するが、今日はそうではない)。
なお、ファーストもセカンドもコンパートメントの場合は横3列の席であるため、ほとんど違いはない。定刻に出発したが、ファースト全体で5人くらいしか乗車していなかった。
@こんな座席 -
速度はそれほど早くなく、ガタンゴトンと音を立てて走っていく。これまでとの違いは、「機関車がディーゼル」というのもある(つまり非電化)。
20分ずつくらいの間隔で、小さな駅に停まっていく。セカンドではちらほらと乗降があるが、ファーストは静かなものである。個人的には、この程度の鄙びた路線に乗るのが性に合っている。単線が多く、時折複線になるが、またすぐに単線に戻っていく。
@山頂に古城発見 -
長閑な景色であるが、言い換えれば「貧しい景色」でもある。時折、廃屋のような家屋があり、屋根に穴が開いていたりするが、煙突から煙が出ているので人は住んでいるようであった。路盤近くには鹿が数頭いたりするが、さすがにその撮影は無理である。
こんな路線のこんな車両であるが、Wi-Fiは利用可能である。スマホで地図を開いて見ると、ハンガリーとの国境まで数キロ程度のようであった。
@国境沿い -
7時18分に停車した駅で、ファーストにも2人ほど乗車してきた。その後も20~30分間隔くらいで、小さな駅に停車していく。
8時51分、比較的大きな町(といっても都市ではないが)であるズボレンに到着した。前方でガタガタやっているのでホームに降りてみると、機関車の付け替えであった。やって来たのは電気機関車、つまりここからは電化区間である。
@接近中(連結前) -
行き違いの列車も入線してきて、そろそろ出発の雰囲気である。各コンパートメントに置いてある冊子の時刻表によれば、ズボレン出発は9時00分である。時刻はまさに9時01分。しかし、ここで微動だにしなくなった。
結局、出発したのは9時24分であった。22分頃に乗り込んできた乗客が数人いたので、たぶん他の列車(遅れてきた)との接続を取っていたのであろう(この駅は複数の路線が交差する要点でもある)。
@30分以上も停車するのなら散策したかった -
出発後、朝とは違う車掌が来て検札をしていった。電化・非電化の違いだけでなく、この駅を起点にして乗客層も変わるのであろう。
その後も、のんびりと景色を眺め続けた。気のせいかもしれないが、貧しさ具合は低くなったように思える(首都に近づいていくから?)。
相変わらずのスピードで、遅れはなかなか挽回できなかったが、左手からやってきた複線の路盤と合流してからは、かなりの高速走行となった。体感であるが、130キロ近く出ていそうである。
@複線と合流 -
ブラチスラバで観光用の時間を取っているとはいえ、旧市街は駅から遠いため、あまり遅れて欲しくはない。結局、定刻から21分遅れの12時19分に到着した(結局、最後まで1室独り占めで、昨日のような「席取り合戦」にはならなかった。プラハ行の出発まで1時間50分弱あるので、急げば充分に観光できる。
ということで、旧市街まで急いで行き、あれこれと「おのぼりさん」的観光である。1枚くらいは、普通の写真も載せておきましょう。
@観光写真(なぜか日本の国旗が) -
スーパーで惣菜などを買い(プラハでも買えるが、スロバキアでの物価の安さに感動してしまったので)、駅へと戻ってプラハ行の入線を待った(ここが始発ではなく、ハンガリー方面からやって来るため)。
次に乗るべきは、14時10分発のプラハ行ECである。14時08分に入線してきた。
@チェコ製機関車 -
編成はセカンド7両ファースト1両であり、バランス的にどうかしらと若干不安であったが、車内はそれほど混んでいなかった。「指定済」を意味する紙が挟んである席も、全体の2/3程度である。窓側に陣取り、定刻に出発してから検札を受け(そしていつもの水をもらい)、さて景色を楽しむぞと思ったら、大雨である(雨粒が窓に付いて、景色の撮影は難しくなった)。なお雨続きの旅であるが、散策時は曇りが多く、今のところまだ傘は開いていない(そういう意味ではラッキーである)。
15時15分、また車掌が検札にやってきた。乗車時とは違う車掌なので、つまりチェコに入国したということである。
