会津田島祇園祭　宵祭（７月２２日）

2017/07/22 - 2017/07/22

人生で初めて、会津田島の祇園祭を見学しました。
１日目の様子です。

会津田島祇園祭は、福島県南会津町田島地区で毎年7月22日、23日、24日の3日間開催される田出宇賀神社と熊野神社の祭礼です。
京都祇園、中の津島（愛知）と並ぶ日本三大祇園祭の一つに数えられているそうです。
知らなかった！

エリア 田島・南会津(福島)

午前中は、湯西川温泉をぶらぶらしていましたので、お祭りに参加したのは午後も遅くなってからでした。
雨が降ってきた(T_T)

午後４時から「大屋台運行」が始まります。
会津田島祇園祭では本屋台、中屋台、上屋台、西屋台の4つの大屋台があります。
この屋台は中屋台ですね。

4台の大屋台のうち、本屋台、上屋台、西屋台は、普段は屋台格納庫に収められていますが、中屋台だけは昔ながらに、祭り前日の早朝に組み立てられ、祭りの終わりと共に分解されているんだそうです。
なんで中屋台だけ？

会津田島祇園祭 祭り・イベント

メインストリート沿いには、露店が軒を連ねていました。
バナナチョコがカラフルで美味しそう^^

道路の突き当たりに見えるのが会津田島駅です。
たこ焼きとか焼きそばのお店が多かったかな。

上屋台に遭遇。

大屋台は下の方に車がついています。
それをみんなで押したり引いたり。

「オーンサーンヤレカケロ」のかけ声が響きます。

かけ声の意味には諸説あるようですが、。
オンサン＝おじさん(^_^;)
ヤレ＝それ
カケロ＝走れ
ってことで、大屋台の押し手への応援なんだそうです。

会津田島祇園祭 祭り・イベント

上屋台の意匠は龍。
立派ですね。

屋台は時間ごとに芸場とよばれる家の前で停まり、そこで子供歌舞伎が上映されます。

今はどうだかわかりませんが、先日祇園会館で説明を受けたところでは、その昔はお祭りに寄付をしてくれた方の家の前に停まり、お礼に一幕演じたという感じだったそうです。

ちなみに、大屋台はぴたっと定位置に停まらないとダメらしい。
行き過ぎたり足りなかったりするとやり直し。

子供歌舞伎を一幕見て移動。
なかなかうまいです。

次に出逢ったのは中屋台。
また、中屋台？

さっきは歌舞伎を見られなかったから、今度は観賞します^^

子供歌舞伎の演目は４つあるそうです。
これは、絵本太功記十段目尼崎の段で、本能寺の変で織田信長を討った明智光秀をモデルにしたお話のよう。

「こじゅうろう」がどうのこうのと聞こえたので、最初は「片倉小十郎？」と思ったのですが、ここ南会津でそんなわけはなかった(^_^;)

正しくは十重郎で、光秀の嫡男のことでした(^_^;)

真ん中が明智光秀で、向かって右側が光秀の母。

明智光秀の後ろに座っているのは、奥さんと娘、なのかなあ・・・

ちなみに、大屋台の後部は子供たちの控え室になっています。

これは・・・本屋台ですね。
頑張って引っ張って、ぴたっと停めますよ！

この押したり引いたりしているときは、地域の子供たちも、大屋台に乗り込んでいいみたいです。

子供歌舞伎の上演が始まりました。
演目は、「時津風日の出の松 鴫山城内の段」ではなかろうかと思います。
真ん中の子が、切腹してどうのこうのと話が始まったので。

だんだんと夕方になってきました。
１日目のお祭りは、昼間よりもむしろ夜の方が盛り上がって来るみたいで、人出も増えてきました。
まっすぐ歩けないくらいでした。

御蔵入蕎麦の会の旗。

お蔵入りって、通常企画や開発、計画の実行、発売されることが中止されることを言いますが、田島では別の意味があるんでしょうかね。

１杯500円でした。

超私事ですが、夜は炭水化物を食べないことにしているので、スルー。
美味しそうだったんですけどね。

「党屋本陣」と書かれた幕が張られた家を発見しました。

お党屋とは、祭事を担当する組のこと。
現在、お党屋組は12組あり、1年ずつ当番組を交替していくんだそうです。
今年はここが党本（田出宇賀神社）なんですね。

熊野神社の党本さん宅はもう少し先にありました。

党本の家の前には、御神橋と言われる物があります。
雨が降っているので、ビニールで覆われていますが(^_^;)

神輿で町内を廻る神様が休憩所となるお党屋本宅に入る際に渡る神聖な橋です。
これは、7月20日に作られますが、23日まで誰も渡ってはいけないんだとか。

党本の家の前には、他にも木枠のような物が御神橋の側にありました。
これは、23日に御輿を置くスペースのようです。

ということで、田出宇賀神社と熊野神社に向かいます。
参道の両側には御神燈が並んでいました。
７月７日からこの状態にするんだそうですよ。

御神燈の側面には、協賛企業の宣伝と一言メッセージが(^_^;)

