2018/11/07 - 2018/11/07
5位(同エリア259件中)
かっちんさん
吾妻渓谷(あがつまけいこく)は、旧川原湯温泉を中心とした美しい渓谷で、そば立つ懸崖や奇石、彩りのある紅葉が鑑賞できます。
現在は八ッ場(やんば)ダム建設に伴い、吾妻線岩島駅からシャトルバスに乗りダム手前の旧熊の茶屋まで行き、そこから猿橋まで吾妻渓谷を散策することができます。
途中には吾妻線の旧線廃線跡に日本一短い樽沢トンネルがあり、対岸の遊歩道を歩くと八ッ場ダムが間近に見える見晴台へ行くことができます。
また、建設中の八ッ場ダムでは見学会が積極的に開催されています。
今日は岩島駅から出発し、紅葉絶頂期の素晴らしい吾妻渓谷を散策します。
午後は、国交省主催「やんば紅葉狩りツアー」に参加し、廃線跡を歩いて八ッ場ダムを下から見学します、
夕方は、チームやんば主催「地元ガイドナイトツアー」に参加し、ダム工事の夜景を上から眺めます。そして、突然現れた「空飛ぶミキサー車」にビックリ。
建設中の八ッ場ダム見学会は随時開催されているので、HP等で確認してください。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・東吾妻町「吾妻渓谷ガイドマップ」
・国土交通省八ッ場ダム工事事務所「やんばツアーズ」
・上毛新聞「廃線で自転車型トロッコ 吾妻観光に・・・」2018-6-9
・クレーンクラブ「クレーンに関する知識、ケーブルクレーン」
・マルヤマキャンパス「コンクリートミキサー車 断熱カバー」
・群馬県「八ッ場発電所建設事業について」
・ダム事典「用語解説、スライドフォーム」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
吾妻線岩島駅
高崎駅から吾妻線に乗り入れる電車でやって来ました。
ここは群馬県吾妻郡東吾妻町。 -
吾妻渓谷の案内図
吾妻渓谷の最寄り駅は、八ッ場ダム建設に伴い「旧川原湯温泉駅」から手前の「岩島駅」になりました。
紅葉期間中(2018-10-19~11-18まで)、岩島駅よりシャトルバスが吾妻渓谷奥の「旧熊の茶屋」まで運行されています。(運賃は200円)
紅葉の散策は、国道145号線旧道(旧熊の茶屋~猿橋)と旧道の対岸にある遊歩道(十二沢パーキング~鹿飛橋~見晴台)など、2ヶ所あります。
建設中の八ッ場ダムを下から見るには、旧熊の茶屋または見晴台のどちらかです。
また、八ッ場ダム見学会が随時開催されています。 -
シャトルバスの発着所
バス停は岩島駅より200mほど離れた国道沿いにあります。 -
農産物直売所「あがつまの里」
バス停の向かいの直売所で、地元の新鮮な野菜が売られています。 -
旧熊の茶屋
シャトルバスは岩島駅より道の駅あがつま峡、十二沢パーキング等を経由し、18分で到着。
旧道は一般車両が入れず、ダム工事の関係車両がとまっています。
旧熊の茶屋は東吾妻町と長野原町の境にあります。 -
八ッ場ダム
旧熊の茶屋の少し先へ行くと、建設中の八ッ場ダムが木々の間から見えます。
国交省の見学会に参加すると、吾妻線廃線跡(岩間・旧川原湯温泉間)を歩き、ダム近くで眺めることができます。
今日は午後にこの見学会開催されるので、参加することにします。 -
青空に映える「大蓬莱の紅葉」(旧熊の茶屋)
旧熊の茶屋の真上を見上げると、大きな岩場があります。
「大蓬莱」とは古代中国神話にてくる蓬莱山(ほうらいさん)の岩場です。
対岸には「小蓬莱」もあり見晴台になっています。 -
色づく木々(竜尾岩付近)
では、旧熊の茶屋から猿橋に向かって紅葉の中を散策します。 -
鮮やかな赤(紅葉台付近)
モミジが多いところです。 -
イチオシ
錦繍の吾妻渓谷(竜頭岩付近)
-
逆光に輝くモミジ(渓谷沿い)
-
樽沢(たるさわ)トンネル
廃線になる前は、全長7.2mの日本一短いトンネルでした。
電車に乗っているとわずか1秒で通り抜けてしまいます。 -
樽沢トンネル反対側
ここは廃線後も水没しない区間のため、トンネルや線路、架線などが残され、東吾妻町では2020年春にも自転車型トロッコを走らせる計画があります。 -
