シニア夫婦のはじめてのホーチミン。

2015/05/01 - 2015/05/06

　今回は初めてのベトナム旅行です。近隣のタイやマレーシア、シンガポールなどは仕事がら勝手がわかっているのですが、まったく事情が異なるときいていたので所々現地ガイドさんを雇いました。中年夫婦の気儘な旅ですので、オシャレなスポット、マリンスポーツなどはやっておりませんが、観る・食べる・買うを中心に投稿しております。何かの参考になれば幸いです。

エリア ホーチミン(ベトナム)

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 飛行機
• 旅行の手配内容: その他

　東京から6時間。オーバーナイトで朝から積極的に周る選択肢もありましたが、6時間のフライトは実質３，４時間の睡眠になるので中途半端です。無理をせず夕刻の便で出発。1日目は寝るだけです。

レックス ホテル サイゴン ホテル

　ユニオンスクエアから10分くらい、ベンタイン市場にきました。5月のホーチミンはともかく暑いし蒸すので、朝晩に行動し昼間はホテルで寝てるにかぎります。シニアの我々には、早起きと昼寝は全く問題ないので、本日も朝5時におきて6時にはベンタイン市場に着きました。
　フードコートや衣類のエリアはまだやっておらず人影もチラホラでしたが、生鮮エリアは御覧のようにビッシリ並んでいます。美味そうですが氷もないので直ぐに傷みそうですね。これをみて、この旅では生魚は食べないようにしようと決めました（結果、メニューにもなかったですけど)。

ベンタイン市場 市場

　市場で朝飯をすませて統一会堂（旧大統領邸）にいきました。市場から歩いて10分くらいです。ここは朝7時半からやっているので、ちょうど良かった。それにここには冷房設備がなかったので、そういう意味でも朝一番できて正解でした。ちなみに、ホーチミンの博物館や観光地には冷房設備があることの方が珍しいです。あっても館内の一部であったり、観光地ではレストランにも冷房設備がないことも良くあります。そこら中にある喫茶店（大体冷房設備があります）にチョコチョコ入りクールダウンしないと熱中症になりそうです。

統一会堂 建造物

　戦争証跡博物館についたころには昼近くなってきました。暑い、蒸す、臭い、こうなるのはわかっていたので早朝から歩き始めてたわけでうすが、もうダメ。すでにペットボトル2本、アイスミルクにレモンソーダ、お茶三杯飲み干し、それでも喉が渇いてます。晩飯まで帰ってプールにでもはいり入って昼寝します。
　ちなみに先の統一会堂や清掃証跡博物館はホーチミンの定番コースですが、いづれも戦争をテーマにしているもので決して見学していて気持ちのいいのもではありません。ただ、日本を訪れる多くの海外旅行者が原爆資料館や平和公園を訪れるように、私達も海外にでたらその国の戦争被害を真摯に考える時間をつくるのは重要、半ば義務のように思います。各国を訪れるとき、歴史的背景の知識なしに景色だけをめでてその国の感想を述べるのは憚られ、私は必ず1，2カ所はこうした施設を見学するようにしています。

ベトナム戦争証跡博物館 博物館・美術館・ギャラリー

　夕刻、前々から乗ってみたかったシクロ（自転車タクシー)を頼みホーチミン市街を観光してからレストランに連れて行ってもらうことにしました。
　浅草の人力車から連想して、のんびりと市内観光をできるものと思っていたのですが大間違いでした。サイドカー付き自転車なのに道路のど真ん中を走り、バスやタクシー煽られまくり目的地のレストランに着いたときには恐ろしさのあまり放心状態。これは恐いです。
※写真はシクロから撮影した風景。実際のシクロはサイドカーになっています。

　翌日はアジア最大級のマングローブの森、カンガー国立公園へ行きました。枯葉剤の影響で一時は絶滅の危機に瀕したそうですが、今では見事に再生したそうですています。観光の目的地としてはワニ園、サル園なのですが、私は寧ろその行程の景観、乗り物に醍醐味があるとおもいます。ホーチミンから車で南下したあとフェリーや手漕ぎボート、モーターボートを乗り継いでいきます。手漕ぎボートでは鳥のさえずりを聴きながらゆっくりと静寂を楽しみ、モーターボートでは逆に猛スピードでマングローブのジャングルを進んでいきます。日本人向けのツアーには出てくる事は珍しいとの事でしたがＶＥＬＴＲＡとかで探すと参加できます（私達は現地ガイドさんが手配してくれました）。、これは楽しい、お勧めです。

