青く透き通る海、ここは北九州市小倉北区！～猫だけじゃない藍島・馬島の旅～

2018/04/22 - 2018/04/22

　島旅仲間から、北九州市小倉北区の島めぐりにお誘い頂きました。
　その島の名は、藍島と馬島。名前くらいは知っていたけど、実際行ってみると想像以上に青い海で、心いやされる１Dayトリップになりました。

エリア 小倉・北九州市中心部(福岡)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 船 JR特急 私鉄

　藍島・馬島行きの船は、１日にわずか３本。久留米方面から出発して島を巡ろうと思えば、必然的に朝は早くなります。
　５時半に起床して福岡へ。博多駅からは7時31分発、１日１本しかない宮崎空港行きの長距離ランナー「にちりんシーガイア」に乗り込みました。

博多駅 駅

　783系電車は、ワイドな前面展望がウリ。宮崎行きだと、博多～小倉間は５号車の自由席が「展望席」になります。早めにホームに行って、この特等席をゲットしました。

特急 にちりん (にちりんシーガイア) 乗り物

　北九州市内に入ると、車窓右手には解体中のスペースワールドが映ります。なんだか寂しくなります…。

スペースワールド テーマパーク

　藍島・馬島とも食堂などはないので、駅内コンビニで食糧（＋燃料）を買い出しして小倉港へ。松山行きフェリー乗り場とは別の場所で、北口のAIMの東側にあります。
　船はデッキまで人でいっぱい。メインは釣り客ですが、「小さな旅」を楽しむファミリーやカップルもちらほら。ネコノミクスもあって、近年は島外利用者の割合が増えつつあるとか。

北九州市営渡船 小倉航路 乗り物

　朝９時、出航。リーガロイヤルホテル、ミクニワールドスタジアム、展示場などが並ぶ小倉駅北口の大型施設群が、ぐんぐん離れていきます。
　強い日差しが夏を思わせる、いい天気。
https://youtu.be/fJKXlceOJRc

　４大工業地帯（今は言わないのかな？）を形成する、工場群も圧巻。夜景もキレイなんだろうな～小倉航路の最終便は６時だし、その後遊んでいる船で夜景観光でもできたらいいのに…と身勝手な旅人は思います。
　背後には、響灘風力発電施設の風車がグルングルン。今や環境先進都市とも呼ばれる、北九州のもう一つの姿です。

　馬島で大勢の釣り人を降ろし、小倉から35分、藍島（あいのしま）に到着しました。

藍島 名所・史跡

　観光案内所もないような島では、港の観光マップ「だけ」が散策の頼りなんてことも、ままあります。念のため撮っておいたら、この後大活躍でした。

　港周辺の集落にはコカ・コーラの自販機が点在していて、飲み物の調達だけは不便しません。

　僕らはまず、港の東側から散策を始めてみました。
　なぜか道は、立派なインターロッキング舗装。

　ヘリポートを目的外使用することは、禁じられていないようです。しかし、何に「使用」するんだろ？(笑)

　「わいわいビーチ」と名付けられた、外海に面する砂浜へ。夏場には、海水浴客で賑わうのかな？
　海は少し濁り気味。クラゲもプカプカ浮いているし、ちょっとゴミもあって、島とはいえ都市近郊だなと早合点していましたが…。

　湾の方に目を転じてみれば、すごい透明度！海藻もよく育ち、おかげでウニも豊富にとれるようです。若手漁師３人組が、ウニ漁に勤しんでいました。
　小倉北区とは思えぬ景色に、しばし座ってボンヤリ。

　読みは同じ、新宮町の相島と同様、こちらの「あいのしま」も猫島として知られています。
　猫の数というか密度は、相島ほどではありません。ちらほらと現れるのんびりした姿に、いやされます。

　島の車にナンバープレートはなく、「島度」高めです。

　島内には何軒か酒屋や商店があるものの、日曜休業のお店が多いです。

藍島トンネル 自然・景勝地

　島唯一の小学校、藍島小学校は、建て替えられたばかりのようで近代的な校舎。ブルーの妻面が、島の雰囲気にマッチしてます。

　さほど大きな島ではないので、「長辺方向」となる島の南北も、徒歩で縦断できてしまいます。というわけで島の北端を目指し、行軍に出発！
　行程半ばの見どころが、藍島遠見番所旗柱台。18世紀初め、日中間の密貿易船を見張っていた場所で、旗を上げて小倉側に知らせたのだとか。古くから、交通の要衝なんですね。

藍島遠見番所旗柱台 名所・史跡

　北側に進むにつれて家も少なくなり、道はうっそうとした木々に囲まれるようになります。直射日光が当たらないのはありがたい。

　ゆっくり歩いて港から40分。
　森を抜け、坂を下ると…ウワー、沖縄みたいな風景！

　島の名所の一つ、千畳敷海岸です。
　透き通った海と、静かな波。水面には、人影が映ります。
https://www.youtube.com/watch?v=AWMP193Khjk