在りし日の樽沢トンネル
2014年9月9日に訪れた時の写真です。
その2週間後の9月24日に営業運転が終わり、新線区間に切替られました。 -
雄大な屏風岩(十二沢より)
猿橋に到着し対岸の十二沢に渡ると、屏風のように立ち並ぶ高さ200mの6枚の岩が見えます。 -
色とりどりの紅葉(十二沢より)
渓谷側に突き出た若葉台の斜面が綺麗です。 -
狭い崖を掘りぬいた樽沢トンネル(十二沢より)
崖を崩さなかったのは、岩盤が硬かったとか、1本杉を残しておきたいなど諸説あり。 -
十二沢の紅葉
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澄み渡った秋空の紅葉
十二沢パーキングで昼食(お弁当)をとりながら眺めています。
ここは駐車場とトイレがあるだけです。 -
美しい彩りの渓谷(遊歩道)
十二沢から鹿飛橋(しかとびはし)へ下りる遊歩道(山道、15分)を歩くと紅葉が満喫できます。 -
イチオシ
ワインレッドのような紅葉(遊歩道)
通りがかった地元ガイドさんから、メグスリノキと教えてもらいました。 -
大木のメグスリノキ(遊歩道)
カエデの仲間です。 -
渓谷の紅葉(遊歩道)
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イチオシ
燃えるような真っ赤な紅葉(遊歩道)
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鹿飛橋の分岐
対岸の国道には上がらず、八ッ場ダムを近くから眺められる小蓬莱(見晴台)へ向かいます。
見晴台は行き止まりなので、片道1kmの山道を往復します。 -
渓谷沿いの遊歩道
崖に張り付くようにつくられた道で、安全柵がありますが慎重に歩きます。 -
渓谷の紅葉(遊歩道)
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見晴台に到着
目の前に建設中の八ッ場ダムが現れます。
鹿飛橋から1kmの距離ですが、アップダウンのある山道なので30分かかりました。 -
三つ目のダム(見晴台)
三つある穴は、放水時に真空にならないように、水を押し出すための空気の取り込み口です。
ちょうどお昼休み時なので、人影がありません。 -
真っ赤なドウダンツツジ(見晴台)
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モミジの渓谷(遊歩道)
鹿飛橋への帰りは道の状況がわかったので、余裕を持って景色が眺められます。 -
黄色に染まる渓谷(遊歩道)
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オレンジ色に染まる渓谷(遊歩道)
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イチオシ
鮮やかな朱色のモミジ(遊歩道)
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深くて狭い吾妻渓谷
鹿飛橋からの眺めです。 -
山の紅葉(竜頭岩付近)
国道に戻り、旧熊の茶屋へ向かいます。 -
紅葉トンネルを走るミキサー車(紅葉台付近)
このミキサー車のコンクリートは、ダム下につくられる発電所建設に使われます。 -
やんば紅葉狩りツアー(ポスター)
紅葉の時期に開催されるダム見学案内です。
旧熊の茶屋前で14:30受付開始、先着40名迄、参加費無料。
受付40分前に到着したところすでに15名ほどの行列、最終的には40名を越えていたようですが全員参加できました。 -
イチオシ
廃線跡探訪・・・
紅葉狩りツアーは14:45出発。
国道上の吾妻線旧線区間を5分ほど歩いて、八ッ場ダムへ向かいます。
廃線跡探訪みたいでワクワク気分♪。 -
まさに紅葉狩りツアー(廃線跡からの眺め)
-
紅葉の山あいに伸びるクレーン(紅葉狩りツアー)
この景色は今年だけですね。 -
