2016/01/24 - 2016/01/25
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junemayさん
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2015年10月の成田⇔奄美大島便が国内LCC利用の第1弾となりましたが、実はその前に予約してたLCCフライトがありました。はっきりとした記憶はないのですが、多分2015年の8月頃、中国資本の春秋航空が成田→佐賀便を開設するに当たり、特別キャンペーンを開催していたのです。
成田⇔佐賀便 就航記念キャンペーンでワンコイン!
えっ! 九州まで500円で飛べちゃうの? それは行くっきゃないでしょう。ところがです。キャンペーンページに飛んで、フライトを検索してみても、500円なんていう破格値はどこにも見当たりません。一体どこにあるんだろう??? と検索すること数分。
ありましたよ。ありました。5か月も先の行き2016年1月20日、帰り2016年1月27日。たった1便ずつの500円の設定が見つかりました。他のフライトは全て6000円以上なのに、この日のフライトだけ1ケタ確かに少なかった。キラキラッ☆!
考えることなくクリック。スケジュールも翌年の事なのですぐには入れられず。そのまま殆ど忘れかけていたのですが、新しい年のスケジュール帳を用意する頃になって、そう言えば、ポチッとやったわ と思い出し、寒い季節の九州横断の旅の計画を立て始めました。今回の旅は福岡と大分がメイン。予想外の雪で、楽しみにしていた国東半島には行けませんでしたが、のんびり緩い旅程で1週間、例によって知らない街をうろついて参りました。
1/20 東京→成田空港→佐賀空港→吉野ケ里遺跡→久留米
1/21 久留米→柳川→久留米
1/22 久留米→大分
1/23 大分→臼杵→大分
1/24★ 大分→別府→大分
1/25★ 大分→別府→大分
1/26 大分→日田→久留米
1/27 久留米→佐賀空港→成田空港→東京
翌朝は、記念すべき日になりました。沖縄の名護で39年ぶりに史上2度目のみぞれが観測された日ですよ!
九州全域でも降雪のため、鉄道ダイヤは大幅に乱れ、殆ど動かない有様。大分市は降雪1cmにも満たない状況なのに、山間部を通る久大本線と豊肥本線は昨日の予告通り全面的な運休。日豊本線はかろうじて動いてはいるものの大幅な間引き運転。
首都圏では、少しの降雪でもいつもパニックになりますが、九州もどっこいどっこいなんだなと胸をなでおろした(あれ~ ひょっとしてJRの関係者? ありえない・・・)のを覚えています。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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今日は別府の外湯巡りを予定していたのですが、とんだ日を選んじゃいました。大分駅改札口前で、友人と待ち合わせ。背中に殺気を感じたので振り向いたらこの鶏でしたよ。
恐るべし! 駅構内にもぶんぶん鳥いたんだ!! -
間引き運転ではありましたが、何とか別府駅には到着しました。がしかし、別府市内のバスが殆ど動いていない・・・鉄輪温泉(かんなわ)など、有名どころの温泉は駅から少し離れた丘の上にあるのだそう。そうした傾斜のある場所までの市内バスが軒並み運休しています。別府の亀の井バスはまるっきり、最初から動く気なかったみたいですよ・・・
写真は別府駅前にある手湯、足湯。足湯はポピュラーだけれど、手湯って??? -
てなわけで予定変更。駅から歩ける距離で外湯を探して入ろうということになりました。例によってまずはマンホールから。
「フラワーシティBEPPU」は昭和の終わりころからずっと続けられている運動で、各月2つずつの花が選ばれて図案化されています。写真の蓋は「7月」で、左側にムクゲ、右側にサルビアが描かれています。1月から12月まであるそうですが、他の月は見かけなかったなあ・・・ -
こちらは、ツツジのみのカラーヴァージョン。周りの筒状のもの(上のマンホールにも同じものがあります)は竹だったんだと、これを見て納得。
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駅から海の方に歩いて数分。小さなバーや飲食店が立ち並ぶところを過ぎると、古めかしい建物が突如として出現します。
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竹瓦温泉。海の近くに沸いていたお湯を見つけた漁師が粗末な小屋を建て、屋根を竹で拭いたところから、「竹瓦」という名前がついたと聞きました。1879年(明治12年)の創設です。
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イチオシ
現在の建物は1938年(昭和13年)の建築で、正面玄関の唐破風が重厚な佇まいを見せていました。
ご覧の通り、降雪はほぼ0センチに近く、バスが運休とはにわかには信じられないのですがね。わずかに雪化粧した建物は大層別嬪さん。 -
イチオシ
正面玄関です。立派ですねえ。入っていくのに勇気がいるほど。
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勇気を奮って中へ。高い天井からシャンデリアですよ。シャンデリア!
