2017/07/01 - 2017/07/01
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mirilinさん
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アール・ヌーヴォー建築にハマって以来、歴史を感じる建物を見るのが大好きになってしまった私と相方。台湾でも一眼とコンデジを1台ずつ抱えて台北と台南を東奔西走。灼熱の地で人間小龍包となりながら日本統治時代の重厚な建物や、明朝の頃からの優美な建物などにレンズを向けまくったのでありました。
なわけで、今回は台南編 Part1
台北から新幹線で日帰りの駆け足でしたが、灼熱の台南を目眩がしながら歩き回りました~
【台北編はこちら】
Part1 台北駅西側(北門⇒西門あたり)の建物たち
http://4travel.jp/travelogue/11258410
Part2 台北駅南側(二二八公園一帯の官庁街)の建物たち
http://4travel.jp/travelogue/11259105
Part3 台北駅北西の迪化街の建物たち
http://4travel.jp/travelogue/11260056
【台南編 Part2】https://4travel.jp/travelogue/11282421
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
台南へは、台北駅から高鉄=新幹線で向かいます。
チケットは日本でネット予約済み。その予約番号とパスポート番号を、発券機に入力すればチケットが出てきます。
駅のあちらこちらにこの発券機がありましたが、私は改札のすぐ横にある発券機でチャレンジしました。 -
発券されたチケットです。
ペラペラの図書カードとかQUOカードのような材質です。 -
こちらが台北駅改札口です。
改札口は地下。新幹線はしばらく地下を走っていきます。
日本と同じように、自動改札にチケットを入れると足元の扉が開くタイプです。
チケットの取り忘れ注意です。 -
改札を抜けると、発着案内が電光掲示板で表示されています。
漢字の国はいいですね~。南に下るのは1番線、北へ上るのは2番線。一目瞭然!
台南は南ですから1番線です。 -
え?地下じゃないじゃないって?
地下ホームで新幹線の写真がうまくとれなかったので、台南駅で撮った写真にしました。
台湾新幹線の車両は、日本のJR東海とJR西日本の共同開発により作られたそうで、日本の新幹線700系がモデルです。
だから色が違うぐらいでそっくりです。 -
座席前のテーブル裏についている車内案内も言語が違うだけで、ほぼ同じデザイン。
なんかすごい安心感があるけれど、異国の列車に乗ってる感はゼロです(苦笑) -
今回は奮発して「商務」=グリーン車に乗ってみました。
っていっても、日本と比べればとてもリーズナブル。台南まで1時間30分弱の行程で1780台湾ドル(6600円程度)です。日本の新幹線なら1万円オーバーだと思います。 -
グリーン車では飲み物とお菓子の無料サービスがあります。新聞も配ってました。飛行機みたいな感じです。
ここ日本とは違いますね~
ちなみに、イタリアの新幹線「itaro」でも同様のサービスがありました。 -
飲み物は、珈琲、紅茶、ジュース、水(ペットボトル)からチョイスできます。
私はアップルジュースをチョイス。飲み物とともに配られた黄色い箱には、クッキーが3枚入ってました。
あ!追加で水を頼んだら、ちゃんとペットボトルを笑顔でくれました。
熱帯の台南歩きには、とても助かりました。 -
車窓にはのどかな風景が広がります。
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そうこうしているうちに、高鉄台南駅に到着。台北駅から1時間30分弱ですから、横浜から名古屋に行く感じですね。
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あれ?台南に着いたんじゃないの?って思いますよね?
