2018/07/15 - 2018/07/15
260位(同エリア507件中)
ロク69さん
7月15日(日)はフィーシュに入って最初のハイキング日だ。昨年(2017年)初めて訪れたビン村(Binn、1400m)に魅せられた我が家は、ビン谷(Binntal)の奥を詰めてイタリア国境のアルブルン峠(Albrunpass、2408m)を目指す。中世からの交易路であると聞くこのルートはどんな空気をもっているのか。峠の手前にはSACのビンタール小屋(Binntalhütte、2265m)がある。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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一部には雲もあるが晴れの天気、フィーシュ駅前発のバスで出発。途中、エルネン村(Ernen)で小型バスに乗り換える。ビン村、フェルド(Fäld、1547m)を通り最終のブルネビール(Brunnebiel、1844m)まで運んでくれる。この小型バスは前日までに予約が必要だ。ブルネビール手前の地点、バスの車窓からビン村方向を見る。特徴あるガリーを持つブライトホルン(Breithorn、2599m)が見える。
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ブルネビールには8時40分に到着、ビン村からは細くて未舗装の道路を揺られながら走ってきた。
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ブルネビールの周辺の様子。5~6名の乗客を降ろしてバスは帰路に就くようだ。皆さん歩き始める前のリュックの点検に忙しい。
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バス停にある建物。ブルネビール・ヒュッテとあるが「For Rent」となっている。
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進む方向には、大きな山塊が見える。この地区の高峰の一つであるオフェンホルン(Ofenhorn、3236m)だ。どっしりと構えた落ち着きは重厚な印象を与えている。8時44分に出発する。
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右手には鋭い岩峰が連なる山々が見える。シンヘルナー(Schinhölner、2939m)だろうか。
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すぐに掲示板があって、独、仏語でヒュッテは改装(リノベーション)のため閉鎖中となっている。
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それでも青空に励まされてずんずん進む。後方にはブライトホルン、さらにその後ろにはベットリホルン(Bättlihorn、2951m)が一際高く聳える。
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道は未舗装ながら車も走れる、ほとんど平たんなコースを歩く。
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右側には川の流れがさわやか、ビンナ(Binna)という名前のようだ。
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約30分でウィスバッハ(Wissbach、1954m)という分岐にやって来た。ここで川を渡り本格的な山道が始まる。アルブルン峠までは1時間40分となっている。
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コースは平らな石が敷き詰められていて気分良く快適に歩ける。まるで中世の交易路を復元したかのようだ。
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振り返るとブライトホルンが遠くなっていることに気付く。背後のベットリホルンは大きく立ち上がっているようだ。
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右手には鋭いピークの山々が目立ってくる。左はボホテホルン(Bochtehorn、2770m)、右の尖峰はクライネス・シンホルン(Kleines Schinhorn、2917m)、右端はゼーヴィッシュホルン(Seewishhorn、2758m)だ。
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これらの山々とブライトホルン、ベットリホルンを一緒に眺めてみる。空にはうすい雲が流れているが青い部分がまだまだ多い。
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牛の大群がコースを占領するように集まっていて進むのに苦労する場面もある。
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やがてブラット(Blatt、2104m)という地点で、この谷のもう一つの山小屋ミットレンブルクヒュッテ(Mittlenburghütte、2393m)との分岐がある。資料によるとここから50分で300mを登って行くことができるとなっている。
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オフェンホルンに向かって歩いていく。この辺りはさほど急な登り道はない。
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右手に爽やかな流れの滝が現れる。水量はそれほど多くないが、細かい水流となっているので涼しげに感じる。
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ビンタール小屋に10時19分に着く、出発から1時間35分だ。改装工事中で数名の人たちが働いている。工事の様子からは外壁は残して内部を大規模にリノベーション中という様子だ。
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峠へのルートは工事のため一部迂回するようになっている。
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すぐそばに工事現場用の小屋がある。
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アルブルン峠方向を見上げる。よく見ると7~8名のパーティが斜面を登っているのが分かる。
