世界一危険な航空会社！？クバーナ航空・旧ソ連機で挑む大西洋横断(地球の駆け抜け方7～社会主義国キューバを訪ねて～)

2019/03/12 - 2019/03/12

いつか行きたいと思っていた国キューバ。社会主義国ということもそうだけど、きれいな海に、タイムスリップしたかのような街並み、かわいいクラシックカー・・・と、自分の好みに刺さりすぎる。。
ということで、元々ヨーロッパ旅行の予定が無理やりキューバも旅程に組み込む暴挙に出ちゃいました。このタイミングを逃すとまたしばらくいけなさそうなので。

そこで私が目をつけたのがマドリード発ハバナ行の飛行機。しかも何やらサンティアゴ・デ・クーバを経由する便らしい。
機材名を見るとIL96・・・ん？聞いたことのない機材名だなぁ？？
それもそのはず、このIL96は、旧ソ連時代に登場した飛行機で、今やこの路線にしか投入されていません、というかこれに限らずロシア製機材そのものが希少種。

そしてこの貴重な(？)旧ソ連機を飛ばしているのがキューバの国営航空会社、クバーナ航空。ネットでクバーナ航空って入力すると検索予測に「クバーナ航空　危険」って真っ先に出てくる・・・。実際去年墜落してる・・・。おいおい大丈夫か笑
それもそのはず、アメリカの観光サイト、”travelvivi.com”が算出した2014年版の「世界で最も危険な航空会社10社」のランキング、堂々の第1位がクバーナ航空！らしい＞＜；；；

まーでももうこんな経験二度とないだろうな、って思ったのでさくっと航空券を購入。話のネタにもなるだろうし、墜ちたら墜ちたでその時はその時、ってことで実際に乗ってみることに。

ということでこれはモスクワからハバナまでマドリード経由で行った旅行記になります。

【前の旅行記】こんなカードにご用心！サンクトペテルブルクでぼったくりタクシーに遭いスマホを失くした話　https://4travel.jp/travelogue/11470928
【後の旅行記】現在執筆中(キューバ)

エリア ハバナ(キューバ)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 3.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 3.0
• ショッピング: 3.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 飛行機
• 航空会社: クバーナ航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

モスクワのシェレメチェボ空港で迎えた朝。
昨日は携帯の騒ぎで遅くなりほとんど寝ることが出来ず・・・。
(※詳細は こんなカードにご用心！サンクトペテルブルクでぼったくりタクシーに遭いスマホを失くした話　https://4travel.jp/travelogue/11470928 参照)


ということで時刻は朝の4時30分。眠い目をこすりながらホテルをチェックアウトします。ラディソンホテルから出発便が出ているDターミナルまでは歩いて10分ほどでしょうか。EとかFの方が近い・・・。昨日サンクトペテルブルク往復したときはBターミナルだったのでモノレールみたいので移動が必要でした。それ考えるとだいぶ楽。
ただホテル出たところとターミナル入るところと保安検査で3回手荷物検査あるのにほとほと閉口・・・。

出国審査は特に止められることもなく(ベラルーシで入国(→入国カードはベラルーシのもの)し、ベラルーシ出国印なし、ロシア入国印あり、入出国日はベラルーシのものの状態でしたが)通過。保安検査もあっさりパスし、搭乗口へ。

ここから向うのはキューバ、なのですが、是非悪名高いクバーナ航空のロシア製機材で大西洋を横断したい！ということでマドリードを経由することに(この時点ですごいもの好きですよね)。
ちなみにモスクワからもアエロフロートが直行便を飛ばしてます(意外とキューバ行航空券検索するとモスクワ経由も提示されますが地球を4分の3周していると思うと・・・ねぇ笑)。

飛行機乗りこみましたがご覧の通りガラガラ。ということで人生初のエコノミービジネス！3席使って横になってました笑
みんな3席使って横になってたのすごく面白かった笑
フライト時間が5時間ということもあり、ここでまとまった時間睡眠とれたの大きい！

機内食もちゃんとしたのが出ました、が右の暖かい食べ物はイモ？にベリー系のソースがかかってるもので口に合わずほとんど手を付けられませんでした＞＜；
それ以外はしっかりと頂きました。

ということでモスクワから5時間、スペインのマドリード国際空港に到着。入国審査も特に何も聞かれることなくパス。

乗ってきた飛行機。A321です。
乗継時間は4時間、T1からT1の乗継だったので容易・・・なのですが、
クバーナのチェックインカウンターに行くと長蛇の列・・・。3時間前なのに・・・。チェックイン自体は開始してましたが列は遅々として進まない・・・。いきなりキューバクオリティを体感。

