2017/09/14 - 2017/09/14
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Pメテオラさん
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いまや人気上昇中のバスク旅行。
全体の人気では、スペイン側優勢は否めないものの、お買い物ではフランス側が圧勝。後追いで一筆追加する。
老舗チョコレート店カズナーブに入り、名物チョコを買った。
バスクリネンも我が家のテーブル用に一式購入。エスパドリーユは見るだけ。食べ物も、生ハムは現地で食べ、ガトーバスクは見るだけ、チーズを買って、えんやこらと持ち帰る。マグネット、マグカップにも手を出して、私にしては珍しいショッピングびより。
サントマリー大聖堂その他の名所見物は、消化促進の散歩兼用だった。
とにかく、お買い物に関しては、フランス側が断然豊富。食べ物以外の伝統的バスク土産を買いたい人は、是非、フランスバスクに寄ることをお勧めする。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 航空会社
- エールフランス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
<洗練されたフランスバスク>
バスクでも、フランス側のバスクは、洗練度がフランス風。ひょうひょうと気取った雰囲気だ。
その中で、リゾート色のないバイヨンヌ:Bayonne に寄った。近くにはフランス有数の海辺の街ビアリッツ:Biarittz やサンジャン・ドゥ・リュス:St Jean de Luz があるが、一人旅でビーチ・リゾート滞在は、寂しくなるだけだ。
まずは、バスターミナルを兼ねているバスク広場:Place des Basques で観光案内所に寄って地図をもらい、街歩きショッピングのスタート。そもそも、この案内所の建物からして、純白のショーウインドーのようなお洒落な造り。フランス語で「英語できますか」と聞けば、スタッフも満足そうである。
狙いは、チョコレート、チーズ、バスクリネン、粗品みやげ、とフランス側のおいしいバスク料理。人気のスペイン側、お買い物のフランス側、あるいは、人なつっこいスペイン側、凛と背筋を伸ばしたフランス側、というイメージだ。
こじんまりしたバスク風フランスを、気取って回ろう。Allons y ! -
<ウスケラみっけ>
フランスのバスクでは、言語問題や独立問題が今のところない。地方政府は、バスク系のご先祖様にも敬意を示している。一部の公共物の案内は二言語表記だ。ウスケラ(バスク語)で、バイヨンヌはBaiona。”バヨナ”と聞こえる。バイオナではない。つづりを棒読みしてはいけない。山間部にはウスケラ話者がいるそうだが、市街地はフランス語圏だ。
だいたいフランス語のBayonneの発音も、「バヨンヌ」と「バイヨンヌ」の間くらいに聞こえる。外国語のカナ表記というのは、けっこう大変なのだ。 -
<フランス風>
バイヨンヌ市街は、1割がバスク風、9割がフランス風だ。観光客は、9割5分、バスク風地区に来る。旧市街といえども、だいたいの場所は写真のようにフランス風である。 -
< コンパクトなバスク風観光地区 >
そうは言っても、バスク風建築を見ないと、私たち観光客は絶対に納得しない。テラスが出窓で、窓枠がこげ茶色か、濃い緑色で塗られている建物は、サントマリー大聖堂:Cathedrale Ste. Marie 周囲からニーブ川:Nive の河岸付近に集中している。当然、そこが観光の中心。半日あれば、だれでもバスク気分を堪能して帰途につける。
味良し、土産良し、景色良しの、コンパクト観光地だった。 -
こういう風景を見てこその、フランスバスク観光。みんな満足気に歩いている。私も、もちろんフランスバスクの街中散策を楽しんだ。
バイヨンヌは、なんたってフランス。取り澄ましたところがあるのが嬉しい。人なつっこく、すりすりしてくるようなスペイン感覚と、やはり違う。同じバスクのなかの多様性を感じる。 -
<おいしいバスク料理>
まず、ニーブ川沿いに軒を連ねているバスク料理のレストランの1軒に入ってランチ。フランスなので1時前後から人が集まってくる。近くの港に揚がった小魚のフライをすすめられた。地産地消だから、とてもおいしい。バスクは場所を問わず、料理レベルが高いことを実感した。 -
<最初は食料品店>
食後の散歩を兼ねて旧市街に分け入り、大聖堂を目指すと、お土産屋さんと食料品店が目に入った。バスク語の看板だ。
かっこつけて、
「カイショー!」(ウスケラで、こんちは、の意味)
「はあ???」
「ボンジュール」
すると、店のご主人も、にっこり、ボンジュール返しの世界だった。
バイヨンヌ名物の高級生ハムは、試食だけ。日本に持って帰れないのが残念と、後ろ髪を2回くらい引かれる思いである。