YouTube動画アップしておきました。

https://youtu.be/tdSjKRkKwe4

カンザー マングローブツアー アクティビティ・乗り物体験

　3日目の午前はクチトンネルに行きました。南ベトナム解放戦線（ベトコン）の拠点で映画でも良く出てくる抵抗軍のトンネルのあるところです。
　気温35/24,湿度80%超。すでに岩盤浴3カ月ぶんは汗かいた気がしますが、このクソ暑い中クチトンネルの中に潜ったり、ボソボソした食感のタロイモを試食したりと、もうたまらない。おかげで彼らがどういう苦労をして戦ってきたのか少し体験できた気がしました。

クチ トンネル 洞穴・鍾乳洞

　3日目の夜にして、ようやくゆっくりホーチミン市街を散策できました。平日のよるだというのに凄い人です。広場に屯しているのは主に現地の人達で夕涼みをしているのでしょうか、そここに座ったり寝そべったりして談笑しています。昼間は凄い暑さですが、朝夕は風が涼しく過ごしやすいです。

ホーチミンスクエア 広場・公園

　スクエアの奥には旧サイゴン市庁舎があります。現在はホーチミン市庁舎として使われているので中には入れませんが、コロニアル建築の代表的建造物とされ建、夜はライトアップされ美しいです。

ホーチミン市人民委員会庁舎 建造物

　我々が泊まっていたＲＥＸホテルです。旧市庁舎に隣接しホーチミンで2番目に古い格式あるホテルです。でも、そんなに高くないので空いていたら各方面へのアクセスも便利でＳＰＡやプールも充実していてお勧めです。

レックス ホテル サイゴン ホテル

　この日もエラク元気なガイドのアンさんに連れられてメコン川にきています。車で小一時間でメコン川に着きました。ここから河を下りながら、川の中州のココナッツ工場に向かいます。

ミトー・メコンデルタクルーズ アクティビティ・乗り物体験

　朝食はアンさんの叔母さんがつくったバインミーを持ってきてくれたので、それを船着場で頂きました。アンさんは、日本語で叔母さんとお婆さんの発音を上手くできなくてどちらもお婆さんになってしまいます。旅の途中、途中で修正を試みましたが一向に上達しないので断念、お婆さん（実際は叔母さん）のつくってくれたバインミーを美味しく頂いた後中州の島に向かいました。

　ところで、ホーチミンは今回がはじめての訪問でしたので個人で色々手配するには不安がありました。そこで現地ツアーに入ろうと探したのですが、妻は英語が判らないので日本語の現地ツアーは結構高い（英語のほうが圧倒的に安く半額以下)。それと出来れば時間を拘束されるツアーは最低限にしておきたい、などなど悩んだ結果、プライベートガイドさんに頼むことにしました。プライベートガイドさんというと凄く高そうな気がしますがベトナムは物価が安いこともあり１日６０~80ドルくらい。この他に交通費等が掛かりますが、同じシクロにのるにでもガイドさんが頼むのと日本の旅行会社を通すのでは価格差10倍くらい、ドライバー付きの車を1日雇っても30ドルくらいとトータルでは日本語ツアーと大差ありません。また、旅行中ずっと契約する必要はありませんので例えば初日は半日だけ、2日目は自分で市街地をプラプラして（ガイドさんがお勧めの店とか教えてくれます)、3日目は全日といった具合に必要に応じて日程をアレンジできます。
　

　プライベートガイドさんの一番いいのは何と言っても自由が利くことです。旅の途中にもう少しここでのんびりしたいとか、昼食はスキップしたいとか色々アレンジできます。また、道すがらのガイドさんとの会話も楽しみの一つで、家内が特に面白がっていたのはスーパーでの買い物とか(一緒にスーパーの買い物につきあってもらい）、そこで見慣れない食材・調味料の使い方とか、ファッション事情とか日常生活に色々と触れられることでした。旅の終わり方には、家内とガイドさんはすっかり仲良しになっていましたがベトナムは親日の人が多いので試されてみてはいかがですか。

