2017/10/07 - 2017/10/07
43位(同エリア118件中)
パオロさん
警察から解放されてほっとするまもなく、クルマはトリエステの街に入っていきます。
人通りが多く、にぎやかな街です。
ローマやミラノのような雑然としたにぎやかさではなく、整然とした感じ。
通りもきれいで清潔。
やはりドイツ系の国の一部だったせいでしょうか。
港のすぐそばに鉄道の駅があり、少し行くと今度は左手に宮殿のような立派な建物。
前は大きな広場です。
これが市庁舎。
トリエステの街の中心ですね。
そのままトリエステを通り抜けると、再びアウトストラーダ。
いよいよスロベニアに向けて前進です。
クルマの数も少なく、橋を渡りトンネルを抜けると、スロベニアの国境に近づきます。
イタリアもスロベニアもEUの構成国で、人の移動を自由にするシェンゲン協定加盟国。
国境の施設はありません。
気が付くとスロベニアに入っています。
しかし、高速道路の料金体系が異なるので、スロベニアに入るときはビニエットという、ステッカ-を購入してフロントガラスに貼る必要があります。
高速料金は一律で、ビニエットさえ貼っておけば、スロベニア国内ならどこへ行ってもこれ以上支払うことはありません。
ただ、このビニエットをどこで入手するかをハーツの担当者に聞いてもはっきりわからなかったので、困っていたのです。近くの売店で買えるみたいな言い方で、明確な場所は特定されませんでした。
高速道路のサービスエリアなのか、一度高速を降りてどこかの売店で買うのかといった基本情報を本来ならレンタカー屋さんが教えるべきなのですが、イタリアではそれはレンタカー屋の仕事じゃないと当たり前のように考えているから始末が悪い。
たまたま、警察に呼び止められる前のサービスエリアで聞くと、ここにあると言ってくれたので、一番安い1週間券を12ユーロで買ってフロントガラスに貼っていましたから料金所も通ることができました。
料金所では、このステッカーに電波が発射されて高速料金の支払いを確認するようです。電波を受けるために、ステッカーと同じデザイン表示のあるブースを通り抜けないといけないのですが、初めての外人にはなかなかそれがわからない。ついそこで減速して左に車を寄せてしまいます。しかしそこは追い越し車線なので、パオロ君のすぐ直後のクルマが急に進路を変えざるを得ず、クラクションの大ブーイング。
当たればヒヤリ、ハットどころではない大事故です。
パオロ君が右側通行を忘れているんですね。
こういうアブナイ場面が何度あったことか。今思い出しても冷汗が出そうです。
スロベニアに入りました。
素晴らしい高規格高速道路です。
イタリアのアウトストラーダより数段上のグレード。
共産主義崩壊後、ドイツの援助を得て建設されたのかも。
スロベニアに入ってしばらく行くと、いよいよコーペルの出口です。
ただ、シモーナさんの目的地はコーペルの向こう側のイーゾラという海岸地区。
マルコ君のカーナビによってコーペルの町を通り抜け、丘を越えてイーゾラに向かいます。
それにしてもきれいな界隈ですね。
クルマの台数も少なく、人々はのんびり歩いていたり自転車に乗っていたり。
パオロ君は、またまた右側運転を忘れて、右折のときに日本風に大回りし、反対車線に入ってしまうこともしばしば。クルマがすくないからいいものの、もし対向車線に車が来れば、間違いなく事故を起こすところ。
パオロ君はその都度動揺してしまいます。
コーペルの街から峠道を超えるとイーゾラの街並みが広がります。
なんと美しい。
真っ青なアドリア海を背景に、坂道とこじんまりした家並みで形作られた街が目の前です。
そのまま坂道を降りて、海岸沿いの駐車場に車を止めます。
ついに目的地に到着。
半クラッチができずにエンストしたかと思えば反対車線を走り、挙句の果てに警察に止められて、ほとんど無理筋かとも思えた今日のドライブ。
マルコ君のカーナビのおかげもあって、なんとかスロベニアの地に足を踏み入れることができました。
シモーナさんは、読んだ小説のイメージを追うように、一生懸命写真を撮っていました。
時間がゆったりながれていきます。
のんびり散歩する親子連れやサイクリングの若者らが海岸沿いの道を通り過ぎます。
パオロ君もしばらくは海を見ていましたが、すぐに車に戻って一休みさせてもらいます。
30分ほど滞在した後、そろそろ帰らなければなりません。
昨日までは、帰りにトリエステに立ち寄って食事でもしようと考えていたのですが、3人とも、明るいうちにベネチアに帰り、無事帰れたら祝杯を挙げることで意見が一致。
帰路は、トリエステを通らず、迂回の高速道路で一気にベネチアを目指すことにしました。
ハイスペックなスロベニアの高速道路と、走りなれてるはずのイタリアのアウトストラーダですから、パオロ君も気が楽です。
スロベニアとイタリアの国境近くにあるサービスエリアで休憩。
トイレが1ユーロ、コーヒーが2ユーロでした。
ただ、ここではイタリア語はあんまりポピュラーではなく、こちらの言うことは理解するが、積極的には使わないようでした。
例えば、イタリアとスイスの国境でしたら、スイスの人はイタリア語、ドイツ語、フランス語、英語を流ちょうに操りますし、フランス国境でしたらイタリア語とフランス語、オーストリア国境でしたらドイツ語とイタリア語が使えます。国境近辺の人たちは両方喋れないとなかなか仕事にならないのかもしれません。
そういう意味では、スロベニアとイタリアの国境は、ちょっと様子が違います。やはり、共産主義国として西側と隔絶されていた期間が長かったことが影響しているのでしょうか。
