英国南東部一人旅 （ドーヴァー・ヘイスティングス・ポーツマス他）

2017/10/28 - 2017/10/29

家族が日本に一時帰国中の週末、ふと思い立って英国南東部を車で回る1泊2日の旅に出かけました。訪問先は、初日がドーヴァーの白い崖・ドーヴァー城・ボディアム城・スコットニー城・イーストボーン(泊)、2日目がヘイスティングス・ハーストモンスー城・ペヴェンシー城・ポーツマス。家族がいないのは寂しいものの、自分のペースで好きなところを回ることが出来るので、非常に効率のいい旅でした。それに加えて、この季節の英国にしては天気にも恵まれたのも幸いでした。

エリア ドーヴァー(イギリス)

週末なのに気合を入れて、朝６時過ぎに起床。ロンドンの自宅を７時前に出発。日頃は混雑している道路も空いていて、２時間でドーヴァーに到着。まずは、National Trustの管理するThe White Cliffs of Doverへ。朝焼けの空の彼方にフランスが見えます。

ホワイト クリフ 山・渓谷

駐車場から、海岸沿いの、と言うよりは断崖沿いのトレイルを通って、South Foreland灯台に向かいます。途中でこの写真のように白い崖が見えます。週末の朝早い時間ですので、人影はまばら。たまに見かける人は、ほとんどが犬連れでした。

ホワイト クリフ 山・渓谷

駐車場からSouth Foreland灯台までは、片道40分程度。実は車でも行けるのですが、日頃運動不足の身には、ちょうどいい散歩でした。灯台に到着した時は、ちょうど青空と雲のバランスが絶妙でした。

ホワイト クリフ 山・渓谷

次の目的地は、The White Cliffsからすぐのドーヴァー城。White Cliffsでゆっくりしていたため、到着は11時過ぎ。人気の観光地だけあって、既に多くの観光客で賑わっていました。ちょうど時期が時期だけに、城内はハロウィンモードでした。

ドーヴァー城 城・宮殿

昔にローマ人が建設した灯台と、その背景のドーバー城のThe Great Tower（日本風に言えば天守閣?）を1枚の写真に収めました。

ドーヴァー城 城・宮殿

ドーヴァー城には中世の地下道だけでなく、第2次世界大戦当時の地下基地や病院があります。地下基地の見学者の行列に並んだのですが、案内の女性に入ることが出来るのは45分後と言われて断念しました。写真は入り口の前で並ぶ人たちです。

ドーヴァー城 城・宮殿

次の目的地は、ドーヴァー城から車で約1時間のボディアム城。この城はNational Trustが管理しています。月に約10ポンド払ってNational Trustの家族会員になっているので、駐車場代も入場料も無料。この城はほぼ外壁しか残っていない廃城ですが、堀に囲まれた、と言うよりは、池の中に浮かんでいるようなところが人気です。天気が良くて、風も弱かったので、城が水面にきれいに映っています。

ボデアム城 城・宮殿

橋を渡って城内に入ることが出来ますが、内部はこのような感じです。

ボデアム城 城・宮殿

次はボディアム城から、車で20分のスコットニー城。こちらもNational Trust管理なので、駐車場代・入場料は無料。到着は4時直前で、残り3分で入場締め切りになる邸宅をまず見学。

スコトニィー城 城・宮殿

ここは邸宅よりも、小さな廃城を借景にして造られた庭園で有名なところです。城跡は邸宅から坂を下ったところにあり、これも池に面していて美しい。

スコトニィー城 城・宮殿

城跡とその背後の丘の上にある邸宅を1枚の収めた写真です。1日目はこれで観光終了。

スコトニィー城 城・宮殿

宿泊地のイーストボーンに向かう途中、夕焼けがあまりにもきれいだったので、車を止めて写真を撮りました。

泊まったHydro Hotelは海を望む丘の上に建つ、風格あるホテルです。ただ、レストランは地元のおばあさんの80歳の大誕生日会で貸し切りだったので、夕食は車で街中に出てマクドナルド... 部屋も狭苦しいシングルルームでしたが、朝食は豪華なレストランでいただきました。これで90ポンドとは、英国の観光地のちゃんとしたホテルとしては格安です。

この日の最初の目的地は、ヘイスティングの戦いの古戦場。ウィリアム率いるノルマン軍が、ハロルド率いるイングランド軍を破った、英国の歴史上最も有名な戦いの1つです。実際には、ヘイスティングの町からは、数km離れたところにあります。今は戦後に建造された修道院跡とビジターセンターと、なぜか私立の学校が建っています。

修道院と古戦場 史跡・遺跡

この丘陵地帯で、今から1000年近く前の1066年に両軍合わせて1万数千人の兵士が戦ったのです。

修道院と古戦場 史跡・遺跡

次に立ち寄ったのはハーストモンスー城。存在も知らなかった城でしたが、たまたま前を通りかかって、Google検索したところ、良さそうな城だったので立ち寄ることにしました。気ままな旅の醍醐味です。写真のとおり、この城も池に囲まれてきれいです。ボディアム城と違って、ちゃんと中も残っているのですが、ここもハロウィーンモードで、城内ツアーはお休みでした。ただ、お化けの格好をした子どもが多くて、楽しそうな雰囲気でした。

城内はほとんど見れませんでしたが、なかなか立派で手入れの行き届いた庭園でした。

次の訪問地はペヴェンシー城。こちらはハーストモンスー城と打って変わって、完全な廃城です。広い平原の中に、城壁と僅かな構造物だけが残っています。ヘイスティングスの戦いの前、フランスから渡ってきたウィリアムの軍隊はここで野営をしたそうです。

ここは城壁内を一望するところまで無料で入れたので、そこまでで引き揚げました。

最後の訪問先はポーツマス。ペヴェンシー城からは約1時間半。海辺のショッピングセンターの地下駐車場に車を置いて、海軍博物館やネルソン提督の乗っていた軍艦ヴィクトリー号などがある観光エリアに向かいました。ただ、時間があまり無いので、観光船で港内を巡るハーバーツアーに参加しました。

写真は、1860年に建造されたウォーリア号。建造された当時、圧倒的に世界最大最強の軍艦だったそうです。

ポーツマス ヒストリック ドックヤード 建造物

港内には、今年6月に初の試験航海を行った新鋭空母のクイーン・エリザベスが停泊していました。観光船のガイドさんによると、明日には再度出航するとのことでしたので、ラッキーでした。

ポーツマス ヒストリック ドックヤード 建造物

正面から見たクイーン・エリザベス。艦首向かって右側のスキージャンプが目立ちます。

ポーツマス ヒストリック ドックヤード 建造物

真横から見たクイーン・エリザベス。艦橋構造物が2つあるのが特徴です。この頃には、すっかり青空になりました。

ポーツマス ヒストリック ドックヤード 建造物

遠くに見えているのが、トラファルガー海戦時にネルソン提督が乗っていたヴィクトリー号です。ネルソンはスペインの無敵艦隊を破ったものの、この船上で戦死しました。

ポーツマス ヒストリック ドックヤード 建造物

観光船は出発したところに戻るかと思っていたら、ショッピングセンターの近くでツアーが終りました。もう一度戻って、ウォーリア号かヴィクトリー号を見学したかったのですが、そんなに時間も無かったので、ウィンドーショッピングだけして、ポーツマスを後にして帰路につきました。途中、M25高速が一部渋滞していましたが、2時間弱で自宅に到着しました。

写真は、ショッピングセンターの隣にある、スピンネーカータワーです。ポーツマスのシンボル的な建造物です。

スピンネーカー タワー 現代・近代建築