　ホーチミンから3時間くらいかけて蜂蜜工場のあるトータスアイランドに到着しました。のんびりした行程でしたが帰りは2時間ぐらいで帰ってきたのでツアーだと2時間ぐらいでつくのだと思います。

　蜂蜜ティーとバナナのお菓子を振舞われました（アンさんのお友達だそうでサービスだったそうです）。ただ、この高温・多湿のなか、申し訳なかったですが殆ど口がつきませんでした。

　蜂の巣をもってきて〝お肌がしっとりします〝とか言われて、腕にローヤルゼリーをペトッと塗られました。でも、汗ダクのしかも脂症の私の腕に塗られても気持ち悪いだけでした。アンさんになんか買った方がいいの？ってきいたら大丈夫ですとのことだったので何も買わずに退散してきました。

　メコン川を見学した後は、いつものように喫茶店で休憩です。いや~、ともかく暑い。クーラーがありがたいです。
　ところでベトナムでは（タイも）プリンがメジャーなデザートで其処此処でお目にかかります。専門店こそ少ないものの、コーヒーショップ、定食屋、フォーの店から、ホテルのバフェに至るまでプリンがあります。しかもメニューのかなり目立つ位置、最初のほうにプリンがのっています。
　これらプリンの多くには、何故か氷がのっております。コテコテに甘いキャラメルがタップリかかっていて氷が適当な緩衝役になってます。最近の日本のプリンは黄身だけ使ったり、卵のまま殻を割らずに固めたり、はたまた妙な具材が入っていて茶碗蒸しだかプリンだか判んないものまでありますが、ここホーチミンで食べたプリンは昔ながらのプリンで懐かしい昭和の味です。どこにいってもあるのでついつい注文してしまい今回の旅行で7個も食べてしまいました。よっぽどホーチミンの人はプリンが好きなんだと思いますが、そろそろ私は見るのも嫌になってきたのでここらで終了です。

　朝飯を食べていたら、何かどっかで聞いたリズムが大音量で流れてきたので、フムッ？と覗き込んだらアレマ、皆んなでラジオ体操をしてます。しかも、ちゃんとベトナム語に翻訳されて流れています。何か微笑ましい光景ですが、現地の人には迷惑な話かもしれませんね。因みに、これは日本のODAで建設中の地下鉄の工事現場でした。

YouTube動画アップしておきました
https://youtu.be/X7AU0b4sV4s



https://youtu.be/X7AU0b4sV4s

　実は今回のホーチミンでもう一つの目的はスパ/マッサージをハシゴする事でした。最初はガイドのアンさんが紹介してくれた政財界のお偉方が行くという郊外の超高級スパ（といっても2時間半で70ドル）（写真撮影禁止）から始まり、次はダウンタウンの日本人が経営している格安マッサージ（75分1500円）（日本人観光客多数)、そして最終日宿泊していたＲＥＸホテルのスパでフライトまでの暇潰し兼ねて4時間90ドルのロングコースを試してみました。ホーチミンは兎も角マッサージがやすいので色々試されることをお勧めします。

ラ コーシンシン エステ・スパ・マッサージ

　ガイドさん曰くベトナムは親日が多いとの事でしたが、日本人街も小規模ながら形成されていて、駐在者も多いのか日本の食材も手に入ります（レタントン通り)。ただ、市庁舎周りのブランドショップは例によって欧米系で占められ、韓国はロッテデパートや家電製品、中華系は元々文化的にも繋がりが深いようですが最も存在感を発揮しています。街を歩いていても色々な国からの観光客がいて、ホーチミンは近い将来人種の坩堝になるかもしれません。

ベトナムの首都はハノイですが人口流入はメコンデルタを擁するホーチミンの方が多いそうです。展望台から見下ろす夜景の写真ですが水平線の彼方までネオンが広がっています。30年前台湾を訪れた時、一台のスクーターに4人乗こむ姿をみて仰天しましたが今は知っての通り地下鉄が張り巡らされた大都会になりました。はてさて、この国はこの後どうなるのしょうか。この国の将来を楽しみに思いながら旅を終えました。お疲れさまでした。