台湾野球の聖地「嘉義」に行ったぞ～

2017/06/29 - 2017/07/02

関西では、春にアジアン映画祭が開催され、一般公開されないアジア圏の佳作が上映されます。とりわけ、台湾映画は、日本人俳優の出演も多く、文化的にもわかり易いので大好きです。そうした映画の一つに『KANO～1931海の向こうの甲子園～』があります。この作品は、その後国内でＤＶＤ化もされたので、ご覧になった方も結構いらっしゃると思いますが、名優永瀬正敏の好演もあって素晴らしい出来です。史実とは異なるようですが、戦争末期に元球児である陸軍将校が映画の舞台である嘉義を見るシーンから始まる構成も、日本人にとっては嬉しい。今回の旅は、嘉義のロケ地訪問と阿里山鉄道に乗るのが目的です。
高雄～嘉義～台中～阿里山を巡る三泊四日の一人旅。

エリア 嘉義(台湾)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 3.5
• ホテル: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 航空会社: ピーチ航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

トランスアジア航空が倒産、台湾行きも高くなりました。今回は、ふるさと納税を活用してpeachで飛ぶことに。久しぶりの関空第二ターミナル。安さが売りだったはずのpeachも最近はレガシーよりも高いことも多く、前回利用からかなり月日が経ってしまいました。団体向けや現地向けで安くしているのでしょうか？問い合わせが出来ないなど、不便さが目立って来ました。ということで、久しぶりの関空第２ターミナルです。連節バスが停まっているところには国際線がありませんでした。新しい国際線用の施設がオープンしたのですね。春秋航空と共用のようですが、離発着がない時間帯なのか、供用前なのか内部は閑散としていました。
イミグレーションは、簡易のルートを通るのですが、前に係官がいるので、立ち止まってしまいました。ＣＡのルートと混在しているためでしょうか？係官は無視します。
次は手荷物検査です。空いていたのですが、警備員が急かします。時計を外しかけると大丈夫だから行けと言う。そこにはアメリカなどでよく見るアクリル製の筒が待っています。結局、ここで時計、ハンカチ、イヤホン、定期入れが引っかかり、時計はＯＫ、ハンカチは汚い手袋で散々調べてＯＫ。他は再検査です。ハンカチから花や鳩が出てくるのを見つからなかって良かったです(笑)急かされてもポケットのものは全て出しましょう。

関西国際空港 空港

Peach MM035便、11時関空発です。関西地方は梅雨空。離陸時は傘がいるほどの雨でした。離陸後、本を読んでいたら水が飛んできます。見上げると前部ドアの上から雨漏りです。雲の上に出るまで続きました。一番前の席は雨天はダメですね。写真ではわかりませんが、ドアの上からかなり漏れてきます。peachなので、濡れても口頭によるお詫びだけです。仕方がありません。
桃子航空厉害了！

高雄には、スペイン製の電車線の無い路面電車が走っているのをご存知ですか？でも、パンタグラフはあって、駅に着くと上がります。台風の多い台湾では、空中線が切れることもあるので、保守の面ではメリットがあるのでしょうが、地下鉄駅から地上に上がっても、併用軌道で線路は見えないし、電車特有の電線も見えないので、駅がどこにあるのかわかりません。もっとも、写真の真っ赤に塗られたモニュメントのようなの駅ですので、戸惑うのは、初めての人だけですね。

若い人を中心に結構乗っているのですが、誰もＩＣカードをタッチしません。試しにタッチするとエラー音がします。無料運行のようです。ＩＣカードのテスト中のようなことが駅に書いてありましたが、誰もタッチしないで、テストになるのですかね。

乗り心地はすごく好いですが、新しいのだから、当然と言えば当然です。日本のＬＲＴと車内は変わりません。

世界で最も美しい駅のひとつ美麗島站です。日本人の美的感覚との違いを感じますが、派手さは世界一クラスです。

高雄駅で特急「普悠瑪」を待ちます。3番ホームから出発と案内されています。台湾では、ホームは月台で站台ではありません。ただ、日本のようにホームの電光掲示板等に列車名と何号車の乗り口とは書いてありません。ただ上に3とか4とか書いてあります。台鉄の良いところは、前後の入り口に何番から何番はこちらと書いてあること。日本の場合はほぼ一両分歩かされることがありますね。

日本製なので当然ではありますが、普悠瑪の車内は、日本の特急と大きな違いはありません。一部の窓が開閉できるのとプラ製のフットレストがあるくらいです。ゴミ回収のおばさんが来ます。

高雄駅で買った豚の骨付き肉の台鐡弁当とお寿司。確か弁当40元、寿司の値段は忘れました。台鐡弁当は豚が鶏の腿になるくらいで変わり映えがしませんが、味はなかなかいけますよ。寿司は････二度と買わないと思います。

