2015/08/19 - 2015/08/19
21位(同エリア513件中)
エンリケさん
2015年夏休みのスリランカ旅行6日目。
アヌラーダプラ、ポロンナルワ、シーギリヤ、ダンブッラと、セイロン島北部から中央部にかけての古代・中世の遺跡巡りの旅を終え、ここからは都市観光の旅に。
ダンブッラから南へ約50kmの位置にある中部州の州都キャンディは、シンハラ人最後の王朝の都であったと同時に、仏陀の聖遺物“仏歯”をダラダー・マーリガーワ寺院(仏歯寺)に祀る上座部仏教の聖地。
全身真っ白な衣服で寺院を訪れ、両手を合わせて熱心に祈りを捧げる人々の姿に、この国における仏教信仰の強さを改めて感じることのできた1日となりました。
<旅程表>
2015年
8月14日(金) 成田→バンコク→コロンボ
8月15日(土) コロンボ→アヌラーダプラ
8月16日(日) アヌラーダプラ→ミヒンタレー→アヌラーダプラ
8月17日(月) アヌラーダプラ→ポロンナルワ
8月18日(火) ポロンナルワ→ダンブッラ→シーギリヤ→ダンブッラ
○8月19日(水) ダンブッラ→キャンディ
8月20日(木) キャンディ→ピンナワラ(象の孤児園)→キャンディ(ペラヘラ祭)
8月21日(金) キャンディ→コロンボ→ゴール
8月22日(土) ゴール→コロンボ
8月23日(日) コロンボ→バンコク→成田
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- タイ国際航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
8月19日(水)
この日はセイロン島のほぼ中央部、世界遺産の石窟寺院のあるダンブッラからシンハラ王朝最後の都のあるキャンディへ。
まだ暗い早朝5時、宿泊したダンブッラのゲストハウス“Sujatha Tourist Rest”をチェックアウトし、すぐ近くにある幹線道路沿いのバス停へ。
と思ったら、ゲストハウスのフロントの扉が閉ざされていて、チェックアウトできない・・・。
前夜、夕食の案内をしてくれた男性に、朝5時にチェックアウトしたい旨話しておいたのですが、宿の方にうまく伝わっていなかったのか。
どうしたものかと途方に暮れていたところ、前夜訪れたお通夜の会場近くを歩いていた若い男性を見つけ、チェックアウトしたい旨を話すと、宿の方を起こしてくれることに。
男性の伝達がうまくいったのか、少しするとフロントの扉が開き、経営者のご家族の若い女性が寝起き姿のままで招き入れてくれました。
フロントには家に伝わるサーベルなどの記念品やご主人の写真などが飾ってあり、由緒ありそうな家柄・・・。
突然起こされたにもかかわらず、女性は嫌な顔ひとつせずチェックアウトの手続きをしてくれ、象のマグネットのお土産までいただいてしまいました。 -
そんなこんなで宿をチェックアウトしてバス停に来てみると、キャンディ行きのバスはすでに発車待機しており、朝5時台だというのに満席の状態・・・。
仕方ないので真ん中の通路に立ち乗り。
バスは5時30分にダンブッラを出発し、南へ約50km離れたキャンディを目指して一路南下を続けます。
キャンディは丘陵地帯にあるため、1時間を過ぎたあたりからくねくねした登り坂に差し掛かりますが、バスの揺れに慣れていないのか、逆さにした帽子に顔をうずめてウンウンうなっているお子様も・・・。
そんなシチュエーションもありながら7時過ぎ、バスは周囲を山に囲まれた比較的大きな盆地の街に入ってきました。 -
街の中心部らしきところでバスは停車し、乗客は一斉に降りていきます。
ここがスリランカ最後の王朝の首都でもあった中部州の州都、キャンディ・・・。
時刻は7時30分。
ダンブッラを出発してからちょうど2時間でキャンディの中心市街地に到着です。
ちなみに運賃は93ルピー(約90円)。
回収にやってきた車掌に100ルピー札を渡したら、5ルピーコインをお釣りとして返してくれました。 -
まずは荷物を置きに宿へ。
日本から予約した宿は丘の上にあるので、地図を頼りに丘への道を目指します。
それにしてもキャンディはこれまで訪れたスリランカの街に比べて人も建物も多く、かなりの都会ぶり。
さすがはコロンボに次ぐスリランカ第二の都市圏の中心都市だけのことはあります。 -
若干迷いながらも15分ほど歩いて、丘へと続く道の入口らしきところに。
少し荷物が重いですが、頑張って自力で登ってみることにします。 -
