2017/08/30 - 2017/09/02
82位(同エリア222件中)
ねぎをさん
日中戦争時代に武漢(武昌)に赴任していた祖父の足跡を辿るべく武漢大学を訪れました。
昭和13年10月から終戦まで日本軍によって占領されていた武漢。祖父は第106師団所属で武漢攻略戦を経て1年半ほど武昌に駐留、帰国後除隊したのち日本で終戦を迎えました。
明治の男らしく戦争について語ることはほとんどありませんでしたが、たまに酒が入ると武昌で過ごした束の間の穏やかな日々、現地人との交流、東湖の美しさについて話してくれました。
日本軍が武漢を占領した際、軍司令部などを置くため接収されたのが、当時できて間もなかった武漢大学です。ここに当時から現存する建物があることがわかり、今回の目的地としました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 鉄道 タクシー 徒歩
- 航空会社
- 春秋航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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武漢大は清朝時代に設立された自強学堂を前身とし、辛亥革命後に国立武昌高等師範学校となり、さらにその後国立武漢大学となりました。
今も中国屈指の名門大学です。 -
皇居の半分ほどもある広大なキャンパスは、かつて日本軍が武漢を占領した際、軍部が使用するため丸ごと接収されていました。
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構内は深い緑に囲まれ、中国にいることを忘れそうなくらい静かです。この時期はまだ授業が始まる前(夏休み)なので学生もあまりいませんでした。
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大学全体が丘陵地にあるのでひたすら上り坂を歩いて汗だく。理系学部キャンパスを進んだ先にある池のほとりで小休止。ここからは有名な桜花大道を登っていくことになります。
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日本から贈られたソメイヨシノの並木道(桜花大道)を登っていくと立派な建物が現れます。ここが今回のお目当てである老斎舎(桜花城堡)です。
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民国19年(昭和5年)に建てられた桜花城堡は現在も学生寮として使われる現役の建物です。
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門をくぐると上へと伸びる階段が。8月の灼熱の武漢でこれを登るのはなかなか過酷(笑) 途中左手には月字斎という大食堂があります。
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6階分を一気に登って振り返るとこんなかんじ。おそらく占領時は将校の宿舎に利用されていたのではないですかね。
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桜花城堡の屋上へ登ると正面にこれまた重厚な図書館が鎮座しています。ここが武漢大で一番高い場所。ここに知の象徴である図書館が置かれているのも最高学府としての歴史を感じさせますね。
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ちなみに上から覗き込むと生活臭満点の女子寮が(笑)
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この図書館は桜花城堡の4年後の民国23年(昭和9年)の築。たぶんここに軍司令部が置かれたのでしょうね。下っ端砲兵だった祖父がこの中に入ったことがあったか不明。
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史跡指定されたこの図書館は今は保存のため立ち入ることができませんが、数年前まで実際に図書館として使われていたそうです。中も見てみたかった・・・・ガラス越しに中を覗いましたが、歴史を感じさせる美しい内装でした。
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そのまま坂を下って東湖畔へ。祖父が見たであろう光景を、孫の私が75年の時を経て見れたのは感慨深かったです。来てよかった。
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この旅行記へのコメント (1)
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- Pメテオラさん 2017/09/24 21:40:52
- テーマがある旅
- 自分なりのテーマがある旅は、とてもいいですね。何もしないのも、もちろんテーマのうち。作者さまのように、時間をさかのぼるテーマは、いっぱい想像力が働くので、幅の広がりがある感じがしました。よい思い出がいっぱいありますように。
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