2017/08/10 - 2017/08/13
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JIC旅行センターさん
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Tu95ベア戦略爆撃機は、ターボプロップ4発に二重反転プロペラを装備する長距離重爆撃だ。内翼のエプロンに巡航ミサイルや長距離対艦ミサイルを装備して、ミサイル母機として使用される。飛行中の姿はスクランブルのF15との編隊写真が防衛白書で見られるくらいである。
高空からレーダー侵入する敵機を捜索、味方機を最適な迎撃コースに誘導する。現代航空戦では鍵的役割を担う機種である。
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これらの戦略爆撃機はMAKS(モスクワ航空ショー)で地上展示されることはあったが、戦略爆撃機が編隊でフライパスする様子を撮影できる機会は大変貴重で、私にとっては初めての経験であった。ニコンのD4Sと200-400ズームで追いかけたが、途中から腕が上がらなくなるくらいフライパスは長時間に及んだ。
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■8月12日 戦車バイアスロン決勝観戦
戦車バイアスロン本戦には13カ国のチームが参加。10kmのコースを周回しながら各国の参加車両が射撃や弾薬補給、走行技術などを競う。結果は、ロシアチームが1時間30分43秒で優勝。2位カザフスタン、3位ベラルーシとなった。
驚いたのは観客の熱狂である。立ち上がる、自国チームの活躍に叫ぶ、踊りだすわで、撮影には最悪の条件。目についたのは中国チーム応援団の行儀の良さ。ロシアなどの兵士達は感情を素直に表に出していた。・・・戦車撮影には落ち着いた雰囲気の予選が向いている。とくに動画撮影したい人は、観客の反応も含めて記録したいのでなければ本戦は避け予選に賭けるべきだ。
出場戦車の走路には必ずドローンが平行して飛行し、走行や射撃の様子を背後の大型スクリーンに上映する。見ているだけならロシア語が分からずとも競技の様子は手に取るように分かる。 -
ガードレール代わりの頑丈な対戦車障害物が戦車の破壊力を物語る。写真では見たことがあるが、実車それも機動中の99式戦車を見るのは初めてだ。
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■8月13日 モスクワ中央軍事博物館
最終日に訪れた中央軍事博物館の展示室には搭載ミサイルの自爆事故で沈没した原潜クルスクの遺品が展示してあった。100人を越える乗員全員が船とともにバレンツ海に沈み死亡した。この悲劇を伝えるためにクルスクの窓枠や乗組員の遺品の時計などが展示されており胸が痛む。
また冷戦期の遺物である戦略ミサイルの発射管制コンソールが展示されている。おそらく発射要員が核戦争の恐怖に耐えながら任務に就いていた装置がそのまま置いてあるのだろう。東側の発射管制システムは映画やテレビでしか見たことが無い。
当時地下サイロに収納されて、ボタン一つでアメリカの戦略目標を核攻撃するために24時間体制で待機していたミサイル・サイロの模型も置かれ、クルスクとは別な意味で体が竦む。これらのミサイルは今も最新型に置き換えられて米国をはじめ世界各国を狙っている。ロシアはやはり核保有国なのである。 -
館内には当時の米ソ関係をぶちこわした1960年U2撃墜事件の主役・米国製U2戦略偵察機の残骸が、これを撃墜したSA2ガイドライン・ミサイルとともに展示してある。
屋外にはSA2ガイドライン地対空ミサイルや最大級の移動式ICBMトーポリMなどのミサイル群が、航空機や戦車とともに展示されている。残念ながら野ざらしで、展示品の保存状態は悪い。 -
24時間体制で核戦争の恐怖に耐えて配置についていた兵士を想像すると思わず鳥肌が立つ。
ガイドライン対空ミサイルの後ろにはミル・ヘリコプターやミグ戦闘機など旧ソ連製兵器の数々が見られる。 -
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こうして怒濤の5日間が終わった。今年はMAKS(モスクワ航空ショー)には参加できなかったが、今まで見たことのない大型機の編隊飛行を撮影し、初めての戦車バイアスロンで疾走するロシア戦車を参観、さらにパトリオット・パークやクビンカ戦車博物館で多数の現役戦車とともに第二次世界大戦期のパンサーやT34にも会えた。
今回の旅行はMAKS不参加を十分に補える盛り沢山の旅だった。しかも帰国すれば富士火力演習が待っている。機動し射撃する陸自とロシア現役戦車を比較して見ることが出来る。 -
旅を終えての感想はロシアでは戦車に限らず多くの兵器が日本より身近にあること。どこの国でもそうだが子供達は力強い戦車が大好きだ。願わくば戦車好きの子供達が人生のおわりまで無邪気に戦車好きでいてくれることを祈ってバイアスロン観戦記を終える。
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