丘へと続く道にはこんなふうに住宅がびっしり張り付いています。
途中から道も私道のように細くなってきて、果たしてこの道を通ってもいいのだろうかと不安に・・・。 -
そのうちに気温も上がってきて、汗びっしょりになりながらも狭い階段の道を登り切り、少し広い道に出て8時15分、ついに目的の宿に到着。
これから2泊するキャンディでの宿、“サティヨダ・エデュケイショナル・トレーニング・センター”(Satyodaya Educational Training Centre)です。
早速ロビーに入ると、汗びっしょりなのを見兼ねた若い女性従業員の方が、ペットボトルの水を持ってきてくれました。
なんてサービスがいいんだろうと思っていたら、チェックアウトのときにきっちり100ルピー(約95円)上乗せされていましたが・・・。 -
早朝にもかかわらず空いている部屋があるとのことで、アーリーチェックイン(追加料金なし)。
バルコニー付きの2階の部屋はこんな感じで、掃除が行き届いていて清潔。
エアコンはなくファンのみでしたが、けっこう風がきて涼しいです。
この“Satyodaya Educational Training Centre”、Booking.comで予約した1泊19USD又は2,536ルピー(約2,360円、食事別、支払いは現金のみでカード不可)の宿で、“Educational”とか“Training”とかついているから宗教関係の施設かなと思ったらそうでもなく、こんな普通のビジネスホテルのような感じ。
むしろ今回スリランカで泊まった宿の中ではいちばんきれいだったし、エサラ・ペラヘラ祭の期間中でも他の宿と違って値上げのないオトクな宿でした。
丘の上にあるため、麓の道路から歩くと20分ほどかかってしまうのが難点ですが・・・。
登ってくる道は夜は真っ暗になって吠える犬もいるし、少し遠回りになりますがスリーウィーラー(オート三輪車)を使った方が無難かも。 -
シャワールームやトイレもこんなふうにきれい。
夜は隙間から虫が入ってきたりしますが、自然が豊かなスリランカではどこも当たり前のことなので、そういうことを気にする人はスリランカの旅を楽しめないでしょう。 -
このSatyodaya Educational Training Centre、丘の上にあるだけあって、バルコニーからの眺めも素晴らしいです。
この写真だとちょっと遠目になってしまっていますが、盆地の中にあるキャンディ湖とその脇に広がるキャンディの街並みが一望の下に見渡せます。 -
さて、うまく部屋に入れてしまったので、たまっていた洗濯などしてしばし休憩。
ロビーに新聞があったので、取ってきて読んでみると、前日の選挙の様子が。
前日ダンブッラで盛んに“election day”(選挙日)という言葉を聞きましたが、外国人観光客をだますためのウソではなかったのですね。 -
こちらは8月17日にバンコクのエーラーワンの祠近くで起こった爆弾テロ事件の様子が。
今はイスラム圏だけでなく、世界中どこでもテロの危険性があってコワいですよね・・・。
ちなみに上の方にはシリア内戦の記事が。
この旅行記を書いている1年半後の2017年になっても解決されずにいまだ多数の市民が殺され続けていることが残念でなりません・・・。
また、長引く内戦がきっかけでドイツが難民を多数受け入れることになり、その反動として難民受け入れによる自国民の職の喪失や治安悪化を危惧した英国のEU離脱、米国の自国中心主義の流れになっていくとは、2015年はまさに世界のターニングポイントとなる年でしたね。 -
洗濯も終わって少し休憩したことだし、そろそろキャンディの街の観光をすべく、10時に宿を出発。
まずはキャンディでいちばんの観光名所、仏陀の歯を祀っている仏歯寺に向かいますが、丘を下ったりしているうちに時間がかかり、入口に着く頃には10時40分に。
向こうに見える建物が“ダラダー・マーリガーワ寺院”(Sri Dalada Maligawa)こと“仏歯寺”(Temple of the Tooth)か・・・。
ちなみに“キャンディは高地にあるから暑さはそれほどでもない”という情報をよく目にしますが、わたしが体験した限りでは全然そんなことはなく、シーギリヤ・ロックに登っているときと同じくらいの暑さ。
このカンカン照りの中、体力がどんどん奪われていきます・・・。 -