実はいわゆる台南の街はこの高鉄台南駅からは結構離れているんです。
高鉄台南駅に接続している台鉄沙崙線の沙崙駅から、各駅停車に揺られること20分ほどで、台南の街の最寄駅台鉄台南駅に到着です。 -
台鉄沙崙線の車両です。
写真左上に見えるのが、高鉄台南駅のホームです。
乗り換えはとても楽チン。矢印の沿って歩いていけば沙崙線のホームに到着します。乗り継ぎも、ちょうどいい感じでした。焦らなくてもいいし、かといって延々待つ感じでもなく…トイレにも寄れました。
具体的な時間で言うと…
台北8:51→高鉄台南10:17
(乗り換え時間13分)
台鉄沙崙10:30→台鉄台南10:55
ま、時間帯によっては、うまい乗り継ぎができないかもしれないので、事前に台鉄のHPの時刻表で調べておくといいと思います。(HPの右上「日本語」をクリックすれば日本語にできますよ)
【台鉄HP時刻表】http://163.29.3.92/twrail/JP_QuickSearch.aspx -
お待たせしました!台鉄台南駅です。
駅前ロータリーの真ん中で鄭成功の像がお出迎えしてくれます。さすが台南の英雄ですね~
(日本統治時代には後藤新平の銅像がここにあったそうです) -
台南駅は1900年に着工し1908年開業、1936年に改修されたそうです。台北駅と同じく、日本統治時代の大型鉄道駅建築で、国の史跡に指定されています。コロニアル調のデザインが目をひく白亜の建物と、南国らしい椰子の木が並ぶ駅舎正面からの風景はとてもフォトジェニックです。
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駅舎は2階建の鉄筋コンクリート造りで、半円アーチの窓が特徴的です。
建設当時は2階部分がホテル(客室は9室)として利用されており、設備は「台南屈指」と言われるほとで、国外の賓客や皇室関係者も宿泊したこともあるそうです。
駅舎内のホテルは1965年に営業を停止。併設のレストランも1986年に休止していましたが、2階部分を再整備して高級ホテルとして復活させる計画が出ているとのことです。 -
どことなく昭和のかほり漂う駅構内です。
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駅前から赤?楼(せきかんろう)(?には「山かんむり」に「坎」と書く漢字が入ります)を目指します。
台南の街も、台北同様、建物から出る庇がまるでアーケードのようになっている「亭仔脚」が続いていました。
ホント灼熱の太陽を遮ってくれて、大助かり。
台湾の街並みは、これがなければ歩けません。 -
赤?楼近くに、とても雰囲気のある建物があり、写真を撮りまくっていたら、中から中年の女性が出てきて、「ここは由緒ある建物だから、是非中も見ていって」(by 英語)と誘ってくれるので、お言葉に甘えなかに…。
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あれ?入口に「赤?擔仔麺」の看板があります。
台南名物「擔仔麺」の名店「赤?擔仔麺」のお店だったようです。 -
まだお昼には時間があったので、お客さんもほとんどいなかったので、自由に写真を撮らせていただきましたが、おいしそうな中華惣菜が並んでいました。
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レトロな木製の階段を上がっていくと・・・
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これまた趣ある内装です。
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映画の撮影なども行われるというのは納得です。
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壁には古の「擔仔麺」を売る様子が描かれています。
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お店の前には、昔「擔仔麺」を売った屋台が飾ってありました。
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ちなみに、こんな子もお店の前にいます。
ワァオ、ダイナマイトバディ! -
さて、「赤?擔仔麺」の隣のブロックに映ると、真っ赤な壁が延々と続き出します。「赤?楼」に到着です。
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赤?樓(?には「山かんむり」に「坎」と書く漢字が入ります)は1983年に国家一級古跡に指定された、台南を代表する観光スポットです。ここは、もともと1652年にオランダ人が建造した城で、当時は「普羅民遮城」(プロヴィンシア城)と呼ばれ、かつて漢民族がオランダ人のことを紅毛と呼んでいたため、紅毛樓とも呼ばれていました。オランダ統治、明鄭時代、清代、日本統治時代と、これまで様々な政権の変遷を経て、数回に渡る改築や修復が施されいまに至っています。ちなみに、日本統治時代は陸軍病院だったというからびっくりです。
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お、雰囲気ある建物…と思ったらショップとトイレでした。
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海神廟の前には、御贔屓牌と呼ばれる石碑が9基並んでいます。
この石碑には良い功績を残した人たちを称えた碑文があります。そして、この石碑の土台は亀の形をしています(写真ないんですが…)
なぜ亀かというのが気になりますよね。
かつて龍が生んだ9匹の子供のうちの1匹が、重荷を背負う神通力を持った亀に似た動物だったため贔屓になったという伝説が由来しているのだそうです。
この石碑の素材である花崗岩はわざわざ金門島から運ばれてきたものとのことです。 -
赤いレンガの塀に沿って2つの楼閣に向かいます。
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まずは、先ほど庭越しに見えていた海神廟。ここは古式ゆかしい楼閣で、海神の庇護に感謝するために1875年に建てられた楼閣です。「普羅民遮城」(プロヴィンシア城)の南西の稜堡上に位置しているそうです。
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海神のための楼閣だからか、屋根には鯉の滝登り風の華やかな装飾が施されています。
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庇も独特の色使いで、派手ですが美しいです。
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こちらの窓は、そのフォルムもユニークですが、格子が竹素材というのが珍しいですよね?