チェックインの前に係員にパスポートと搭乗券(控え)、それからツーリストカードの提示を求められました。もしかしたら現地取得だと面倒なことになるかもです。。。
我々は日本で取得していきましたので何のお咎めもありませんでしたが。。

パスポートの裏に何やらシールが貼られました。CUBANAの印字を見てこれから本当にクバーナ航空に乗るんだなぁと。
列に並び始めて45分。ようやくチェックインが完了。荷物は重さチェックはありませんでしたが、5kg1つまで、とは書かれていました。今回我々は大きな手荷物はマドリードの空港の荷物預かり所に預け、1個のみにまとめたので何も言われず。
にしてもキューバ人荷物を預けまくる。。。人以上に物資の運搬がメインなのではないか・・・って思っちゃいますね。。

出国して保安検査通過した後、ついにクバーナ航空の機材とご対面！イリューシン96-300です！もう全世界でこの会社しか飛ばしていませんのでね・・・。テンション上がってきます。

反対側からも。長距離4発ワイドボディ機なのですが、全長はそんなに長くない感じ。
ちなみにクバーナ航空、遅延欠航が当たり前という航空会社なのですが今回は定時で飛びました。長距離国際線だからなのかな？

出発前に腹ごしらえ。せっかくスペインに来たのでパエリアを。パエリアってこんなにお米がベチャってしてたっけ？なんて話になりましたが、日本でそもそもほとんどパエリア食べたことなかったわ、って気づく笑

搭乗券はイベリア空港サービスのものでクバーナオリジナルのものではない・・・。
折角だからクバーナオリジナルの搭乗券が欲しかったんだけどなぁ笑

ちなみにクバーナ航空の飛行機を予約したとき、予約は完了したがeチケットは発行できなかった、カスタマーサービスに連絡とれ、みたいな画面に飛ばされたので、実際予約出来ていたのか気が気ではありませんでした笑
結局パスポートの提示だけで何の問題もなく搭乗券が発行されましたが。

さぁ搭乗が始まります。ちなみにこの飛行機、マドリード発ハバナ行なのですが、途中サンティアゴ・デ・クーバを経由します。週2便で金曜便は直行、火曜便は経由便みたい。

搭乗したとき。なんで扉の内側が外向いてるんだろう・・・って思ったり。ボーイング機だと横にひくタイプの扉だったような・・・？

乗った瞬間に違和感。天井が高い！！！
それもそのはず、真ん中の列に荷物棚がありません。これ実際に乗ってみるとすごい違和感なんですよね・・・。

ビジネスクラスの座席。長距離便ですがフルフラットにはならなそう。そしてビジネスクラスとエコノミークラスの後ろの方は航空会社関係者が陣取ってました。しかも結構な人数・・・。

エコノミーの座席はこんな感じ。飛行機の座席というよりはむしろ列車とかの座席の方が近いような。背もたれが厚いからかな・・・。そして結構リクライニング倒れるので、思った以上に快適。シートピッチも西側機材より広い。

網棚はこんな感じ。縦に長いのでスーツケース2つくらいなら積み重ねることが出来ます。というかそれ前提のつくりになってます。とはいえ、荷物棚が慢性的に不足しているので、これがクバーナ航空の手荷物条件が厳しい理由なのかも。

アメニティは毛布とクッションだけ。隣の同行者の席にはなぜか毛布がなかった笑
これもキューバクオリティ。

天井が高いので、座席裏の右側にエアコンの吹き出し口、左側から酸素マスクが出るようになっています。
あと座席番号は網棚の下に列だけ記載があります。座席にもこんな感じで書かれてますが、12Dと書かれているこの座席が12Dになります。決して今私が座ってる席が12Dではありません。。座席表側に書いてあれば混乱しないのに・・・。

安全のしおり。機材だけでなく機体番号まで書かれているのが斬新。西側諸国ではまずみないデザイン。

ということでこれ読みながら、飛行機は定刻に出発。滑走路向かう途中でも立ち歩いている人がいる点にキューバを感じる笑
客室乗務員も離陸滑走の直前にようやく着席笑　日本じゃ考えられません。
離陸滑走中もロックが甘かったのか何か引っかかってるのか、左斜め前の網棚が開いて閉まらなくなる笑、そこに座ってた人が離陸滑走中立ち上がって網棚の扉を押さえる有様、そんなのアリ！？みたいな。

その後、祈る人もいましたが無事に離陸。離陸後10分くらいはずっと緊張状態でしたね私も笑　

座席上にはモニターが設置してあります。緊急時の放送やコックピットからの景色、現在地などが映し出されるのは共通。ただ現在地はずっとマドリードから動かなかったのでなんだかなぁ・・・。

肘掛上に読書灯と客室乗務員呼び出しのボタンがあります。

とはいえ、天井には何も設置することが出来ないこの機材。客室上部員呼び出し灯はきっとこの座席横のランプの色が変わるんじゃないかなと推測してます(使わなかったのでわかりませんが)

