2017/07/23 - 2017/07/26
15位(同エリア882件中)
sio爺さん
7月23~26日に静岡方面に行ってきた。出発の直前に「ミューザ川崎は音が良い」という情報を入手した。近年、東京オペラシティやみなとみらいホールなど、音響が良いと評判のコンサートホールができているので、これらのホールのことが気になっていた。首都圏に来ること自体、簡単ではないので、ミューザ川崎で良い公演があれば聴きたいと思った。
旅行予定は、静岡に2泊して、3泊めは東京なので、ミューザ川崎に行くとしたら3日めの午後だ。検索すると25日の15時から公演があり、東京シティ・フィルの「典雅なるバロック名曲集」だった。曲目は
1,ヴィバルディ「四季」 2,ヘンデル(ハーティ編)「水上の音楽」 3、バッハ(マーラー編)「管弦楽組曲」という超有名曲だ。チケットはS,A,Bの3種類だが、目的はホールトーンお試しなのでBで十分。ネットで検索すると結構残席があり、選んだ座席はP席つまりステージ奥でオーケストラメンバーの後ろの位置。P席は我らがキタラコンサートホールで何回も体験済みで一定の安心感があるので、自宅PCでチケットを予約した。
なお音楽にご興味のない方には、いささかマニアックな内容かもしれませんので、その際はスルーしてください。
- 旅行の満足度
- 4.5
-
ミューザ川崎は、もちろん初訪問だが、JR川崎駅を出て、このビルの左奥の方に進む。
-
このエスカレーターを昇っていく。
-
エスカレーターから見た壁面
-
いよいよコンサートホールの入口だ。
-
どこかに当日プログラムの掲示がないか探したが見当たらなかった。
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これはホールのシートマップ。
当日の座席はP席の前から二列め。オーケストラメンバーとの距離はかなり近い。
「四季」の冒頭、有名なあのメロディで演奏が始まると、CDとは違うホールトーンとして聴こえてきた。どんなふうに聴こえるかと問われれば、「オーケストラの後ろで聴いているという感じ」としか答えようがない(良し悪しではなく)
P席からステージを見ると、バイオリンが右側に位置して四人。左側にバイオリン・ビオラが数人。あとチェロが二人で、コントラバスが一人と鍵盤楽器が一人、そしてソロ・バイオリン。スコアは見たことがないが、「四季」ってこんなに少ない弦楽合奏と通奏低音だったんだ、と改めて認識。
以下、掲載すべき画像がないので、画像とは無関係に当日の公演についての私の感想を述べます。 -
「秋」の3楽章は、指揮者の村上さんが腕をダラリと提げて体全体とくに肩を使ってオケメンバーに指示を与えていた。どこかで見たことある指揮ぶりだなと思ったら、プログラムに「オザワの秘蔵っ子・村上寿昭」と書いてあった。あの小澤征爾の弟子だったんだ、師匠直伝のパフォーマンスだったんだ、と納得。
「冬」第2楽章は癒しの音楽だ。最初にそれを感じさせてくれたのはカラヤン盤だ。その第2楽章は弦楽器のピチカートをバックにソロ・バイオリンがあのメロディーを奏でる。実際目の前で演奏を見ると、ピチカートはバイオリンで、ビオラはピチカートではなかった。これで編成がわかった。
指揮者から見て左側が第一バイオリン、右側が第二バイオリン、その奥がビオラの両翼配置だった。
休憩時間に楽屋から聞こえてくるオーボエの音色、たまんないね、この雰囲気。 -
「水上の音楽」
冒頭ホルンとティンパニで始まるが、ティンパニがカッコよく、弦楽器とともにコンサートホール内に音がよく響いた。特にチェロ、コントラバスの低弦のピチカートが、残響としてホールに響いてきたのはさすがだ。自分が所有する1981年録音盤のCDとは全く違う音だ。
編成は、第一と第二バイオリンがそれぞれ8人かと思ったが、2曲目でバイオリンだけでビオラお休み場面で判明したが、バイオリンがそれぞれ10人でビオラが8人だった。ステージ正面から聴くとバイオリンが左右の両翼配置にした意味がわかると思う。 -
最後の曲はバッハの「管弦楽組曲」でオリジナルは4曲。個人的には最も好きなのは一番だが、今回は二番と三番を織り交ぜて再構成した組曲で、あのマーラー編ということだ。
