2017/12/25 - 2017/12/26
14位(同エリア148件中)
かっちんさん
岡山県西北部に位置する勝山(かつやま)は、出雲と大和を結ぶ出雲街道の宿駅として賑わい、川を利用した備前の国(岡山市)との物資輸送では勝山が高瀬舟の最上流の舟着場であったため隆盛をきわめました。
勝山からは年貢米を中心に木炭や薪、林産物などが運ばれ、帰路には塩や干物が持ち込まれました。
現在の勝山は、白壁や格子窓の商家や民家、なまこ壁の土蔵といった伝統的な建造物が並び、城下町の古い町並みが「町並み保存地区」として残されています。
各家々には80余りの個性豊かな「暖簾(のれん)」が掛かり、町並みを美しく彩っています。
勝山の町並みは、風光明媚な歩道である「遊歩百選」と、国土交通省の都市景観大賞「美しいまちなみ賞」に選ばれています。
今日は姫路からJR姫新線に乗り、中国勝山(真庭市勝山)の町並みを歩きます。今晩の宿は休暇村蒜山高原(ひるぜんこうげん)です。
なお、旅行記は、まねき食品「えきそば」、兵庫県立龍野北高校HP、日本ジャイアント、ブンセン、勝山観光協会、日本遊歩百選都道府県別データベース、国土交通省の「都市景観大賞」、岡山観光連盟の「おかやま穴場ネット」、食べログ、ヒトサラ、真庭観光連盟、朝日新聞「アートリップ」、かつやま町並み保存事業を応援する会の「のれんMAP」、真庭市産業観光部の「真庭ブランド」、勝山町「住民と行政のハーモニーがまちの元気」、御前酒蔵元辻本店、蒜山観光協会などを参考にしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
姫路名物の駅そば
昨晩、横浜から夜行「ムーンライトながら」で移動し、姫路で駅そばを食べます。
黄色くそばに和風だしが入り、独特の風味で美味しい代物。
昭和24年に誕生した「かんすい入りの中華麺」が黄色いそばなんです。 -
おやっ、姫路城
姫路駅の姫新線(きしんせん)ホームから眺められます。 -
姫新線のディーゼルカー「キハ127」
姫路と新見(にいみ)を結ぶ姫新線の車両です。
目的地の中国勝山までは直通する列車がなく、途中の播磨新宮、佐用(さよ)、津山で乗り継ぎ、合計4本の列車に乗ります。
では、車窓から見える景色を紹介します。 -
モノレール線路跡(車窓)
姫路駅を出発すると右手に見えます。
昭和41年(1966)~昭和49年(1974)まで姫路~手柄山間を走っていた「姫路市営モノレール」の線路跡です。 -
姫新線の路線案内表示(車内)
JR西日本姫路鉄道部と県立龍野北高校総合デザイン科が連携し、路線図とその地域の特産品が描かれています。
特産品は
生姜醤油で食べる姫路おでん、アクが少ない太市タケノコ、竜野の淡口醤油、東觜崎の揖保乃糸、播磨新宮の鮎の塩焼き、三日月高原のぶどう、佐用のホルモン焼うどん、上月のもち大豆味噌など。
これはわかりやすい! -
巨大なタイヤ(本竜野付近)
鉱山で活躍する建設車両用タイヤを製造している「日本ジャイアント」の工場です。 -
そうめんの里(東觜崎)
手延べそうめん「揖保乃糸」は、良質の小麦粉、揖保川の清流、赤穂の塩を原料とし、伝統的製法で作られています。 -
美味しそうな食品工場(播磨新宮駅前)
たつの市に醤油で操業した「ブンセン」という食品メーカーです。
ユニークなネーミングと独特の商品開発で注目されています。
「アラ!」は香りの良い海苔の葉がたくさん入った海苔の佃煮です。
名前の由来は、アラッと驚くほどトロリとした日本初のお惣菜ふう海苔佃煮に因んで、明るく、健康的なイメージの名前を創作しました。
「塩っぺ」は塩ふき昆布。名前の由来は食べやすい細切り塩ふき昆布を日本初で開発したのに因み、塩昆布を擬人化し、親しみやすい名称にしました。
なるほど!
