2018/11/01 - 2018/11/02
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いしいやすなりさん
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モンテネグロのバールから、ヨーロッパでも屈指の風光明媚な鉄道路線として知られるベオグラードまでの11時間半の鉄道の旅をしました。これが今回の旅のハイライトというか、大きな目当てだったんです。翌日ベオグラードで1日過ごしました。こんな国には滅多に来れないので、とてもいい思い出になりました。
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- 一人旅
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- 鉄道
- 旅行の手配内容
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早朝、たった一晩だけのモンテネグロのアパートにさよならを言って、出ていきました。
建物の裏手なので、汚そうに見えるかもしれませんけど、そんなに悪くないですよ。 -
表側はこんな感じです。レストラン/カフェ/バーを全部足したような店が何軒か並んでいて、午前中から夜遅くまで営業しているようです。朝7時前だったので、まだどこも開いていません。
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反対を向くとこんな感じで、フェリーが着いた港は本当にすぐそこでした。見納めなので、しっかりと目に焼き付けておこうとしています。
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朝食を食べようとしていた店は、どこも8時からということなので、あきらめて駅に向かって歩き始めましたが、途中に小さなパン屋さんがあいているのを見つけて、入ってコーヒーと簡単なパンをいただきました。
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そのちょっと先に、小さいスーパーがあります。列車には飲食物のサービスは一切ないとのことだったので、ここでお昼の食糧を買い込みました。
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買ったのはこんなもの。手前から、リンゴとバナナ、お願いして作ってもらった巨大なサンドイッチ、ヨーグルト、アイスコーヒー、そしてペットボトルの水。
サンドイッチは、「巨大」をお願いしたわけじゃなくて、単にハムとチーズのサンドイッチを作ってくださいとお願いしたのですが、ハムもチーズも250グラムくらいずつ大量にスライスし、この大きなパンを取って2枚スライスするのかとおもいきや、横に二つに切ってそこにハムとチーズを挟んだという、豪快なもの。キャベツくらいの大きさのサンドイッチができてしまっています。こんなにどでかいサンドイッチは、いまだかつて見たことがありません((笑)) -
これだけ買って、合計€3.76(500円以下)でした。
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これがその巨大サンドイッチです。もちろん全部なんて食べられないので、上半分のパンはどけて、ハムちチーズの中身と下半分のパンだけ食べましたが、それでもかなりの量でした。
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買い物を無事に済ませて駅に着きました。田舎ですねえ。駅前には店が数軒ありますが、ほんとうにのんびりとしています。
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列車がホームに入ってくるのかなと思ったら、向こう側に止まっている列車がそれみたいで、線路を渡って勝手に乗り込みます。
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さっそく乗り込みました。「2」と書いてあるのは、「2等車」のことですが、この列車は2等車のみです。
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昔ながらの6人掛けコンパートメントになっています。連射の反対側は、スプレーみたいなもので、びっしり落書きがしてあり、窓も一部スプレーがかかっていて眺めがさえぎられてしまっています。どのコンパートメントもみんな同じでした。ここがこれから11時間半、夜まで過ごす空間ということですね。
前日に駅で切符を買ったのですが、座席は指定席のようで、切符に座席番号が書かれていて、ちゃんと窓側席ですよっていうことで確認してもらったのですが、次から次へと乗ったり降りたりする客たちは、指定席なんて全然お構いなしのようで、開いてる席にどこへでも座るみたいでした。 -
列車は時間通りに出発し、少しすると内陸に方向を変え、スカダル湖に差し掛かります。
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ちょっと神秘的な雰囲気もありますね。
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しばらくして、車窓からはだんだんと町の様子が見えてきて、モンテネグロの首都、ポドゴリツァに到着しました。ここで、結構人が乗ってきました。
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ポドゴリツァで、僕のコンパートメントに若い女の子が2人乗ってきたのですが、こちらの都合も考えずに、ドアを閉め、カーテンまで閉めてしまいました。おかげで反対側の景色がどうなっているのか、見えなくなってしまいました。
ポドゴリツァから先1時間くらいの間、どんどんと山の急こう配を上っている様子が感じられますが、こちら側は山側で、車窓から見えるのは崖のみ。ソワソワしながら、向こう側に出て行こうかどうしようか迷っていましたが、出たら出たで、きっとまたカーテンを閉められてしまったら、今度はこっち側が見えなくなるし、荷物に目が届かなくなるし・・・、と悩みながらも、自分の窓から迫る崖しかみえないことにいら立っていました。
すると、突然このように開けた状態が現れ、鉄橋を渡っているのだということがわかりましたが、’後の祭りのように気が付くと、ここはかの有名な高い橋で、反対側の窓からは、もっとすごい景色が見えたはずだし、この時点まで勾配を上る間に大変すばらしい谷に景色が反対側車窓には見えていたはずなのです。それをこのチャラチャラした女の子たちがカーテンを閉めてしまったばっかりに、全部見逃してしまったことに、ものすごく腹が立ちましたが、仕方がありません。悔いても悔やみきれないです・・・。 -