最初にフルートソロが指揮者の前に立ち、フルートソロのある2番の序曲から始まり、ロンド、2番最後のバディヌリと続いたところでフルートソロは定位置に戻った。次は3番のアリア、このアリアもけっこう弦楽器のピチカートがあったが、特に低弦のピチカートが、ホール内に美しい残響として響きわたった。これを聴きにきたと言っても過言ではない。 -
当日の演目を振り返ると、
1曲目は小編成なので、ホールの大きさとしては明らかに広すぎて、このホールの特性はあまり生かされていないように思った。というか1997席という座席数のホールでは、小編成の演奏はあまり向いていないように思った。
2~3曲目はほぼ二管編成ぐらいの人数に増えたので、音がホール内にかなり響いてきた。
当日は三日めの予定を全てすっ飛ばしてミューザ川崎に来たわけだが、このホールの音響を聴くことができてホントに良かった。
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この旅行記へのコメント (11)
-
- うふふ♪♪さん 2017/11/09 17:47:35
- バロック、生って素敵ですねぇ~☆☆
- sio爺様♪♪
こんにちは!
うふふ♪♪です!
沖縄食い倒れに投票をありがとうございます!
sio爺様は、私のすべての旅行記・クチコミに投票下さってて、
ほんとに、なんと御礼を申し上げてよいかわかりません!!
バロック、生っていいですねぇ~☆
バロックはまだ生で聴いたことありません。
四季や水上の音楽、生で聴いてみたいです~。
四季、冬ってどの楽章もめっちゃいいですよねぇ~。
2楽章はほんとに癒しの音楽ですよぉ~。
やっぱり関東圏はいいコンサートもいいホールも多いのだなぁと思いました。
水上、冒頭がホルンなのは勿論わかりますが、
たった今までティンパニの存在に気が付きませんでした・・あぁ・・
興味深い旅行記をありがとうございます!!
うふふ♪♪
- sio爺さん からの返信 2017/11/09 20:49:47
- Re: バロック、生って素敵ですねぇ~☆☆
- うふふ♪♪さん
こんばんは
最近、4トラであまりお見掛けしないと思っていたのですが、体調が思わしくなかったんですね。
にもかかわらず、ご投票そしてメッセージを頂き、有難うございます。
バロックなどの音楽にご興味がおありのようですね。
私が今、興味を持っているのはコンサートホールなどの音響です。
とはいっても全国の素晴らしい音楽ホール巡りなどできるわけはありません。
そこで、NHK-BSなどでは素晴らしい音響が収録されているので、BDブルーレイ録画をして、オーディオに接続して聴くと、素晴らしいホールは、ある程度わかります。
関西圏では、フェスティバルホールと、いずみホールが素晴らしいと思います。
ただし、生の演奏ではなく、あくまでオーディオシステムでの話です。
うふふさんの北海道旅行記などを拝見すると、地元の人間も知らない所に行かれたり、地元の人間が気付かなかったところに良さを感じられたりして、とても新鮮です。そういえば「食い倒れ 札幌1」にも、オーディオの画像がありましたね。
これから寒い季節を迎えますので、どうぞご自愛ください。
sio爺
- sio爺さん からの返信 2017/11/09 21:04:03
- Re: バロック、生って素敵ですねぇ~☆☆
- うふふ♪♪さん
追伸です。
先ほどメッセージの返信をさせていただき、その時は気付かなかったのですが、たくさんたくさん投票していただき恐縮です。
体調が回復されたかどうかわからない中で、PCに向かって閲覧していただきホントに恐縮です。どうかご無理なさらないようにしてください。
誠意は十分、伝わっています。
sio爺
-
- momoneneさん 2017/10/02 00:43:33
- ミューザ川崎へのご案内
- sio爺さんさま
ミューザ川崎へのご案内ありがとうございます。
オーケストラを囲む素晴らしいホールで、広響の常任指揮者を務められた秋山さんの演奏会も予定にあったので、一気に身近に感じました。
演奏音の細かい描写・感想を入れてくださって、そこからの音の広がりを想像しています。
東京オペラシティ―の演奏はいかがでしょうか?~来月の「未完成」も気になります~どんどん楽しみが膨らみました。素敵な導きでした。
私の「ひろしまカープ&第九練習日記」にも訪問ありがとうございました。
momonene
- sio爺さん からの返信 2017/10/02 07:22:03
- Re: ミューザ川崎へのご案内
