2017/03/04 - 2017/03/05
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地酒大好きさん
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今年も春の「青春18きっぷ」が売り出されたので、行く当てはないけれどとりあえず買いました。利用期間は3月1日から4月10日までの間です。旅行は計画を立てるときから始まり、ワクワクします。
今年は四国の東側の徳島県まで行くことにしました。数年前には高知県まで行きましたが、この両県は隣どうしですが太平洋側ではJRではつながっていないため、当時は徳島県まで足を伸ばすことができませんでした。
午前9時過ぎの快速電車で名古屋駅を出発して、京都、大阪、神戸、姫路、岡山などを経由し、瀬戸大橋を渡って高松、徳島まで約9時間半の長旅です。本州内はほとんど幹線の線路を行きますので、快速電車利用が多く、急行電車なみの速度で走ります。岡山までは短時間で行けますが、そこから四国へ渡ると電車(ディーゼル車ですが電車という言葉を使います)は本数が少なく速度も極端に落ちます。車両も古いものが多く、1両だけの編成も多く見られます。電車に驚いて沿線の田んぼや畑から急に飛び出すのは、ほとんどがツグミかシロハラでした。
本州内での景色はどこも変化がなく退屈なので本を読んだり昼寝をしたりしながら過ごしましたが、四国に入ると急にのどかな景色になり眠っている暇はありません。桜(種類は不明)の花が5分咲きまで開いています。線路沿いの民家も廃屋が目立ち、山奥へ行けばもっと廃屋があるに違いありません。車窓から見る現地の人たちも、ほとんどが高齢者です。
夕方6時半ごろ徳島駅へ到着。さっそくメドをつけておいた魚のおいしい居酒屋を目指します。店についてみると、今日は予約で満席とのことで断られました。仕方なく2番目にメドをつけておいた店を探して行ってみると、ここも満席でした。こうなったら何が何でも探し出すぞと歩き回りました。そこで見つけたのが「魚家」という魚専門の居酒屋です。店内はほとんど満席の状態でしたが、幸いカウンター席なら少々空きがあるということで、狭い空間ながらそこに入り込むことができました。
席に着いて何を注文しようかなと思っているところへ、わたしと同年代ぐらいの夫婦が隣の席に着きました。地元の人だと思って「ここは何がおいしいですか?」と聞いたのですが、夫婦はきょとんとしているので不思議だなと思いました。そのうち夫婦は聞きなれない言葉で会話を始めたので、初めて外国人だと気づきました。どこから来たのか英語で聞いてみると、タイのバンコクからで、奥さんは英語は流暢でしたが、夫はまったく話せませんでした。夫婦は日本の魚料理が大好きでこの店に入って来たそうですが、メニューが読めなくて困っていました。そこでわたしがメニューを全部英訳してあげると、注文はわたしに任せるから何でも発注してくださいと言います。日本の料理の値段はタイよりうんと高いので大丈夫ですかと聞くと、大丈夫とのこと。刺身の盛り合わせ7点や酢ガキ、カキフライ、メバルの煮つけなどを頼んであげました。
料理が来るまでかれらと話をして分かったことですが、タイから富裕層と思われる40名の団体で10日間の日本旅行を楽しんでいるそうです。昨日は鳥取で日本海の魚を食べてきたそうです。今日は徳島での初日で、40名が好きな店を探して明日は全員がそのうちのどこかの店で食事をするための下調べだったのです。夫婦はこちらが勧める日本酒も堪能して、明日は40名でこの店に来ますと決心したようです。この夫婦が幹事役のようで、決定権があると言っていました。さっそく店の大将に予約をすると、彼は「明日は日曜日で店は休みです。人手がないので開けません。残念です」とのことで、夫婦もがっくりしていました。最後の会計もわたしが請求書をチェックしてあげて、夫婦は満足をしてホテルへ戻っていきました。(わたしの帰宅後に、お礼のメールが入っていました。バンコクにいらしたらおいしい店に案内しますとも書いてありました)
翌日は高校野球の強豪である池田高校がある阿波池田経由で帰ることにしました。徳島市から阿波池田までは古い車両で、乗客も少なくがらがらの車内でした。過疎地を走るためやはり廃屋が目立ちます。隣の席に年配の女性が二人座っていました。楽器を持っているので何かと聞くと、大正琴とのことです。これから県内のどこかの老人介護施設へボランティアで演奏をするために向かうところです。車だとすぐ行ける場所ですが、今日は電車でお出かけで、2時間以上もかかるとぶつぶつ言っていました。単線のためすれ違う電車を待つ時間が走行時間よりも長いのです。5分走って5分~15分待つという状態でした。でもこちらは急ぐ旅でもなく、駅ごとに車外に出て景色を見るために歩き回れました。
阿波池田駅に着いて、街に出て歩いてみました。駅前商店街がありますが、ほとんど歩く人がいなくて、さびれています。地方の駅前商店街は全国どこでもこんな状態です。今後の日本はどうなるのか心配です。
瀬戸大橋を本州に渡り、名古屋へと向かいます。日曜日のため電車は混んでいますが、幸いに座ることができて楽な旅でした。午後7時ちょっと前に名古屋駅に無事に到着。楽しい旅でした。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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名古屋から岡山までは快速電車が主流で、意外に早く着きました。これから瀬戸大橋を渡っていよいよ四国入りです。
瀬戸大橋から見た瀬戸内海の島々です。無数の島が見えました。 -
徳島行の電車(正しくはディーゼル車ですが)は、引田(ひけた)から出ます。引田は今日最後の乗り換え駅です。今日は8回乗り換えました。
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目的の徳島駅です。大きな駅でした。(翌日の朝に撮影)
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途中の車内にあった路線図です。太平洋側では徳島県と高知県はつながっていません。
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徳島県内のJR路線図です。右の中央部に赤い字で徳島があります。
左の中央部に赤字で阿波池田があります。 -
目的の魚居酒屋が2軒とも満席のため、歩き回って探した3軒目の店です。外観を見て、吸い込まれるように店内に入ると、ほぼ満席でしたが、わずかにカウンター席が空いていました。
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店のメニューです。ほとんどが魚介類です。これを見るとうれしくなり、どれを注文しようかと迷います。全部食べたい気分です。
これを、本文中にも書いたように、タイからの夫婦に英訳してあげました。夫婦はどれもおいしい、おいしい(これだけは日本語を知っていました)と言って全部きれいに平らげていました。
明日は40名で来るので楽しみだと言っていましたが、その後のいきさつは本文に書いたとおりです。 -
四国の地酒のメニューです。このうち3種を飲みましたが、どれもおいしいものでした。どれを飲んだか覚えていませんが。
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翌朝、徳島駅の構内にあった「落合集落」の広告看板です。近くにいた、画家という女性の話では、とても素晴らしい場所なのでぜひ訪れてみてくださいとのことでした。ただし、交通はとても不便なため、車でないと行くことができないそうです。超過疎地になっているとも言っていました。行ってみたいものです。
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車窓から見た桜です。種類は不明ですが早咲きの種です。こんな状態の桜をたくさん見かけました。
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池田高校がある池田町(現在は三好市)の阿波池田駅です。
ここまで来る鉄道は走行時間よりも待ち時間のほうが長くて、のんびり旅をできました。駅ごとに外に出て、外の空気を吸ったり景色を見ながら歩き回れたからです。四国らしい路線です。吉野川がずっと沿いながら流れていました。
阿波池田駅前の商店街を歩いてみましたが、人を見かけませんでした。過疎地の典型です。
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