2019/02/10 - 2019/02/11
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魔法のじゅうたんさん
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東三河に春の訪れを告げる祭礼として、平安時代から伝えられている鬼祭に行ってきました。幼いころは両親や親戚の人たちに連れられて毎年のように行っていたお祭りです。しかし大人になってからは、神社へ行くのはすっかりご無沙汰。
幼いころには行ったことが無かった宵祭も含めて、二日間に渡るお祭りに行ってきました。
本祭のクライマックスは、赤鬼と天狗の「からかい」。「戦い」ではなく、「からかい」と言うところが、素朴で長閑な祭りを象徴しているように思います。
鬼祭は日本建国神話の田楽舞を中心として、1000年以上の歴史がある祭です。明治の終わりごろまでは、旧暦の1月13日、14日に行われており、その後新暦の2月14日、15日に変更されました。神事なので第二次世界大戦中も中断することなく行われてきましたが、昭和20年6月の豊橋空襲でご神体は守り抜いたものの多くの祭事道具が焼失しました。
昭和43年に2月11日に新しい祝日として建国記念の日が制定されたのを機に、鬼祭の日程も2月10日、11日に変更されました。昭和55年には国指定重要無形民俗文化財に指定され、現在に至っています
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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祭り二日目は本祭です。徒歩で神社へ向かう途中、郵便局の入り口に貼られていたポスター。
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すでに子鬼は神明社を出て、氏子町内を巡っているようです。行く先々で、道がこのように白くなっていました。
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神社前にあった、鬼祭の由来等が書かれた案内板。この日神社では朝8時半から御日の出神楽に始まり、様々な神事が執り行われたり、様々な神楽が奉納されたりします。しかし何といってもクライマックスの行事は、午後2時頃から始まる「赤鬼と天狗のからかい」です。
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神社に到着したのは午後1時を少し回った頃だったと思います。既にこの人だかり。そして人だかりの向こうには天狗がいます。潔斎殿前でならし(最終リハーサルのようなもの)をしている模様です。
安久美神戸神明社 寺・神社・教会
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ならし終了。
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そのまま参道を進んでいきます。
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社殿前の八角台で「御的神事」が始まっていました。
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古来より正月に行われていた歩射と同様の行事です。神前で矢を射て五穀豊穣と厄鬼退散を祈願します。
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干地(高所の土地)と福地(低所の土地)の二人の射手が、1年を現す12本の矢を放ちます。
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今では2月に行われている祭ですが、もともとは正月行事だったことがこれらの神事からもわかります。
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的は20歩前方です。すべての矢を放ち終えると、的を氏子衆が奪い合います。厄除けになるんだとか。
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傍らには神役黒鬼がいます。地味な存在ですが、「赤鬼と天狗のからかい」を見守り「年占」の審判など重要な役どころを担っています。
この黒鬼に頭を撫でてもらうと、子どもは健康に育つとか、賢くなるとか言われていています。私も幼いころ両親に手を引かれて、この行列に並びました。賢くなる効果があったかどうかは定かではありませんが、健康に育つご利益はあったように思います。 -
神役黒鬼をアップで。何だか笑っているような表情ですね。
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そろそろ祭のクライマックス「赤鬼と天狗のからかい」が始まる時間なので場所を移動します。
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タイミング良く神役赤鬼が警護衆の「アーカーイ」の声と共に境内に入ってきました。
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警護衆が続きます。
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そして神役天狗。後ろには司天師や笹良児たちを従えています。
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諸役が定位置につき、いよいよ「からかい」の始まりです。
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昨晩とは違い、境内は押すな押すなの人だかり。赤鬼も天狗も神面をつけ、人ではなく、荒ぶる神と武神です。
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この「からかい」は、田楽の一種なのだそうです。
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鳴り物や歌など一切ない無言劇です。境内には解説のアナウンスが流れています。
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稲妻型に参道を進んできた赤鬼が、天狗と対峙します。
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どことなくユーモラスな動きです。
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イチオシ
見どころは手を変え品を変え、天狗を挑発する赤鬼の仕草と天狗の対応だそうです。
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撞木と薙刀という武器をそれぞれ持っていますが、互いの体に当てることはありません。
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天狗が赤鬼を追い詰め、赤鬼はじりじりと後ろへ下がっていきます。
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なぜか天狗は赤鬼にくるりと背を向け、こちらに戻ってきます。
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定位置に戻ったら、もう一度同じ所作が繰り返されます。
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イチオシ
天狗もどことなくユーモラスな表情ですね。
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「赤鬼と天狗のからかい」は争いとはいえ、面の表情や仕草など、そこはかとないユーモアを感じさせます。赤鬼が負けを認めて改心し、神社から遁走する時にまく飴と粉は、困らせた民へのお詫びの印。
この数十分後には、境内はおろか人もカメラも粉まみれになります。この粉を浴びると夏病みしないと言われ、人々は待ってましたとばかりに粉を浴びます。奇祭と言われる所以の一つでもありますが、私は一足先に神明社を離れ次の場所へ移動を開始することにしました。
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