2018/03/18 - 2018/03/18
136位(同エリア300件中)
ちゃんさん
2018年春のJR九州新ダイヤは、当事者のJRが「改正」ではなく「見直し」と告知するほど、減便、区間短縮、始発繰り上げ、終電繰り下げなど、利用者に不便を強いる厳しい内容でした。
そんな中で輝く、明るい話題は1つ。昨年の豪雨で不通となっている区間のうち、唯一代行輸送がなかった筑前岩屋駅へ、代行バス路線が延伸されました! 岩屋はキャンプやホタル見物に訪れた思い出の地。いずれもJR日田彦山線あればこそ訪ねられた場所です。
なのにJRのプレスリリースではまったく触れられておらず、現場の雰囲気が伝わってきません。そこで復活2日目に、現地を訪ねてみることに。岩屋の集落は、春の訪れと観光客、そして鉄路の復旧を待っていました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル
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久留米市内の御井駅へ。まわりには住宅も多いのに、無人駅です。券売機もなく、ICカードリーダーはあるものの、これから乗る田主丸・日田方面はカードのエリア外になります。
御井駅 駅
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耳納連山に陽が上る。
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朝陽を浴びてやって来た、6時56分発の始発列車・日田行きに乗車します。日田行きとはいっても、現在は豪雨被害で、1つ手前の光岡止まり。1駅間のバス代行は、夏まで続く見込みです。
運転士さんに筑前岩屋駅までの切符をお願いしたら、車内で発行はできないので、終点で払って下さいとのこと。代行バスの運転士さん、分かるかな?そもそも整理券は出ておらず、御井から乗った証拠も残らないんだけど… -
久留米市からうきは市にかけては、車窓右手の耳納連山が車窓の友になります。
筑後吉井駅では停車中に運転士さんが声を掛けてくれて、駅で切符を買うことができました。やれやれ。運転士さんも駅員さんも、最新の代行バスのダイヤを把握しておらず、利用者の少なさを物語ります。耳納連山 自然・景勝地
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勾配が険しくなり、夜明ダムが見えてくれば県境を越え、大分県に。豪雨災害後、管理事務所の被災でからっぽになった夜明ダムも、緑の湖面を取り戻していました。
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梅の咲く夜明駅に到着。
寒っ!世間では桜の便りも聞こえてきたというのに、零下です。夜明駅 駅
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右に分かれていくのが、運休中の日田彦山線。草は刈り取られ、今にも列車が走ってきそうです。
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久大本線と日田彦山線の運行状況。
代行バスの時間までは40分以上あり、寒いので、待合室でじっと過ごしました。 -
代行バスは、駅前のバス乗り場から発車します。夏や秋に乗りに来た時には乗り場の案内もなく、バスのサイズによって停車場所が違って往生したもんです。
今は「夜明駅停車場所」とバッチリ明記され、分かりやすくなりました。 -
「日田⇒筑前岩屋」とLEDに表示された、西鉄バスの車両がやって来ました。
車内の運賃表示器には次の駅名がきちんと表示されているし、おなじみ「西鉄声」の案内放送も入っているし、代行バスといえども案内はしっかり。さすが西鉄バスです。 -
車窓に見える日田彦山線の線路。被災している区間では手つかずだけど、無事だった区間では手入れが行き届いていて、復旧の意志が感じられます。
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唯一の乗客だったおばあちゃんは大行司で下車してしまい、昨日から復旧した筑前岩屋までの区間へ乗り進めたのは僕らだけでした。
2年半前の「ほたる祭りウォーキング」で歩いた道で、まだ記憶も鮮明です。 -
バスは筑前岩屋駅まで入らず、阿弥陀堂橋が代行バスの停車場になっています。Googleで検索しても出てこない場所で、位置は下記のあたりになります。
https://goo.gl/maps/FzMKta2BCqR2
筑前岩屋までのバス代行が後手になったのは転回場所が確保できなかったためで、急ごしらえで砂利で造成されていました。 -
今年に入って「代行タクシー」は運行されていたらしく、バス停の掲示には名残りがありました。
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筑前岩屋駅までは400mほど。駅近くでご近所の方に、「代行バスで来たの?」と嬉しそうに声を掛けられました。15日には、早期復旧を求めてJRに嘆願書を提出されたんだとか。
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駅周辺の被害は大きいものの、特徴的な駅舎そのものは無事でした。待合室に鍵はかかっておらず、一休みできます。自販機も稼働していて、生きている駅の姿がありました。
水害のため運休中、代行バス乗り場は400m離れています by ちゃんさん筑前岩屋駅 駅
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池の水は復しておらず、鯉の姿もどこかへ消えてしまいました。
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彦山トンネルからの湧き水を導水した名水「岩屋湧水」も、断水のままです。