早速仏歯寺のチケット売り場に行ってみると、宝物の仏歯の部屋が開扉されるのは、仏への礼拝である1日3回のプージャーの儀式(Daily Thewawa=Ceremony Time)のときのみであり、間もなく2回目(9時30分~11時)が終了してしまうとのこと。
次回は18時30分から19時45分とのことで、仏歯を見られなければ意味がないため、仏歯寺訪問は後回しにすることにします。 -
地図を見ると、キャンディ湖のほとりにそびえる仏歯寺の周囲には様々な施設があるので、まずはそちらから先に回ることに。
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最初にやってきたのが、仏歯寺の手前に位置する寺院群。
こちらはそのひとつである“ナータ寺院”(Temple of God“Natha”)。
仏歯寺とセットで参拝するのが習わしなのか、こちらも本体と同様、白い衣装に身を包んだ参拝者たちでいっぱいです。
実はこの寺院群、奥の方に白い仏塔も見えますが、祀られているナータ神などはもともとはヒンドゥー教の神々であったもの。
キャンディのシンハラ王朝(1469-1815年)発展の過程において、ヒンドゥー教を信仰するタミル人勢力が政権内に取り込まれ、日本における“神仏習合”と同様、仏教とヒンドゥー教が一体化していったものと思われます。 -
少女たちも純白の衣装に身を包んで参拝。
お母さんとはぐれてしまったのか、表情に不安が見えますね・・・。 -
仏歯寺の手前の寺院群の中央に位置するのがこの菩提樹。
何だか雰囲気がアヌラーダプラの遺跡地区で見た“スリー・マハー菩提樹”によく似ていますね。
【灼熱と豪雨、そして笑顔のスリランカ(1) アヌラーダプラ遺跡地区のスリー・マハー菩提樹】
http://4travel.jp/travelogue/11108026#photo_link_42776602 -
肝心の菩提樹本体は枝が生い茂っていてよく見えません。
周囲には、仏歯寺と同様、たくさんの巡礼者が詰めかけている様子。 -
台座の端に腰を下ろし、両手を合わせて祈りを捧げる女性たち。
菩提樹の木陰が参拝者たちを優しく包み込んでいるようですね。 -
こちらも両手を合わせ、熱心に祈りを捧げる参拝者たち。
まさに“聖地”キャンディ。
敬虔なスリランカの人々の様子を見ているうちに、この場所にいるのが何だかひどく場違いな感がしてきました・・・。聖地キャンディ 史跡・遺跡
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そんな感情を抱きながら台座を降りると、目の前にはまたもや寺院。
“パッティニ寺院”(Sri Pattini Devalaya又はTemple of Goddess “Pathini”)です。
ここに祀られているパッティニ神も、もともとはヒンドゥー教の女神。
入場してみたい気持ちもありましたが、やはり強烈な場違い感がして、結局入るのをやめてしまいました・・・。
ちなみにこのパッティニ寺院と先ほどのナータ寺院、それに近くにあるヴィシュヌ寺院とカタラガマ寺院を加えた4寺院は旧キャンディ王国の守護寺院。
毎年のエサラ・ペラヘラ祭において、仏歯寺の仏歯を載せたゾウに続き、これら4寺院のご神体(剣など)を載せたゾウが街なかを練り歩くのがこの街の伝統となっています。 -
入ろうか入るまいか迷いながらパッティニ寺院を眺めていたところ、木の上から鳥のふんがシャツにボトリ・・・。
うーむ、やはり不敬虔な輩ということでバチがあたったか。
それとも“運”(ウン)がついたのかな(笑)。
近くに水汲み場がありましたが、何やら聖水として大切にされていそうだったので、どこかお店に入ってシャツを洗うことにしました。 -
そんなこんなで11時30分、“地球の歩き方”にも載っているクイーンズ・ホテル北側のファストフード店、“ミッドランズ・デリ”(Midlands Deli)へ。
お昼前だからか、客席はまだ空いており、2階に上がって早めのランチ。
スリランカらしくジンジャビーヤ(100ルピー=約95円)とカリー(200ルピー=約190円)を注文しますが、出てきたのはおよそスリランカっぽくない盛り付けのカレーライス。
味も何だか非インド文化圏の国のものまねカレーのような感じで、量も多かったせいか、最後は少し残してしまいました・・・。 -
2階のベランダから見えるのはこんな風景。
