南十字星とラムのバーベキュー

2018/06/29 - 2018/07/04

　南十字星、ひときわ明るいアクルックスとミモザ、少しぼんやりとしたガクルックスと淡い光のδ星の4つの星ですが、南半球の空に輝いていました。南十字星は全天88星座の中で最も小さな星座だそうですが、大航海時代以来、南極星すなわち真南を探すために使われて来ています。α星(アクルックス)とγ星(ガクルックス)の間隔（十字架の縦の線）を、α星から約4.5倍延長すると、だいたい南極星に到達する（ただし、光が弱く、肉眼では見えません）と、ガイドさんが教えてくれました。
　テカポの星空は、孤高に輝く木星とともに、古代の人々が思いをはせたであろう宇宙のロマンに満ちていました。
　子羊のバーベキュー ランチは、柔らかくてジューシーで、地元ニュージーランド産ワインとともに、まさに「至福のランチ」でした。

　冬のニュージーランドを駆け足で巡って来ました。

エリア ニュージーランド

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 交通手段: 観光バス 飛行機
• 航空会社: ニュージーランド航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）

　NZ90便は、朝8時にオークランド国際空港に着きます
　ニュージーランド航空は、2年連続でベスト・プレミアムエコノミークラスを受賞したそうで、朝食も、前菜、クロワッサン、メインディッシュの3段階で出て来ます。常に温かい状態で供されて、「おもてなし」を感じました。

　今日は午前中に、南島のクライストチャーチまで移動です
　国内線の出発が遅れているので、カフェ「TAKE OFF」で、ニュージーランド人のコーヒー「フラットホワイト」（エスプレッソに、泡立てたフォームミルクを注いだもの）を味わってみることにしました。

オークランド空港 エンパイア ラウンジ 空港ラウンジ

　クライストチャーチのハグレイ・パークにやってきました
　街の中心にある大きな公園で、植物公園やその隣にカンタベリー博物館があります。街の人たちの憩いの場でもあるらしく、ロールストン・アベニューの歩道では、犬の散歩やジョギングの人の姿が見られました。

カンタベリー博物館 博物館・美術館・ギャラリー

　クライストチャーチでは、紙で作られ「カードボード カセドラル」も有名です
　確かに、祭壇の十字架も屋根の骨組みも、筒状の紙で作られていていました。教会の隅では、地元の女性たちでしょうか、編み物をしながら談笑しており、元の大聖堂が再建途上の今、ここが現役の教会だということがわかります。この後、テカポへ向かいました。

カードボード カセドラル (仮設大聖堂) 寺院・教会

　夕食は、テカポ名物のサーモン丼です
　「テカポの住民の10％は日本人」だそうですが、ここの和食レストランや近くのホテルなどにも日本人が多く勤めていました。味噌汁と漬物付きの丼や天ぷら料理は、日本人以外にも人気のようで、ほぼ満席でした。腹ごしらえが済んだら、今回の旅の目的の一つ、マウントジョン天文台での星空観測です。

湖畔レストラン 和食

　山頂のアストロカフェ展望台から南東の方向を見ると、テカポ湖畔に広がる街の夜景が見えました
　星空観測のために、街には夜空を焦がすような白色灯ではなく、ナトリウムランプが使用されています。特に、湖畔の「善き羊飼いの教会」の辺りにはほとんど光が見当たりません。この上空で、ガイドさんが、観光用望遠鏡の焦点を、先ず南十字星に、そして次に木星に合わせてくれました。木星の縞模様まで見えました。

マウント ジョン天文台 建造物

　テカポ湖の夜明けです
　風の強い寒い朝でしたが、ホテルの裏手にあるテカポ湖畔に出かけました。人一人が通れる橋の向こうに、「善き羊飼いの教会」と「パウンダリー犬の像」が遠目にも見えます。さらにその奥には、朝焼け雲を頂いたサザンアルプスが続いていました。

テカポ湖 滝・河川・湖

　テカポ～トワイゼル道路（国道8号線）を南下し、マウント クック国立公園を目指します
　プカキ湖畔を通ります。氷河の谷がせき止められて出来た氷河湖だそうで、細長く、氷河粉（氷河によって細かく砕かれた岩粉）によるミルキー色の湖面が特徴だそうです。

