2017/12/26 - 2017/12/26
28位(同エリア426件中)
かっちんさん
鳥取県西南部に位置する日野町には、秋から春先にかけてオシドリが飛来します。
多いときは1,000羽以上の姿を観察小屋から間近に見ることができます。
そして、岡山県中西部に位置する高梁市成羽町(たかはしし なりわちょう)の吹屋(ふきや)地区は、江戸から明治にかけて鉱山の町として栄え、江戸末期からベンガラ(弁柄)の国内随一の産地として名を馳せました。
赤いベンガラは建材や家具の塗料、陶磁器や漆器の顔料として国内に広く流通し、光学ガラスの研磨剤として使われたこともあります。
昭和40年代に260年余りにわたり一世を風靡した吹屋ベンガラはその幕を閉じましたが、昭和49年(1974)に岡山県の「ふるさと村」、昭和52年(1977)に国の重要伝統的建造物群保存地区として吹屋の町並みが選定されました。
赤銅色の石州瓦とベンガラ色の外観で統一された見事な町並みは、吹屋の長者達が後世に残した文化遺産です。
なお、旅行記は鳥取県日野町HP、道路施設(株)HP、吹屋町並保存会、成羽町観光協会吹屋支部などの資料を参考にしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
根雨駅(ねうえき)
昨晩から宿泊した休暇村蒜山(ひるぜん)高原から送迎バスでJR伯備線根雨駅まで送ってもらいました。
バスは約40分かかり、岡山県から鳥取県に入ります。 -
オシドリ観察
日野町に飛来するのは10月頃。3月頃から再び北へと旅立ちます。
なかには日野町で夏を過ごす留守番隊もいます。
根雨駅から歩いて7~8分、日野川に架かる伯備線鉄橋の近くに観察小屋があります。 -
オシドリ観察小屋
観察期間は11月~3月、観察時間は7時~17時、ボランティアのスタッフが案内してくれます。
それ以外の時間でも観察小屋に入ることができます。
警戒心の強い鳥なので、のぞき窓から観察します。 -
いたぁ~オシドリ
でも、遠くにいてよく見えない。
朝早く来ると観察小屋前の川に蒔いた餌を食べに集まります。
現在の時刻は午前11時。
今回は昼前だったので、次回は朝方に訪れたくなりました。 -
双眼鏡で覗いてみると
綺麗な姿がかろうじて見えます。 -
イチオシ
後日、朝早く来るとこんなに・・・
2018年1月11日7時過ぎに再度訪れました!
夫婦仲のいいオシドリ。
オスは秋になると赤・オレンジ・紫など色鮮やかな羽毛で身を飾ります。
メスは全体的に暗い灰色で、目の周囲から後方にかけて白いアイラインが特徴です。 -
好物のどんぐり
オシドリの餌になる「どんぐり」は全国のファンから贈られてきます。 -
パノラマ型特急(上石見駅)
オシドリ観察を終え、根雨駅から各駅停車の電車で新見駅(にいみえき)へ向かいます。
上石見駅では「特急やくも」と交換待ち。
特急電車はカーブでも高速で走れる振子式の381系、先頭車がパノラマ型グリーン車です。 -
電車の乗り換え(新見駅)
新見駅(にいみえき)は伯備線と姫新線、芸備線との乗換駅。
ここで新見発の伯備線岡山行き電車に乗り換えます。 -
備中川面駅(びっちゅうかわもえき)に到着
吹屋へ行くにはここで電車を降ります。 -
綺麗な石垣(備中川面駅)
駅の裏側にそびえる山に、寺山城址があります。 -
「特急やくも」の顔合わせ(備中川面駅)
上りと下りの特急がすれ違います。
ヘッドマーク左上に「エル特急」の「L」マークが残っています。
「エル特急」は国鉄時代に毎時同分に発着する在来線特急に名付けられたものです。 -
ライン引き(備中川面駅)
バスが来るまで眺めていました。
粉末の材料を加熱溶解し、液体化された塗料を塗布しています。 -
金田一耕助のふるさと
岡山県の備中エリアは、横溝正史小説の舞台となり、映画やドラマのロケ地となりました。
