
2017/09/24 - 2017/09/25
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frau.himmelさん
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コルマールからナンシーに到着する早々立て続けに「鉄の歴史博物館」と「ナンシー派美術館」に参りました。
鉄とガラス、まさにナンシーを象徴する物質です。
でも最もナンシーを象徴するものは何と言っても「世界遺産の街ナンシー」です。
千年の歴史を持つロレーヌ地方の中心都市ナンシー、街の中心は世界遺産のスタニスラス広場。
ちょっとホテルで休憩をして広場に繰り出しました。
ロココ調の豪華絢爛な広場の中心には、ロレーヌ公国最後の君主、スタニスラスの威厳ある銅像が立っています。
そして、当時王室としては異例の恋愛結婚だったハプスブルクの女帝マリア・テレジアとフランツ1世との恋も深くかかわってくるのです。
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ホテルでカップラーメンその他で遅い昼食を済ませて、ナンシーの観光に出かけます。
もう5時45分、早く出かけましょう。
この超高層ビルの中に今回のホテル、メルキュールがあります。 -
ホテルの窓からも見えるスタニスラス門。
ここが旧市街の入り口です。 -
18世紀に建てられたこの門は2009年に改修されました。
最後のロレーヌ公スタニスラスにちなんで名付けられました。 -
門をくぐると旧市街。
千年の歴史を持つナンシー、歴史的な装飾の建物が目をひきます。 -
これは植物模様と曲線だから、アールヌーヴォーよね?
ナンシー派美術館でにわか知識を仕入れた私は、さっそくあちこちキョロキョロ。 -
この宮殿のような建物は、ホテルの場所が見つからなくて、夫が観光局に行っている間、待ちぼうけを食らった場所です。
宮殿ではなく、「アンリ・ポアンカレ高校」だそう。
アンリ・ポアンカレ(1854-1912)は、ナンシー生まれの著名な数学・物理学者です。 -
そしてこのアールヌーヴォーの建物は貯蓄銀行です。
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フランスでよく見かけたあの赤い「毛ガニ」(そう見えませんか?)のマーク、何だろうと思っていました。
入り口の鉄の模様はもちろんアールヌーヴォー。
ナンシーの紋章として使われている「アザミの花と葉」。 -
ここにもナンシーの市章「アザミの花」。
バルコニーの鉄細工は優雅な曲線の植物模様。アールヌーヴォーですね。 -
これもアール・ヌーヴォー、あれも・・・。
ナンシーの街歩きは忙しい。 -
キョロキョロしている間にスタニスラス広場に到着しました。
今までのアールヌーヴォーとは趣を異にするゴージャスな黄金の門です。 -
門をくぐると広がる目も眩むロココの世界。
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広場の正面には市庁舎。
この中に観光案内所が入っています。 -
広場の中央に立っている像は、最後のロレーヌ公スタニスラス・レスチニスキ(旧ポーランド国王、1737年にロレーヌ公となる)です。
彼はフランス国王ルイ15世の義父にあたり、国王を称えるためにこの広場を造りました。 -
かつてこの広場は「国王広場」と呼ばれ、中央にはルイ15世の像があったのですが、フランス革命でルイ15世の像は毀され、その代わりにスタニスラスの像が建てられました。
そして広場の名前もスタニスラス広場になりました。
普段は像の周りには何もないのですが、何かイベントがあるらしく、なんと私たちには懐かしい「竹」が周りを囲み、その他鉢植えの観葉植物で飾られていました。 -
ところで最後のロレーヌ公スタニスラス、ここに至るにはハプスブルク家の女帝マリア・テレジアと深く関係してくるのです。
マリア・テレジアの夫となったフランツ・シュテファンはテレジアと結婚するまではロレーヌ公国の君主でした。
フランス王ルイ15世は、フランツが神聖ローマ帝国のハプスブルク家に婿に入って領土がオーストリア領になることに反対したため、トスカーナ大公国と引き換えにロレーヌを放棄せざるを得ませんでした。
フランツ1世は、マリア・テレジアとの結婚のためにロレーヌ公国を手放したのです。凄いですね!