あまりにムッとしたので、カメラを首にかけてすっくと立ち上がり、カーテンを開けて通路にでました。女の子たちはまたしても、ドアを閉め、カーテンを閉めてしまいましたが、もうそんなことを気にしている場合ではありません。
列車はしばらくトンネルの中を走っていましたが、それを抜けると、見事な紅葉が現れました。
深い渓谷の眺めは逃しましたが、まだまだ美しい車窓の眺めはたくさん残っています。11時間半の列車は、まだ1時間半ほどたったばかりなのです。 -
窓ガラスがかなり汚れているのが残念ですが、それでも、のろのろと走る列車の車窓からは、素晴らしい紅葉を撮ることができました。
紅葉は、標高の高いこのあたりの区間だけで、その後はほとんど見ることはできなかったので、これだけでもタイミングを逃さなかっただけ、よしとします。 -
ポトゴリッツアから約1時間15分の長い区間を抜けて、次の停車駅に到着しました。
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玉の谷間に点々と存在する村々も、美しい光景でした。
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モンテネグロ側の国境駅に停車します。ここで警察官がドカドカと車内を歩いて、パスポートをチェックします。バールの港を出たところにあった、ようこそのサインと同じですが、今度はさようならのサインです。
この次の駅は、セルビアになります。 -
セルビアに入ると、列車はしばらく川に沿って走ります。
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列車は川のすぐ近くをかすめるようにして走ります。川の向こう側は、まだモンテネグロです。
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列車は再び高い所に上がります。川はずっと下の方に小さくしか見えません。しばらくすると、車掌さんが来て、僕に何やら言っている様子。よく聞くと、もうすぐ列車は、10キロの区間、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ内を通るということです。GPSで通っている場所を地図上で確認していたのですが、その通り、線路は国境を越えていくように見えます。もちろんボスニア内では停車駅はありません。
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駅として営業していた時もあったのかもしれませんが、荒れ放題で放置されたままの建物が残っているだけのようです。
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貧しいボスニアですが、山や村の景色を遠くから見ると、大変美しいです。
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夜8時。列車はベオグラードに到着しました。
しかしこの駅、市内中心部にあるメインステーションがこの夏に閉鎖になったことに伴って、終着駅がかなり外れた辺鄙な所にに変更になってしまっているのです。 -
列車を降りて後ろを振り向くと、思ったより大勢の人がお乗っていたんですね、かなりぞろぞろと歩いてきます。それに押されるようにしてr、自分もどんどん、スタスタと歩き、トイレすらない駅舎は、中に入っていく人もなく、第一入れるのか閉まっているのかもわからないので、そのまま駅舎の横を素通りして通りに出ました。
通りといっても、向こう側は公園なので、真っ暗で、目の前にはトラムの駅、その向こうには売店があるだけです。トラムの駅では人が大勢待っています。タクシーも何台も待っているようだったので、迷わず乗り込みました。駅前には両替所もないので、この時点でセルビアの通貨は必要です。
僕は、コトルで銀行によって両替しておきました。セルビアの通貨(ディナール;RSD)はどの銀行でも扱っているわけではないので、注意が必要です。 -
通りから見た駅舎の様子。お化け屋敷みたいですね。
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市内中心部にある古いメインステーション。ここは今年の夏に閉鎖になってしまい、中には入れません。ドアから中をのぞいてみると、切符売り場の窓口がいくつかあるだけで、それ以外はあまり何もなさそうです。ただし、立地条件だけはよく、駅前にはトラムやバスが集約しているし、ホテルやレストランなども、いっぱいあるし、自分が予約してあって所も、ここから歩いてほんの5分のところだったのです。
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無事にB&Bにチェックインしてホッと一息ついてから、食事に出かけました。この店はすぐそこですが、セルビア料理が楽しめる場所で、時間が遅めだったのに、いっぱいで、少し待たされました。
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中はこんな雰囲気です。気軽に入れそうなお店です。
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これは、ショプスカサラダというもので、トマトときゅうりがゴロゴロした上に、大量のチーズが乗っています。
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これは、サルマというもので、いわゆるロールキャベツです。煮汁にトマトは使われていないし、やっぱり独特のもので、絶対にお勧めだとB&Bの人に言われたので、注文してみました。左側にマッシュポテト、真ん中には分厚いベーコンが入っています。
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欲張ってもう1品。これはチェバピというものを倍くらい大きくしたようなもので、チェバピを頼むと、お皿に山のように乗ってきてしまうので、サルマと2皿では、一人には多すぎるとウェイターの人も言うのでそれは止め、もう1品、ちょっとだけ試してみたい人のためにというようなメニューの項目がいくつかあるのが目につき、これはそこから一つ選んだものです。なのに、チェバピも一つだけです。このポテトはさすがに食べられませんでしたが、お肉はおいしかったです。
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お腹もいっぱいになったことだし、時間も遅くなり、今日はこのままB&Bに戻っておやすみなさいです。
長い一日でしたが、列車の旅を十分満喫しました。なんだか、今朝はモンテネグロの田舎にいたのに、夜にはベルグラードに来てしまっているのが、不思議な感じです。
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