絶景を求めて南アフリカ・サファリの旅その02～クルーガー国立公園／度肝を抜かれたサファリ初日

2018/08/12 - 2018/08/13

シンガポールからひとっ飛び、南アフリカ・ケープタウンにやってきました。
到着した日は生憎の小雨模様。
帰りにまた来ることだし、観光もサクッとにしました。

そして、翌日は国内線でクルーガー国立公園を目指し、ホードスプリートHoedspruit空港へ移動。
送迎のクルマで、予約したロッジBuffelshoek Tented Campに移動し、夕方のゲームドライブ（サファリカーによる動物巡り）に出かけるのですが。。。

この8月、サファリ旅行を選んだのは①乾季、②南半球は冬なので虫が少ない、③樹木の葉が少なく動物を見つけやすい、との理由から。
実際現地では天気に恵まれ、晴れていなかったのは3日目の早朝だけでした。

今回旅行日程と場所の選定は、①まずなんとなくクルーガー国立公園を選びブッキングドットコムで評判のよさげなロッジを選択。②そのサイトで近くの空港がホードスプリートHoedspruitと知り、南アフリカ航空で予約。③空港からロッジまではロッジのおすすめの旅行会社に送迎を依頼。という手順でした。

エリア クルーガー国立公園周辺(南アフリカ共和国)

• 旅行の満足度: 5.0

シンガポールを出発したSQ478便は現地午前9時23分、定刻通りに南アフリカ、ケープタウン国際空港に到着。
モロッコ以来、久しぶりのアフリカ。

そして午前11時発のエアポートバスで市内中心部シビック・センターに向かいます。
スイカみたいなICカードを買って、チャージもしてもらいました。
停留所には他に人はいません。
サファリのシーズンとのことでこの時期を選びましたが、ケープタウンでは冬でかつ雨季だから、観光客は少ないのでしょうけど。

バスは約20分で街の中心シビック・センターに到着。
そしてこのシビック・センター周辺、日曜のお昼前というのに閑散としているし、よからぬ雰囲気の方々がうろうろ。
「怖い所に来てしまった」というのが率直な第一印象でした。

（後日、このあたりはビジネス街のため日曜は人が少ないことが分かりましたが。。。）

少し歩いて今日のお宿「シルカ・ラグジュアリー・アパートメント・ホテル」に到着。
シビック・センターからの短い距離の間に物乞いの人に声を掛けられました。

そしてこのホテル、どこがラグジュアリーなの？

と思いきや、何、この広さ？！

広すぎないかい？

そしてこのホテルの良きことは南アフリカ用のコンセント変換プラグが設置されていたこと。
あらかじめアマゾンで買って準備しましたが、このタイプ、南アフリカでしか使えないんです。

少しの休憩後、ふたたびシビック・センターからマイシティ・バスに乗って、ウォーター・フロントに到着。
おそらくワールドカップ南アフリカ大会の時に整備されたのかな、マイシティ・バスは凄く使い勝手がよいです。

バスのウォーター・フロント駅すぐ横の海。
これは大西洋でいいのかな。
残念ながらの曇天。

ウォーター・フロントの地図。
今いるのは左上の赤い印のところ。
右半分がサイロ地区です。

やっとここでなんだか一息つける場所に来た感じがします。
日曜日、周りは家族連ればかりで、危険な臭いは一切しません。
ショッピングセンターもあり、賑やかです。
左端は雲に隠れるテーブル・マウンテン。

実はトロピウスの影を見つけ、しばらくうろつきましたが、実物は発見できず。。。残念（ポケモンGoのはなしです）

歩き方にも出ていた黄色のフレーム

巨大なチェス盤。
以前これを見たのはNZのクライストチャーチだったような。

橋を渡ったサイロ地区にある時計塔

奇妙なデザインの建物はツァイツ近代アフリカ美術館。
かつて食物貯蔵庫の建物を改装してできたらしい。
上層階は高級ホテル、ザ・サイロになっています。

では美術館に入ってみましょう。入場料R180。
エントランスを抜けると吹抜け空間には巨大飛行恐竜？のようなオブジェがありました。
このあと16時00分のバスでシビック・センターに戻りました。

おはようございます。
翌朝6時30分起床。

今日はいよいよクルーガー国立公園！

南アフリカ航空SA8657便ケープタウン発は、少し遅れて13時50分、無事にホードスプリート空港Hoedspruitに到着。
ケープタウンは曇り続きでしたが、こちらは快晴！
よかった、乾季だからこの時期を選んだんだからね。

ここで予約していた旅行社の送迎の方と合流。
途中早速道路沿いの私設サファリ（カパマ・プライベート・ゲーム保護区）からキリン、ゼブラ、イボイノシシなどが見えました。
予定ではロッジまで1時間半。
15時30分からのゲームドライブに間に合うはずでしたが。。。

ところが、ドライバーが道に迷い、30分ほどのロス。
これは一回ゲームドライブを見送ることになりそう、しょうがない。。。と覚悟しました。
しかし、16時ごろロッジに着くと、なんとまだトライブは出発せず、私の到着を他のお客さん7人位が待っていました。
「急いで」とせかされて、すぐに荷物を降ろし、何だかわからないうちに、すぐサファリカーに乗って出発。
待ちぼうけを食らった他のお客さんは当然不機嫌でしたので、大きな声で皆さんに向かい「お待たせして、本当にごめんなさい」とお詫びしました。