チーズは3種類1kgほど買った。私は、そのうちのプティバスクが、お目当てである。フランスのチーズは、おいしい。ただし、塩分チェックのうえで食べすぎに注意である。 -
<流れで定番土産>
大聖堂の周囲は観光ムード満点。小間物のお土産屋やカフェが軒を連ねている。名物の真っ赤なピーマンが飾ってあったりする。
マグネット、マグカップ等々、ちょっぴり多めに買った。
”アイスはあとで”と、心に念じて通り過ぎた。 -
<いい品は高いバスクリネン>
続いて、中心部のバスクリネン店を2、3軒見て、我が家のテーブル用クロス等一式を購入した。奥様指令1号なのだ。好みの色合いのバスクリネンがあったが、やっぱり良い品は高い。ブランド品ほどではないものの、狙って買いたいならば、きちんとした店での購入がいい。
タオル1枚のような記念品程度ならば、土産店でも十分。バスクリネン店は、隣のビアリッツやサンジャン・ドゥ・リュスに多いとのこと。クルマならば、あちこち有名店をめぐることができるのでいいなあ。 -
<本命カズナーブ>
腹もこなれ、のどが渇いてきたので、私のバイヨンヌ訪問の本命であるチョコレートの老舗カズナーブ:Caznave に行く。旧市街の市役所寄り、ポールヌフ通り:Rue Port Neuf に軒を連ねている有名チョコ店のひとつだ。
平均的なフランス人に言わせれば、バイヨンヌと言ったらチョコと生ハム!。それにガトーバスクに、美味しい料理。バスクリネンやエスパドリーユのような布製品も名物だよ、なのだ。
特に、フランスのチョコレート発祥の地バイヨンヌは名高いのだ。
「あったあ!カズナーブ」 -
<ずんずん入るサロンデュテ>
観光案内文だけ読むと、この一帯にチョコレート店がひしめき合っているかのような書き方だが、実際はブティックあり、宝石店あり、ホテルありの目抜き通りだ。
カズナーブの店の前は、アーケード下のオープン・カフェ。店の入り口付近がチョコレート売場、レジの奥がサロン・デュ・テ:Salon du The という喫茶部。さすが、老舗の喫茶部は格式が高い。けれども、観光客なので一人旅の男でも、臆面もなく、ずんずん入ってしまう。
「ボンジュール、マダム。奥で飲物注文したいのですが」
マダムと声掛けしたものの、けっこう若い店員さんである。
「どうぞ、空いている席に座ってね」
「はい、ここにします」
「ご注文は?」
「ショコラ・ショー(ココア)ください」
「はあい。トーストはいかがします。当店の名物ですのよ」
(えっつ、そんなこと観光ガイドに書いてあったっけと、思うものの)
「お願いします」
ショコラ・ショーは、クリーム付きで甘いが、べたつきのない上品な味で満足である。トーストは並み。話のネタに食べるにはいいが、帰国して、まだ誰にも話していない。おくら入りになっている旅ネタである。まだ、日本での知名度がなさすぎるので、話題にすると、キザな自慢話になるからだ。早く、芸能人の”かくれフランスグルメ”みたいな番組で、大げさに絶賛してほしいものだ。 -
<チョコは、カズナーブね>
サロン・デュ・テを後にしてチョコレート各種を購入。
「チョコは、カズナーブね」と微笑みかけてもらえた。
非営利目的の旅行記ならではのイメージ画像である。 -
<チョコレート店をのぞく>
近くのチョコレート店も2、3軒見た。写真は、ダラナッツ:Daranatz という名店のひとつ。私はアトリエ・ドゥ・ショコラ:L'atelie de chocola も好きですが、これはパリにもある。 -
アトリエ・デュ・ショコラのバイヨンヌ店。
-
< バイヨンヌ観光ポイント >
お買い物と観光ポイントめぐりは、適度に組み合わせが大切。ホテルに買い物袋を置きに帰ったりしたので、バイヨンヌのいろいろな街角も目にした。
中心街のグラン・バイヨンヌ:Grand Bayonne は、観光ムードがいっぱい。ガトーバスクが並んでいるお菓子屋さんは見るだけ。履物のエスパドリーユも、奥様指令がないし、はきものは、本人がいないと買っても損するので、これも見るだけ。その代わり、スーパーマーケットのモノプリで水とビスケット買った。 -
市街を二分する小ぶりな流れのニーブ川対岸のプティ・バヨンヌ地区:Petit Bayonne は静かな住宅街。ちょっと裏ぶれているのが、地方都市気分を醸し出している。高校生の帰宅場面に出会ったが、屈託のない顔つきで雑談している。若いっていうのは、つくづくうらやましい。観光客慣れしているようで、こちらに気付いても無反応である。
-
プティ・バイヨンヌのバスク風マンション街。観光客は、あまり歩いていない通りだ。
-
<どこでも大聖堂>
バイヨンヌも、サントマリー大聖堂が旧市街の中心にある。ゴシック様式の尖塔が高くそびえる立派な聖堂だ。サント マリー大聖堂 寺院・教会
-
サントマリー大聖堂の内陣。天井が高いのは、さすがゴシック建築だ。
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サントマリー大聖堂の中庭:Cloitre。 緑の芝生と青空に映える尖塔は、見ごたえのある眺め。なんとなく聖なる気分、端正な美しさを目にして身を引き締めなきゃね、という気分にさせてくれる。