線路はここまで(紅葉狩りツアー)
この先の廃線跡は資材やパイプ等が置かれています。
その脇を通りさらにダムに近づきます。 -
吾妻線を寸断した八ッ場ダム(紅葉狩りツアー)
簡易展望台からの眺めです。
吾妻線の線路は取り外されていますが、速度制限標識「60」や架線など、鉄道が通っていた面影が残っています。
手前の工事車両は発電所建設のものです。 -
八ッ場ダムの建設現場(紅葉狩りツアー)
現在はダムの上部を建設中。
空中の軌索式ケーブルクレーンがメインロープを走行し、資材を運搬しています。 -
発電所のコンクリート打ち(紅葉狩りツアー)
左のミキサー車は、寒さ対策のためか腹巻をしています(笑)
後日調べてみると、夏場の猛暑にミキサー車の鉄製タンクが熱せられ、タンク内の水分が蒸発して適正配合比(砂、石、セメント、水)が失われ、現場での流し込みが困難になるので、断熱シートカバーが開発されたとのこと。
この断熱シートは「マザコンシート」と呼ばれています。 -
紅葉とダム見学ができる今だけのツアー
この小さな橋に昔の記憶があります。 -
在りし日の吾妻線(2014年9月9日の写真)
この場所で特急草津号の鉄道写真を撮っていました。 -
ウサギのミキサー車(紅葉狩りツアー)
マザコンシートはないけれど、いろんな動物の絵を描いたミキサー車が通ります。 -
シャトルバス
40分間の紅葉狩りツアーを終え、旧熊の茶屋からシャトルバスで岩島駅へ戻ります。 -
川原湯温泉駅
岩島駅から吾妻線の新線区間(ほぼトンネル)を通り、川原湯温泉駅に到着。
ここから川原湯湖畔公園駐車場まで2kmほど歩きます。 -
暗闇に浮かび上がる八ッ場ダム
写真左側に、コンクリート生成に使う砕石をダム上部まで運ぶベルトコンベアの照明が所々に見えます。
これは吾妻川上流で採れた砕石を廃線跡に敷かれたベルトコンベアで運び、最後にダムまで上げているのです。
では、二つ目の見学会「チームやんば主催、地元ガイドナイトツアー」に参加します。
事前予約制のツアーで、当日17:30開始、参加費は500円。(別の日には無料の「夜の現場見学会」もあります)
川原湯湖畔公園駐車場で受付を済ませ、好きな色のヘルメットをかぶり、50分間の夜景見学会が始まります。
見学後、八ッ場ダムカード、八基石(八ッ場ダムを支える基盤となっている石)、川原湯温泉入浴剤等のお土産をもらいます。 -
24時間体制で建設工事中(ナイトツアー)
仮展望台からダム右岸天端(てんば:ダム上部)を眺めます。
ダムの高さは116m。ダム下から長いクレーンが伸びています。 -
八ッ場発電所の建設現場(ナイトツアー)
ダム直下に設置され、ダムの放流水を利用したダム式発電所です。
群馬県により新設され、最大出力11,700kwの発電を行います。 -
標語「ダムフォーム端部 ストッパー設置ヨシ!!」(ナイトツアー)
ダムフォームとは、ダム堤体工事で使用するコンクリート型枠のこと。
コンクリート打ち上がりに伴い、ダムフォームが上に移動していきます。 -
ダムの貯水池側壁面(ナイトツアー)
この壁面はダム稼動前の工事中にしか見られない貴重な光景です。
ダムに貯水される水温は上部と下部では異なるため、下流に放水するときは川の環境に影響を与えないように最適な水温の位置から取水する構造になっています。 -
イチオシ
ややっ、ミキサー車が飛んでいる!(ナイトツアー)
工事中のダム上部は突起物があり車が走れないため、空中輸送します。
重量のある大型トラックをケーブルクレーンでぶら下げて運んでくるとは、ビックリ! -
水没してしまう最後の紅葉(ナイトツアー)
2020年3月に八ッ場ダム完成予定なので、おそらく半年前から貯水が始まると思います。 -
今度はコンクリートポンプ車の空中散歩(ナイトツアー)
今日は吾妻渓谷の紅葉がちょうど見頃となり、また八ッ場ダムの工事風景を昼と夜の2回見ることができ、盛り沢山の日帰り旅になりました。
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