ソ連と東側諸国の追憶、ヨーロッパ「ソ連」国家群と未承認国家&東欧諸国の旅:モルドバ、沿ドニエストル、ウクライナ、ベラルーシ、ポーランド、スロバキア旅行【13】(2017年秋4日目① オデッサ作戦)
2017/09/18 - 2017/09/18
3位(同エリア58件中)
とーりさん
2017年9月、2つの祝日を絡めて11日間の日程でヨーロッパ「旧」ソ連の国々と、東欧未踏破国に行ってきました。旧ソ連の国々はロシアより「ソ連」なベラルーシや、脱ソ連を図りながら未だ混沌としているウクライナやモルドバ。中でもモルドバ内で施政の及ばない独立状態でありながら、どの国からも承認されていない、今でもバリバリ「ソ連」な「国」、沿ドニエストルに行きたくて計画を練りました。また、東欧諸国の中で未踏破だったポーランドとスロバキアのうち、まず、ポーランドは首都ワルシャワと旧都クラクフに。そのクラクフからレンタカーで国境を越えてスロバキアへも行くことにしました。
行ってみると、モルドバはラテンのルーマニア系らしく明るく親切な人が多く、沿ドニエストルもまた、若い国家で希望燃えるような人と出会いました。ウクライナでは物価の安さに驚き・喜び、ベラルーシのミンスクでは共産チックな建物や都市計画に感嘆し、ポーランドのワルシャワやクラクフでは存分に街歩きを楽しみました。3回目となったレンタカーでの旅ではスロバキアの田舎の美しさを感じることができました。
また、今回の旅行では、大したことは無かったのですが、久々に「トラブル」的なものに巻き込まれました。さすが鉄のカーテンの向こう側の国、手痛い洗礼でしたが、今となってはいい思い出になり、それも含めて充実した旅になりました。
日程は以下の通りです。
1日目(9/15)成田発 ⇒ モスクワ ⇒ キシニョフ
2日目(9/16)沿ドニエストル & キシニョフ市内観光
3日目(9/17)キシニョフ ⇒ キエフ市内観光 ⇒ オデッサ
4日目(9/18)オデッサ市内観光 ⇒ ミンスク
5日目(9/19)ミンスク市内観光 ⇒ ワルシャワ ⇒ クラクフ
6日目(9/20)スピシュ城 & ヴィエリチカ岩塩坑観光?
7日目(9/21)アウシュヴィッツ観光? & クラクフ市内観光
8日目(9/22)クラクフ市内観光 ⇒ ワルシャワ
9日目(9/23)ワルシャワ市内観光
10日目(9/24)ワルシャワ市内観光 ⇒ モスクワ ⇒ 成田
11日目(9/25)帰国到着日
今回は4日目①です。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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朝になりました。昨夜の敗北感がまだ残っているので、この狭いホテルを早く抜け出したいところです。
といいつつも、格安ホテルにも拘わらず朝食が出るので食堂にやって来ました。 -
給仕のおばちゃんは共産主義時代丸出しの仏頂面で、愛想はまるでないですが、出すものは出してくれました。こんなでも無いより全然マシです。
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さて気分を切り替えて観光開始です。その前にホテルをパチリ。トーキョーホテルという名は日本と関係ありそうですが、そんな雰囲気は全然ありませんでした。
(ホテル7:41 ⇒ 7:46駅) -
眼の前をボロいトラムが走り去りました。
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歩いていると今度は少し新しめのトラムが行きます。オデッサはウクライナで第三の都市です。通勤時間なのか、人も多く忙しい感じです。
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天気は快晴、いい気分です。
こちらは駅に隣接するバスターミナルのようです。 -
まずは観光の起点オデッサ駅に来ました。駅本屋からではなく、側面からの入場です。
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頭端式ホームに列車が何本も停まり、人々が大勢たむろしています。
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駅本屋に入ってみました。外観同様綺麗で円形のフロアがヨーロピアンです。
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天井ドームからはシャンデリアが吊るされ、豪華な雰囲気を醸し出しています。
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駅本屋を出て駅前広場を望みます。こちらも雑踏しています。
(駅7:50 ⇒ 8:18オペラバレエ劇場) -
広場の向かいにはマクドナルドがもはや違和感なく溶け込んでいます。
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観光案内板がありました。こう見るとオデッサの見どころは結構あるようです。余裕があれば全部回って見たいところです。
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今度は駅本屋をパチリ。堂々とした白亜の駅舎は国際都市オデッサの顔として貫禄充分です。
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さてここからは通りを北上して港を目指します。オデッサは港湾都市ですが、駅から港まではやや離れています。マルシルートカで行くという選択もありましたが、路線が不明確なのと、行けない距離ではないので歩くことにしました。
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トラムが頻繁に走り去ります。
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てくてくと歩きます。街路樹が植えられ、朝の木洩れ日の中を歩き、昨夜のことをちょっと忘れて、清々しい気分です。
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私にとってオデッサは、戦艦ポチョムキンの反乱の舞台というより、伝説のアニメ「機動戦士ガンダム」の中で記憶した地名で、モルドバの隣りなので来やすかったこともありますが、ガンダムで描かれた街がどのようなところかという、どうでもいい興味もあって来ました。劇中、鉱山都市として描かれたオデッサですが、実際には国際的港湾都市・工業都市として繁栄しています。もちろんガンダムにちなんだものはありません。
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ガンダムの中では、このオデッサを巡る戦いが連邦軍の反攻の第一歩として描かれていますが、私も昨夜の敗北を払拭し、この天気の良さを、立ち直る足掛かりとしたいところです。
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こちらは色合いといい、なかなか美しい建物です。