16時37分、ブルノに到着した。やっとここで雨も上がり、撮影再開である。
@車両もチェコ国鉄に -
順調に走り続けていたが、プラハに近づくにつれて路盤工事が多くなり、一部では片側交互通行もあって、プラハ到着は定刻から10分遅れの18時17分であった。
駅近であるが、2日前とは違うホテルへ移動して投宿。今日も、相変わらずスーパーの安食材で一献である。
■2019.5.5
さて、鐡旅としては最終日である。レイルパスも残り1日分あるため、その気になればベルリンくらいは日帰りが出来るが、プラハ観光を全くしないのも問題ありのため、今日の午後は普通に観光をすることにしている。ということで、ヘプへ日帰り旅行をすることにした。ヘプにした理由は、冊子『ヨーロッパ鉄道時刻表』で景勝路線になっていたからである。単純往復ではつまらないため、往路は(景勝路線ではない)南回りでアクセスすることにした。
ということで、まずは6時45分発のヘプ行に乗り込んだ。
@今日の一番手 -
5両編成で、ファーストは1両目の半分だけである(しかもコンパートメント)。セカンドとの違いは、「座席が革張り」「前後間隔がほんの気持ちだけ離れている」「ヘッドカバーがある」くらいである(付け加えれば、「出発後に水がもらえる」もあるが)。
定刻に出発。レイルパス5日目であるが、こんな遅い時間帯に出発するのは初めてである(それでも、普通の旅行者にすれば充分に早いが)。
@こんな室内 -
それにしても、今日は天気が良いのが幸いである。鐡旅の間は雨だろうが雪だろうが特に問題はなく、弊害は「綺麗な写真が撮れない」くらいであるが、今日の午後はプラハ市内を散策するので、雨だけは勘弁して欲しいと思っていた。
今日も、所々で路盤工事中である。小さい駅の操車場でSLを発見したりもした。
@景色良し -
8時15分、定刻から10分遅れでプレゼニに到着した。ここから分岐してヘプ方面に登って行くが、なかなか出発しない。出発後のアナウンスによると「エンジントラブル」ということであった。
ゆっくりと走り続け、9時36分にヘプに到着した。ホームに降りてみると、機関車の前にさらに1両旧型機関車が連結されている。急遽増やしたのであろうか。
@詳細不明 -
元から1時間しかなかった観光時間であるが、往路が10分遅れたため、急ぎ足でヘプの街並みを歩き続け聖堂などを訪問した。それにしても寒いこと! 吐く息が白く、薄手の防寒着が意味を成さない程度である。
さて、駅に戻り、続いては景勝路線を経由する10時29分発のプラハ行である。
@この駅の行先案内板は旧式 -
ホームに行ってみると、基本編成は同じであった(5両編成で、1両の半分のみファースト)。先頭に機関車がいるが、後ろに補機として旧型の機関車が連結されているではないか。もしかしたら、機関車2両体制はデフォルトであるのかもしれない。
@やはり詳細不明 -
定刻に出発。さて、どんな景色かと待ち構えていたが、正直そこまでの「景勝」ではなかった。そもそも景勝路線の指定は恣意的なものであろうし、特に昨日などはスロバキアの田舎路線を堪能してきたので、私の感覚が麻痺していたのかもしれない。
もちろん、それなりに自然を楽しむことができたが、それよりも時折現れる発電所や工場の方が印象的であった(なお、補機はいつの間にかいなくなっていた)。
@工場路線? -
出発後に車掌が来て検札を済ませていたが、11時20分頃に私服の男が部屋に入ってきて、チェコ国鉄マークのキーホルダーのようなものを見せながら、なにやら言ってきた。理解できないので「???」という顔をしていたら、「チケット」と英語で言い換えた。恐らく、彼は抜き打ち検査員であろう(切符不所持者に対して、高額の罰金を請求する役目)。
13時13分、ウースチーに到着した。ここから先は初日に乗車済みの区間である。
衝撃を感じたのでホームに出てみると、最後尾である私の車両の後ろに最新型の機関車が連結されていた。ここでスイッチバックのようである。
@最新式 -