読書灯はまさかのテーブルの上が光る笑
この発想はなかった。
ちなみにテーブルは前の席がリクライニングしてしまうと畳むことも引き出すこともできなくなる欠陥構造でした笑

座席周辺の紹介はこれくらいにして、離陸2時間後に機内食が配布されました。
機内食はハンバーグ的な何かで、普通に食べられるレベルだったので一安心。飲み物はキューバ独特の飲み物ばかりでした。コーラもキューバコーラで似て非なるものだし。ジュースとかも見たことないものばかりで面白い。

ご飯食べ終わったら入国カードというか税関申告書が配られます。地球の歩き方キューバ編を参考に記入。

機内後方から前方をパシャリ。
飛行中も立ち歩いている人たくさん、後ろのギャレーで雑談している人も。客室乗務員も基本後ろのギャレーで仕事を・・・してません笑
ただ有料でビールとか飲み物とかは売ってくれます。買いませんでしたが笑

ちなみにお手洗いは機体の一番後ろにまとまった数あるだけ。こんな感じで後ろにいったらすごい数のトイレが並んでいる光景はシュールそのものでした。

サンティアゴ・デ・クーバ到着2時間前に機内食が提供されました。設定は朝ごはんなんでしょうけど・・・キューバ着くのは夜・・・。これも普通に普通のサンドイッチだったので食べることが出来ましたが口の中の水分持ってかれる・・・。

そして徐々に高度を下げてサンティアゴ・デ・クーバに到着
。着陸前はたぶん空調だと思いますが、雨漏りして来たり、天井から白い煙が出てきたり本当に大丈夫～～？？？＞＜；；；ってなってました笑

着陸したら拍手喝采！こっちのほうでは拍手することあるってのは知ってましたが、これは文化関係なく拍手したくなりますよ・・・うん。
そしたらサンティアゴ・デ・クーバで降りる人が先に降り、その後ハバナまで行く人も一旦降機するよう言われました。

・・・知ってる？ハバナ行くにはもう一回飛ばないといけないって。お腹いっぱいだよ・・・。

ちょうど人がいなくなったので機内をパシャリ。この後ろにトイレがあります。西側機材みたいに区画分けされて間にトイレではなく、全ての客席があり、その後ろにトイレがあっておわりって構造はなかなか見ないだけに新鮮でした。

サンティアゴ・デ・クーバの空港では一人テンション上がって写真撮ってました。ターミナルまでは歩いていく緩い感じだったので写真撮り放題。翼の下を通ることだってできちゃいます。

後ろからもこんな感じでパシャリ。こんな写真撮れるとは思ってなかったので経由便にしてよかったなぁ。。

ということでターミナルに降り立ちます。にしてもモスクワからキューバまで来たから温度差がすごい＾＾；；

到着したら何やらこんなカードを配られました。日本語書かれてる！！！乗る人なんているのかなぁ・・・？
再度この空港でも荷物のX線検査がありました。ただ液体物は没収されず。

少額のユーロをCUCに変えてビールを購入。1.5CUCで日本に比べたら安い。味も普通においしいラガービールでしたよ。

ということで機内に戻り、再度ハバナを目指しました。マドリードから12時間45分、モスクワからだと18時間くらい飛行機に乗ってることになるのでそりゃ疲れますわ・・・。

ということでロシア機材乗ってきましたけど、いろいろな意味で新しい発見でした。楽しかったですよ。怖いんでもう二度と乗りたくないけど笑

1時間ちょっとの飛行でハバナ、ホセマルティ国際空港に到着。
入国審査はキューバの滞在日数と、この後どこに行くのかを聞かれましたが特に問題なく。ツーリストカードは切り取られませんでした。その後また荷物検査があって(もう疲れた・・・)ようやく外に出られました。

空港到着ロビーに出たらいきなり両替所CADECAがあります。アメリカドル、カナダドル、ユーロから、あるいはクレジットカード(VISA,MASTER)からなら両替機で両替が可能になってました！係員の方もいるので安心。とりあえずユーロからCUCに両替しました。

その後、出て左側のタクシー乗り場に向かいます。出口でるとタクシーの客引きが寄ってきます。黄色いタクシー指さしながらこのタクシー？って聞くとYESって言われたのでこれは流石に公式のタクシーだろう、と判断して乗車(サンクトペテルブルクでの一件があるので慎重になってるのです・・・)。旧市街のホテルまでは30CUCでした。25とか30くらいって話は聞いてたので問題なし。均一料金なのかな？

そんなこんなでホテルSevillaに到着。空調から雨漏りしていて玄関が水浸しだったことを除けば快適なホテルでした。