スリランカに来てから遺跡巡りや岩登りといったように、都市から離れたところばかり回っていただけに、久々の都市観光といった感じですね。
そういえばちゃんとした昼食が食べられたのもこの日が初めて。 -
テレビは外国人観光客向けなのか、米国のプロレスが延々と放映。
スリランカに来て初めて見るテレビがプロレスとは・・・。
それでもショーのような試合運びが何だかおもしろく、これまでの旅で疲れていたこともあって、結局この店に1時間ほど長居してしまいました。
ジンジャービーヤ1本を追加してお代はサービス料(100ルピー)込みで合計500ルピー(約470円)。
何だかんだでけっこういい値段かも。 -
12時40分、キャンディの街歩きを再開。
こちらはキャンディのアイコンともいうべき白亜のホテル、“クィーンズ・ホテル”(Queen's Hotel)。
英国統治期、ヴィクトリア女王時代の1895年に建てられたというこのホテルは、コロニアル風の建物の多いキャンディにあって、その象徴ともいえる建物です。クイーンズ ホテル ホテル
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そのすぐ先には、静かに水を湛える風光明媚なキャンディ湖の眺めが。
このキャンディ湖、実はアヌラーダプラのバサワックラマ・ウェワやポロンナルワのパラークラマ・サムドラと同様、当時の王の力によって造られた人造湖。
19世紀初め、キャンディ王国最後の王、スリー・ウィクラマ・ラジャシンハによって12年の歳月をかけて造られたそうですが、完成したのもつかの間、オランダを打倒してセイロン島におけるさらなる権益拡大を図る英国の侵入を抑えきれず、1815年、屈辱的なキャンディ条約により英国の保護国に転落。
1817年にはウバ州での反乱が失敗して英国領セイロンへと併合されることとなり、350年続いたシンハラ人最後の王朝、キャンディ王国はここに完全に滅亡することとなりました・・・。キャンディ湖 滝・河川・湖
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その後仏歯寺の裏側にある国立博物館を目指すも、改修中につき閉館とのことで、その隣にあるコロニアル風の“世界仏教博物館”(The Museum of World Buddism)へ(入場料500ルピー=約470円)。
内部は撮影禁止につき写真は残っていませんが、インドやネパール、ブータン、パキスタン、バングラデシュ、アフガニスタンなどの南アジアの国々をはじめ、日本、中国、韓国、東南アジア諸国の仏像などが展示されており、仏教美術の国ごとの比較を楽しむことができました。
ちなみに韓国の仏教コーナーにはサムスンのTVがこれ見よがしに飾られており、相変わらずの宣伝戦略に辟易・・・。
そのほか、学校の課外授業なのか、人の顔を見ては“Money”と言ってくる子どももいて、素朴で優しい人の多かったこれまでのスリランカとは違う一面を見た博物館鑑賞ともなりました・・・。仏教博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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世界仏教博物館の見学を1時間ほどで終え、14時50分、外に出てくると、目の前には仏歯寺とその周辺にある旧王宮の建物群。
次はこの辺りを散策です。 -
まず最初は暑い地域らしく風通しの良さそうな集会場(Audience Hall)。
ここは1815年、シンハラ王朝が英国に降るかどうかを話し合った会議の場所でもあるそうです。 -
集会場の屋根を支える柱はこんな風に芸術的。
ヒンドゥー教の神々が描かれていないという点と、木造と石造りという違いはあるものの、四角形と多角形が組み合わさって柱が構成されるその様式は、南インドのヒンドゥー建築の影響を感じさせます。
【南インド・タミル紀行(1) カーンチプラムのエーカンバラナータル寺院の列柱群】
http://4travel.jp/travelogue/10824103#photo_link_31127431 -
広い敷地にはこんな象と人(仏陀?)のレリーフも。
キャンディ王国時代のものでしょうか。 -
こちらは“旧王宮”(Old King Palace)とも書かれた“考古学博物館”(Archaeological Museum、入場無料)。