これから訪れる「吹屋ふるさと村」が「犬神家の一族」、「広兼邸」が「八つ墓村」の舞台です。 -
備北バス「川面駅バス停」
JR備中川面駅前にあるバス停から吹屋へ向かいます。
1日3本運行されており、備中高梁駅~備中川面駅~吹屋のルートを走っています。 -
吹屋に到着
川面駅からバス37分(料金780円)で、郷土館前にある吹屋バス停に到着。
現在、郷土館になっているこの建物は、ベンガラ窯元 片山浅治郎家の総支配人 片山嘉吉が、わざわざ石州の宮大工を呼び寄せ、明治12年(1893)に完成させました。 -
吹屋の町並み案内図
赤銅色の石州瓦とベンガラ色の外観で統一された見事な町並みは、下町、中町、千枚に分かれています。
中町には郷土館、旧片山家住宅、旧吹屋小学校校舎(現在修復中)、今晩の宿のラ・フォーレ吹屋があります。 -
イチオシ
ベンガラの町並み
左側のベンガラ色の建物「長尾屋」は、ベンガラ窯元の一軒で、江戸期には鉄・油等の問屋で、酒造業も営んでいました。
建物は切妻型の妻入形式。
左手前にくぐり戸付きの長屋門があります。 -
主屋の通り庭(郷土館)
最初に郷土館を見学します。
入館料は400円。他の施設3ヶ所を含む周遊券850円がお得です。
玄関を入ると主屋の通り庭(土間)とその奥に味噌蔵、土蔵を配し、中級の商家をあらわしています。
土台と外側の柱はすべて栗の角材を使っています。 -
居間(郷土館)
備え付け戸棚の横に「隠し戸棚」があります。
ここは主婦の間。どの時代にも隠し物があるのですね・・・ -
台所(郷土館)
かまどと流しがあります。 -
天窓(郷土館)
かまどの上には煙を逃がす天窓があります。 -
奥の中庭(郷土館)
-
からくり戸(郷土館)
もう一つの中庭を囲む縁側には、雨戸が閉められるように直角に曲がる工夫がされています。 -
狭い廊下(郷土館2階)
階段を上がると2階です。 -
風情のある格子窓(郷土館2階)
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中庭の屋根瓦(郷土館2階)
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中片山家
隣の中片山家は郷土館(角片山家)と意匠が似ており、慶応2年頃の建築です。
入母屋型の妻入形式で、入口のマクリアゲ大戸が完全な形で残っています。
明治期には薬屋を営み、大正初めから終戦頃まで銀行の代理店を営んでいました。 -
軒平瓦の模様(中片山家)
朝日が上るデザインです。 -
イチオシ
旧片山家
郷土館の向かいにあり、赤い石州瓦で葺かれた2階建(一部3階建)の主屋は江戸時代後期に建てられた後、江戸時代末に仏間、明治時代には座敷が増築され、片山家がベンガラ商いによって隆盛していく様を今に伝えています。
通りに面した外観は、1階に腰高格子(こしだかごうし)を飾る袖壁や繊細な出格子を配し、2階をなまこ壁で仕上げるなど、吹屋の町並みの中でもひときわ意匠を凝らしたつくりとなっています。
片山家は1759年の創業以来、260年にわたって吹屋ベンガラの製造・販売を手がけた老舗です。
では、内部を見学します。 -
胡屋ポスター(旧片山家)
早くからベンガラ製造を手がけた片山家(胡屋、えびすや)は、窯元としてベンガラ仲間の株を永く保ち、大塚・広兼・長尾家とともに苗字帯刀を許されるまでになりました。 -
ベンガラの出荷先(旧片山家)
明治22年度の出荷先は東京、名古屋、大阪、岡山、石川富山など。
吹屋で製造したベンガラは、成羽(なりわ)から高瀬舟で玉島港へ運び、海上輸送しました。 -
ベンガラの原料は・・・(旧片山家)
硫化鉄鉱から取り出した濃い緑色の結晶(緑礬:ローハ、硫酸鉄)が原料となり、赤いベンガラ(酸化第二鉄)が製造されます。 -
ベンガラ蔵(旧片山家)
主屋の奥には、ベンガラ粉をふるい分けして商品にする仕事場(町工場)があります。
