2016/02/20 - 2016/02/26
32位(同エリア106件中)
エフサさん
「アジアとは違うのですね。アジアとは」
以前、Stingさんがから初めてこうコメントをいただいたのがこの旅行記でした。
思えばここからトラベラーの方々との付き合いが広がって行きました。Stingさんに感謝しつつ当時を思い出しながら再アップさせていただきます。
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バンコク、スワンナプーム国際空港。
中程にANA札幌行きの直行便が表示されています。
日本のレガシィキャリアの札幌行きでも需要があるのですね。タイもお金持ちが増えたと言う事でしょうか。それとも北海道ネームバリューの賜物かな? -
乗るのは一番下に表示されている
ELホニャララALホニャララ航空 の LY082 便、テルアビブ行き。
ホニャララはヘブライ語、読めるかぁ~
って、読まなくてもいいみたいですね。アルファベットだけそのまま読んでエル・アル航空でいいみたいです。この航空会社はイスラエルのフラッグ・キャリア、国営航空で、垂直尾翼にはダビデの星が描かれています。
おかしいですね。搭乗ゲートの番号がここだけブランクです。テロ対策なんですってねぇ。
インフォメーションでチェックインカウンターの場所を尋ねます。
受付のお姉さんが「あぁ、エル・アルね。Wよ。」
「W?」
「一番右端よ。」
テロ対策は1番奥が定番らしい。リスク軽減策の一つかな。 -
「W」のチェックインカウンター。
しかし、チェックはWどころでは無かった。
出発時刻の4時間前ですが並びます。
えっ? 4時間前? 普通は2時間前でいいんでないかい?
いえいえ、エル・アルは4時間前が当り前なんですよ。
4時間前でもちゃんと時間通りに受付が始まりました。
たまたま通りかかった3人の空港職員が入れ替わり立ち替わり問いかけてくれます。
“ Where are you going ? ”
テルアビブと応えると、ちょっと驚いた様子で頷きながら去っていきました。きっと間違って並んでると思われたんだろうなぁ。不安がつのります。
チェックインカウンターの前に立ちはだかるのは横一列に並んだ指揮台。3人の担当官から代わる代わる尋問を受けます。3人との問答に少しでも差異があれば別室送りです。まるで刑事の取調べみたいですね。
まぁ、それも覚悟して下ろしたてのパンツに履き替えて臨んだのですが‥ えっ? なんで新しいパンツかって? それはですね、別室ではとっても恥ずかしい検査が待ってるからなんですよ。ふふふ~
最初の質問
「あなたは英語を話しますか?」
「No. I’m sorry. I don’t speak English.」
「いえ、大丈夫です。頑張って話してください。私も頑張って聴き取ります。」
あちゃ~ ダメだ。オトボケ作戦は失敗だ。
「あなたはピストルを持っていますか?」
「No.」
「あなたは何がしかのウェポンを所持していますか?」
「No. I haven’t .」
あのね、たとえ持っていたとしても「持ってま~す」って応える人はいないと思うんんだけど‥
「この荷物は誰がパッキングしましたか?」
「I did .」
「どこでしましたか?」
「At the Hotel.」
一通り当たり前のことを聞かれた後で担当官が
「ところでパンツは何枚持ってきた?」と聞いて来たので
「パンツ? 5枚だけど」と答えると
「5枚!? 少ないじゃないか。これだけ長い旅行で5枚は足りないだろ。」
余計なお世話だ。足りるかどうかはワシが決める事だろう。あなたにとやかく言われたくないんだけど。
それでもしつこく聞いてくるので
“ Everyday Wash !“って叫ぶと
” You're Strong Man ! “ と切り返して来た。なんなんだよぉ~。君たちの国では毎日パンツを洗濯する男が強い男なのかぁ? オシッコくさいパンツをはき続ける方が強い男だろぉ!
その後に引っかかったのが旅のルート。担当官が
「ここの前に利用した空港はイスタンブールか?」と聞いて来たので
「いや、イスタンブールはテルアビブの後だ」と答えると
「おかしいじゃないか!ここには先にイスタンブールと書いてあるぞ!」と言いながら、おもむろに出して来たのが、なんと今回のワシのフライトスケジュール表!!!
むむっ、いつの間に! お前らはモサドか!?
「そんなはずはない!ちょっと見せてくれ」と言って見てみたら。そこに書いてあったのは ISB‥
ISB = イスタンブール ???
ブブー 、 ISB は イスラマバードでしたぁ~
イスタンブールは IST ですよぉ~~
その担当官は決まり悪そうにオォ、イズラマバッド、イズラマバッド ってモゾモゾ言っていました。
そういえば彼らの国はイスラエルではなくイーズラェルと言うらしい。なんか訛ってんじゃねぇ?
