2017/10/18 - 2017/10/22
4位(同エリア22件中)
のまどさん
ポーンサワンは古代の石壺が並ぶジャール平原巡りのベース。小さな街ですが、飲食などには困りません。大半の観光客はバイクを借りて平原巡りをするようです。女性の就職を支援するマルベリーファームも時間があったら見学する価値は高いと思います。
二日目はプライベートツアーに申し込みました。自然風景の中で温泉を楽しんだり、山岳民族の村を訪ねるのも目玉ですが、シエンクエン県がベトナム戦争時に信じられない規模の空爆を受けたことも知っておかなくてはいけません。400人近い避難民が命を落としたタンピウ防空壕をはじめ、至る所で爆発の跡がクレーターとして残っています。
不発弾は今も全て撤去されておらず、たくさんの人が被弾しています。街中にはビジターセンターが2軒、被害者の子どもたちのための孤児院や学校があります。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ポーンサワンに着いたもののグーグルマップに惑わされて全く別のホステルに着いてしまい、予約を入れたホステルに電話してもいまいち話が通じず、周りの人に聞いても見当違いな場所を教えられ、最後はトゥクトゥクの運転手が大回りして別の運転手に道をきいて漸くたどり着きました。
コロニアル風のヒルサイド・レジデンス。家具に凝っていて部屋は快適でバルコニーが付いているのは贅沢。この旅一番のお気に入り。バスルームはリフォームが必要だけど。 -
夕飯は街の中心で一家(ベトナム人?)が経営しているような食堂Simmaly。サラダと素朴な炒め物にご飯。ビニールのテーブルクロスの上に並ぶとなんとも東南アジアらしい。
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食後はカフェCranky-T Café and Barで1杯。
https://www.facebook.com/CrankyTLaos/
気に入って3晩連続で行きました。でも、この日に何のカクテルを飲んだのか覚えていない。ただ、この後ラオビールを買ってバルコニーで飲んだのはしっかり覚えています。 -
翌日。ベトナムのバインミーのようなサンドイッチを買ってジャール平原巡りをします。
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大方の観光客はバイクをレンタルしますが、ウワバミがミャンマーでバイクから転倒して以来避けるようにしています。自転車を探し回ったのですが、見つかったのは1台のみ。仕方がないので往復15ドルでトゥクトゥクをチャーターします。
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ビジターセンター。ここに寄った価値はありました。
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さて、入場料を払ってジャール平原サイト1に到着。3つのサイトのうちで一番大規模。少し進むと1~1.5メートルの石壺が並ぶ。
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蓋付きのを発見。石壺が配置されたのは紀元前500年から紀元後500年の鉄器時代。食料の貯蔵を目的としたとの説もあるが、フランス人研究者マドレーヌ・コラーニが1930年代に発表した埋葬の目的が通説になっている。
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2000年もの時を経た遺跡は自然の中に風化しつつあり、石壺の中には水が溜まり苔や水草が生え、植物が根付くハイドロカルチャーになっている。
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空がこれだけの雲に覆われているとなかなか石壺が映えない。
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ジャール平原のあるシエンクワン県はベトナム戦争の際、米軍によって大規模な空爆が行われ、クラスター弾が爆発した跡がクレーターのようになって残っている。
敷地内には防空壕があった。 -
無数に積み上げられた石が鎮魂を語っているのはいうまでもない。
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古代遺跡と言うのはなかなか見識を深めるのが難しく、意外にもあっさりと見学を終えてしまった。急遽料金を上乗せして養蚕場マルベリーファームを見学することにする。
見学は無料で、偶然にも日本人女性がツアーに参加しました。 -
蚕の生体を細かく解説してくれます。昔日本の小学校で蚕を飼うという実習があったのを思い出しました。かつて日本で養蚕が盛んだった歴史を物語っているのでしょう。このファームでは女性の社会進出を促しています。
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今は機械で繭から糸を取るのが主流だが、手作業で紡いでもいるようだ。手作業の糸の方が高いらしい。ガイドさんの実演の後、参加者も実体験。さほど難しくはないけど、速くきれいに紡ぐのは経験が必要だろう。
このガイドさんは英語が堪能。思えばこの旅で英語でまともに会話が成り立った唯一の女性。 -
従業員が食べていたさなぎを食べさせてもらった。少し塩味が欲しいけど、タンパク源として普通に食べられます、
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できあがった糸は酸に漬けて柔らかくした後、自然の染料で色づけされます。なかなか充実したツアーでした。お土産コーナーも品揃いが良く、スカーフや石鹸などわりと奮発しました。
別れ際チップをもらえずにガイドさんが悲しい顔をしていたとウワバミが言っていました。お土産の売り上げからコミッションをもらっているのだろうと思いましたが、そうではないようなので後悔しています。 -
日本人女性の提案で彼女がチャーターしていたトゥクトゥクに同乗することにしました。彼女は看護師でJICAのプログラムでラオスの片田舎の病院で現地スタッフをラオ語で教育していると。ヨーロッパ現地採用もなかなか厳しいけど、彼女の労働環境に比べたら2週間ふらふら旅行している自分が申し訳ないとさえ思いました。
運転手はモン族。それは良いとして遊びたいざかりの幼児を乗せるのはいかがなものか。 -
ホステルで小休憩し(←ビール)てからUXOセンターを見学します。UXOとはUnexploded Ordnance不発弾を意味します。ベトナム戦争時に米軍が投下した爆弾の数は2億7千万発とも言われている。
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その多くが爆発せずに地上もしくは地中に埋もれ、何も知らない子どもが触ったり、農民が耕地の際に誤って農具を当てたりして爆発。あるいは生活のためにクラスター弾を集めている際に被弾という悲劇が生まれている。
センターではその被害者の悲痛の声が聞かれる。 -
続いてポーンサワン市場に行きます。
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魚はだいたい川魚です。ラオスは内陸国ですから。
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笹の葉に包まれたもち米のお菓子とココナッツミルクのゼリー3000キップくらいだったかな。素朴な甘さがおいしく一気に食べました。
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続いてはマッサージ。有名なイタリア料理店ラオ・ファランの筋向いにあります。ここの創始者は不発弾の爆破によって失明したため、マッサージ師の資格を取って開業したそうです。他のマッサージ師も同じ境遇だと思われます。
