2014/05/03 - 2014/05/04
475位(同エリア919件中)
mirilinさん
- mirilinさんTOP
- 旅行記136冊
- クチコミ40件
- Q&A回答20件
- 352,887アクセス
- フォロワー26人
昔から一度行ってみたいと思っていた有馬温泉。
念願かなって、義母の米寿のお祝いで相方の家族みんなで訪れました。
1000年以上の歴史のある日本最古の温泉だけあって、泉質も街の雰囲気も最高。
なんと有馬温泉は、環境省の指針で療養泉として指定している9つの主成分(単純性温泉、二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉、硫黄泉、酸性泉、放射能泉)のうち、硫黄泉と酸性泉を除く7つもの成分が含まれており、世界的にも珍しい多くの成分が混合した温泉だそうです。
うちの近く…関東にも箱根や熱海、草津に伊香保に…有名な温泉はいっぱいあるのですが、有馬温泉のコンパクトでバラエティに富んだ温泉は、他の追随を許しません。
気に入っちゃって、その後またすぐリピートしちゃったぐらいです(笑)
残念ながら、温泉の中は写真が撮れませんが、ぶらぶら歩いても楽しい有馬の街をご案内です。
い~い湯だなぁ はははん♪゜・*:.。. .。.:*・♪
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- 新幹線 JRローカル 私鉄 徒歩
PR
-
有馬温泉のお湯には金泉と銀泉の二種類があります。何故有馬温泉のお湯が金泉、銀泉と呼ばれるかというと、有馬には複数の泉源がありますが、大きく分けると空気に触れて茶色に濁るお湯と、無色透明のお湯に分かれるからで、茶色のお湯を「金」、無色透明のお湯を「銀」にしちゃったってわけです。この金泉・銀泉という言葉は有馬温泉旅館協同組合によって商標として正式に登録されているそうで、名付けた方は「金メダル」ものですね~
そして、そんな神々しい?温泉も気軽に楽しめるよう、有馬温泉には市営の共同浴場が2つあります。
その一つがここ「金の湯」です。有馬温泉駅から太閤通(土産物の多い通り)を突き当りまで行き、右折し湯本坂を上がっていくと5分ほどで到着です。 -
ここ金の湯は外湯として古くからあった元湯が改装されて2002年にオープンしたそうです。
泉質は、含鉄ナトリウム塩化物強塩高温泉で、お湯の色は濃いオレンジ色。まるでチョコレートを溶かしたのかっていうぐらい濁っていて、入ると沈めた腕も足もほとんど見えません。
入口には、入浴した有名人の名前が掲げられていますが、そりゃもうお歴々がズラーっと。歴史の教科書か伝記のリストかって感じです。なんと飛鳥時代の舒明天皇の名前もあります。万葉集が卒論だった私には、懐かしいお名前です。
確かに、日本書紀の舒明紀に書かれていたような…
-
この「金の湯」の前には、湯口のところに瓢箪が置いてある飲泉場があり、コップも備え付けられていて、気軽に温泉を飲むことができます。
といっても、金泉は飲むことができないので、ここから出ているのは、銀泉のナトリウム-塩化物泉だそうです。
この瓢箪は、いわずとしれた太閤秀吉の馬印。有馬温泉を愛し、復興に多くの援助を行った秀吉の馬印は、ここ以外にもあちらこちらにで見かけました。 -
もうひとつの市営の共同浴場が、こちら「銀の湯」
有馬温泉駅から徒歩10分ほど、神社やお寺が集まる寺町の先にあります。
「銀の湯」のお湯は炭酸泉とラジウム泉の混合。無色透明のお湯でよく温まります。
ここは、温泉街から離れていることもあり、温泉街の入口にある「金の湯」に比べると、雑踏から離れて落ち着いた雰囲気の中にあります。
では、この「金の湯」や「銀の湯」の泉源巡りに出かけてみましょう。 -
まずは、炭酸泉源に向かいます。有馬温泉駅から一番遠くにあり、坂道を奥へ奥へと10分ほど進んでいくと、その名も「タンサン坂」という名の坂道になります。
-
そしてその坂道を登り続けると、こんな趣のある道しるべが出てきます。「銀の湯」からはタンサン坂を2~3分ぐらい上ったところです。
そしてその先に炭酸泉源のある緑豊かな「炭酸泉源公園」があります。 -
公園の奥には屋根つきで柱に囲まれた…神社のような建物があり、この建物の下にある丸い石の井戸…お餅つきの臼みたいな感じのところから炭酸泉が湧き出ています。
え?これが温泉?…思いますよね?湯気すら出てないし… -
それもその筈、炭酸泉は18.6℃と低温泉なんだそうです。
「炭酸泉源」の名のとおり、ここから湧き出す温泉は単純二酸化炭素泉で、この泉の水を瓶に入れて蓋をしても鉄砲のように蓋が飛んでしまうので「鉄砲水」とも呼ばれていたそうです。 -
この炭酸泉は、飲用すると、胃液の分泌を刺激し、食欲増進の効果があるとかで、公園内にも、まるで普通の公園の水飲み場のように温泉が飲める場所があります。
もちろん飲んでみましたよ!