でも、正直、教会はもう見飽きた。 -
サントマリー大聖堂は、旧市街のあちこちで通りや建物の向こうに顔を出す。ヨーロッパならではの光景だ。
申し訳ないが、フランスに来ると、こういうパターンはよくあり、たいてい似たり寄ったり。バスク風の市街の方が、よっぽど魅力度高い。
ちょっと観光地区をはずれると、フランスの中小都市の雰囲気になる。 -
< 立派な市役所 >
ニーブ川と、本流のアドゥール川が合流する付近にある市役所は、とても立派な建物。劇場風で手入れも良い。フランスの豊かさの底力を感じさせる光景だ。 -
< バスクもオレンジ色に染まりて >
次第に陽光は傾き、アドゥール川の対岸のバイヨンヌ新市街がオレンジ色に染まり始めた。ピレネーに発し、バイヨンヌまで下ってきて、とうとうと流れる川を見ていると、ゆったりとした気分になる。少しづつ動く雲も色づいている情景である。 -
< SNCFバイヨンヌ駅 >
夕暮れ風景で、写真左の方に、にょきっと塔をのぞかせていたのがSNCFバイヨンヌ駅舎。時計塔をもつ堂々とした駅である。白っぽく、繊細な壁と窓のデザインを見るとフランスだな、という印象が残る。 -
駅のプラットホームは、のんびりとした地方都市の雰囲気。夕方の通勤通学時間帯で、近隣へ向かう通勤電車が何本も入っていたが、あまり人は多くない。電車は、この付近では、”Terアキテーヌ”という呼称の地域ローカルサービスだ。最新車両でとてもきれい。SNCF、フランス国鉄は、田舎の路線でも、都会のお古を使いまわすことは基本的にしない。
-
< 夕陽も暮れてバイヨンヌ >
バイヨンヌの夜は早い。9月の午後8時半にもなると、空は黒くなり始め、バイヨンヌの人たちは、家路に帰り着いてしまっている。人の声が賑やかなカフェとレストランをのぞけば、バイヨンヌの街は、急に眠りにつく。ほんの50kmか100kmしか離れていないのに、スペインバスクとは明らかに違う時間が流れていた。ドノスティアあたりだと、バルは人だかり、都心部の通りでも結構、市民や観光客がそぞろ歩きしている。
けれども、バイヨンヌでは市民の静寂をやぶらないように食事をして1日を終えよう。
了
2018/1作成
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この旅行記へのコメント (6)
-
- ことりsweetさん 2023/07/01 09:29:17
- バスク地方♪
- Pメテオラさん、はじめまして。
私のフランス旅にイイネをありがとうございました。
バスク地方、以前から興味があり、みせていただきました。
フランス側とスペイン側の違い、
お土産を買う際の目線などとても参考になります。
リネンはいいものを目指すとしっかり高めですよね。
Pメテオラさんは何色系を購入されたか気になります。
定番の赤、黄、オレンジ系よりディスプレイにあるような
ブルー系が私は好みかな。
フランス素敵ですよね。
ことりsweet
- Pメテオラさん からの返信 2023/07/01 14:34:09
- Re: バスク地方♪
- ことりsweetさま、コメントありがとうございました。
まずお答えから。リネンは、紅色系の赤と明るい茶色が基本のものを購入しました。ブルーも吸い込まれるようないい色ですね。コロナ終わったら円安で、天災に続く人災ですが、これも定めと受け入れてフランス側、スペイン側のバスクもぜひ満喫して、よいご旅行を!
-
- salsaladyさん 2018/03/15 10:39:56
- モナリザ with カズナーヴ?
- ☆提携したのかと?驚きましたが。。。単なる合成写真~
☆優雅で良い旅でしたね。~see you~
- Pメテオラさん からの返信 2018/03/15 20:00:23
- RE: モナリザ with カズナーヴ?
- Salsaladyさま。コメントありがとうございました。皆様も良い旅を!
-
- duc teruさん 2018/02/18 21:41:20
- ご訪問ご投票ありがとうございました
- お礼に参上いたしました。バイヨンヌの街並みは、なんとも言えなく魅力的ですね、結構坂が多かったことを思い出しました、素敵な写真と幅広い情報を含んだコメントで楽しませていただきました。
愚老の凡作日々の暮らしの延長で何もないのですが、老人の空元気と思召してお付き合いいただければ嬉しいです。 duc teu
- Pメテオラさん からの返信 2018/02/18 21:50:39
- Re: ご訪問ご投票ありがとうございました
- duc teuさま。ご丁寧な返信ありがとうございました。楽しい旅と食と投稿がつづきますようお祈りします。
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