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そして駅とトンネルの間は、土石流で埋まっていました。ホームも損壊しており、日田彦山線でも被害の大きな場所の一つです。
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駅と川の対岸を結ぶ橋も流されてしまい、一旦、阿弥陀堂橋まで下りました。駅周辺の集落は川の両岸にあり、どちらにも行きやすい場所として阿弥陀橋が発着場になっている、ようです。
流された橋のたもとには、菜の花がたくましく咲いていました。 -
駅から歩いて12分で、対岸へ。橋があれば、あっという間の距離です。
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土石流ではトンネルからの導水路も損壊していて、あらわしの水道管で仮復旧されてます。
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橋さえあれば、駅から岩屋キャンプ場の入口までは歩いて5分。一人用テントをかついで歩いてきた、10年前を思い出します。
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木立の間を石段で抜ける「せせらぎの道」。思わず入ってしまったけど、キャンプ場に向かうには遠回りになるのでご用心。
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キャンプ場入口からさらに坂道を登ること10分で、岩屋神社の鳥居にたどり着きました。
桜の季節には早すぎたけど、梅は真っ盛り。九州北部豪雨での被害もなく、問題なく参拝できます by ちゃんさん岩屋神社 寺・神社・教会
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石段を上り、岩盤をくぐれば…
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五百羅漢と本殿が姿を現しました。
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よくぞ、急峻な岩場に神社を建立したもんです。重要文化財だけあって、檜皮葺の屋根も手入れが行き届いています。
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熊野神社。崖の「中」に建っています。
神社にはまったく水害の影響は見られず、土砂が流れた駅周辺からすぐそことは思えません。幾多の災害を越え、千年以上の歴史を刻んできた場所です。 -
気になっていた岩屋キャンプ場は、かなりの数のキャンパー達で賑わっていました。豪雨から2ヶ月余りで営業再開しており、キャンプ場へ直接の被害はほとんどなかったようです。道路の復旧を待っての再開だったものと思われます。
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コテージのエリアにも、宿泊客の姿が。春にしては、賑わっているキャンプ場といえるんじゃないかな。
設備も整っていて、快適に過ごせるキャンプ場です。村の支援のためにも、ぜひご利用を! -
阿弥陀堂橋まで戻り、今度は棚田親水公園の方向へ下っていくことにしました。ほたるウォーキングのコース終盤で、無数に飛ぶほたるを見ながら歩いた、思い出の道です。
水害の痕跡はまだ生々しいものの、歩ける状態にはなっています。ただ夜は、まだまだ危険かも。 -
日田彦山線の名所の一つ、栗木野橋梁(通称、金剛野橋)。めがね橋とも呼ばれます。
いつか列車が戻って来てくれることを、願うばかりです。めがね橋ライトアップ イルミネーション
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親水公園まで遊歩道は続きますが、大きく崩れていて通行は困難になっていました。立ち入り禁止の措置がないからといって、通っていいわけではありません。
代行バスは夜8時台まで走っているので、ホタル見物も可能だけど、足もとがしっかりした場所までで留めておいた方が賢明です。 -
田んぼの中の農道へと迂回しました。川から少し離れただけで無事な田んぼもあり、昨年も収穫を行った痕跡もあります。水害は、ほんの少しの位置や高低差で明暗を分けてしまいます。
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棚田親水公園の周辺では、重機が稼働中。川の水を引き込んだ流水プールも、まだ使える状態ではなさそうです。
豪雨の被害を受け一部施設が休業中 by ちゃんさん棚田親水公園 公園・植物園
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公園内のレストランも、営業している様子は見られませんでした。
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しかし公園内の芝は手入れがされていて、憩いの場としての機能は充分、復旧しています。
ほたるの時期まであと3ヶ月ほど。ホタル祭りは、復活できるかな…?4月の「岩屋まつり」は例年通り開催するとのことなので、ひょっとするとひょっとするかも。 -
このまま歩いて、大行司方面まで抜けてしまいましょう。
廃校利用の宿泊体験施設「ほうしゅ楽舎」はいい雰囲気だったけど、土砂崩れの直撃を受け、建物の多くが全壊してしまいました。今のところは「休業中」の扱い。無事な1棟での再開を模索されているんでしょうか・・・? -
5連アーチが美しい、宝珠山橋梁。
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昔ながらの農家と、咲き乱れる梅の花、そして石積みの棚田。日本の里山の原風景です。