その後に、ルイ15世の王妃の父であるスタニスラスが、1代限りの君主を条件にロレーヌ公国を任されました。
スタニスラス没後はフランスに併合されました。 -
ナンシー歌劇場
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ナンシー美術館。(ナンシー派美術館ではありません)
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豪華絢爛な長方形の広場。
四隅と他に2か所、合計6か所に金ぴかの鉄製の門が設えてあります。
スタニスラスの命により、ナンシー出身の建築家エマニュエル・エレと金細工職人ジャン・ラムールによってロココ様式の絢爛豪華な広場が造られました。
この広場は世界遺産にも登録されています。
写真はネプチューンの門、中央には三叉を持ったネプチューンが。 -
ネプチューンの拡大と両脇の天使たちの噴水。
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こちらはアンフィトリテの噴水。
黄金の門の上部にはフランス王家の紋章、百合の花と王冠。 -
別な門から大聖堂を臨みます。
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広場に無造作に建っている金ぴかの街灯。
これもジャン・ラムールの作。
豪華なはずですね。全て金箔が貼られているのです。
現在の価値にするとこの街灯1本で2万ユーロもするのだそう。
131円として1本262万円。
たぶん骨董的価値は除いてだと思います。
それにしても同じ街灯がこの広場に何本あるでしょうね。 -
凱旋門。
スタニスラス広場を設計したエマニュエル・エレの名前をとって「エレの凱旋門」と呼ばれています。 -
フランス王ルイ15世に捧げるために建てられた門は、上部にルイ15世像を捧げる女神たち。
勝利のトランペットを吹く女神、オリーブの葉を持った女神。
門の両脇の文字は、PRINCIPI PACIFICO / PRINCIPI VICTORI -
凱旋門の反対側
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反対側から見た市庁舎とスタニスラスの像。
視覚をも考えて造られた広場。
国王広場としては国内最古のものだそうです。 -
それを造ったのはこの人、エマニュエル・エレ(1705-1763)
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凱旋門をくぐるとカリエール広場が続いています。
スタニスラス広場とカリエール広場、それにアリアンヌ広場はユネスコ世界遺産に登録されています。 -
カリエール広場の奥に見えるのはロレーヌ公宮殿。
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世界遺産の中が駐車場になっていますね。
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ちょっと足が疲れました。
近くに座って休憩。
ぼーっとしながら道行く人を眺めるってとても楽しいんですよ。 -
ほら、早速私の目の前にお誂え向きの人物ウォッチングの対象が(笑)。
くわえたばこでスマホで写真を撮っている人、ちょっと面白~い。 -
爪はきれいにマニキュアしているけど、妊娠しているような大きなお腹。
太ももをあらわに出した足にはいくつものタトゥー。
フランス版イッコウさんかしら?
ごめんなさい。サングラスかけているから目隠ししなくていいわね。 -
犬を散歩させているのは、カッコいいフランスの男性。
犬同士はすぐ仲良くなるのね。
周りの人たちも犬・犬の戯れをニコニコしながら見ています。
私はアイスクリームの男性の横でぼーっとしながら撮っています。 -
あの若い娘のパンツ、目が点になりました。
だってお尻の手形、大胆!
前から抱きすくめられているイメージ。 -
えっえっあなた、何をするの!
スケボーに乗って乳母車を押すつもり!
危ないからやめなさいよ。と心配していたら、別な若い女性に押されて二人スケボーで去っていきました。
異国での人物ウォッチングは面白い。 -
おじいちゃまに手を引かれてローラースケートの練習。ほほえましいですね。
やっぱりこちらの方がほっとします。 -
空を見上げればすっかり黄葉した樹木。
日一日と秋が深まっていくのがわかります。
のんびりとしたこの時間が心地いい。
まだナンシーで見ていないところがいっぱいあるのです。
大聖堂、ナンシー美術館、世界遺産のもう一つの広場アリアンス広場・・・。
だけど、この気分は何物にも代え難い。 -
夫も同じ気持ちらしくて、「どこかに座ってビールでも飲もうよ。」
スタニスラス像の周りはこれから何か催し物があるらしく、周囲を柵で囲まれてしまっています。 -
せっかくならあのお店がいいわ!