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小屋か25分の登りでアルブルン峠に着いた、10時44分だった(出発から2時間)。左側はイタリア、右がスイスということだ。
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イタリア側の行先表示板。スイスのものとは違うので新鮮に見える。
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国境を示す石柱がある。これはスイス側からイタリア方向を眺めたもの。
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反対の眺め、イタリア側からスイス方向を眺める。
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スイス側の拡大。右にネストホルン(Nesthorn、3821m)、左にビーチホルン(Bietschhorn、3934m)が見えるがいずれも雲がまとわりついていて、全貌は見えてこない。
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峠付近の様子。比較的大きな岩がゴロゴロと転がっている鞍部になっている。
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イタリア側の展望を見ようと少し進んでみる。残雪の向こうに連なる山々はスイスと大きくは変わらない雰囲気だ。左の大きな山はモンテ・ミノイア(Montete Minoia、2800m)だろうか。
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スイス側へ引き返す。
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峠付近を約10分歩きまわってみる。
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スイス側のオフェンホルンから降っている尾根の様子。残雪とは違う白い岩が目立つようだ。
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オフェンホルンを横から眺める。いくつものピークが連なる山の様子が分かる。
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峠から南西方向の尾根筋を見上げる。アルブルンホルン(Albrunhorn、2885m)方向だが一番高いピークがそれだろうか。
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イタリア方面を示すペンキもある。
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10時54分に下山開始とする。すぐにビンタール小屋が見えてくる。
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気になっていた白い岩壁が近づく。
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そのズームアップ。この谷は水晶などの鉱石の産地だと聞いたが、それと関係があるのだろうか。
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ビンタール小屋の少し手前で昼食にする。持参のおにぎりとサンドウィッチを周りの山々を眺めながら食べる。
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降り始めて約1時間でコースの分岐にやって来た。川の左岸と右岸を歩くルートがある。左岸には小さな池(ハルセゼー(Halsesee、2003m))もあって眺望も良さそうだが、50mほどの登りがあるので右岸のコースを進むことにする。
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遠くから見ると本当の羊がいるように見えるが、近づくとこんな模型の羊たちだった。
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朝バスを降りたブルネビールを過ぎて、バス道路から離れて歩きやすい道を進む。
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フェルド(Fäld、1547m)には13時38分に到着する。峠からは2時間34分だった。このままビンまで歩くかここでバスを待つかを思案する。どちらにせよ同じバスなのでここのレストランで休みながら時間を過ごすことにする。
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このレストランのすぐ横には渓流が流れていて清涼感が一杯だ。壁に飾られた鹿の角がとても立派だ。
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いつものようにワイン(白)とビールで乾杯。
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同時にパンプキンスープもいただく。
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時刻どおりのバスでビンを経由してエルネンに到着する。エルネン村の広場がバス停になっている。
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エルネン村からの眺望。この村からフィーシュ谷の奥にクライネス・ヴァンネンホルン(Kleines Wannenhorn、3707m)と右にフィンスターアールホルン、が見えることを初めて知った。
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今夜の夕食は、ラム肉入りチャーハン、チキンラーメン、野菜サラダ、梅干し、赤ワイン、、ビールだった。
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本日のルート地図。青丸の地点が出発したブルネビール、左端が最終地点のフェルドだ。
全行動時間は4時間54分、うち休憩20分、実動は4時間34分、登り584m、降り900m、距離は14.5kmだった。
一部雲のある天候の下、ビン谷を詰めてイタリア国境のアルブルン峠を往復できたことはとても印象深く思う。スイス側の高峰はあいにく見えなかったが、オフェンホルンをはじめとする特徴的な景観を眺めることができてよかったと感じている。フィーシュ滞在の最初のハイキングを記憶の残るものとして長く覚えていることだろう。
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