普通浴はわずか100円。やす~!! 砂湯は試さなかったけれど、指宿の砂蒸しのようなものらしいです。こちらは1030円。今日は迷わず普通浴です。 -
いやあ、気持ちよかったですよ。お湯が熱いので、やけどしそうだったけれど、外が寒いのでよーくあったまって参りました。
帰りに別府八湯の墨絵絵葉書お買い上げ。八湯とは、別府市内の代表的な温泉地の総称で、浜脇、別府、亀川、鉄輪、観音寺、堀田、柴石、明礬の八湯。ちなみに竹瓦温泉はこのうちの別府温泉に属します。 -
建物は2004年(平成16年)に登録有形文化財に登録され、2009年(平成21年)には近代化産業遺産にも認定されています。
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登録有形文化財のプレートはこちら。
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帰り道に通った、日本最古のアーケード街竹瓦小路アーケードです。なんと1921年(大正10年)に完成したそうですよ。
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現在ある看板はスナックばかりで、午前中のこの時間は閑散としているのがちと寂しい。かつては地元の方用のお店にお土産物店などが軒を連ねていて、別府港についた船から濡れずに竹瓦温泉まで行けたんですって。良い時代だったねえ・・・
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外湯巡りで一湯だけでは寂しいと、もう1軒駅の反対側の温泉に行ってみることにしました。田の湯温泉。駅からわずか5分足らずですが、駅裏は温泉開業当時、見渡すばかりの田んぼだったのだそう。文字通り、田の湯だったのでしょう。今は家が密集しているので当時の様子はうかがえませんが、竹瓦と異なり、地元民の利用が殆どと言った雰囲気の温泉でした。
ここもお湯が熱い! キャー 43度ってナニコレ? やけどしそう・・・と文句たらたらで、地元の方々の顰蹙を買いました。その節はごめんなさいね。
良い具合にゆで上がったところで・・・ -
お昼です。友人が前もって調べておいてくれました。駅からすぐのお店「とよ常」です。別府のどこにこんなに人がいたんだ!! というくらい混んでいて、カウンター席相席でようやく座れました。
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イチオシ
「とよ常」の天丼です。凄いヴォリューム!! 食べてみると衣がカリッ!! サクッ!! たれは九州らしい甘さだったけれど、大満足のランチとなりました。お会計1500円と書いてあったので、てっきり1人前と思い、3000円出したら、お店の人が怪訝な顔。
なんと一人分750円でしたよ!! 海老2尾付きでこのお値段。信じられません。 -
こんなはずじゃあなかったんですが、結局駅前の温泉2か所入って、天丼食べて大分に戻って来てしまいました。大分駅前のビルの屋上から見た景色です。
最高気温が0度からほとんど上がらない寒い日だったので、屋外には出ないで、ガラス張りの展望ルームからの1枚。
正面に見える溶岩ドームが標高は628.4mの高崎山。お猿さんで有名ですね。あそこが大分市と別府市の境界なんですって。その先に少しけぶっている辺りが先ほどまでいた別府の市街地。 -
アップにしてみたら、別府の山の斜面は相当雪が積もっていましたね。知りもしないで亀の井バスさん怠慢なんて言ってしまったわ。ごめんなさい。
友人の話では、山があるのとないのでは大違いで、冬場大分ではよく晴れ、別府ではよく雪が降るのだそう。実際に今雲がかかっているので、理解するのが容易でした。 -
こちらは北東方面。別府湾の先にかすかに見えているのは四国の佐多岬かしら?