13時21分、定刻から6分遅れで出発。川が左手に沿うので景色はそちらが綺麗であるが、今日は敢えて右側に座り続けた(そもそも、コンパートメントなので選択肢はないが)。どうせ部屋を独り占めなので、左側の景色も自由に見ることができる。
14時07分、プラハに戻ってきた。市内観光であるが、まずは国立技術博物館である。駅から歩くこと約30分、博物館に到着した。
@高台にあるので階段がしんどい -
プラハ郊外には鉄道車両がたくさん展示されている施設もあるようだが、今回は時間の関係でそこまで行くことができない。なんとか近場で、と検索したのがこの施設である。
技術博物館ということで、輸送関係(鉄道や車やバイク等)以外にも様々な技術(写真や印刷等々)の展示もあるが、まずは何より鉄道関係である。
数としては、SLが4両(ミニSLを含む)、客車が1両だけで、後は資料関係が少しあるだけであるが、やはりこういう展示は見ておかねばならない。
@SL -
鉄道関係を見た後は、せっかく高い入場料を払っているので(約1,300円。観光地としては普通であるが、物価の安いチェコやスロバキアでは高い部類である)、車やバイクはもちろん、家電等々の展示もすべて見学した。
そもそもなぜ「技術博物館」と思われるかもしれないが、チェコ(チェコスロバキア)は、旧東側諸国における技術を大きく担っていた国なのである。その伝統は今も残っており、チェコのシュコダ社の電気機関車は、技術大国のドイツに輸出した実績もあるくらいである。
@それを自慢する説明 -
さて、その後はプラハ市内散策である。すばらしい建物群の写真を山ほど撮ったが、それは余所様のサイトでご堪能ください。
■2019.5.6
さて、今日は飛行機を乗り継いで帰るだけである。9時のバスに乗れば充分であるので、早朝に3時間弱ほど散策をした。
ホテルに戻り、荷を纏めて駅へ。プラハ駅には荘厳な駅舎とすばらしいドームがあるが、普通に列車に乗ったのではそれらを見ることができない。目にするためには、1フロア上のバス乗り場に行く必要がある。
@バスに乗らない人も行くべし -
9時00分のバスで空港へ。ぼったくり料金の多い空港連絡交通が多い中、良心的な60コルナ(約300円)である。プラハ空港ではたっぷり時間があり、使用できるラウンジもあったので、朝からビールを飲んでしまった。
ということで、中欧の旅は終了である。あれこれ列車に乗るのもいいが、もう少し観光要素を入れてもいいかなと思った。そのためには、やはりレイルパスでは元が取れないので、個別に切符を買うことになるであろう。
@最後に観光写真を(プラハ市内のカレル橋から聖堂を望む) -
■おまけ
ヘルシンキでの乗り継ぎ時間は3時間弱であり、当初予定では、ラウンジでシャワーを浴びてから山ほど呑んで搭乗後は記憶を失う(食事はスキップ)つもりであった(欧州からの戻りはいつもこのパターン)。しかしフィンエアーのラウンジに行ってみると、「改修中で混雑しており、使用できません。すみませんが、ミールクーポンをお配りします」ということであった。残念であるが、クーポンは30ユーロもあるので、これはこれで嬉しい誤算である。
@さてどう活用するか -
クーポンには「免税店でのアルコールには使用できない」とあるが、飲食店で飲む分には使えそうである。しかし、バーガーキングで「10ユーロでビール1杯とワッパー1個」とあるが、ビール1杯では足りないし、3枚使ったところで、ワッパー3個は食べられない。
あれこれ検討したが、このクーポンは売店で使用することにした。アルコールは機内で飲むことにして、しかしエコノミーの食事ではツマミが少ないため、この30ユーロからまずは「機内用ツマミ」を選び、残った分はお土産にするという魂胆である。
結果、チーズとジャーキー2種類(機内用ツマミ)、ムーミンチョコ3種類とムーミンクッキー(お土産)を得たのであった。
@戦利品
*旅行記および私の詳細については以下で。
「鐡旅」http://www2u.biglobe.ne.jp/~kokuden/tetu.htm
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