- momonene さん
お早うございます。
ご訪問、ご投票そしてメッセージを頂き、有難うございます。
momonene さんの旅行記に、
「練習会場で、レッスン開始前の昨年の「第九ひろしま」のビデオ鑑賞、山下一史マエストロ」等の記載があったので、
ひょっとして第九の歌唱練習かな?と思い、そうだったらいいなと親近感を持たせていただきました。というのも、私も以前、2回ほど第九を歌いました。ただローカル合唱団の発表会なので、広響等とは比較になりません。それにしても、マエストロ山下一史、曽我大介さんなど、すごい方々の指揮ですね。
これからも音楽の話など、できればいいなと思っています。
sio爺
- momoneneさん からの返信 2017/10/02 08:26:35
- とてもうれしいです。
- sio爺さま(親しみを込めて)
おはようございます。
お返事が大変うれしくて、続きを書かせてもらいました。
12月の「第九ひろしま」に向けての練習風景の写真にこのような温かい言葉が届いたことに感謝します。
東京でも毎年2月に「両国国技館」での第九が開催されています。一度広島からのメンバーさんと参加したことがあります。ソプラノ小林沙羅さん(ご結婚前の)、指揮は「松尾葉子」さんでした。
ぜひ、また、お話しのつづきをさせていただけたら嬉しく思っています。 よろしくお願いします。
momonene
- sio爺さん からの返信 2017/10/03 07:19:41
- Re: ミューザ川崎へのご案内
- momoneneさん
お早うございます。
早速、返信いただき有難うございます。
「第九ひろしま」をネットでみました。2000人規模なんですね。
私の第九体験は数十人の合唱なので、2000人の合唱というのは、ものすごい迫力だと思います。
そして指揮:曽我大介さん、管弦楽:広島交響楽団、ソプラノ/小林沙羅さんなど、国内トップレベルの演奏会なんですね。
そして「両国国技館での第九」は、5000人の合唱なんですね。
凄いですね。歌う歓び、合唱の楽しさを実感されたのではないかと思います。
sio爺
- momoneneさん からの返信 2017/10/03 23:12:45
- 恐縮します
- こんばんは。
私の方にも訪問いただきありがとうございます。
「いいね」うれしいです。
「第九ひろしま」にトップレベルとのお言葉で恐縮します。
「第九ひろしま」自体は、素晴らしい指導者さんや、運営の方々で構成せれていますが、参加している私はその中の一員という感じです。
平和へのメッセージという「大きな役割」も担っているようで、90になられる方から、小学1年生、車いす参加の方、盲導犬さんと練習に来られる方もいたりと、参加される方の顔ぶれは本当に様々です。
もちろん、県外からの参加の方も大勢おられてsio爺さんさまがご参加くだされば、「北海道からの参加者さんです」とみなさんにご披露されることでしょう。いつか、そんなことにつながるといいです。
歌う歓び「歓喜の歌」でつながったsioさま、
楽しいお話が出来ました。ありがとうございます。
素晴らしい旅行記にまた、お邪魔致します。
momonene
- sio爺さん からの返信 2017/10/05 07:39:43
- Re: ミューザ川崎へのご案内
- momoneneさん
お早うございます。
こちらは最近、雨天が続き、昨日の夜など車の温度計では外気温は8度でした。朝夕はストーブを焚いています。
さて、「第九ひろしま」は指揮が松尾さん、オケは広響ということで、私の第九体験とはあまりにもレベルが違うなと思っていたのですが、
>>平和へのメッセージという「大きな役割」も担っているようで、90になられる方から、小学1年生、車いす参加の方、盲導犬さんと練習に来られる方もいたりと、参加される方の顔ぶれは本当に様々です。
ということを拝見して、ちょっとホッとしました。私が参加した団体もこのような感じです。
また、
>>県外からの参加の方も大勢おられてsio爺さんさまがご参加くだされば、「北海道からの参加者さんです」とみなさんにご披露されることでしょう。いつか、そんなことにつながるといいです。
と書いていただき、とてもうれしいです。いつか、このような日がくればいいなと思います。
sio爺
-
- yamayuri2001さん 2017/09/03 15:45:26
- sio爺さん、こんにちは!