「近世ベンガラ商家の典型」として高く評価され、旧片山家が国の重要文化財に指定されています。 -
ベンガラ計量作業(ベンガラ蔵)
ベンガラ粉をふるい分けして精選し、規定の銘柄・等級に分別して計量し、袋詰めします。
ベンガラ粉が染み付き、赤着なしでは仕事ができない作業場でした。
作業が終わると赤着を脱ぎ、必ず入浴して帰宅しなければなりませんでした。 -
ベンガラ封印作業(ベンガラ蔵)
袋詰めされたものを「元結い」で閉め封印します。
封印されたものを「荷造り外箱」に詰め、レッテルを貼ります。 -
仕事場(旧片山家)
1階は雑用人夫の仕事場兼休憩に充てられた部屋があり、2階にはベンガラ箱などを製作する大工の仕事場であったと考えられています。 -
ベンガラ蔵の窓(旧片山家)
赤く染まる窓に、なまこ壁の玄米蔵が映っています。 -
電気配線(旧片山家)
では、主屋の内部を見学します。 -
奥座敷(旧片山家)
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庭(旧片山家)
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急な階段(旧片山家)
引き出しの付いた階段です。 -
2階の寝室(旧片山家)
隠れ家のような寝室です。 -
レトロな電灯(旧片山家)
照明用丸打ちコードの吊り下げ長さが調整できます。 -
レンガ造りのかまど(旧片山家)
後ろにある煙突が高い天井まで伸びています。 -
吹屋街道に面する玄関(旧片山家)
-
イチオシ
雪降る吹屋の町
見学を終え、玄関を出ると吹雪になっています。 -
過ぎ去ってゆく最終バス
川面・高梁方面は15:42発が最終バスです。
では、吹屋の町並みを散策します。 -
東長尾屋
ベンガラ屋5軒のうちの1軒が長尾屋です。
明治中期頃の平入形式の建築です。
表側に取り付けてある半蔀戸(はんしとみど)格子は、現在重伝建地区内で当家だけであり、框(かまち)に飾り金物を取り付け、土台に牛馬を繋ぐ丸い金具が付けてあります。 -
長尾家(旧松田家)
建築は明治初期で、切妻型の妻入り形式。
元片山のベンガラの売り子で、陶器、金物他の雑貨屋でした。
松田家は大正の初期、県南でベンガラ製造を手がけていました。
東長尾家が大正時代に買い取り、農協事務所として使用し、現在は「ギャラリー吹屋」になっています。 -
中野屋
ベンガラ窯元の一軒で、明治・大正の頃は醤油屋を営みました。
1700年代末頃の建築のようで、切妻型の妻入形式。
入口右側の塗込(ぬりこめ)の物入れと塗込の戸袋は、吹屋でただ一つのものです。
2階壁面は七宝模様の美しいなまこ壁です。 -
吹屋郵便局
明治7年吹屋郵便局が開局して以来、平成5年に建築された3代目の建築です。 -
イチオシ
赤いベンガラの町並み
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石州瓦の町並み
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吹屋小学校校舎
明治42年(1909)に2階建ての白く塗装された洋風の本館の左右に和風建築の東西校舎が並び立つ、当時としては珍しい和洋折衷のモダンな建物です。
平成24年3月まで現役の木造校舎としては国内最古でした。
現在修復工事中で、平成32年3月末完成予定です。 -
イチオシ
今晩の宿「ラ・フォーレ吹屋」
吹屋小学校を模して作られた外観は、周りの景観に合うように外壁が木で出来ているので、まるで木造校舎のように見えます。
平成5年に新築した綺麗な宿です。 -
夕食(ラ・フォーレ吹屋)
基本宿泊プランの「かぐら会席」です。 -
朝食(ラ・フォーレ吹屋)
朝は和食です。
翌日も吹屋の町並み散策に出かけます。
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