とりあえず第1ステージクリア。
第2ステージは火薬検査。持込手荷物は中身を全て机にぶちまけて一つ一つ綿棒でなぞり、火薬検査機の反応を確認して行きます。手間と時間のかかる仕事です。
刑事の次は科捜研かぁ?
おいおい、パンツもやるのかよ? ワシの ピス
トル からは硝煙反応は出ないぞ。 -
火薬反応なしという事で、第2ステージもクリア。
持込手荷物に検査済のタグをつけてもらいました。 -
とりあえず問題なしという事でこの付箋がパスポートに貼られました。こいつはクセ者ではないと言うお墨付きらしい。
えっ? 預け入れの手荷物検査はないのかって?
ありますよ~。通常のX線に加えて減圧室も通過させます。飛行機が一定の高度に達して気圧が下がった時に起爆する爆弾が入っていてもここで検知?と言うかドカーンとなる訳です。だから検査機ははちょっとしたガスタービン並みのごっつい筒状の造りになっていました。
それでも見逃した爆弾はどうするか? なんと機内で爆発する事を想定して飛行機の貨物室も耐爆構造になっていると言われています。事実過去に一回爆発していますが、飛行機は落ちませんでした。 -
尋問は1時間程で終了。予想より早く終わりました。
とりあえずシンハ~ 疲れたぁ~ -
タイラーメン(クイッティアオ)で腹を満たします。
まいう~ -
さて、搭乗ゲートへと向かいましょう。
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ゲートはE7。
昔っから変わってないらしい。 -
先ほどの付箋を見せてここは難なくクリア。
エル・アルのCAさん達。ふくよかな方が多いですねぇ。 -
機材はこれ。747のダッシュ400。
こう言う時にPLフィルターがあると窓の反射を抑えられるんですけどね~
ぱっと見、護衛の装甲車はいないみたいですね。空港によっては装甲車が滑走路まで並走するらしいですよ。 -
搭乗します。
モニターは小さいしスクエアだし解像度も悪いし、よくもまあこんな古いものを使っているもんだ。 -
この中には数名、銃で武装したスカイマーシャルが一般乗客に紛れて乗っているらしい。あの美しい女性がそうである可能性もあるのだ。
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結局2時間遅れで出発。
EL・AL航空、EverydayLate・AlwaysLateとはよく言ったもんだ。
リーフレットに書かれた
It’s not just an airline. It’s Israel.
このフレーズからエル・アル航空の気概と決意が伝わってくる様です。 -
ワインをたのむと、これだけしか注いでくれません。
ワイナリーの試飲じゃないんだから、もっと注いでくれてもいいものを‥ -
最初の機内食はカオマンガイっぽいチキンライス。
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チェンナイから西へインドを横断した後、少し南寄りに進路を変えてアデン湾を目指します。
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ソマリアの北側から進入。そのままエチオピアには入らずジブチ、エリトリアと、アデン湾から紅海へアフリカ側の海岸線をなぞる様に飛んで行きます。
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ここで、2回目の機内食が配られます。
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スーダン国境手前で海岸線をなぞるのをやめて、今度は紅海の中心線に沿って飛行します。これはサウジアラビアとスーダン領空の境目をトレースしている様にも見えるます。少なくともサウジアラビアはイスラエルの領空通過は認めていません。最近はカタール航空もこれに加わえられました。なのでカタール航空のアフリカ便はアラビア海への大きな迂回を余儀なくされています。
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イチオシ
ようやくシナイ半島まで来ました。
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シナイ半島先端から北北東に進路を変え、アカバ湾のエジプト沿岸をなぞります。かつてロレンス大尉が「アーッカバー!」と叫びながらラクダに鞭打ち侵攻して行ったルートを逆に進み、そのまま死海、ヨルダン川とたどって、シリアの手前で左へ大きく旋回し、着陸態勢に入ります。
もしここで地対空ミサイルで攻撃されたとしても撃墜はされないでしょう。なぜならこの機体にはアメリカ合衆国大統領専用機、エアフォースワンと同じミサイル回避システムが付いているからです。パイロットの意思とは別にオートパイロットが瞬時に囮となるフレア、又はチャフを放出して回避行動をとります。実際過去に赤外線ホーミングミサイルで攻撃を受けた際、フレア(発光体)を放出して急旋回したのを目撃されています。
ハリソン・フォード主演の映画「エアフォースワン」をご覧になった方はよくお分かりだと思います。 -
テルアビブのベン・グリオン国際空港に到着しました。
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沢山の店が取り囲む1階はまるでショッピングモールの様です。
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ショッピングモールを横に見ながら先を急ぎます。
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このダラダラ坂を下った先がイミグレです。
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イミグレの担当官は若くて金髪の超美人なお姉さん!