- ミューザ川崎で、バロックを聴かれたのですね。
私の最近のマイシートは、みなとみらいホールにあります。
でも、本当はミューザのほうが
音響が良いと思っています。
ミューザとの出会いは、サイモン・ラトル指揮の
ベルリンフィルでした。
今でも、脳裏に焼きついている彼の指揮と名演でした・・・
それ以来、私には、サントリーホールよりも
音響のいいホールだと言う印象です。
大ホールでの小編成のバロックは、ちょっと想像できませんが、
澄み渡る音色には違いないですよね!
ホールの構造からしても、やはりみなとみらいは
勝てないなという気がします。
残念ですが!
少しの時間でも、サクッとチケットを入手して
コンサートを聴かれるsio爺さんに、感激です!
yamayuri2001
- sio爺さん からの返信 2017/09/04 21:06:30
- RE: sio爺さん、こんにちは!
- > ミューザ川崎で、バロックを聴かれたのですね。
> 私の最近のマイシートは、みなとみらいホールにあります。
> でも、本当はミューザのほうが
> 音響が良いと思っています。
> ミューザとの出会いは、サイモン・ラトル指揮の
> ベルリンフィルでした。
> 今でも、脳裏に焼きついている彼の指揮と名演でした・・・
> それ以来、私には、サントリーホールよりも
> 音響のいいホールだと言う印象です。
>
> 大ホールでの小編成のバロックは、ちょっと想像できませんが、
> 澄み渡る音色には違いないですよね!
>
> ホールの構造からしても、やはりみなとみらいは
> 勝てないなという気がします。
> 残念ですが!
>
> 少しの時間でも、サクッとチケットを入手して
> コンサートを聴かれるsio爺さんに、感激です!
>
> yamayuri2001
yamayuri2001さん
こんばんは
ミューザ川崎についてメッセージを頂き、有難うございます。
音楽、特に演奏やコンサートホールについて触れていただき、
とてもうれしいです。
かつて東京での出張や研修の時に、NHKホールに行ったり、東京藝術劇場やサントリーホールにも行ったりしました。
でも最近の旅行は観光目的なので、コンサートとは無縁の状態が続いていました。
ところが今回の静岡旅行の直前に
「ミューザ川崎は音が良い」という情報を頂いたので、ミューザに行ってみました。
>>ミューザとの出会いは、サイモン・ラトル指揮の
ベルリンフィルでした。
今でも、脳裏に焼きついている彼の指揮と名演でした・・・
それ以来、私には、サントリーホールよりも
音響のいいホールだと言う印象です。
ネット上にも、サイモン・ラトルが来日公演でミューザ川崎を絶賛したという内容が
書いてありましたね。
>>大ホールでの小編成のバロックは、ちょっと想像できません
お察しの通りです。
旅行記にも書きましたが、「四季」があんなに小編成だとは思っていませんでした。
約2000名収容の大ホールで、あの小編成には無理がありました。
音はクリアに伝わってきましたが、残響を醸し出すには無理がありました。
その後の「水上の音楽」と「管弦楽組曲」は編成が大きくなったので、響きも少しダイナミックになってきました。
>>私の最近のマイシートは、みなとみらいホールにあります。
国内オーケストラの定期か何かでしょうか?
羨ましい限りです。
みなとみらいホールでは聴いたことはありませんが、
先日、7月だったでしょうか?
日曜9時からのN響アワーでフィルハーモニア管弦楽団の演奏会があったので、
BR録画してオーディオで聴いてみると、ビックリするほど良い音でした。
それ以来、みなとみらいホールで音楽を聴いてみたいと思っています。
sio爺
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