藍島千畳敷海岸 ビーチ

　遠浅の海は、どこまでも続くかのようです。
　対岸の貝島には２軒の別荘が建つものの、地元の人曰く、最近はあまり使われていない様子だとか。壁をピンク、屋根を赤にでも塗ればカメハウスっぽくなって、インスタグラマーが押し寄せるのではないかと皮算用。

　島を肴に、持参した「燃料」を補給。くぅ～たまらん！

　海岸の断崖は、興味深い模様です。なぜこんな模様になるのか、ブラブラ歩いても解き明かせませんでした。

　千畳敷からほど近い場所に、十軒ほどの家が寄せ合う小さな集落がありました。割とあちこちに、人の営みが感じられる島です。
　ただし自販機は故障したまま放置中。千畳敷方面へ散策の際は、港付近での水分調達をお忘れなく。

　来た道を、島の南側へと戻ってきたニャー。

　日曜日なのに、港近くの森本商店さんだけは扉を開いていました。

　冷えたビールがあったのは幸い、店の前のチェアで再び、燃料補給です。
　勧められるままにウニの瓶詰（1,700円）を食べてみたら、まぁ～これが、うまいこと。素潜り漁で獲れたものを手作りしているので、数はほとんど出ないそうです。出会えたらラッキーな島グルメ。

　さらに店先にぶら下がっていた みりん干しも…

　サービスで炙ってもらえました！ ホクホク柔らかくて、濃縮された味わいはビールのつまみに最高。
　小さな島って、なかなか地のものにありつけないのが常なんですが、最後に思いがけず味わうことができました。おばちゃん、ありがと！

　充実した５時間の滞在を終え、14時30分発の船で、藍島を離れました。
　島側に切符売り場はなく、乗船券を持っていない場合は、船内の券売機で購入します。隣の馬島までの運賃は120円。安っ。

　10分ほどの短い船旅で、馬島着。
　藍島よりもずっと小さな島で、集落は１つだけ。商店などは見当たらず、自販機も１台だけです。

馬島 名所・史跡

　島内散策マップはなく、Googleマップで唯一出てきたランドマーク「大山祇神社」を訪ねてみました。

　境内に鎮座するのは、ほ、砲弾！？

　各地の藤棚に観光客が押し寄せるシーズン。馬島の天然の藤も、人知れず見ごろを迎えていました。

　馬島の海も、なかなかキレイですね～！ 臨海工業地帯に近い分、そのコントラストがよりくっきり映ります。

　人口わずか35人（2016年現在）の島なのに、畑にはよく手が入ってます。

　島の北側、すぐ側に見えるのは、山口県下関市の六連島（むつれじま）。2014年の秋に訪れたことがあり、花の栽培が盛んだったのが印象に残っています。山口県らしく赤い屋根瓦の家が目立ち、坂も多くて、馬島の雰囲気とはずいぶん違いました。
　こんなに近くても、確かに県境はあります。

六連島 自然・景勝地

　馬島にも猫はいっぱい。島全体にいるというよりは、とある１軒の家に集まってきている感じです。

　なんだか平和だニャ。

　16時43分の船で、馬島を発ちました。

　藍島や六連島に比べて、馬島はだいぶ平べったい形。地形の成り立ちにも興味が沸きます。

　島旅アフターは、以前から来てみたかった小倉駅近くの「11TAP」（イチイチタップ）へ。常時、11種類のクラフトビールを揃えるビアバーです。
　地元の門司港地ビールは割安に味わえるので、門司港まで行く時間がないけど地ビール飲みたい！って旅人にも、うってつけ。

11TAP グルメ・レストラン

　店名通り、１１個のタップが並びます。ビール好きとしては、これだけで夢見心地。

　カンパーイ♪

　ビールもうまいし、ビールに合うおつまみもうまくて充実。

　島でも結構飲んでいた上に、強めのビールからセレクトしたものだからヘロヘロ。帰りの特急列車の中は、ほとんど夢の中でした。

小倉駅 (福岡県) 駅

この旅行記へのコメント （2）

• picotabiさん 2020/11/19 17:49:05

  いいですね～

  ちゃんさん　こんにちは。先日馬島に行ってきまして。夏はいいですね～　ビール持ってて海見ながら飲むのサイコーですね!!
  ちなみにスペースワールド。ありましたね!!!　昔行ったことあります。
  北九州、初訪問だと思ったら違ってました笑

  ちゃんさん からの返信 2020/12/07 21:11:53

  RE: いいですよ！

  こんにちは！
  猫とたわむれるだけなら冬もいいと思いますが、海に親しめる季節に行くと、また違った魅力に触れられると思います。北九州、賑わいあり歴史あり山あり海ありで、なかなか楽しいです。