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ウォーキングの時は遠来のウォーカーをもてなしてくれた公民館は、無事でした。住民の皆さん、お元気かな。
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大行司からは、11時14分発の西鉄の路線バスに乗りました。東峰村は山間部なのにJRも路線バスもある、交通機関が充実した地域でした。
運転士さんは水害当日、杷木から小石原に向かう最終バスに乗務されていたそうです。宝珠山駅前の橋はあと30cmで冠水というところで通り抜けたものの、写真の東峰学園付近で止められ、バスの中から道が「消えていく」ところを成すすべもなく見守られたのだとか。
結局避難所で一晩を明かし、翌日自衛隊が応急復旧した道を、なんとか杷木へ…。壮絶な経験を語ってくれました。 -
宝珠山から小石原付近は、バス停以外でも乗降自由の「フリーバス」区間。道の駅小石原の、目の前で降ろしてもらいました。
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朝早くから山を登り、長い距離をウォーキングしたものだから腹ペコ。食堂に直行しました。
道の駅 小石原 道の駅
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大分県境が近いからなのかどうか、だご汁やとり天など、メニューには豊後の郷土料理が並びます。とり天を頼んでみたら、うどんとセットになっていました。
運動した後の飯(とビール)はうまい! -
腹ごなしに、国道からは少し離れた皿山地区へ。地図ではさらっと書かれているので数分で着くと思ったら、集落の入口まで10分かかりました。
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窯元が軒を連ね、通りから「登り窯」を見ることもできて、いい雰囲気。
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こじゃれた食器が多い小石原焼。窯元も、どこかしゃれています。
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集落を抜け、杉木立の中を歩いていくと「行者堂」に行き当たります。修行の場だったとのこと。周囲から隔絶された森からは、どこかキリリとした厳しい空気が感じられます。
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樹齢数百年に及ぶ杉の巨木は、その昔行者たちが修行の際に奉納植栽したもの。
小石原の行者杉 自然・景勝地
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また国境でもあり、筑前と豊前の国境を示す「境目石」が埋まっています。
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帰路のバスの時間も迫って来たので、いそいそと小石原焼伝統産業会館へ。
小石原焼伝統産業会館 美術館・博物館
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時間もないので、玄関先の展示物だけをちらり。食卓風に並べてもらえると、使った時のイメージが沸いてきます。購買意欲も沸いてきます。
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小石原焼きは、洋食器もおしゃれなんですよね。料理の腕が上がって、食器にふさわしい味が出せるようになったら、また買いに来ようかな。
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小石原から、杷木方面の路線バスに乗って東峰村を後にします。東峰村から直接杷木へ下る県道52号線沿線の被害は大きく、この路線も数か月間、迂回運行を強いられました。
川沿いがまるごと流され、広い河原のようになってしまった集落の姿に、言葉もありません。 -
杷木着。甘木方面の路線バスは、小石原からのバスが到着する1分前に出てしまうという超意地悪なダイヤです。
次の路線バスは1時間後。福岡方面の高速バスも30分後なので、吹きさらしの待合所でぼっっと待ちました。 -
天神行きの高速バスに乗車。久留米方面へは基山で乗り換えると早いですが、1つ先の筑紫野二日市温泉入口まで乗り通してみました。
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その名の通り、バス停から二日市の温泉街へは、歩いて5分。JRや西鉄の駅より、断然近い位置にあります。
実は高速バス停が一番近い by ちゃんさん二日市温泉 温泉
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「博多湯」でひと浴び。木造3階建ての、歴史ある温泉です。入浴料はわずか300円で、ほのかに硫黄臭漂う、源泉かけ流しの湯でくつろげます。
よく歩いた1日だったので、汗も疲れもサッパリ流せて気持ちよかったです。300円で入れる、源泉かけ流しの湯 by ちゃんさん天然温泉博多湯 温泉
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外観こそ古めかしいものの、内部はリニューアルされていて、清潔で快適。2階には、無料で使える休憩所もあります。
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福岡空港~久留米間の高速バスも筑紫野二日市温泉入口に停車するので、ほとんど歩かずとも久留米に帰れます。高速バスの「乗り継ぎ」時間と考えたら、なんとも贅沢なひとときでした。
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