奥の山の方には霞がかかってきて、幻想的な雰囲気でした。

田出宇賀神社の大鳥居です。
存在感抜群です。

奥に見えるのは、熊野神社の鳥居です。
そっちは、普通サイズ。

手水舎。
これは２つの神社の共用みたいです。

明治11年年までは、２つの神社の祭礼を別々に行っていたんですって。
似たような内容で。

向かって右側が熊野神社の社務所です。

7月12日前後に「御神酒濁酒仕込」といって税務署公認のどぶろく仕込みが行われるんですが、会津田島祇園祭の期間中、社務所でふるまわれるというのですが・・・

そんな雰囲気なかったよ(T_T)

向かって左手は田出宇賀神社の社務所。
やっぱりこちらでもどぶろくの気配はなし。

どうぶろくが神酒って面白いし、飲んでみたかったのに残念でした。

後ろを振り向いたらこんな感じに。
いい雰囲気ですね。

さて、拝殿は田出宇賀神社と熊野神社の共有？です。

なお、拝殿の後ろ、本殿部分っていうんでしょうか？は、向かって右が田出宇賀、左が熊野になっているんですって。社務所の位置とは逆に。

社務所と本殿を同じ側に置いちゃうと、お互いが半分しか掃除をしない・・・なんてことになりかねないので、それを避けるためという話を聞きました。

お参りも済んだことだし、街中に戻ります。
神社から真っ直ぐ伸びる道を七行器通りというそうです。

七行器と書いて、ナナホカイと読みます。
普通、読めないですよね(^_^;)

七行器とは、お党屋で調製された供物を7つの器で神前に運ぶという神事があるのですが、そのことみたいですね。
内訳は、内訳は、神酒を角樽3つ、赤飯を脚のついている独特の行器3つ、鯖7本を載せた魚台1つの7つです。

街中に戻ってきました。
さっそく、上屋台に遭遇。

この演目は・・・・？
「一谷嫩軍記須磨の浦の段」って書いてあったけど、それ？
源平合戦のエピソードの一つだそうです。

左側の男が、右にいるお姫様の旦那さんを殺して、姫を我が者にぃ・・・とか、おいおいそれを子供にやらせるのかよ、という内容だったような。

ところで、このお姫様がすご～く可愛かったのですよ。
役者は、町内や隣町等から募集した小学生から高校生までの子供達だそうなんですが、何歳くらいだったんだろ？

可愛いでしょ(^_^;)

男役の子は割と台詞棒読みでしたが、女の子は頑張ってたな。

和泉屋旅館です。
進駐軍も利用した国の登録有形文化財ということで、威風堂々。
昭和9年創業だそう。
ちょっとググってみたら、１泊２食付きで7,500円というお値段みたい。
祇園祭の時期には高くなるんでしょうけども(^_^;)
一回泊まってみたいですね。

さて、この旅館からの西側には、露店も出ておらず、何にもないのかと思ったら、遠くの方から「オーンサーンヤレカケロ！」のかけ声が聞こえてきました。

西屋台でした。
そういえば、屋台は４つあるんだもんね(^_^;)

中・上・本屋台の運行スペースはそれぞれ決められていて、この３つが運行するところには露店が出るので、人もたくさんだけど、西屋台の運行スペースには露店がないので、人出も少なく、ある意味穴場屋台なのかもしれません。

エピソードは、「絵本太功記十段目尼崎の段」と思われます。
なかなかいい写真が撮れたんじゃないでしょうか(^_^;)

子供歌舞伎を見ながら気になっていましたが、空気を読まない亀爺がめっちゃいるんですよね！
ずーっと舞台の真ん前に張り付いて、欄干の隙間からバズーカみたいなレンズを突っ込んでる人。
屋台後方の控え室の中までパシャパシャとやってました。

街中まで戻ってきて、中屋台と遭遇。
時間は８時くらいです。
子供歌舞伎は10時頃までやっているそうですよ。すごいですね。

子供歌舞伎の上演が終わり、「オーンサーンヤレカケロ！」のかけ声とともに、大屋台が動き出しました！

AFが間に合わないようなスピードでした(^_^;)
観客も、「今の速かったね」って(^_^;)

そういえば、昔は喧嘩屋台といって、屋台同士をぶつけたりしてたんですって。
だから毎年組み立てたりばらしたりしてたみたい。
今でこそぶつけたりはしないものの、ぎりぎり近くまで屋台同士を寄せたりするらしいです。
私は見られませんでしたが。

こんな感じで、会津田島祇園祭の１日目が終わりました。

２日目は七行器行列です。
7:50から始まるってことなんですけど、起きられるかな(^_^;)