さっき目をつけていたのです。スタニスラス広場の一等地に店を構えるレストラン「FOY」でいただきましょう。 -
市庁舎が見える席が空いていました。
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遅い昼食を5時過ぎに摂ったばかりなので、お腹は空いていません。
夫はビール、私は白ワインを。
おつまみにプレッツェルが付いてきました。
今日はこれだけでいいわね。
毎日のヨーロッパの食事で私たちの胃は荒れ模様です。
ここのところ二人ともキャベジンの服用が多くなってきました。 -
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豪華絢爛なロココの空間を後にして、スタニスラス通りをホテルに戻ることにします。
今7時半、お店の灯りも煌々と輝きを増してきました。 -
人通りも少なくなったナンシーの大通りスタニスラス通り。
のんびりとウィンドーショッピングをしながらホテルに向かいます。 -
本屋さんの店先。
表紙を眺めるだけでも楽しい。 -
これがナンシーの案内書には必ず紹介されている、アールヌーヴォーで有名な商工会議所です。
灯りが消えてひっそりとしているので見逃すところでした。 -
繊細な鉄細工の入り口。
やはり違いますね~。
この私にだって一目でアールヌーヴォーとわかります。
このファサードはナンシー派の重鎮ルイ・マジョレルの作だそうです。
なるほど納得! -
同じ青い鉄の装飾、バルコニーのテラスもルイ・マジョレルなのでしょうね。
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そうして、もう一つ特筆すべきは窓のガラス絵。
外からではよく見えないのが残念ですが・・・。 -
これもナンシー派美術館に何枚もの美しいステンドグラスを残していたジャック・グリューベルのステンドグラスだそうです。
中に入って見たら、さぞかし素晴らしい絵でしょうね。 -
9月24日朝。
朝食は、ホテルの向かいにあるアールヌーヴォーの店内装飾で有名な「ブラッセリー・エクセルシオール」でいただくことにしていました。 -
店内に一歩足を踏み入れる。
わあ~~!って言うほどではなかった。
ナンシーのあちこちで、アールヌーヴォーやロココの豪華な装飾を、いろいろ見てきたからかしら。 -
そう言いながらも、天井は高くて豪華、シダ模様の装飾も、また照明器具もさすがアールヌーヴォーと思わせるものばかり。
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あの窓ガラスの模様は、なんとなくエミール・ガレの作風に似ている・・・。
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さて、朝食は?
メニューに、4.5ユーロ、8.9ユーロ、13.9ユーロの3セットがありましたが、私たちは真ん中の8.9ユーロのセットを。 -
パンは選べましたので私たちは3種類のパンとコーヒーとフレッシュジュース。
後からしまった~!と思いました。
他の方の皿を見て、フランスですものバケットにすればよかった。
薫り高いバケットに発酵バターとジャムがついていました。
クロワッサンも美味しかったけど。 -
高級なお店って口コミにあったけど、そんなに気取らないお店のようです。
コーヒー1杯で雑誌を読みながら長時間寛いでいる人も。
ウィーンのカフェみたいでほっとしました。 -
店内にあったパンフレットの写真。
なるほど、ここは植物の「シダ」がテーマ・モチーフなのね、と気が付きました。 -
エクセルシオールの真向かいにあるスゥイーツ屋さんの店先を見て、ナンシーでもう一つの目的があったことを思い出しました。
そうだ、ナンシー発祥のマカロンを買わなければ・・・。 -
チョコレートやケーキ、キャンデー、クッキーなど、いろんなおいしそうなお菓子に混じってマカロンもありました。
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ナンシー生まれのマカロンです。
でも、1箱16.8ユーロ、ちょっと高いわね。 -
店内に入ったら、小さいのもありますよって。
これがそう。
これで5ユーロくらいでした。
私たちが思っているカラフルなマカロンと違って、全体的にひび割れしていて、なんだか昔菓子みたいで、見栄えはオシャレではありません。
材料もアーモンドと砂糖、卵白とシンプルな材料で作られています。
歯触りもザクザクと素朴で懐かしい味がしました。 -
写真にはもう一つ、今回の旅のテーマが写っておりました。
幻のフルーツ「ミラベル」です。
この時は、ミラベルの形をしたマジパンか何かだろうと思っていましたが、あれから忽然と消えてしまったミラベル。
何でもいいからこのお店で買っておけば良かったと思いました。 -
これは「鉄の歴史博物館」でいただいたナンシー観光局の小冊子の表紙です。
ここに写っているのが「ミラベルのコンポート」なのでしょうか?
真相はわかりません。どなたか詳しいかた教えてください。
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