高雄駅 駅

嘉義駅に約1時間で到着です。地下通路に野球の故郷と落書き？されています。

台鉄嘉義駅 (嘉義火車站) 駅

2泊した嘉義悠遊商旅大飯店
嘉義駅と道路を挟んだビルの11階にフロントがあり、それより階上の5フロアを占めています。10階も別のホテルのようで、写真を見る限りでは、よりリーズナブルなようです。ここも２泊朝食付きで約9,000円、台北駅前なら一泊も出来ません。はっきり言ってかなり古いです。トイレの電気を付けると換気扇の轟音が響き眠れません。食事は、信じられないくらい質素です。でもこれで十分です。平素は、朝などそんなに食べないからです。通年リーズナブルな東横インの朝食のようなもの。でも、ここのルームメイク、ベッドメイクは素晴らしいの一語に尽きます。綺麗に清掃されていますし、デュぺでないけれど、朝までシーツがピシッとしています。こういうホテルが嬉しいですね。ちなみに、日本語対応可能のような記載をネットで見た記憶がありますすが、日本語による応対はは全くありませんでした。嘉義では、日本式豚カツ屋で「いらっしゃいませ」を聞いたくらいで、そのお店でも日本語はダメなようでした。

七彩噴水圓環・呉明捷投手の銅像
野球部員が「甲子園！」と言いながらランニングする際に登場する、中央噴水池と圓環（ロータリー）のある場所です。撮影はセットであったようで、映画では、駅のすぐ近くのように思えたのですが、結構距離があります。
嘉義市立棒球場から中央噴水池まで、部員たちは毎日のようにランニングを行なっていた訳です。
中央には、嘉義農林高校のエースピッチャー呉明捷の彫像が置かれています。彼独特の投球フォームを再現しているようです。

6度目の台湾も2日目。阿里山森林鉄路車庫園区へ早朝散歩。
職員風の方も遠くに見えましたが、中に入っても何も言われませんでしたが、8:30頃でしたので、おそらく奮起湖行きになる列車が入って来たので注意が必要です。車内で酒を呑むほどには、興味も知識もないので早々に退散です。

写真は、嘉義の刑務所跡、獄政博物館の1室です。
映画KANOのロケ地のひとつ、獄政博物館(旧嘉義監獄)に行きました。入り口のガードマンに、「日本人だけど見学ツアーに参加できる？」と言ったら、「構わないけど、中国語の説明だから、先に勝手に見れば(たぶんだけど？)」でも、見たいのは、会計事務所の場面だけなんだけど・・・中をクルクル見ても、どうも違う。掃除のおっちゃんに聞くと「没有！」諦めて帰ろうとしたら、先のガードマンがいたので、「撮影の部屋はどこか？」と聞くと「それや！右のやつや！」見れば、入り口を入ったところの部屋。もちろん、俳優さんも小道具もありません。ハイ、単なるアホです。映画では、近藤兵太郎嘉義農林監督が会計の仕事をする職場です。働き方改革よろしく、時計が4時を告げるとさっさと職場を後にします。
檜意森活村KANO故事館の閉館
探しましたが、案内看板にも記載されておらず、閉館したようです。遅かりし由良之助。名作「北の国から記念館」も閉館したのですから、仕方がありません。

昼から、台中へ。特急「自強号」に乗車です。ＴＧＶのようなプッシュプル方式なので、前後が電気機関車で、スマートな普悠瑪と異なり、無骨な印象です。乗り心地も良くなくて、突き上げやお尻が気持ち悪くなるようなビビリ音がします。

新しく出来た商業施設旧「宮原眼科」に行きます。でも、ほとんどの人は写真を撮ったら、中に入らず、先に進みます。１階の店内は、オシャレなチョコレートや太陽餅がビックリするような価格で売られています。日本語も通じるようです。僕は、甘いお土産には興味がないので、2階で珈琲をいただこうと階段に足を運ぶと、女性職員に止められ、メニューを見るように促されました。要は、ティータイムだけれど、ひとり380元(約1,500円)以上食わないとダメということでした。冷やかしに近い客お断りということでしょうが、あまりスマートではありません。高い価格設定をすれば好いと思うのですが。
周りを見ているとパフェが名物みたいです。朝からお腹の調子がよくなく、断念、点心と珈琲にしました。大根餅とイカ天、揚げ草餅で、結構ボリュームがあります。味も好い。計約2,500円也。非常に美味しいですが、おかげで没銭人、晩御飯抜きです。3階にあるここのトイレは、一見の価値あり、入り口は、自動ドア、ウォッシュレット付きです。上から見るとまた違った印象です。
外に出て、人が群がっているところに行くと、テイクアウトのパフェのお店でした。かなり待たないと買えそうにありませんが、3人でも食べるのが辛そうな量です。
帰りも、特急「自強号」。この特急は、普悠瑪と違って、自由席もないのに座席以上に切符を売ります。また、近郊だとＩＣカードで指定券なしで乗れるらしい。だから、みんな空いてる席に勝手に座っています。指定席を持っているらしい乗客が来ると、おとなしい台湾人(たいわんれん)のことですから、横に立つ前に通路に出て来ます。面白いのは、それを良いことに、指定席券が無いのに空けた席に座り、更に指定席券を持った人が遅れて来たら、恥ずかしそうに立っている人がいました。只管、呑み続けで、帰りは眠た〜い。携帯をホテルの部屋に忘れたので、目覚ましも駄目。眠気と戦っていたら、「次の駅；員林(インリン。読み方は違います)」の電光表示。インリン、往年の台湾セクシーアイドルを思い出し、眠気はぶっ飛びました。本当にアホですね。誰も付き合ってくれません。

