2016/08/14 - 2016/08/14
46位(同エリア172件中)
yutaさん
もっと近くへ!
もっともっと近くへ!
…ならば行くっきゃないでしょ。
マッターホルン登頂を目指すアルピニストたちが
登山の拠点とする「ヘルンリヒュッテ(小屋)」。
威風堂々と屹立するマッターホルンの中腹に
ちょこんと乗っかるように建つ山小屋。
「体力さえあれば決して難しいコースではない」んだよね?
たとえ苦難が待ち受けていようと、家族が一緒なら乗り越えられるはず。
いざ、ゆかん!
直下のヘルンリ小屋3260mを目指して…
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- キャセイパシフィック航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
クルムホテルを後に、登山電車でツェルマットへ降ります。
-
あ、あのあたり。
昨日半泣きになりながら、駅を探してさまよっていたところよね。
いやあ、電車は楽ちん、楽ちん! -
ゴルナーグラート駅からシュルーマッテンリフト乗り場へ移動。
あれ、アルペンホルンだよ! -
まるで、「ヘルンリ登山部」の壮行会。
応援ありがとう!
行ってきます!! -
ツェルマットからロープウエイに乗り、
フーリ経由、シュバルツゼー・パラダイス下車。
マッターホルン直下のクライマー拠点。
ヘルンリ稜を目でたどると目指す山小屋が米粒のように見えます。
あそこまで、
絶対がんばる! -
あ、シュヴァルツゼーだ!
と、ここまでは笑顔で余裕でした。 -
すぐに容赦なくきつい上りが始まりました。
緊張感とプレッシャーが襲ってくるのを感じます。 -
木陰のない炎天下、
スタート地点標高2583m、ゴール地点3260m、
高低差677m。 -
なだらかな上りでも
じゃりじゃりの道では足を取られやすく、
ストレスが積もります。 -
それでも行かなきゃ、あの高みまで。
-
日差しが痛い。
苦しみに耐える、まるで修験僧のよう… -
険しい岩壁
-
片側は崖、
一歩、一歩慎重に、 -
何も考えず、
ただ歩を進めるのみ。 -
口数も少なくなり、
休憩を取れば
なかなか立ち上がれない。 -
見かねた主人が
「本当につらくなったら、それ以上無理するのは禁物だ。
そこまでにしておこう」
と。 -
後続に次々と追い抜かれる。
-
あきらめるなんていやだ、
どうしても到達したい! -
そうして再び歩き出す。
いつのまにかyutaが後ろについてくれていた。 -
急な上りを過ぎると、
-
イチオシ
道は比較的平坦になり、
同時に、 -
マッターホルンの北壁がぐんぐん迫ってくる。
-
眼下には、
後退する氷河の姿。 -
見上げれば険しい岩群。
-
無事を祈願して、石を積む。
-
山はもう目の前…
-
のはずないだろ…
そんなに甘くはない。 -
次々に立ちふさがる岩群
-
ヘルンリヒュッテはあっち!
うん、わかってる! -
歩くよ、
-
歩く!
-
ロープがかけられた急登、
-
鎖場も、
-
登れ!
-
もっと登れ!
-
目がくらみそうな眼下。
-
あ~んなところを歩き、
-
イチオシ
登ってきたんだね。
-
大丈夫!
まだいける! -
イチオシ
そして
見えたっ、
ヘルンリ小屋!!
yuta突然ダッシュ!
私は這いつくばりながら、ゆるゆるとよじ登る。 -
フラフラになりながら、やっとの思いでヘルンリ小屋3260m到着。
「遅い!おそ~いっ!!」
と、余裕しゃくしゃくのyuta。
さて、ここから見えるマッターホルンはどんなでしょう… -
イチオシ
じゃ~ん!!
圧倒的存在感で、ずしん!と迫ってきます。
凄い、すごすぎる! -
見渡せば、周辺の4000mの峰々と、
-
イチオシ
氷河の流れも湛えた雄大な景色。
-
イチオシ
息が整うのを待って、小屋の裏手に回ってみました。
マッターホルンの懐にいだかれて、
まるでその鼓動や息遣いが聞こえてくるようです。
本当に…
「おれ、この勢いで頂上まで登れるような気がする!」
とyuta。
いやいや、ここからはアルピニストたちの命をかけた真剣勝負の領域。
でもそうやって頂上を目指したい、という思いが生まれたのなら
それだけでこの旅は成功です。
是非、いつかきっと夢を実現してほしい。
その日が来るのを母は楽しみにしています。 -
ところで、この時ここで山のかけらを拾いました。
不思議なことに、マッターホルンの形そのものなのです。
銀色に輝く、
大切な思い出のパワーストーンです。 -
満ち足りた思いで、下山開始。
-
振り返り、
-
振り返り、
-
見てきた景色や
-
目指した場所への思いを
かみしめながら、 -
下っていきます。
-
とても晴れやかな気持ちで、
-
あらゆるものに感謝して、
-
なんども何度も振り返りながら…
-
これてよかった。
本当にありがとうございました。
つづく…
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この旅行記へのコメント (5)
-
- ache0608さん 2019/08/19 22:35:46
- 無事に登ってきました!