結局この日は大分府内のとあるカフェで、ひねもすおしゃべりに明け暮れました。夕方友人と別れてからは、丁度髪を切りたいと思っていたので、美容院にまで行ってしまい、超リラックスムード。滅多にないことだけれど、お風呂2回も入っちゃって、体がもう動きたくないと訴えていたようで、旅の疲れを取るには丁度良かったのかもしれません。 -
というわけで、ここからはあくる日25日です。当初の予定ではこの日、楽しみにしていた国東半島一周の観光バスに乗る予定だったのですが、国東半島積雪多しという情報あり。折角行っても、摩崖仏の所まで登れない可能性大ということで、泣く泣くキャンセル。まあ、臼杵の古園石仏も見ていないので、いずれリベンジをかけましょう。
午前中は大分市内でまだ見ていない地域を回ります。宿泊先のホテルから昭和通りをお城とは反対方向の西に向かって歩いていくと、まず見つけたのがこちらのカトリック大分教会。歴史は古く、ザビエルが1552年にマカオから派遣した神父と二人の修道士が、大友宗麟から布教を許された頃に遡ります。 -
カトリック教会の先に見えていたのは大分市で一番のっぽなビルで、1998年(平成10年)に完成したOASISひろば21 です。
結構ユニークな建物ですねえ。高い場所にある出窓部分はホテルのレストランだそうです。下の方にはNHKと書いてあるなあ。 -
足元に目をやると、大分市のマンホール別ヴァージョンが飛び込んできました。 昨日展望台から見えた高崎山は別府市ではなく、大分市に属するんですね。毛づくろいをしている?お猿さんの周りを取り囲むのは、市の花サザンカです。
前回紹介したのは確か、サザンカだけのジミーなヴァージョンでした。 -
やってきたのは大分県立美術館 OPAM(Oita Prefectural Art Museum)です。2015年の4月にオープンしたばかりなので、まだピカピカでしたよ。
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不思議なパッケージの卵型オブジェが立つ館内です。
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オランダ人アートディレクター マルセル・ワンダースによるユーラシアン・ガーデン・スピリットのバルーン型オブジェです。花に包まれた奇抜な顔が描かれた卵たちは時に静かに動き、回転し、傾斜し、独自の異空間を生み出していきます。私は触りませんでしたが、この4mもある卵たち、起き上がりこぼしのように、押しても跳ね返ってくるのだそうですよ。
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太陽の光が中まで差し込んで、光線が織りなすインテリアも楽しめそう。
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昨日まで、こんな素敵な展覧会を開催していたそうですが、1日違いで終わってしまっていました。
「神々の黄昏」 グスタフ・クリムトのヌーダ・ヴェリタス(真実の裸身)を見損なっちゃいました。 -
で、今日見るのはコレクション展V。いずれも大分出身者である日本画の巨匠 福田平八郎と髙山辰雄、南画の田能村竹田、田能村直入、洋画の宇治山哲平、彫刻の朝倉文夫らの作品が展示されていました。
日本の美術館も最近は写真OKの所がありますが、ここはNGでした。 -
3階のホールには卵型の天窓を持つアトリウムがあります。
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ガラス張りのアトリウムに並べられているのは、これまた五感を刺激するオブジェたち。
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3人の現代工芸作家たちによるインスタレーションです。
ふっくらした赤や黄の花や実は、テラコッタに色を吹き付けたものだそう。イタリアで活躍していた故礒﨑真理子の作品。 -
白い陶で作った躍動する生命体は四大エレメントの中の水と火をイメージして造られたもの。徳丸鏡子の作品。そして様々な形の吹きガラス。絶妙なバランスで、それぞれが控えめに自己アピールをしています。高橋禎彦による透明な「遊具」です。
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天井も、木枠が使われていて、大変興味深い構造をしていました。
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こちらは、竹のオブジェです。平成26年度の大分県竹文化アートコンペティションで優秀賞に輝いた作品「垂直と水平の集合」ですって。
開館から1年に満たない大分県立美術館は、遊び心満載で、建物自体もアート。これからも日々変貌していく無限の可能性を秘めた空間でした。 -
午前中で美術館を回れたので、大分駅に戻り、もう一度別府を目指すことにしました。
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別府駅から、昨日は動いていなかった亀の井バスで、無事鉄輪温泉にとうちゃこ! 現在地は地図のほぼ中央に、赤枠で書かれています。
今日は温泉の前に、数十年ぶりの地獄めぐりをやろうかなと思い、鉄輪にやって参りました。さて、どうやって廻ればよいのかな? -