播磨新宮ではこの先の列車に乗り換え、発車までに工場を眺めていました。 -
佐用駅(さよえき)
ここで3回目の乗り換え。ここから先は1両です。 -
智頭急行の乗換駅(佐用駅)
平成6年(1994)に開業した智頭(ちず)急行は、JR山陽本線上郡駅とJR因美線智頭駅を最短距離で結ぶ第三セクターの鉄道です。
写真の特急「スーパーはくと」は京阪神と鳥取県(鳥取、倉吉)を結び、途中区間にある智頭急行の収益に大きく貢献しています。 -
中国山地を走るローカル線(美作土居)
佐用駅を出発した姫新線の列車は山の中を走ります。 -
津山駅に到着
次に乗る列車まで44分あるので、駅の外に出てみます。 -
C11機関車(津山駅前)
JR津山線で走っていたSLが展示されています。 -
風情のある津山駅ホーム
-
中国勝山駅に到着
津山駅から新見行き列車に乗り、中国勝山駅で降ります。
一瞬、海を越えた中国に来たかなと錯覚してしまいます。
福井県にも(現)えちぜん鉄道の勝山駅があったことから、旧国名の「美作(みまさか)」を冠するところを、当時の勝山町会議員が「将来発展するのは美作ではなく中国地方の勝山である」と発言したことから「中国勝山」になった逸話があります。 -
イチオシ
鉄橋を渡る姫新線
新見行きのディーゼルカーを見送ります。 -
城下町勝山の案内板
駅前(現在地)から檜舞台(ウッドストリート)の商店街を通り、城下町の佇まいを残す「町並み保存地区」を散策します。 -
老舗の旅館朝日屋
ウッドストリートに入り、すぐにある旅館です。 -
檜舞台の商店街
正式名称は勝山新町商店街。
旧勝山町の町木であった檜と晴れ舞台という意味を持つ「檜舞台」をかけて、この場所が人々の檜舞台となれば、という思いを込めてつけられたそうです。 -
お薬の暖簾(そうごう薬局)
町並み保存地区に入ると、商店や民家の軒先に個性のある暖簾が掛かっています。 -
暖簾「招き猫の親子」(コットンショップ)
-
暖簾「クワなどの農具」(西山邸)
農具を販売しているのでしょうか?? -
町並みの脇を流れる「高田用水」
-
高台にある木造の建物(ろまん亭)
150年の歴史ある元写真館の建物をリノベーションしたカフェレストランです。 -
暖簾「勝山の風景」(京菓子きくや)
川を利用して産物を運んだ高瀬舟と家紋を組合わせたデザイン。
「三」の文字は勝山城主 三浦氏の家紋です。 -
暖簾「勝山の野菜」(村上種苗店)
上半分が成熟したところ、下半分が成長過程を表現しているようです。 -
イチオシ
ニョキッと立つ煙突(民家)
なまこ壁もあり、昔話に出てくる家みたい。
家の中では何を作っているのだろう・・・ -
暖簾「美しい彩り」(民家)
地元の人たちが集まり、花を生けてるのでしょうか。 -
白壁と格子の町並み
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暖簾「ランプのあかり」(ギャラリーKEN工房)
-
暖簾「大きなトマト」(大前商店)
仕出し、手作り惣菜などのお店です。 -
ひのき草木染織工房
町並み保存地区に飾られている「暖簾」は、ほぼこの工房で手作りされています。
以前、酒屋を営んでいた加納容子さんが、趣味で染めた暖簾を店先に掛けたところ、近くの住人からも制作を依頼されました。
次第に暖簾の依頼が増え、1997年には酒屋から「ひのき草木染織(くさきせんしょく)工房」に衣替えしました。 -
屋号の暖簾(豊田邸)
「入り山形」に「田」を組合わせた屋号です。 -
暖簾「波の縞模様」(ヘアースタジオHONGAN)
お隣が床屋さん、暖簾は「3色のサインポール」なんですね。
じっと見ていると、模様が回転しながら上がっていきそうです。 -
暖簾「かつやまの春と秋」(郷宿)
桜の花の舞う春、モミジとイチョウの色づく秋がイメージできます。
手打ちそば「郷宿(ごうやど)」は、かつて宿だったところです。 -
暖簾「茶壺」(佐久知商店)
器と骨董品のお店です。
以前は高田硯を製造していました。
高田硯は名瀑「神庭(かんば)の滝」近くの山中で採れる高田石で造られており、天然石のやわらかな曲線が特徴です。 -
イチオシ
勝山の古い町並み
-
本卯建の素晴らしい清友邸
建物の切妻側の両側の壁を屋根より高く上げて小屋根を載せた「本卯建(ほんうだつ)」です。 -
横道の三浦坂
急な石段の三浦坂を上ると、勝山藩主三浦家の菩提寺「安養寺」です。 -
イチオシ
暖簾「朝顔の花」(辻邸)
暖簾には「まし満屋」と書かれています。
2階は白壁に虫籠窓(むしこまど)となまこ壁。1階は出格子と格子戸。
勝山の商家の特徴をあらわしています。 -
暖簾「あらゆる形と色」(テーラーさとう)
どんな洋服でも仕立直しできるというデザインですね。 -
暖簾「雪の降る日」(旦邸)
-
暖簾「団らん」(顆山亭)
古民家を住民自ら修復した無料休憩所「顆山亭(かざんてい)」で、地元と観光客が交流する場になっています。 -
暖簾「くし」(理容コユキ)