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このような建物群は普通に現役として使用されています。
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この水色系は私が好きな色合いです。
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色々な建物が見ることができて眼福です。
マルシルートカで一気に港までアプローチするより、歩いたのは大正解でした。 -
さらに北上します。思ったより海まで距離があります。
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結構歩いて考古学博物館の脇に出ました。面白そうな建物ですが、朝早く開館前なので、写真を撮って次へ移動です。
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こちらの建物も淡い色合いで様式もヨーロピアンで私好みです。
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港湾都市らしくこんなモニュメントがあります。
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ようやくオデッサの代表的建物のひとつ、オペラバレエ劇場に着きました。
(オペラバレエ劇場8:18~8:24) -
円形のフォルムがゴージャス感を惹きたてます。
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ここはツアー見学できるようですが、時間が決められているので外観だけの観光にとどめ、先を急ぎます。
(オペラバレエ劇場8:18 ⇒ 8:24エカテリーナ2世像) -
オペラバレエ劇場から東へ行く街並みです。
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こちらの建物もなかなか美しいです。美しい建物がたくさんありすぎて目移りします。
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再び北上すると、エカテリーナ二世像前の広場に来ました。
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ロシア女帝エカテリーナ二世の銅像がなぜあるかいうと、オデッサが18世紀後半に、この女帝により興されたことによるようです。意外にも歴史の浅い都市だったようです。
(エカテリーナ2世像8:30 ⇒ 8:50愛の橋) -
ここから西の方向、海の方へ歩きます。
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海岸への道は後回しにして、プリモールスキー並木通りを歩きます。木漏れ日がいい感じです。
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プリモールスキー並木道の先、愛の橋にやって来ました。
(愛の橋8:50~8:57) -
日本のガイド本では、愛の橋とロマンチックな名前で紹介されていますが、実際は母親橋というような訳のようです。
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陸橋であり、特に装飾のある橋では無く、機能的で簡素です。
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橋上からオデッサの港を見ることができます。何とない景色ですが、夜見るとロマンチックなのかもしれません。
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橋を渡り切ったところにこんなオブジェがありました。
愛の橋の訳の理由となったもののようです。 -
よく見ると南京錠の集合体です。
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さて元来た道を戻ります。橋桁はこんな感じでスリムです。
(愛の橋8:57 ⇒ 9:12ポチョムキンの階段) -
再びプリモールスキー並木道を今度は逆側の終点まで歩いてみます。
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終点は白亜の立派な建物の広場になっていました。市役所のようです。
続いてはオデッサ一番の名所、ポチョムキンの階段に向かいます。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 尚美さん 2018/07/31 13:10:49
- 私まで眼福
- とーり様
私も今年のウクライナ旅の時、オデッサに行きたかったのですが6泊では行けませんでした。
美しい建物があるんだろうなと予想はしていましたが、ホントにヨーロッパの綺麗な街並みですね。ピンクやブルーのパステルカラーの外壁の色や、立派で美しいフォルムの建築物が多くて、とーりさんのおかげで私まで眼福です。並木道を歩かれて気持ちが良かったのも伝わってきました。私もオデッサの街を歩きたいです。
前の旅行記でぼったくりタクシーにみまわれて、読んでいる私もちょっと気分が下がりました。「とーりさん、頑張って」と心の中で唱えていましたが、オデッサの街歩きではテンションも回復されたようで良かったです。
私もウクライナで4回タクシーに乗りましたが、ユーロで金額を言われる事はなかったです。いずれもホテルと病院で呼んでもらったタクシーで、英語は通じませんでしたが一番高い時で100フリヴニャでとても安かったです。ウクライナはすごく物価が安かったので、クリニックと薬がなければ持っていた現金が余ったと思います。と言いますか、反対に私立のクリニックで診察と処方箋出してもらっても充分お金が足りるというのが驚きですよね。
名画戦艦ポチョムキンを見た事がありますのであの階段を見せてもらえると思うと、次の旅行記が待ち遠しいです。
- とーりさん からの返信 2018/07/31 21:57:55
- ご心配おかけしました。
- 尚美様こんばんは、とーりです。いつもありがとうございます。
私ごときの拙い旅行記で楽しんでいただいてありがとうございます。
そういえば尚美さんはウクライナでクリニックに行かれたんでしたね。旅行中大変でしたね。すぐ回復されて何よりです。
それに比べれば私のぼったくりなど大したことはありません。ご心配をおかけしましたが、これから行かれる方に少しでも参考になればと書いた次第です。相手も本気で取ろうとするなら私も反論できなかったと思うので、今にしてみれば手痛い洗礼というべきものだったと思います。
という訳で、私的にはオデッサ旅行記は少々暗めなお話になり、どうしてもキエフが良かったと懐古的な感じになりますが、ご容赦ください。実際オデッサは風光明媚でとてもいいところですので、私の旅行記に惑わされず(多少気を付けていただければ幸いです)、是非とも訪問されることをお勧めします。
とーり
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