マンホール、実にシンプルな亀甲と温泉マーク入りを発見しましたよ。こちらは温泉用のマンホールなのだそうです。
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バスを降りた鉄輪バスセンターからみゆき坂を上っていくと、
金龍地獄・・・
あれぇ・・・地獄めぐりには入っていない「地獄」のようですよ。しかも閉まっているし・・・一体地獄とは何ぞや? というわけで調べてみました。
別府地獄めぐり公式サイトによりますと、地獄=温泉噴出口であるそうです。別府には地獄組合という団体があり、現在7つの地獄のオーナーがこれに加入しています。8つの地獄の内、「海地獄」、「血の池地獄」、「龍巻地獄」、「白池地獄」の4つが国の名勝に指定されています。4つの地獄の指定理由は「日本古来の温泉地として名高い別府の中でも、独特で多様な色彩・形態の下に湧出する観賞上の価値、名所的・学術的価値の高い泉源である。」からだそう。なーるほど。
となると、地獄組合に入っていない地獄のオーナーというのも沢山いるということですね。
金龍地獄は、別府の地獄の中でも最も多い湯量を誇り、付近の温泉への供給源となっているそうです。その湯気が朝日に照らされた姿が黄金の竜を連想させることからこの名が付いたと書かれていました。私が訪問した2016年1月には閉鎖中でしたが、その後再開されたという記事も見つけましたよ。 -
なだらかな坂道をずんずん上って行って、一番高い場所から地獄めぐりをスタートさせましょう。
見てお分かりの通り、鉄輪ではまだ雪が多く残っていました。バスが1日運休になるほどとは思えませんがね(まだ言っている!)。 -
ゆっくり歩いて6~7分。目指す「海地獄」の看板が見えてきましたよ。
看板の後ろに見えている真っ白な山は大平山。標高815mの逆さ扇形をした山で、毎年4月に行われる野焼きで有名です。夏の間は奈良の若草山のような緑の山なのでしょうね。 -
国指定名勝の「海地獄」の入口です。ここで入場券を買います。8か所の地獄が見られる共通観覧券がおひとり様2000円でした。実は観光案内所でもらった別府市内の地図を見せると10%割引だったのですが、全く気が付かず後の祭り。
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数十年前に別府の地獄めぐりをした記憶はあるのですが、血の池地獄以外は全く覚えていませんでした。あちこち回っても、片っ端から忘れてしまうんだから、いつも新鮮です。お金の無駄遣いという説もあります!?
「98度」、「さわるな」と書かれているとついつい覗き込みたくなりますが、せいろの中身は空でした。極楽饅頭があると思ったのにがっかり・・・ -
熱帯性睡蓮のある池が雪景色という構図は珍しいかもしれませんね。
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海地獄は、一見穏やかで、地獄とは縁がなさそうに見えます。
ここも1枚上の写真同様睡蓮池なので、あの、白煙モクモクの場所に行ってみましょう。 -
看板の→方向に従っていくと・・・
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わあ、綺麗なエメラルドグリーンの素敵な地獄です。温泉の成分である硫酸鉄が溶けているので、このような色になるのだそうですよ。これまで鉄分が溶けていると赤くなるものだと「思い込んで」いました。
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湯温は98度。ほぼ熱湯です。別府市の西にある活火山鶴見岳が水蒸気大爆発を起こした867年(貞観9年)、多くの泉が沸騰し、蒸気が川に至って魚数千万が死んだと「日本三代実録」に記されていますが、その時の噴火でできた熱湯泉の一つです。
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一瞬たりとも同じ景色のない、移ろいを堪能しました。鳥居の赤がコバルトブルーの水面に良く映えています。
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先ほどからいくつも睡蓮池を通りましたが、この海地獄では睡蓮の栽培が盛んです。原産地はアマゾン流域。冬の季節は流石に屋外では無理らしく、温室内で咲いている2種類の花を見つけました。
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花の付け根部分は目の覚めるような黄色でした。
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シンプルで飾り気のなさがまた魅力です。
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温室を出るとおどろおどろしい赤い池を発見! コバルトブルーの海地獄の他に、血の池地獄もあったんだと思いましたが、「血の池」は商標登録されているのか、「赤池」と記されていました。
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何も説明がないけれど、こちらは酸化鉄を含有しているのでしょうか?
地獄絵にはやはり赤い方が似合いそう。 -
ゆずが浮かんだ足湯です。ここのお湯の色はコバルトブルーでも赤でもありません。地獄のお湯は温泉には使っていないのかしら?