くしの歯から床屋さんがイメージできます。 -
暖簾「艶やかな踊り」(やあとうせ喜志家)
デザインは勝山の盆踊り「千代萬歳豊稔踊り(ちよまんざいほうねんおどり)」の踊る姿です。
「やぁ とおせ さぁさ」という掛け声が、店の名前にもついているお土産店です。 -
暖簾「車輪」(秋田自転車店)
-
イチオシ
暖簾「塗りげた」(杉邸)
近くで杉履物みやげ店をやっています。 -
暖簾「ひょうきん顔の鬼」(おにのすみか)
鬼は住んでいない居酒屋です。 -
御前酒蔵元「辻 本店」
江戸時代後期(1804)創業の造り酒屋で、旧美作藩主三浦家に献上したことから「御前酒」の銘があります。
店舗兼主屋は当地の特徴である赤色瓦やなまこ壁の大型の町家形式で、国の登録有形文化財に指定されています。
暖簾は「角樽」です。 -
イチオシ
鏝絵のある蔵(辻 本店)
主屋の北にある衣装蔵です。
西面の扉は土戸の内面に竜虎の鏝絵(こてえ)を描き、庇の持ち送りの彫刻も繊細です。
国の登録有形文化財に指定されています。 -
竜の鏝絵
竜が飛び出して来そうです。 -
高瀬舟発着場跡
昔、産物の輸送はすべて川を利用しており、勝山より岡山まで地方の産物を積み、勝山への帰りは塩・日用雑貨品を積んで運んでいました。
旭川では勝山が最上流の舟着場で、当時は隆盛をきわめていました。
町裏から川沿いの石畳が往時を偲ばせます。 -
蒜山高原
中国勝山駅に戻ってきました。
蒜山(ひるぜん)高原は勝山の北部に位置しており、中国勝山駅前から真庭市コミュニティバスが2時間毎に走っています。 -
蒜山高原行き
中国勝山駅前14:35発のコミュニティバスに乗り、蒜山高原まで1時間20分ほどかかります。
こんなに乗っても料金は200円。地元の公共交通機関なんですね。 -
蒜山の怪物「スイトン」のお出迎え
今晩の宿「休暇村蒜山高原」に到着。
串田孫一の「スイトンのお話」を紹介します。
蒜山には古くから「粋呑(スイトン」という怪物がすんでいた。
「スイトン」は人間が考えたり思ったりしていることがみんな分かるのである。
だから、もし悪いことをたくらんだり、他人に迷惑をかけたりした者がいれば、どこからともなくスイーと現れ、トンと一本足で立った「スイトン」にたちまち引き裂かれ、食われてしまったという。
だから蒜山には悪人はいない。 -
夕食バイキング
約50種類ならぶ旬彩バイキング。
蒜山名物のジャージ牛の鉄板焼きも楽しめます。 -
翌朝の雪景色
昨晩から雪が降っており、朝起きたらこの雪景色になりました。
目の前に蒜山三座が見えます。
真庭市の勝山は古い町並みと軒先を彩る暖簾を楽しむことができます。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- とのっちさん 2018/03/10 20:58:24
- 18きっぷご利用でしょうか!
- かっちんさま
こんばんは。普段あまり書きこみしない者がコメントいたしましてすみません。度重なる訪問感謝申し上げます。
年末は(たぶん18きっぷだと思われますが…)ご夫婦で「ムーンライトながら」からのスタートですね。ご趣味のあわれる方でうらやましいと毎回思います。私もこの数日後18きっぷで神戸を目指しまして、ちょっとだけ時間があったので姫路で駅そば食べて、姫新線乗ってモノレールの遺構を見つけ、さらに時間が10分あったので駅のテラスから姫路城を眺めたところでした。年明けて熊本に帰る際に下り「ムーンライトながら」を使いましたので、18きっぷ利用者の視点が凝縮されたような立ち上がりだと感じました。
中国勝山(駅名の表現なので実際に正しいかわかりませんが…)は暖簾の町なのですね。かっちんさまの旅行記を拝見して初めて知ることが多々あります。お店の種類に合わせた特徴的な暖簾が興味深いです。
そして最後の蒜山高原までの1時間20分200円の破格バス旅、頭が下がります。続きも楽しみにしております。
とのっち
- かっちんさん からの返信 2018/03/11 09:56:31
- RE: 18きっぷご利用でしょうか!
- とのっちさん
いつも鉄道写真の旅行記を楽しんで見ております。
元東急の青ガエルなどは、昔乗っていた電車なので懐かしくて懐かしくて・・・
ご想像の通り、18きっぷの旅でした。
姫路駅、モノレール遺構、姫新線など、とのっちさんと同じ鉄ちゃん目線です。
勝山の町歩きは古い建物だけかと思っていたら、個性あふれる暖簾が目に入りました。
暖簾の町であることは現地を歩いていて知りました。
蒜山高原のバスはJR時刻表にも掲載されているルートです。
休暇村へは伯備線の根雨駅から無料送迎バスがあるのですが、あえて中国勝山からのルートを選びました。地元の皆さんの足になっており、休暇村まで乗る人はほとんどいませんでした。
これからもよろしくお願いします。
かっちん
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