- yuta様
この度、質問させていただいたacheです。その節はありがとうございました。
先日、スイスから帰国しまして、そしてヘルンリ小屋にも無事に登ってまいりました!
予想通りきつい登山(特に後半の急斜面)でしたが、天気もよく(着いたらマッターホルンは雲にお隠れになってましたが、道中ずっと雲一つなく見られたので十分満足でした)、登山の本等も読んでゆっくりゆっくり登り、足を痛めることもなく、たどり着くことが出来ました。ヒュッテテラスからの景色もすばらしく、感動の嵐でした。
yutaさんのアドバイス通り、風通しのよいパーカーを着ていき、正解でした。
本当にありがとうございました!
- yutaさん からの返信 2019/08/20 18:30:32
- Re: 無事に登ってきました!
- ache0608さん
おかえりなさい!
お天気に恵まれ、ケガもなく元気に念願かなえられたこと、本当に良かったですね。きっと今もなお、感動と満足感を味わっておられることと思います。
落ち着かれたら是非旅行記アップしてくださいね。
楽しみにしています!
ache0606さんがマッターホルンを楽しんでおられる頃、私は八ヶ岳登山を楽しみました。なだらかな稜線と緑が優しく、日本の山も本当に素敵だなと思いました(登山は厳しかったけど…)。
11月はニュージーランド・ミルフォードトラックを歩く予定です。
-
- ache0608さん 2019/07/28 21:31:40
- ヘルンリ小屋への登山について
- yutaさん、初めましてache0608と申します。
スイスの旅Q&Aの回答をされていたのをきっかけに、こちらのブログにたどり着きました。
実は来月9日から夫とスイスへ旅行に行きます。ツェルマットを拠点に5泊の予定(ツエルマット3泊、リッフェルアルプ2泊、個人手配です)で、この間にぜひヘルンリ小屋に行ってみたいと思っていたのです!こんなに詳しく書いてある旅行記は他になく、大変参考になりました。ありがとうございます。
ヘルンリ小屋への登山は晴れてほしいけれど、晴れたら暑いしきつそうですね。
日本国内の登山は少し経験ありますが、標高が高いので心配です。でもなんとか行きたいな~!
48歳女性、多少の運動はしているけどスポーツウーマンでもありません。
行くとしたらもちろん自己責任でトライするつもりですが、なにかアドバイス等ありましたらいただけませんでしょうか?ぶしつけなお願いで恐縮ですが、お時間あるときにでもお返事をいただければ幸いです。
- yutaさん からの返信 2019/07/29 23:59:36
- Re: ヘルンリ小屋への登山について
- ache0608さん
こんばんは!
懐かしの旅行記にようこそ!
そして、いいね!をありがとうございました。
3年前の12日間の旅行が特別に思い入れのあるものになったのは、ひとえにヘルンリ小屋までの登山を果たしたからこそ。
山三昧の旅行でしたが、その中でヘルンリ登山は別格でした。
到達までのハードルの高さ、そして畏敬のものに触れる圧倒的な感動があるからです。
マッターホルンの遠景も素晴らしいですが、触れて見上げる経験はなかなかできません。是非チャレンジしてみてください!
京都の山歩きを楽しむレベルの私にとってはさすがにハードル髙かったです。
森林限界を越えた登山は日差しが強く、日影などの安らぎポイントが全くありません。疲れを極力抑えるにはとにかく日差しを防ぐこと。日差しが痛いのです。
カッコ悪いとは思いつつ、完全UVカットしかも風通りの抜群のパーカーで身を守り、頭も熱いのでフードまでかぶってゴールを目指しました。
十分な水分と、つまめる程度の食料、変わりやすい山の天気に対応するための雨具もお忘れなく。
晴れていても午後からは天気が悪くなりやすいので、午前の早めの出発をお勧めします。
お天気であること、そしてなにより ache0608さんの健闘を祈っています!
PS: 当時私は49歳でした。これからの人生で一番若い!と…
チャレンジできて本当に幸せでした。
- ache0608さん からの返信 2019/07/30 21:08:40
- Re: ヘルンリ小屋への登山について
- yutaさん
早速のお返事をありがとうございました。
きつい日差しがネックなのですね。もともと日焼けできない体質なので、風通しのよいパーカーを手に入れたいと思います。
出発まで2週間を切りましたので、少しでも体力をつけるような運動等にも取り組んでいます。
あとはお天気次第ですが、ぜひ挑戦してきたいと思います。
色々なアドバイスをありがとうございました!
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