てな訳で、予想外の展開でスタートしましたが、ゲームドライブ①は開始からものの10分で、早速アフリカゾウを発見。
こんなに簡単に見つかるの？と驚きました。

歩き方によるとサファリでみるべきビッグファイブというのがあり、ゾウ・ライオン・バファロー・サイ・ヒョウの５つらしい。
瞬殺でそのうちの１つを達成。
これはこの後も期待できそう！

このゾウは単独で行動していました。
堂々たる行進でしたが、見た限りやや年老いた感じでした。
何事もなかったように、立ち去っていきます。

うちのサファリカーのドライバーさん（名前はマイク）が無線で周りのクルマと連絡を取り、広い水辺にやってきました。

ここで凄い数のバファローの群れを発見。

なんともかっこいい、左右に跳ね上がった角はまるでカイゼルひげ。

何頭いるのか、わかりません。
これで早々とビッグファイブの2つめを達成。
まだ初日始まって40分位しか経っていません。

赤ちゃんバファローの毛は赤茶色

すました表情は愛嬌があって可愛いですね。

こっちは顔中泥だらけ。。。

この時はこんなに簡単に動物たちが見つかるものか、と思いましたが、この後、5回のゲームドライブでバファローに再会することはありませんでした。
貴重な瞬間だったんですね。

さらに池の中心に背中だけ見えるのはヒッポ！
カバさんです。
よく見ると背中にカメ5匹くらいが乗っかっていますね。

水辺の土手を越えて、バファローの群れは去っていきました。

水辺から取りあえず移動。
次に、遠くにシカのようなものを発見。
耳の先が黒いところを見ると、インパラでしょうか。
草食動物は警戒心が強いため、少し離れた距離でしか見ることができません。
何度も遠くに現れるため、途中から誰も写真も撮らなくなりました。

そんななか、17時20分。
不意に逆光の中にオスのライオンを発見。

よく見るとその傍らに横たわっていたのは、つい先ほど見たバファローでした。
一瞬のうちに震えるような緊張感が走ります。

凄い。
弱肉強食の自然の摂理とは言え、凄い光景です。
バファローの皮を剥ごうとしているようです。

富士サファリパークなどでも動物は見られますが、これは絶対見られない光景でしょう。

しばらくすると、オスライオンは動きを止めました。

下から睨みつける形相は迫力満点。

何を思ったか、バファローを放置して草原に進みます。

しばらく進んだ場所で、横になってしまいました。

百獣の王にふさわしい佇まい。気高く美しい。

陽も暮れていきました。

そのうちオスライオンはすっかり居眠り。
こちらのことなど、全く気にしていません。

引きで見ると、こんな状態です。

とうとう陽が沈んでしまいました。
一気に気温が下がります。

食物連鎖の頂点に君臨するものはいつどこで眠ってもお構いなし。
恐れるものはなく自由でマイペース。

そんな彼でも肉球がかわいいです。

陽が暮れてから次の場所に移動。
風を受けて結構寒くなってきました。

次に発見したのはメスライオンの群れ。
10頭位が、ねそねそと横たわっています。

そういえば、ライオンでビッグファイブの3つ目をクリアでした。

隣りのサファリカー

よく眠っています。

その後も、もう少し暗くなるまでこの場所にいました。
ドライバーさんがライトで照らした先には、傷を負ったメスライオン。
キズは深く、できたばかりのようで、真っ赤な血が見えました。
ドライバーさんによると、いくらライオンでもバファローを倒すのは簡単なことではなく、このような犠牲を払うこともしばしばだそうです。

見上げれば綺麗なマジックアワー

18時30分ごろ、今日はこれでおしまいか、と思いきや、ドライバーさんは先ほどのバファローが倒れていた場所に戻ってくれました。
そこに群がっていたのはハイエナたち。
群れになってバファローの肉をむさぼります。

彼らは警戒心がとても強く、異変らしきものを感じるとさっと退き、また少しずつ距離を縮めて獲物に喰らいつく。
それを何度も繰り返します。

暗くて距離がある中、またハイエナたちは動きが早いため、どうしても写真がブレてしまいます。

野生の世界の凄さに、言葉もありませんでした。

初日、ゲームドライブ①はこれで終了。
期待していた以上で大満足でした。

19時20分ごろ、ロッジに帰着。
少しの休憩のあと、食堂でのディナー。
他のゲストはオランダ人家族4名とイタリア人3名でした。

ヨーロッパからは、アフリカは緯度が下がるだけで、時差もなく、来やすいのかも。
我々がオーストラリアに行くような感覚かな。
逆に北アメリカからは遠いようで、知る限りでは、この旅で一度も見かけませんでした

写真がうまくとれませんでしたが、夕食はバーベキュー料理でした。

食後、やっとロッジの部屋で休憩。
比較的宿泊費が安いのは、こういう部屋だからです。
でもネパール・ヒマラヤの山小屋よりははるかに快適なので、私は気になりませんでした。

照明は太陽光発電の小さなLEDだけ。
しかもつけっ放しだと30分くらいで停電になるので、スマホの懐中電灯でしのぎました。
ヘッドライト持ってくりゃ良かった。

ここが洗面とシャワー。
なぜか水が塩辛いので、歯磨きだけはペットボトルでするようにと言われました。
寝静まってから、ライオンの遠吠えが聞こえたりして、なかなかのアフリカでした。

今日はここまで。お疲れ様でした。