阿里山森林鉄路で奮起湖へ。2週間前の予約を日本で入れたので、座席は確保。本当は、前日に行きたかったのですが、満席でした。嘉義駅改札を入って、右に進むと阿里山森林鉄路のホームがあります。

9:00嘉義駅出発ですので、20分ほど前に改札をくぐります。台鉄発行の磁気券なので、次々と乗客が自動改札機に捕まりますが、駅の係員は、こっちとしか言わないので、後から来る人がまた引っかかります。片道384元、今回の一番高い乗車区間です。海抜1400mまで、2時間20分かけて登るので当然ですね。乗

客の中には日本人らしき人は見受けず、ほぼ中国系の方でしょうか？冷房もない、黒部や嵯峨野のトロッコをイメージしていましたが、ナローゲージ、3列であるほかは大きな違いはなく、リクライニングもするし、入り口近くには、ラゲージスペースやトイレもあります。
出発直後の放送は、英語、日本語がありましたが、その後は中国語(プラス台語？)オンリーですが、駅の到着案内は多言語です。
二つ目の 竹崎駅には、40分後に到着です。かなり長く停まります。ここで僕の客車は満席になりました。なぜか3人ほど立っています。台湾では、女性が立つのでしょうか？ご主人らしい男性は全く気にしていないようです。戦前の日本のようですね。
竹崎を出ると山の中へ。見えるのは椰子の木とバナナばかり。
梨園寮站で、自転車乗りが二人降りました。ここからダウンヒルでしょうか？

12:30 時刻表どおり奮起湖に到着です。ここには車庫があって壊れた英国製機関車2両が展示されています。他には、九份の数十分の1の土産物屋街があるくらい。阿里山高山茶も売っていますが、あやしくて買えたものではありません。駅のＰＲ映像を見ると阿里山までの復旧は進みつつあるようです。次回は、阿里山に行きたいですね。バスの方が便数も多く、早くて安いですが、車酔いしそうです。
ベトナムのダラットとほぼ同じ標高ですが、ホーチミン・ダラットほどの気温差は感じません。でも、暑さはかなり和らぎ、木陰だと心地好い風が吹き抜けます。

ホテルで荷物を受け取って、最終行程、嘉義から高雄に向かいます。17:29発の自強号。降りる時にウッカリ網棚に荷物をおき忘れるところ。慌てて戻って事なきを得ましたが、隣のお兄ちゃんに笑われました。高雄駅から、寒軒国際大飯店までは、タクシーです。なぜか初乗り80元、嘉義は100元。東京にように初乗り区間を短縮したのかもしれませんが。
寒軒国際大飯店は、フロントで久しぶりの日本語、ここのフロントウーマンは、出て来た2人とも結構話せます。ヒアリングから解放されて、余計に中国語で話したくなりました。向こうは何を言っているか分からなかったと思います。ごめんなさい。
部屋は38階、窓はありましたが、エレベーターの裏の部屋。日本だと訳ありだと思うのですが、安いから我慢我慢。夜は止めてくれるので、寝るのには差し支えなし。写真はホテルの窓から。

終日です。ユックリと起きて、9:30にチェックアウト。フロントの女性が、玄関まで送ってくれます。日本の旅館みたい。タクシーで美麗島駅まで行きます。駅では、サブ・カルチャーの催し物の準備中。オレンジ線で、鹽埕埔駅へ。ここでコインロッカーに荷物を預けて、歩いて駁２特区へ。コインロッカーは交通系ＩＣカード払い。40元と安いです。開け直したら、確か10元と書いてあったと思います。日本のコインロッカーは暴利ですね。でも、最近は海外インバウンド客等で、ロッカーもいっぱいなので、台湾が安過ぎるのでしょうか？
我が家の台湾のお土産は、微熱山丘(サニーヒルズ)の鳳梨酥が定番なので、駁２特区にある高雄店に。11時の開店前にすでに沢山の人が並んでいます。頼んでから試食する台北松山の本店と違って、ここは試食をして、それから買うのか？ほとんど喫茶店状態。順番を待っていては飛行機に乗り遅れるので係員に話して、試食はパスして買わしていただきました。計8箱、80個。ここの１個は普通の倍ほどの大きさがあります。しっかりした取っ手付きの箱に入れてくれましたが、ずっしり来ます。昨年買えなかったオレンジカステラもあったのですが、冷蔵８時間と聞き、断念して良かった。とても持てません。

微熱山丘 専門店