ニコニコしながら
何しにきたのぉ?
いつまでいるのぉ?
何処に泊まるのぉ?
これだけ聞かれて質問はあっけなく終了。もっと尋問してほしかったなぁ~
撮られた顔写真入りのカードがすぐにできあがり、このバーコードを電車の改札機の様な機械ににかざすと
ゲートオープン。
あっさりと入国完了です。もちろんパスポートにスタンプは押されませんでした。 -
ここで預けた荷物をピックアップします。
イスラエルの入国審査は超ゆるゆるでしたぁ~。 -
さてと、用も済んだので帰ります。
出発フロアは2階と聞いていたので向かいます。ワシのチェックインカウンターはG。
A、B、C、D‥ とたどって行き、あれ?Gが無い!ワシのGは何処?
分からないので、空港職員のお姉さんに聞いてみた。
「Gと言ったらG階に決まっているじゃないのぉ」
と笑われてしまった。仕方ないのでエレベーターで1番下まで降りることに‥
クソォ~ なんかバカにされた感じ‥ -
チェックインカウンターには中国の団体さんが大勢詰めかけていました。そのせいかな? 出国の尋問は意外とあっけなく終了。
荷物を預けて搭乗手続きを済ませます。 -
出国手続きは全部自分で行います。まずは自動チェクイン機を操作する様に、機械にパスポートをスキャンさせると出国カードが印刷されて出てきます。
それを出国ゲートの読み取り部分にかざすとゲートオープン。で、出国完了。なんとあっけない。
出国審査官の綺麗なお姉さんとは会話出来ず。
「そこの機械で出国カード、作って。」
「ピンクのカード持った?」
「そしたらそのまま進んで。」
これだけ言われて、はい、さようなら。 -
入国した時とは逆方向にダラダラ坂を下ります。
-
円形のショッピングモール。
ここから放射状に伸びた4本の連絡通路の先にはそれぞれ8つの搭乗口があります。 -
いろんなお店が揃っています。
電気店、本屋さんにレストラン。 -
出国祝いにビールをいただきます。
栓は指で簡単に外せます。 -
前の男性、キッパを被っていますね。ユダヤ人の男性がかぶる小さな皿の様な帽子です。
これでキッパも服も水色だったらジャン・レノのドラえもんになっちゃうな。 -
もう一度出発ゲートに変更がないか確認。
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カミさんへの土産はこれ。
死海の塩石鹸と、死海の泥石鹸。
空港内の売店で買いました。
街で死海の塩や石鹸を買って荷物に入れても、硝酸カリウムやプラスチック爆弾と疑われて没収される可能性があるので、お気をつけください。 -
出発ゲートはC6
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トルコ航空のTK789便。
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ISTに向かいます。ISBではありませんよ~
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この旅行記へのコメント (2)
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- マプトさん 2018/09/23 06:14:22
- LY搭乗機、私はもっとややこしいことに
- おはようございます。
寒くなりましたね。
LY搭乗機、読みました。私もBKKから乗りましたが、エフサさん以上にややこしいことになりました。BKKで搭乗手続きの時の尋問は想定内ですが、その時、LYの係員セキュリティチェックに付き添われていく途中、「なんでBKK経由なの?日本人はPEKかHKG経由が多いのに。」と聞かれて返答に迷いました。とっさに出た答えは、「BKK経由で予約が取れたから」と返答しました。向こうは不思議そうな顔をしていました。
搭乗前のチェックでは、エジプト紙幣が見つかりました。「なんでこんなの持っているんだい?」の質問に「妻からもらった」と答えれば、「奥さんはエジプト人?」とのさらなる質問。私は、「日本人だけど、She gave me this one. I wonder change Israel money at airport.」ととっさの嘘で聞き抜けました。空港でシェケルに両替できました。そんなことを思い出しました。
エルサレムの旧市街、兵士がたくさんいて、守られている印象でした。
- エフサさん からの返信 2018/09/23 08:23:29
- Re: LY搭乗機、私はもっとややこしいことに
- マプトさん、おはようございます。
彼らはどんな些細な事でも突っ込んで来ますよね。
仕事の職種は? 会社名は? 名刺は持っているか? 前の訪問地では何をしてきた? 何処へ行ったか? ‥‥
ただ質問してきたイスラエルの職員は学生の様な若い男達で好感は持てました。
エルサレム、いいですねぇ。まだ行った事がないんです。
今日は墓参りに行ってきます。
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