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そうそうこれこれ。先ほどのせいろは空っぽでしたが、あの98度の温泉の蒸気で蒸す名物「極楽饅頭」。海地獄の名物No.1です。
施設的にはいろいろ揃っていて、時間がない方なら、こちらの地獄1つだけでも十分満足できるのではと思いました。私は共通券を購入したがため、延々と歩かされる羽目になります。はい。喜んで! -
地獄の二番手は、海地獄のお隣にある「鬼石坊主地獄」です。以前は「坊主地獄」と呼ばれていましたが、40数年閉鎖されている間に、ここからすこしいったところに「坊主地獄」がオープン。仕方なく鬼石を頭につけたらしいですよ。2002年(平成14年)に再開しました。
見ればそれを「坊主」と呼びたくなる気持ちは分かります。それ以外のネーミングははっきり言って浮かばないわ。 -
高温の灰色をした泥があちこちでプクプクと音を立てて沸騰している様は、坊主の量産中そのものです。
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100度近い温度なので勿論入れませんが、程よい温度であれば、この泥の湯は美肌効果ありそうです。体中ぬったくって、気持ちよさそうなんですがね。
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地獄の見せ場ははっきり言ってこれだけ。坊主頭が膨れてははじけ、膨れてははじけの繰り返し。この地獄だけでお客さんを呼ぶのは難しいでしょうが、色々な地獄の一つとしてならば、十分楽しめると思います。
写真は「鬼の高いびき」という名前の間欠泉。物凄い音を立てて蒸気を吹き上げます。 -
「坊主」は被写体としては面白かったですよ。何枚かめげずに撮ったので、見てやっておくんなせえ。
つのだせ -
やりだせ・・・
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目玉だせ・・・じゃあないかぁ・・・
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非常に粒子の細かい粘土質の泥のように見えました。暫しの間、坊主の生成を飽きることなく見入ってしまいましたよ。
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鬼石坊主地獄には、他に日帰り温泉「鬼石の湯」がありますが、見たところ全く泥風呂ではなさそうだったので、入場する気が失せました。
ここにもありましたよ。地獄で蒸した饅頭の中に、「タンサンまんじゅう」みっけ! 小麦粉や牛乳、卵などの材料に重曹を加えて作るこのまんじゅうは全国どこででも見られるようですが、私は大分でしかお目にかかっていません。 -
お次は三番手の地獄 山地獄です。この地獄、2016年1月には共通券で入場できたのですが、現在地獄組合から脱退しているそうです。地獄組合も内輪でいろいろ問題あるんでしょうねえ。
山地獄というよりは、昭和の子供動物園という印象の方が強かったかな。 -
これが山地獄です。確かに山から煙が立ち上っていますね。
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酸化鉄の赤で縁取られた、カラフルな地獄でもあります。温度はこれまでの地獄では一番低くて90度。
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ここの名物は、温泉の熱を利用して飼育されている熱帯地方に住む動物達です。古き良き時代の雰囲気満載の動物園で、昔、親に手曳かれて見に行ったよなあという気分になること請け合い。
ここで突然ですが悲しいお知らせ。
写真のカバの昭平くんは2017年(平成29年)7月に死亡したそうです。 -
フラミンゴは、餌に含まれるカロチノイド系色素が関係して羽がピンク色になるというのは有名な話ですが、もし、動物園で色素のあるものを与えないとどうなるかご存知でしょうか?
答えは、「段々ピンクが薄くなる」 のだそうですよ。試したところがあるのかしら? 山地獄のフラミンゴは赤い餌たっぷりのようでした。 -
とっても気持ちよさそうに温泉に入っているのは、南アメリカアマゾン流域生まれのカピバラ君。温泉がとても良く似合う動物ですねえ。
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2013年7月生まれだから、まだこの時は2歳半でした。
この、なんとも眠たそうな目がたまりません! -
鬣がふさふさしたポニーちゃん達に・・・
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孔雀君達。まるっきり動物園の写真になってますねえ・・・
まあ、たまにはいいか と童心に帰って、動物達とのふれあいを楽しみました。 -
山地獄の駐車場から西方向を見ると、大平山の背後に、この別府温泉の生みの親鶴見岳の姿がありました。ここからは見えませんが、鶴見岳のそのまた斜め後方にもう一つ特徴的な火山由布岳があります。お馴染み湯布院を代表する山ですね。
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山地獄とかまど地獄の間の広場は「十万地獄公園」と書かれていました。ここにはかつて「十万地獄」と呼ばれる石ころだらけの荒地から噴気の上がる様を見物できる遊歩道があったそうです。
公園の隅には地獄の驚異を詠んだ、郭沫若(かくまつじゃく)の詩碑が背後に見えていますが、それには全く気が付かず、中国の烟台と別府の友好都市提携20周年を記念して烟台市から贈られた「八仙人彫刻像」が気になりました。
八仙人とは、中国で広く民間に伝わっている、悪を懲らしめ、貧しい人を助ける正義の味方型仙人。8人の中に1人だけ女性が混じっていました。 -
4つ目行きますよ。かまど地獄。氏神である竈門八幡宮の大祭に、 地獄の噴気で御供飯を炊いていたことがその名の由来と書かれていました。
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ここもまた、昭和のアミューズメントパークといった様相を呈していましたよ。地獄の1丁目から6丁目まで、様々な色をした湯池があるんです。
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1丁目は茶褐色の熱泥地獄。元々地下にあった岩盤が、温泉の熱で溶けだしたもので、粘り気たっぷりです。
関東ローム層を温泉にするとこんな感じになるかしら? と勝手な妄想を膨らませてしまいました。 -
2丁目は、2枚上の鬼がいる写真に見えている噴気孔。100度の蒸気が出ているそうですよ。この噴気孔だけでなく、岩の隙間から蒸気が絶え間なく出ていました。
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3丁目はコバルトブルーの地獄。ここでは複雑な化学反応が繰り返されています。池の周りに見える白い物質はアモルファス(非晶質)の温泉沈殿物(シリカ)で、なんと70年もかかって生成されているんですって。
温泉沈殿物と言えば「湯の花」しか知りませんでしたが、ここでいろいろ勉強させてもらいました。 -
飲む温泉もありました。ヨーロッパでは温泉は飲むのが普通。イギリスのバースとドイツのバーデンバーデンで飲んだ経験があります。まじーけど・・・
日本語は「マスマス健康」とだけ書いてあるけれど、中国語には、「(飲めば)10年若返る」って書いてあるみたいです。 -
地獄の4丁目は、1丁目と同様、地下にある岩盤が地熱によりできた、粘っこいいろんな種類の粘土が溶け出した色です。「酸化鉄ではありません」 とわざわざ注釈がありました。
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角度により、色も違って見えます。こういうのを見ると、泥饅頭を作りたくなる私って変かしら?