1時間たったの50,000キップなのに効果覿面。神経が集中した指先が瞬時に私の患部を察知し一気に解されていく感じでした。素晴らしかった、本当に。 -
凝りが解れた体で桑のモヒート。極楽。場所は内装が竹というエコでおしゃれなバーレストランBamboozle。
https://www.facebook.com/BamboozleRestaurantBar/ -
夕食は市場近くで唯一開いていた大衆食堂。やはりこのアジアンテイスト、好きだわ。
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のりはカイペンと呼ばれる川の岩のり。これはカフェで食べたものですが。
ラオスでは最初にスープが出てくるのが定番です。ウワバミが頼んだ炒め物は普通。私のは本気で辛かった。 -
迷いに迷った挙句、ホステル兼レストラン兼観光案内所(何屋だ?)Cratorsで明日のツアーを申し込む。それにしても店名に加えてオブジェに使われているクラスター弾。ブラックとしか思えなかった。
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翌朝。
前日に行ったジャール平原サイト1が最初のスポットで、代わりにサイト2に行ってくれと言ったが断られる。それで次の目的地のモン族の村に到着。入場料10,000キップを払う。
伝統的なモン族の家屋。 -
こちらは近代的な住宅。
モン族は中国の山岳民族ミャオ族に属します。 -
ベトナム戦争の際にはCIAがラオ族への反抗心を利用して秘密部隊に雇い、多くが犠牲になりました。そして、北ベトナムが勝利すると彼らは国に留まることができず難民としてアメリカなどに亡命しました。
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賛否両論ありますが、アメリカに渡ったモン族はクリント・イーストウッド主演映画『グラントリーノ』に描かれています。
https://www.youtube.com/watch?v=RMhbr2XQblk
村を一通り周ったら民芸品の実演販売。何も買いませんでしたが。 -
クラスター弾の残骸を再利用して野菜を栽培しているって、どうなんだろう。健康に害がなければいいけど。
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人民服に武器を抱えてドヤ顔の幼児。戦闘態勢丸出しです。
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イチオシ
村を後にして移動します。
田んぼに晴れた空。稲穂は重く垂れて収穫を待っています。 -
次はタンピウ防空壕。1968年11月24日にロケット弾が直撃し、中で避難していた村民374名の命を奪った。この説明文「勝算のなくなったアメリカ政府は丸腰の市民を標的に定め」とか「タン・ピウでの戦争犯罪は未来永劫記憶から消し去ってはならない」(拙訳)など煽ってるよな。
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とは言え、罪のない一般市民の命が一瞬にして絶たれたという事実が悲劇であることに疑いの余地はありません。防空壕の中の空気は非常に重かったです。
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続いてカムー族の村訪問。
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寛いでいる老夫婦がいました。記念に一緒に写真に写ってもらいます。
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おやつのこおろぎ。さすがにこれには手を付けませんでした。
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近くの温泉に移動。ミャンマーの超絶温泉の再来を懸念しましたが、ここは誰もいなくてお湯は清潔そうです。硫黄の匂いがします。
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温度はかなり熱く、川の景色を見ながら足湯です。
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イチオシ
突如現れた女性。なんと子ザルを連れていました。自分の足を洗ったあと子ザルも洗っていましたが、気持ちよさそうにしていました。彼女にとっては日常行為なのでしょうが、この出来事は我々にとっては幻想にすら思えました。
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周辺は山に囲まれています。
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ムアンカムにて昼食。衛生面やマナーなど色々と躊躇うローカルな食堂ですが、ドライバーと同じものを頼みます。
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午後は機織りの村を訪ねます。男性が農作業をしている間に女性が家事の合間に家計を助けるという構造は万国共通。こういう伝統は商業化の波とは無縁に続いてほしいです。
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アヒルの一家ものんびりと散歩していて平和です。
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途中停まってもらって撮影した田園風景。懐かしい感じがします。
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最後の見学場所クレーターバレー。無数の爆弾が投下された後、クレーターとなっている。
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ドライバーに「いくつあるの?」ときいたら「いっぱい」と・・・。それだけ夥しい数なんだろうな。
ジャ―ル平原がすっぽ抜けただけあって予想外にも早くツアーが終わりました。ドライバーよ、早く帰れてよかったね。 -
午後は何しようかとビールを飲みながら話し合う。のまどは孤児院を訪問したかったのだが、ウワバミに「酒飲んでから行くべき所でない」と。ごもっとも。
なので、UXOセンターに行きます。昨日とは別のNPOが運営しているところです。MAGという団体で不発弾除去の活動をしています。何もできないのでせめて寄付をします。 -
見学を終えると夕食の時間。長蛇の列の先は鍋ものでした。そんなにおいしいのか、むちゃくちゃ安いのか。並んでいる女性はみんな仕事帰りなのか色々疑問がわきました。
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Cranky-T Cafeにてレモネードを頼む。熱い国ではレモンとミントが一番喉を潤す。
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食事はBamboozleにて。ウワバミはサンドイッチにフリッツ。私は写真を撮り忘れて何を頼んだのか覚えていないが、デザートの桑の実パンケーキを分け合う。日本のホットケーキの味がした。
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3泊堪能したポンサワンを後にしてルアンプラバンに向かいます。
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