　クック山が、一瞬の間、その頂を見せてくれました
　20分後に、マウントクック国立公園のホテルに着いた時には、すでに深い雲に覆われていました。サザンアルプスの最高峰で、雲と雪の舞う、威厳さえ感じる山でした。

アオラキ マウント クック国立公園 山・渓谷

　マウント クック国立公園からクイーンズタウンへ向かいます
　途中、1996年にグライダー世界選手権大会が開かれたというオマラマのサービスエリアで一服しました。ここでは羊を飼っており、枯れ草を手にすると、すぐに近寄ってきました。

　夕方6時前、クイーンズタウンに到着です
　今夜は、海抜７９０Ｍの丘の上に見えるゴンドラ・レストランで夕食の後、街はずれのホテルに宿泊です。ちょうど週末の夕方ということで、ゴンドラの駅も、レストランの待合室も人であふれていました。

　クイーンズタウンの夜景が眼下に広がっています
　全面ガラス張りのレストランで、ビュッフェスタイルの食事を取りながら、ワカティプ湖畔に広がる街の明かりを楽しむことができました。

スカイライン ゴンドラ レストラン & リュージュ 体験・アクティビティ

　今日は、ワカティプ湖上クルーズとファームツアーに出かけます
　本来は、アーンスロー号という歴史的な蒸気船によるクルーズなのですが、今日からその船がメンテナンスに入っているとのことで、今日は普通の客船です。あいにくの曇り空と冷たい風で、デッキに上る人もまばらです。

ワカティプ湖 滝・河川・湖

　何よりも、地元ニュージーランド産のワインとラムのバーベキューランチが最高でした
　ワカティプ湖をクルーズしてウォルター ピークの桟橋に着くと、先ず、牧場のステージに案内されました。ここで、羊の毛刈りとボーダーコリーの「演技」（後方の丘の上から下の牧場まで、羊の群れを追い込みます）に拍手した後、レストランで最高のバーベキューランチをいただきました。

ウォルターピーク牧場 テーマパーク・動物園・水族館・植物園

　ニュージーランドを代表するアイスのフレーバーだそうです
　クルーズが終わって、クイーンズタウンの中心部を散策しました。先ず、ワカティプ湖畔にある「パタゴニア・チョコレート」に入って、「ホーキーポーキー」をいただきました。バニラアイスにキャラメル味が付いていました。

パタゴニア チョコレート スイーツ

　夕食は、名物「ファーグバーガー」と、地元の南島で醸造されているビール「スパイツ」です
　さすがにこの時期、陽が落ちてくると寒さが身に沁みます。行列ができるほどの「ファーグバーガー」も食べてみたいのですが、バーベキューランチがまだお腹に残っています。というわけで、バーガーはテイクアウト、シャトル・バス停近くのスーパー「Four Square」でビールなどを調達して、ホテルへ戻ることにしました。

　今日は、クイーンズタウンからオークランドへ戻ります
　今朝のクイーンズタウンは快晴、上空からはS字形をしたワカティプ湖 がくっきりと見えました。

クイーンズタウン空港 (ZQN) 空港

　クイーンズタウン発、オークランド行き「NZ614便」は、サザンアルプスの上空に差し掛かりました
　まるで、「マウントクック遊覧飛行」みたいに、間近に山脈（やまなみ）が迫ってきました。マウントクックがはっきりと見え、まさに、「300NZドル」（遊覧飛行ツアー代金）の絶景でした。

アオラキ マウント クック国立公園 山・渓谷

　午後はオークランドの街を散策しました
　先ずは、シティリンク・バスでウォーターフロントに出かけました。ハーバーブリッジが見えるレストラン「ワイ ノット」でランチを取り、国立海洋博物館にも寄ってみました。街の人々の生活ぶりが知りたいと思いたち、インナーリンクバスに乗って市内を一周してみました。途中、隣に乗って来た親切な奥さんがいろいろ教えてくれたりして、約1時間、ニュージーランドの最後の夜は更けていきました。

ワイ ノット レストラン & バー 地元の料理

　テカポでで見上げた、南十字星と木星を思い出しながら、、、
　帰りの便のエンターテイメントの中に、ホルスト:の組曲「惑星」を見つけて、ずっと聞き続けていました。何回目かの「ジュピター」の終盤、ティンパニーが壮大に鳴り響く中で、NZ99便は成田空港の滑走路にタッチダウンしました。