ちょっと鉄っぽい味がするような気がしましたが、しっかり炭酸水でした。
昔はこの炭酸水にお砂糖を入れてサイダー水にして飲んでいたとか…
-
何ら温泉らしさを感じない場所でしたが、園内の池からボコボコと泡が出ていました。この図は温泉ぽいでしょうか…
-
「炭酸泉源公園」から坂を下っていくと、高い櫓のある「極楽泉源」が現れます。
ここは市営共同浴場「銀の湯」の裏手にあり、細い路地を入っていったところにあります。
ここの泉質は金泉の含鉄ナトリウム塩化物強泉。鉄錆色で海水の2倍の塩分を含んでいるそうで、泉温は約94度とのことです。
豊臣秀吉が作った湯殿に金泉を送っていた泉源とのことで、「願いの湯」とも呼ばれていたそうです。 -
「極楽泉源」のすぐ先には「御所泉源」があります。
ここは、83度の金泉で、泉質は含鉄ナトリウム、塩化物強塩高温泉 。説明書きには、塩分濃度日本一と書かれています。 -
ここは庭園風に整備された泉源です。
-
そして、泉源の中で、一番フォトジェニックなのがここ「天神泉源」です。
「天神泉源」は、京都の北野天満宮を分けて祭られた有馬天神社の境内にあり、地下185mから汲み上げられ、98度の高温の金泉が湧き出るため、煙突からは白い湯煙が勢いよく立ち上っています。 -
鳥居の中から立ち上る湯煙…絵になりますよね~
-
ここの泉質は金泉ですから、泉質は含鉄ナトリウム、塩化物強塩高温泉
温泉が空気に触れると酸化し、赤くなるほど鉄分が多いということで、
鳥居にかけられた「天満宮」の扁額も錆びちゃってますし、石段も赤茶けて鉄色になっています。 -
天満宮前のマンホールもいい色に変色し(錆び)ていました。
-
タンサン坂を下り、二股に分かれるところで「極楽泉源」とは反対側に下っていき突き当たったら左に曲がると小さな赤い鳥居があります。これが「妬(うわなり)神社」で、昔は側の小さな井戸から温泉が湧いていたのですが、美しく化粧をした女性がそばに立つと、お湯が嫉妬して吹き出したことから「妬(うわなり)湯」と名付けられたと伝えられています。
-
今は、当時のお湯が枯れたため、すぐ裏に新しく「妬泉源」が発掘されました。
ここも金泉で、泉質は含鉄ナトリウム、塩化物強塩高温泉 。93.8℃ のお湯はすぐ近くの「御所泉源」を経て各旅館に配られています。 -
さて、有馬温泉には、泉源に囲まれるような形で、その発展に寄与した三恩人、行基、仁西、太閤秀吉にゆかりの深い社寺が集まる地域があります。
銀の湯から2~3分坂を下った辺りです。
まず、この「極楽寺」は、593年、聖徳太子の建てられた由緒正しいお寺ですが、阪神淡路大震災で庫裡が被害を受け、再建の際に床下から秀吉が作った「湯山(ゆのやま)御殿」の遺構が発見されました。浴室や庭園の跡であることが確認されたのです。それまで言い伝えられていただけでしたが、400年の時を経て、秀吉が有馬温泉を愛していたことが証明されました。 -
こちらは「極楽寺」と隣接している「念仏寺」
本堂は有馬温泉郷最古の建築物で江戸時代前期(1712年)の建立だそうです。
北政所ねねの別邸跡と伝えられ、境内には、「太閤秀吉・北政所館跡」との表示もありました。 -
そしてこちらも「極楽寺」に隣接して建っているその名も「温泉寺」
薬師如来のお導きで有馬温泉を訪れた僧・行基様によって724年に建てられたと伝えられる黄檗宗の古刹で、有馬温泉の歴史とともに盛衰を繰り返し、1191年に仁西が復興しました。本堂には重要文化財の薬師如来と十二神将像が安置されています。
現在の建物は、1782年に上棟されたもので、地元では「薬師さん」と、親しみを込めて呼ばれているそうです。 -
温泉寺の前には、有馬温泉の歴史と、その発展に関わってきた偉人たちについて書かれたプレートともに、その偉人の一人である行基様の銅像が立っています。
-
これらのお寺の近くには、温泉の街の鎮守様らしい名前「湯泉(とうせん)神社」という神社もあります。
この神社の歴史は古く、延長5年(927年)に撰上された「延喜式神名帳」に有馬郡の大社にかぞえられています。 -
神代の昔…
大己貴命(オオナムチノミコト)と少彦名命(スクナヒコナノミコト)という二人の神様が、人々を病気から守るために国々を旅し、薬草を探しに歩いていた時、
傷ついた三羽のカラスが赤い水を浴びて傷を治療しているのをご覧になって、有馬の温泉を発見したという伝えがあるそうで、そのカラスたちが守護神だそうです。