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地獄5丁目は、年に数日、湯池の色が変わる地獄だそう。こればかりは、写真で確認するしかありませんね。見たところ、ブルー系かグリーン系のどちらかのよう、濃くなったり薄くなったりするんですって。
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本日の池の色は不透明なブルーですね。いやはや幻想的。3丁目の池より更に白濁しているように見えました。
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この池の湯も50数年かけて生成される温泉沈殿物(シリカ)が多く含まれています。
シリカは高温の湯にはよく溶けていますが、地表近くで冷えるとケイ酸が沈殿して珪華(けいか)となります。この珪華が沈殿する過程において、湯の色が変化するという現象が起こるようです。化学反応って面白いですねえ。 -
6丁目は、1丁目よりさらに赤茶けた泥湯池でした。以前は灰色だったそうですが、段々赤みを帯びてきて、今も変化し続けています。赤みの成分は地中に含まれる鉄分。
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鉄分の代表は赤鉄鉱と鉄明礬石です。赤鉄鉱は赤、鉄明礬石は黄色になるので、この二つの成分の含有割合によっても、湯池の色は様々に変化するのです。
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地獄めぐりを終えたところに茶店があり、温泉卵ならぬ温泉ピータンが売られていたので、早速チャレンジ。
地獄の蒸気で長時間蒸した卵だそうですよ。
皮をむいた段階では、醤油煮卵のようなイメージです。蒸しただけでこんな色に変化するなんて地獄の蒸気は恐るべし。味は軽く燻された卵という感じ。 -
黄身の方は普通の温泉卵とあまり変わらず でしたが、大変美味しくいただけました。ピータンというネーミングは正確ではないと思いますが、1個70円という良心的なお値段で楽しめるので、是非お試しあれ。
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5つ目は鬼山地獄。もう、「鬼」 とか 「地獄」 とか言われても全く反応しなくなってきています。
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ここは、ワニがターゲットのようです。別名がワニ地獄。熱川バナナワニ園九州版といったところかしら?