中に入ってみると(内部撮影禁止)、玉座など派手派手しいものはなく、当時の武器などがひっそりと展示されていて、全体として地味な印象で内容がほとんど記憶に残りませんでした・・・。
この建物は王宮の本殿ではなく、王宮を構成する建物群の一部だったということでしょうか。 -
続いては仏歯寺の看板象“ラージャ”(“王”の意)の博物館(Tusker “Raja” Museum)。
1937年に仏歯寺に寄贈されて以来、50年に渡ってエサラ・ペラヘラ祭で仏歯を運ぶなどして活躍し、国宝にまでなったという、スリランカでは有名な象なのだそうです。 -
壁には“ラージャ”が最後に活躍した1987年のエサラ・ペラヘラ祭での様子が。
国宝になるまでの華々しい活躍を見せながらラージャは1988年に没。
現在は剥製になって、仏歯寺を訪れる多くの人々に在りし日の雄姿を示し続けています。 -
15時30分、博物館群の見学を終え、キャンディの街をぶらぶら。
コロンボ都市圏に次ぐスリランカ第二の都市圏ながら、キャンディの中心市街地はこじんまりとして歩きやすいですね。 -
16時、喉が渇いたので、地元の人々が多く出入りしている庶民的な喫茶店に入って、ティーブレイク。
せっかく“紅茶の国”、スリランカに来たのだからと、紅茶を注文すると(100ルピー=約95円)、出てきたのはこんな濃厚そうなミルクティー。
飲んでみると、インドのチャイと違ってシナモンなどのスパイスは入れられておらず、お茶とミルクの成分が濃厚な甘~いミルクティー。
店の外は灼熱の気候でしたが、熱いながらも甘いミルクティーを飲んで、街歩きの疲れを癒すことができました。 -
ティーブレイクの後は、有名なキャンディアン・ダンスを見ようと、キャンディ湖のほとりにある“キャンディ芸術協会”(Kandyan Art Association)の文化ホールへ。
日中あんなに暑かったキャンディの街も、夕方になって日が陰り、かなり歩きやすくなった感です。 -
そしてキャンディ芸術協会の文化ホールに到着。
開演は17時なのですが、30分前にはチケットを買い求める外国人観光客がちらほら。キャンディ芸術協会 劇場・ホール・ショー
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早速チケットを買い(1,000ルピー=約930円)、会場に入って待機。
初めは欧米系の観光客がポツリポツリと入ってくる程度だったのですが、開演10分ほど前に中国の団体客がどどっと入ってきて賑やかな状態に。
椅子も移動させまくってしっちゃかめっちゃかです・・・。 -
そして17時ちょうどに幕が開いて講演スタート。
最初は太鼓の音とともに、赤と白の衣装を身に着けた男性陣が登場です。 -
ステージをズームアップ。
4人の男性がそれぞれ太鼓を持っていますが、キャンディアン・ダンスの特徴はこの太鼓とも言っていいほどで、この後も飽きるほどこの太鼓がひたすら打ち続けられます。 -
続いては同じ赤と白の衣装を身に着けた女性陣の登場。
チケット購入時に配られた解説書(日本語あり。ただしインターネット翻訳のように意味不明の箇所も)によると、豊作を祝う農村の伝統舞踊が取り入れられているのだとか。 -
中盤ではこんな皿回しの芸も登場。
このほか、筋骨隆々な男たちがバク転などを披露するショー的なものもダンスの一部に組み込まれていました。 -
45分が過ぎて終盤近くなると、キャンディアン・ダンスのもう一つの特徴である“火”が登場。
これからどんな見世物が始まるのか・・・。 -
炎を手にした男はステージ中央に拠ってポーズをとり・・・。
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そのまま炎を口の中へ。
うーむ、昔日本のどこかのショーで見たB級の隠し芸のようだ(笑)。 -
芸が終わった後はポーズを決めてドヤ顔。
観客からは拍手がチラホラ・・・。 -
続いては胸に花のようなシースルーの白い衣装を身に着けた男性陣が現れ、腰布を広げたりして軽快なダンス。
解説書によると、彼らの身を包んでいる白い衣装は太陽の光を表しているのだとか。 -
そして18時、一連のダンスが終了し、ステージ上では演者全員が集まってフィナーレの儀式。
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最後にみなさんポーズをとって、これで終了!