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海神廟には瓶形の門があります。これは、「平穏無事」という意味があるそうです。
キュ・ボン・キュの見事なスタイル…? -
室内に入ったら、絶対上を見なければいけません。
上を見上げると、色とりどりの彩色が施されたと梁と天井が目に飛び込んできます。 -
アップにしてみました。綺麗ですよね~
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海人廟の2階には、清朝が台湾を統治していた時代の写真や、古代台湾と内地の海上交通図、台湾と中国大陸の地形変化図、そして昔の漢族楼船、広船、南京船、蒙衝船など、大型船舶模型が陳列されています。
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隣の文昌閣から見た海神廟です。
青空とヤシの木と中華風楼閣っていうのが、ミスマッチな感じだけど、いかにも台湾って感じです。 -
文昌閣は1886年に建てられました。
戸口の上の横木には、清代に台湾知事を務めた沈受謙の肉筆で「文昌閣」の額が掲げられています。 -
ここには沈受謙の手による「赤?樓」(?には「山かんむり」に「坎」と書く漢字が入ります)の額も掲げられていますが、海神廟には黄杰の手による「赤嵌楼」と書かれた額が掲げられており、「『山かんむり』に『坎』」と「嵌」どちらが正しいのか論争になったこともあるそうです。
ちなみに入口にあったパンフレットには「赤?楼」と書かれていました。 -
海神廟同様、文昌閣も竹製の窓格子と窓の装飾が洒落てます。
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文昌廟の2階には、有名な学問の神様「魁星爺」がいます。
とても有名な神様らしく、多くの学生が大学受験のためにここで合格祈願をします。日本の天満宮の菅原道真みたいなもんでしょうか?
実はこの神様、まるでオソマツ君に出てくるイヤミの「シェー」みたいなポージングをしてるんですが、このポーズにはもっと尊厳な意味があるそうです。
実は「鬼」の漢字をかたどっているんですって!(笑)
右手は筆をもって、左手にはペンをもち、右足で伝説の魚を踏みつけ、左足で星を蹴るという意味があるとのことです。 -
文昌閣の梁も華やかです。
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これは文昌閣の屋根です。このように弓なりに曲がった形が、中国式建築様式で、特に屋根の軒先が緩やか空に向かって延びていくのが赤?斬樓の特徴だそうです。
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文昌閣の屋根には、獅子の顔が!
こんなところに獅子があるのはビックリですよね。この威厳のある顔に厄除の意味があるそうです。
確かに怖い顔してますよ~ -
こちらは1944年に日本人が発掘した「普羅民遮城」(プロヴィンシア城)の南西の稜堡跡で、オランダ統治時代に築城された城砦跡です。
このレンガは牡蠣の殻を灰にしたものともち米のとぎ汁に砂糖水を混ぜた接合剤を使って積み上げているのだそうです。 -
さて次は神農街です。
赤?斬楼(せきかんろう)から歩いて10分くらいで到着。
こんな可愛いグアバのキャラが迎えてくれます。 -
神農街は、かつては「北勢街」とも呼ばれていました。台湾の言葉で“古い街並み”を意味する「老街」をつけて、「神農老街」と呼ばれることもあります。
築200年以上の家屋も数多く保存されていて、中には清朝時代そのままに保存されている家屋もあります。 -
家屋は全部2階建てで、1階はお店、2階は倉庫として使われてきました。これはこの街路がかつては運河で、船への荷下ろしや荷積みを2階から行っていたからだそうです。運河だったということは、路地の両側の建物は、昔は運河に面していたわけです。
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建物の前に着いた船から、直接荷揚げをしていたときの、荷物の取り入れ口が2階にある、当時の様子のままの建物もあります。
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通りの中ほどに小さな廟もありました。
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一列に繋がっている家屋は壁も共同で使われていることもあり、改造やリフォームができなかったため、心配になるほど古いものもあります。
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日本統治時代には、正面部分を木造から石づくりに改造した家屋もありますが、清朝の飾りや模様も取り入れました。このように、中国と日本の影響を受けた時代の流れがこの街には感じられます。
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この飾りは…西洋風ですね。
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雨の多い台南。軒先には、こんな可愛いテルテル坊主がぶら下がっていました。
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1軒1軒の作りがユニークです。
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細い路地ですが、世界各国からの観光客で賑わっています。
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リフォーム中ですが、神農街っぽくない壁です。大丈夫でしょうか…
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神農街の西端にには、この街が「神農街」と呼ばれる由来となった神農氏を祀る「全台開基藥王廟」があります。
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ものすごく繊細で、華やかな装飾に目を奪われます。
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アップにしてみました。いい仕事してます。
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お寺の入口では、おじさんたちが朝から宴会中です。
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夜の神農街のライトアップは、ノスタルジックでとてもいい雰囲気だそうです。
私たちは台北からの日帰りだったので、ライトアップは見られませんでした。
いつか台南に泊まって、神秘的でロマンチックな街をゆっくり散策したいと思います。 -
神農街近くの路地です。
ノスタルジックな街の近くですが、こんな可愛いウォールアートもありました。
さて、神農街に別れを告げ台南の中心部に戻って、お目当ての日本統治時代の建物巡りに向かいましょう。
その辺については、Part2で!
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