「赤ちゃんワニ誕生」と書かれた看板がありました。親と同じ姿で生まれてくるのかな? -
入園すると直ぐに出会ったのがこちらのお方 地獄にぴったりの不動明王。ゴボッゴボッ と音を立てる熱水だまりをバックに絶妙のお立ち台です。
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で、折角ですから鬼山地獄も1枚撮っておきましょう。今噴き出しているのは50年前の雨水です。ナトリウム泉で99.1度。噴出湯量は1時間で8トン、1日だと200トンと言いますから、温泉以外にも何かに使わないと勿体無いですね。
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というわけで、飼われだしたのが、こちらの皆様方です。クロコダイル、アリゲーター、そしてガビアル。3種類をまとめて、ワニ(鰐)と呼んでいます。
鬼山地獄にいるのは、クロコダイルの中でも超大型に成長するイリエワニ、クロコダイルよりやや小型のアリゲーターの仲間であるメガネカイマンなど70頭余り。 -
クロコダイルはこの中で一番獰猛。人を襲うのはクロコダイルと相場が決まっています。見分け方は頭がVの字、つまり、先が尖っていることなんですって。アリゲーターの仲間は頭がUの字型をしています。
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こいつに喰われたくはないねえ・・・口が緩やかな曲線を描いていて、その曲線に沿って上下の歯が不気味に飛び出していますね。これもクロコダイルの特徴。おお怖~!!! ちなみにアリゲーターは口を閉じたら歯は見えません。
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これなんかは、ちょっととっぽい雰囲気ですが、だまされちゃあいけませんョ。現存する世界最大の爬虫類ですからね。
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この地獄では1923年(大正12年)からワニの飼育を始めたと聞きました。クロコダイルの寿命は結構長くて、70年~100年。アリゲーターはそれより短く30年~50年。鬼山地獄のワニ達も生まれたてから若者、中年(最高齢は49歳?)まで揃っていましたよ。
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私が撮った写真はクロコダイルばかり。メガネカイマンとかガビアルの仲間とかもいたはずなんですがね。
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入口の看板にもあった「子ワニ誕生」。ワニは毎年夏に50個ほど卵を産むそうですが、ふ化させるのは大変なんですって。ポスターにもある通り、ここを訪れた前年の2015年7月に9年ぶりにふ化に成功。14個の卵から子ワニが8頭生まれました。
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先ほど池で見たのと同じイリエワニですが、まだ可愛いサイズ。この時生後6か月でした。でも眼光はすでに鋭いですね。
生れた子ワニは身長28cm。体重80g位だったそうです。 -
6番目の地獄は白池地獄。この地獄は他とは異なっていて、お寺の境内のよう。庭園の中に地獄池があると言った雰囲気でした。
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境内・・・じゃあなかった白池地獄庭園にあった向原石幢(むこうばるせきどう)は県指定の重要文化財。笠の下の龕部には、地蔵菩薩6体のレリーフ。その下の幢身部分には梵字が彫られているのが分かりますでしょうか?
梵字は曼陀羅、すなわち仏、阿弥陀如来や菩薩たちを文字で表現したもので、ここには金剛界四仏の梵字が刻まれていました。姿、形ともに初めて見る様式の石幢で、非常に興味深かったです。 -
白池にたどり着くまでに、なぜかアマゾン流域にいる魚の水槽が並んでいる「熱帯魚館」を通ります。これはピラニアだったかな・・・
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アマゾンの大王魚と言われるピラルク。世界で最大の大きさの淡水魚だそうですよ。大きいものは4mを越えるらしい。成魚になると、体の後ろ半分が赤くなるのが特徴。
1億年以上形が変わっていないことから生きた化石と呼ばれているそうで、そう言えば、海の魚で生きた化石と習ったシーラカンスとも形状、特に尾びれの部分が似ているように思いました。 -
そして白池地獄から採取した温泉沈殿物である非晶質シリカが展示されていました。ここでは珪華(けいか)と書かれていました。
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これって、まさしく昭和だわね・・・若い人たち「懐中物」ってご存知?
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別府に4つある国指定名勝の一つ白池に到着。なるほど、白というよりは灰色がかった不気味な色をしています。含ホウ酸食塩泉で塩化ナトリウム、ケイ酸、重炭酸カルシウムを含み、噴出時の温度は95度だそうですよ。
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池の周りに散策路が設けられていて、色々な角度から地獄を眺めることが出来ます。
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説明板を読んだら、温泉は噴出時は無色透明だが、気温と圧力が低下することによって、自然に青灰色に変化すると書いてありました。ここでも化学反応が絶えず起こっているんですね。
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よく整備された園内を歩きます。狛犬の間を通り抜け・・・
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鉄輪温泉郷開発の礎と呼ばれている一遍上人の像にご挨拶。一遍は鎌倉時代中期の僧侶で、1239年(延応元年)伊予の国の生まれ。1274年(文永11年)より15年半も念仏勧進しながら全国を歩きまわった人で、別府には1276年(建治2年)に訪れています。
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白池地獄を出て、別府市街を見下ろします。沢山の湯けむりが見えますね。遠くに見える高崎山。昨日大分駅前から見たのとは反対の景色ですが、非常に特徴ある溶岩ドームが目立っていますねえ。
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鉄輪温泉バスターミナルからバスで北へ5分。約3km離れた野田地区にやって参りました。地獄めぐりの最後の仕上げ「血の池地獄」と「龍巻地獄」がここにあります。両方とも国の名勝の指定を受けています。
正直数十年前に確かに廻ったはずの地獄で記憶にあるのは「血の池地獄」だけ。その薄っすらとした記憶と現実が相違ないか確かめるつもりです、 -
ここが「血の池地獄」入口? まるっきり記憶なし。
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別府地獄巡りの地図。この地図は上が西になっていました。鉄輪温泉の5箇所とは離れた右下隅が現在地です。
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じゃーん。奈良時代からその存在が知られていた、日本最古の温泉の一つ。
そう、血の池は記憶通りでした。この地獄の大きさと色は強烈ですね。 -
酸化鉄、酸化マグネシウム等を含んだ酸性緑礬泉です。温泉に良く含まれている明礬とは硫酸アルミニウム、緑礬とは硫酸鉄のこと。別府には鉄輪温泉の更に上に明礬温泉というのもありましたね。温度は78度で、これまでで一番低い!