両国の国境はストレートに高速道路でつながっているわけではなく、いったん本線が切れて、くねくねした側道っぽい狭い道を走ります。そのあと元の本線に戻ったところはもうイタリアです。おそらく共産主義時代、国境は厳重に閉鎖・監視され、クルマが自由に移動できないシステムになっていたのでしょう。その名残がこのくねくね道なのだと思います。
2時半ごろ国境を越えて、4時半にはベネチアにめでたく帰還しました。
アポロ13号ではありませんが、まさに帰還という言葉が決して大げさではない一日でした。
ローマ広場の、巨大駐車場の屋上まで車を持っていき、FIAT500Xと最後の記念写真を撮るパオロ君。
カギ等は1階のハーツのポストに放り込みます。
サンマルコ広場に近いレジーナホテルのレストランで、3人はほんとに祝杯をあげました。
3人とも事故がなくてよかったと心の底から思ったところです。
反省点は山のようにあります。
やはり、旅行社の心配をもっと真剣に受け止めて、小さくてもオートマ車にすべきだったでしょうし、右側運転を30年以上やっていない事実をもっとしっかり認識すべきでした。
もし、交通事故を起こしたり、あるいは警察のお世話になっていたら、とてもその日のうちにはイタリアに帰れなかったことでしょう。そうなるとツアー全体にも大きな迷惑をかけることになったわけですから、こうしてベネチアに帰ってこれたことは不幸中の幸いといっても過言ではありません。
パオロ君やシモーナさんが、これから先イタリアに行くことはもうないでしょう。
ミラノでは、遠くなつかしい思い出をたどって夢のような時間を過ごすことができました。
トリエステやスロベニアでは、念願だった小説の舞台をこの目で見ることができました。
イタリアは、ふたりにとって、永遠に胸にしまっておきたい大切な場所と言えるかもしれません。
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黄昏のミラノ・リナーテ空港。フランクフルトからアルプスを越えて約1時間で到着。
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ミラノドゥオモ広場。かつて正面のビルを飾っていた日本企業の広告が一切なくなっている。
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ミラノドゥオモ屋上からの絶景
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ミラノ・イータリ―ブラックレストラン。正面の鏡が個性的。
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ミラノ・スタツィオーネチェントラーレ横のレストランンのコトレッタアラミラネーゼ。骨付きにびっくり。
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ベネチアの宿泊先、ウエスティン エウローパ レジーナ ホテル
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ベネチア・ホテルレジーナのロビー。ベネチア共和国時代の装飾に圧倒される。
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へとへとに疲れてベネチアに帰り、レジーナホテルのレストランで祝杯をあげました。
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美しいトリエステ郊外の海岸
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いよいよスロベニアに入りました。
イタリアもスロベニアもEUの一員で、シェンゲン協定加盟国ですから、国境はありません。
1960年、EEC設立のためのローマ条約締結当時からの加盟国イタリアと、つい先まで共産圏だったスロベニアが国境なしで結ばれています。 -
コーペルの街中。
のんびりした清潔な街です。 -
コーペルから一山超えてイーゾラへ向かうところ。
クルマが少なく、パオロ君が対向車線を走った時もこれで助かりました。 -
コーペルとイーゾラの境の峠道
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峠を越えるとイーゾラの町が見えてきます。
素晴らしい景観ですね。 -
イーゾラ海岸。
トリエステ方面がうっすら見えています。
海岸沿いの道は自転車専用道。 -
イーゾラ海岸。
アドリア海を見ながらのんびり散歩するスロベニアの女性。 -
イーゾラから再びコーペルへ。
ホントにきれいな街でした。 -
スロベニア―イタリア国境のバールでのどを潤す、シモーナさんとマルコ君
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FIAT500X Dieselと最後に記念写真。
ベネチア・ローマ広場横の巨大駐車場の屋上で。 -
ローマUNAホテルレストランにて。生ハム、モッツアレラの盛り合わせ。
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旅行も終わりが近づき、ローマのホテル前のバールでビールを飲みます。
ツアー全体は、大手旅行社の上級プログラムで、コンダクターの方も、丁寧、正確、誠実と三拍子そろった方でしたので、完成度が高く、素晴らしい旅行となりました。
レンタカーを予約してくださった旅行社のスタッフの方、ツアーコンダクターの方、そして初めてのイタリアにもかかわらず的確にナビをしてくれたマルコ君には厚くお礼申し上げます。
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