と、興味深い伝承はあるものの、目の前の長い長い階段に、本殿参拝は諦めました。 -
霊験あらたかな地域に別れを告げ、食欲・物欲の世界へと足踏み出しましょう。
有馬温泉駅から金の湯を過ぎたあたりからは、石畳の細い坂道沿いにレトロな佇まいの商店街となっています。 -
有馬温泉名物炭酸泉を使った「炭酸せんべい」を作っているところも覗けます。
-
たくさんの人が並ぶお肉屋さんを発見。
よく見ると、コロッケを買っています。どうやら神戸牛を使った自家製ビーフコロッケが有名なお店のようで、食べ歩きできるように包んでくれます。 -
もちろん、行列嫌いな相方も迷うことなく行列に並び、ビールと共に即買です。
「天神温泉源」のある天満宮の境内のベンチに座って熱々を頬張りました。
ブクブクボコボコと温泉の沸く音を聞きながら、熱々コロッケを頬張れば、温泉巡りの疲れも吹き飛びます。 -
この界隈には昔懐かしい赤い丸型ポストも現役で働いていたりして、とても懐かしい雰囲気に溢れています。
-
お土産を買うならおすすめは「御所泉源」近くにある「温泉堂」さん。
明治創業の老舗土産店吉高屋の、御所泉源前にある支店で、有馬温泉のイオン組成に基づいた薬用入浴剤「カメ印自宅湯原料」や有馬温泉の炭酸泉配合の洗顔石鹸「カメ印美肌石鹸」の他、かわいいタオルや風流な手拭いなど見ているだけでも楽しくなるような品が、小さな店内に溢れています。
私は、有馬サイダーの香りがする炭酸入浴料「有馬サイダー鉄砲水風呂」の素を買いました(笑) -
ぶらぶら歩いていると、歴史を感じる道しるべがあったり、
-
観光ポイントの場所へ誘う、雰囲気のある道しるべがあったりします。
これは天神泉源への道を案内する表示ですが、社の前から温泉が湧くデザインのプレートが可愛らしいですよね! -
有馬温泉に流れる有馬川には、「太閤橋」という橋が掛かっています。
有馬温泉と太閤秀吉って本当に深いつながりだったんですね~ -
太閤秀吉があれば、もちろん「ねね」もあります。
赤い欄干が美しい「ねね橋」は、太閤橋の少し上流にあり、橋のたもとに建てられた北政所ねねの銅像の視線をたどると、「太閤橋」のたもとにある太閤秀吉の像を見つめているとか…。 -
おっと、今回の旅の目的は、我が一家の政所?の米寿のお祝いでした。
久しぶりに家族が集まり、美味しいお料理と良質な温泉に浸かり、楽しく過ごすことができたのでした。
めでたしめだたし
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (2)
-
- うふふ♪♪さん 2018/06/10 03:11:29
- 素敵なお祝いですネ! お母さま想い!!
- mirilinさん♪
初めまして!
うふふ♪♪と申します!
mirilinさんには忘却の彼方でしょうが、
以前、私のモルディブ旅行記3に、ご訪問いただいているのです♪
今頃ですが、ご訪問&投票をありがとうございます!!
御礼が遅くなってすみません💦💦
有馬温泉!
関東の方には「1度行ってみたい」となるのですネ☆
関西には、有馬しか温泉が無いもので・・
ちょっと足を延ばして城崎でしょうか・・・
温泉の豊富な関東が羨ましいです。
他の地方の方の関西旅行記って、読んでいてとても面白いです♪
自分が当たり前だと思っていたり、
見過ごしているようなところにスポットが当たっていたり!
最後のバースディーケーキに感動しました!
親孝行をなさいましたネ!
素晴らしい旅行記をありがとうございます!
うふふ♪♪
- mirilinさん からの返信 2018/06/10 18:39:28
- RE: 素敵なお祝いですネ! お母さま想い!!
- うふふ♪♪ さん
たくさんの「いいね」とコメントありがとうございます。
モルディブは、絶対行きたいところなんで、本当に羨ましいです。
最近、相方が「もうダイビングはいいや」って言い出して、モルディブダイビングに黄色信号が点滅しだしたんです。
いざとなったら、ひとりでも行ってやります!
有馬温泉…実は私も子供の頃は梅田周辺に住んでいたんですが、親が海好きで、温泉といえば、南紀白浜でした(笑)もち、海メインで(爆)
有馬は本当に、風情のあるいい温泉でした。
こんな身内ネタのブログにコメントくださるうふふ♪♪さんは、きっと温かな心をお持ちなんですね!
これからもよろしくお願いいたします。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
2
36