と思ったら・・・。 -
すぐさま観客をステージに呼び寄せて、火渡りのダンス。
これまでのダンスに飽き飽きしていた観客の多くもこれを待っていたらしく、皆、興味津々です。
最初はなんてことはない(?)、こんなチョロチョロとした火の上を渡っていきますが・・・。 -
次の瞬間、油がかけられたのか、火渡り台の上はこんなふうに燃え盛る炎に。
-
そしてその上を軽快なステップで渡っていくダンサー。
うーむ、昔日本でも見た記憶がありますが、ここはひとつ拍手をせざるを得ませんね(笑)。
そんなこんなでショーは終了。
観客はいそいそとステージを後にします。 -
会場の出口付近では、男性ダンサーが炎を食べる演技を再度披露し、観光客の目を楽しませてくれます。
無視してすごすごと通り過ぎる人も多いですが・・・。 -
炎を食べ終わった後は、こちらに顔を向けてドヤ顔。
お兄さん、なかなかイケメンですね(笑)。 -
そんなこんなで18時過ぎ、キャンディ芸術協会の文化ホールを後にします。
キャンディアン・ダンス、これまでの海外旅行でいろいろなダンスを観過ぎたせいか、ダンサーの動きといい、音楽といい、他と比べて特に優れているというものはありませんでしたが(むしろ音楽は太鼓しかなく非常に単調)、“キャンディに来てナマで観た”という思い出のひとつにはなりました。
さて、キャンディ湖にやってくると、すでに太陽は沈んだ後だったものの、西の空にきれいな夕焼けが。
4日間続いたスコールもこの日はなく、スリランカに来て初めて見る夕焼けです。 -
18時15分、プージャーの儀式が30分から予定されている仏歯寺へ。
白亜の外壁が薄れゆく夕日に照らされてほのかにオレンジに染まり、優美な印象を醸し出しています。
その手前にはプージャーの儀式に出席しようと道を急ぐ、白い衣装に身を包んだ信者たちの姿が。仏歯寺 寺院・教会
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わたしも今度こそ入場料を払い(1,000ルピー=約930円)、靴を預けた後、堀に架かる橋を渡って、いざ、仏歯寺の中へ。
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ちなみにチケットセンターでは、レシートとともにこんなDVDがプレゼント。
仏歯寺だけでなく、キャンディの観光スポットの紹介を各5分程度収録したミニDVDで、英語、ドイツ語、日本語、韓国語、スペイン語の5か国語を選択できるようになっています(フランス語がないのはなぜ??)。
インターネット翻訳をそのまま口にしたようなヘンな日本語が気になりましたが(笑)、収録時間はけっこう長く、スリランカを代表するお祭りのエサラ・ペラヘラ祭も収録されていて、いいお土産になりました。 -
さて、仏歯寺の入口の通路はこんなふうに黄色(金色?)を基調とする植物や人物の鮮やかな絵画で彩られ、ちょっぴり派手派手しい感じ。
何やら異世界へのトンネルのようです。 -
そしてトンネルを抜けた先には仏歯を祀っていると言われる本堂が。
手前には仏歯を守る番人のごとくドラマーが直立しており、これから始まるプージャーの儀式に備え待機している模様。 -
本堂の1階と2階の境目には、日本の寺院建築でもよく見られるような装飾を兼ねた組物が。
さすがは仏歯を収めている建物だけあって、重厚な構造ですね。 -
次第にたくさんの外国人観光客が集まってきて、18時30分、太鼓を叩く音とともにプージャーの儀式が始まります。
何分かして本堂の扉が開き、観光客たちは一斉にカメラを構えますが、仏歯が出てくるということはなく・・・。
最初はこの扉から仏歯が持ち出され、2階かどこかへ持っていくのだろうと思っていましたが、どうやらそんなことはなく、次の扉の開閉時にも、人が出入りするだけで、中から何か出てくるということはありませんでした。 -
背後の2階へ向かう人の流れから見て、どうやら仏歯が祀られているのは1階でなく2階である模様・・・。
そうと決まれば早速背後の階段から2階へ昇ることに。
途中、踊り場の壁には、由緒ありげなこんな男女のレリーフが。
実はこれ、スリランカに仏歯を伝えたインドの王女の物語。
右に見えるのが、紀元3~4世紀にインド東部にあったというカリンガ国の王女ヘーマ・マーラで、左がその夫ダンタ。
仏教国であり、仏陀の犬歯を保持していたカリンガ国は紀元4世紀初め、敵国に攻められて王が敗死。