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この赤い熱泥から造られた血の池軟膏は、皮膚病に効くらしいですよ。
酸性泉は殺菌効果が高く、太古から薬として用いられてきました。温泉としては刺激が強いので、肌の弱い人は湯ただれを起こす恐れがあるのでご注意。 -
これも中国語が面白かったですよ。水虫って中国語で「香港足」って呼ぶんだって。香港の夏の湿度の高さ、半端じゃないからねえ。
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売店の先の坂を上がって、血の池を覗き込みましたが、湯気で何も見えません。
真っ赤な池を撮りたかったのですが・・・ -
風向きが変わらないので、諦めました。風の強い日だったら、湯気が飛ばされて赤く染まった池を見下ろせるかもね。
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1952年(昭和27年)に、この地を訪れた高浜虚子は、
自ら 早紅葉(さもみじ)したる 池畔かな
と詠んでいます。1920年という説もあるけれど、1952年に彼が別府再訪の際に詠んだという説が有力です。 -
血の池地獄に来たぞ~という証拠写真を撮っておきましょう。
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売店にあった航空写真です。
こんなに真っ赤に撮れることもあるんですね。湯気の量は湿度にもよるのかしら? -
衝撃的だったのはこちらの写真。78度の熱泥池にあんな小さな舟を浮かべて、先が平らになったかき回し棒のようなものを持って、一体何をしている所なのでしょう?
もしもバランス崩したら・・・おお怖~! -
はい。血の池地獄から歩いて2分。最後の地獄「龍巻地獄」にやって参りましたよ。ここも国の名勝に指定。
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龍巻って室内にあるのかしら? こじんまりした建物しかないようです。
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と思ったら、建物の裏の狭いスペースに、こちらの間欠泉がありました。これが龍巻? こんなに小さかったんだ!、と思わず叫んでしまいました。
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地下に熱水溜まりがあって、その水圧と沸騰温度の微妙な関係で噴出すると説明書きにありました。およそ30分から40分おきに6分から10分程湯を噴出します。
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イエローストーンのオールドフェイスフル間欠泉のミニヴァージョンだと思えば良いのでしょうが・・・本当なら30mの高さまで上がるのに、どうして途中で押さえてしまっているのか、わけわからん。
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もっと高く噴射したいという熱泉を無理やり小さなスペースの中に押し込めたような、なんだか不自然な代物だと感じるのは私だけでしょうか。
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で終わった後はこちら。30分から40分は静かな状態が続きます。
いかにも日本的な施設で、イマイチでした。 -
売店で売っていた晩白柚の大きさに見とれてしまいました。1個500円から1000円のものまで様々。以前熊本の本場で見たものはもっと高かったような気がしましたので、お買い得かも。
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これで地獄めぐりは終了。予定していた国東半島一周には行けなかったけれど、半日大分市内、半日別府で十分楽しむことが出来ました。血の池以外はまるで記憶なかったし、昭和の佇まいが随所に残っていて、子供時代に戻ったような感覚にもなりました。
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ここの看板はあちこちから集めてきたのかしら?
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血の池地獄からほど近いJR日豊本線の亀川駅に近い亀川温泉。ノスタルジックな佇まいでしょう。亀川温泉も別府八湯の一つです。
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バスに乗って、別府駅まで戻ってきたら、この人が迎えてくれました。笑福亭鶴瓶かと思ったら違ったわ。ぴかぴかのおじさん こと油屋熊八。別府と湯布院の観光に尽力した実業家。亀の井ホテル、亀の井バスの創業者で、バスガイド付き定期観光バスの生みの親でもあります。彼に纏わるエピソードは山ほどあり、地獄めぐりも彼の発案だと聞きました。究極の「おもてなし精神」を地でいった人で、彼なくして今の別府はなかったでしょう。
面白いのは、彼が背中にまとった外套の先に小さな鬼の子がついていること。どういう意味なんでしょうね?ってなわけで、今日はこの辺で。せっかくなので、一風呂浴びていきますわ。
明日は4日間滞在した大分を発って、日田経由で久留米に戻ります。この続きは、LCC第二弾 久大本線に沿って九州横断の旅 その7 日田 で。
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