2017/05/04 - 2017/05/04
165位(同エリア449件中)
船尾唯智さん
苫小牧東港を23時30分に出航する敦賀行きフェリー「すいせん」。45分前の22時45分に乗船開始。更に遡れば、敦賀から到着するのは20時30分だ。
つまり折り返しに3時間しかない。それでも45分前から乗船できるのは凄いと言えよう。
実は、寄港便「しらかば」が入港する30分前の苫小牧東港フェリーターミナル内では、清掃作業の格好をした御婦人15人程が集まり、作業員の人から説明を受けるミーティングに臨んでいた。
折り返し時間が短くても、その限られた時間内で、たくさんの旅客が使用した後のシーツの取替えや大量のゴミの回収作業などを行うのだ。そのためには人海戦術で臨むしかないのだ。
ちなみに折り返し時間が短いのは、運航時間こそ長いものの、それでも船数を最低限に減らして経費を抑制する合理化の目的が最大の理由である。
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折り返しの時間、船内は戦場のような慌ただしさなのだろう、と思いながら乗船開始を待っているうちに、その時がきた。
さすがGW、列を成して待っていたのは50人超。座って待っていた人、そしてフェリーターミナルの外でクルマやツーリングで待っていた人まで含めたら300人は超えていただろうと想像する。
細長い通路を歩き、船内に入ると「すいせん」の文字が入ったフロア入口に差し掛かる。乗船の記念撮影にはもってこいの入口だ。 -
そしてフロント横を通って、エントランスホールに差し掛かると、おお~、と心の中で声を上げる。
ホテルみたいに豪華である。中央に五つの正方体が重なって鎮座し、コロコロと光が変わる。
新日本海フェリー、この苫小牧敦賀直行便や小樽舞鶴便をはじめ、船内の接客設備の良さは好評である一方、苫小牧23時30分発敦賀20時30分着という、やや使いにくいダイヤ。これは一般旅客よりも、トラックなどの貨物輸送に主眼を置いているからだ。
だから冬の日本海が大きく荒れても、通常通りに運航することも多い。気分が悪くて床で寝ていて、ふと窓の外を見たら海面が見えた!という伝説もあるぐらいだ。 -
取り敢えずば、自分の居場所に荷物を置くこととする。抑えていたのはツーリストAという最安値のランクだ。
そこに向かう通路を歩くと、これまたホテルのような雰囲気で居心地が良い。
ちなみにこの「すいせん」は2012年登場。登場からまだ5年しか経っていない。今年2017年、小樽~新潟間に新造船「らべんだあ」が就航するまでは、これが新日本海フェリーの最新鋭のフェリーだった。 -
これが最安値のツーリストA。最安値でも雑魚寝ではなく、簡易的なカプセル風となっていて、ある程度のプライベートも保持される。荷物置きの棚もあるし、コンセントも一つある。一人旅には非常に使い勝手の良い構造であり、快適だ。
ただGW期間の利用だったので、料金は10800円と少々割高だった。通常であれば9570円で済む。
ちなみお盆の時期となると16350円と跳ね上がるのに驚く。逆に最上級のスイートが通常ば50910円なのが、お盆では54000円で頭打ちになり、さほど料金が跳ね上がらないのが面白い。
前述通り、新日本海フェリーとしては本来貨物輸送がメインだが、お盆になるとその貨物輸送が激減するため、その収入減を旅客収入で補うがために、こういう料金設定になっているのだろう。
ちなみにスイートは、朝昼夜の食事のサービスも込みだから、盆に乗るなら、あまりの料金の跳ね上がらないスイートにできるだけ乗りたいものだ。 -
荷物を置いた後、しばし船内を散策。この時が心がウキウキして、フェリーに乗る一番楽しい時間の一つでもある。
上の階にのぼるとカフェがある。時計はもう23時だが、カフェは驚いたことに営業していた。出港後も0時を回っても営業していたと記憶している。
おそらくトラック、ツーリング、クルマの運転手が、メシも食わずに港まで運転し続け、出航ギリギリに間に合った場合のことを考えて、営業しているのではないかと思われる。
ここにはテレビが置かれていて、テレビを視聴できる他、舞台も置かれており、ビンゴゲームやショーの会場にも使われる多機能な施設だ。 -
こちらはレストラン横のプロムナード。カフェの座席も含め、これだけの数の座席があれば、いくらGWで客が多くても、明日の日中はここで景色を楽しむことは容易にできそうだ。
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こちらはそのレストランの入口。さすがにカフェとは違い、この時間は閉まっている。
このレストラン、バイキング方式ではなくカフェテリア方式である。カフェテリア方式とは、食べたいものを一品ずつとり、その価格の積算を支払う方式である。つまり食べ放題ではない(笑)
この方式は新日本海フェリー、そして同じ系列会社の阪九フェリーの特徴と言える。 -
そしてこちらはグリル。日本国内のフェリーでは、新日本海フェリー唯一とも言える施設である。
ここではレストランよりワンランク上の優雅な食事が食べられる。当日でも空きがあれば、数時間前に予約して食べることもできるが、基本的には数日前までに事前予約が必要。
自分もこれを堪能しようと、事前にメニューのチェックを入れていたが、1番食べたい海鮮丼がこの南行き航路にはなく、北行き航路にしかなかったため、今回はグリルでの食事を断念した。
出港後、苫小牧東港横の工場の夜景を眺めつつも、船内の散策を適当に切り上げて、とっとと寝ることにした。
なんと言っても、21時間もの航路の旅だ。そんな長い航路の旅は、国内ではそう決して多くはない。船内の探訪はまた明日の楽しみに取っておこう。
(続く)
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