王女のヘーマ・マーラは、仏歯が敵に奪われるのを恐れ、夫とともにスリランカに逃亡。
その時の逃避行を描いたのがこの絵で、ヘーマ・マーラは巻き上げた髪の毛の中に仏歯を隠したと伝えられているため、頭頂部分が光り輝くという演出が施されています。 -
2階に昇ってみると、教室2~3個分ほどの狭い空間に、白い衣装を身にまとった信者の方々と、仏歯見たさに集まってきた外国人観光客が入り混じって、まさにカオスの様相・・・。
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仏歯を拝みたい方々は、地元の信者、外国人観光客を問わず、こんなふうに列をつくってズラリと並んでいます。
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仏歯の扉の前は優先席なのか、白い衣装を身にまとった信者が固まって腰を下ろし、扉が開くのを待ち構えている様子。
わたしを含む外国人観光客は、その後ろからカメラを構えて、扉が開くのを今か今かとひたすら待つのみ。 -
太鼓や笛の音が鳴る中、何分かして、ついに仏歯の扉が開け放たれます。
扉の中はきんきらの光でまぶしく、仏歯がどのようなかたちをしているのか、遠くからでは全く識別できない状態・・・。
仏歯を拝む人々の列が進んだ後、目の前に座っていた信者たちが扉の中へ入っていき、そこでいったん扉が閉められて、仏歯御開帳の一幕目が終了。
この後、10分間隔くらいで断続的に扉が開かれ、プージャー終了時刻の19時30分まで、何度か仏歯御開帳の儀式が繰り返されます。 -
この後、わたしも列に並んで、扉のすぐそばから中を覗いてみたのですが、内部がきんきらでまぶしいのと、列の動きが早くて立ち止まってゆっくり見ている余裕がなかったのとで、結局仏歯の実物は確認できずじまいでした。
その代わりといってはなんですが、この部屋に飾られていた仏歯の容器の写真をパチリ。
黄金に輝く容器・・・これがきんきらの正体だったのですね。
特別に扉の中への入場を許された信者であっても、プージャーの儀式で見ることができるのはこの容器のみで、仏歯そのものは5年に一度くらいしか公開されないのだそうです。 -
19時30分、プージャーの儀式が終了し、白い衣装を身にまとった信者や外国人観光客は2階を後にします。
わたしは1階に戻り、仏歯寺の中をしばし探検。
どうやら宝物殿のような場所もあるようなので、行ってみることにします。 -
物々しそうな宝物殿に入ってみると、象牙に囲まれたきらきらしい黄金の仏像が。
これまでのスリランカの旅では黄色い肌をした仏像が多かっただけに、文字通りの“黄金”の仏像というのは珍しいですね。 -
宝物殿の外にはスリランカに仏歯をもたらしたカリンガ国の王女、ヘーマ・マーラの絵の別バージョンが。
やはり頭髪の中に仏歯を隠しているのか、ヘーマ・マーラの頭頂部分が光り輝いていますね。 -
仏歯寺探検中、窓から外を眺めてみると、辺りはすでに真っ暗。
プージャーの儀式を見ている間に、すっかり夜の帳が下りていたようです。 -
1階の奥には、こんなホールのような広い間があり、壁には仏歯がスリランカにもたらされてからの物語が。
紀元4世紀の仏歯到来後、アヌラーダプラ、ポロンナルワ、キャンデイと、シンハラ王朝の変遷ともに仏歯の居所は移っていき、19世紀初めに英国に奪われたものの、最終的には返還され、それ以降はこの仏歯寺が保持。
1998年には反政府組織“タミル・イーラム解放の虎”による仏歯寺爆破事件が起こるものの、仏歯については事なきを得、現在に至っています。 -
1階の本堂近くで見つけたハーフムーンストーン。
アヌラーダプラやポロンナルワ時代のものと違って、もはや象や馬などはっきり動物と分かる姿のものはなく、だいぶ装飾的になっていますね。
【灼熱と豪雨、そして笑顔のスリランカ(5) ポロンナルワのワタダーゲのハーフムーンストーン】
http://4travel.jp/travelogue/11188291#photo_link_46641442 -
19時40分、1階の本堂の前に戻ってくると、すでにプージャーの儀式が終わって外国人観光客の姿はないものの、代わりに本堂に向かって祈りを捧げる熱心な信者の姿が。
これこそ、本当の仏歯寺の光景なのでしょうね。 -
内部の見学が終わって外に出ると、信者たちの手によるキャンドルサービスが。
こうして白い衣装を身にまとった信者たちと一緒に撮ると、何だか幻想的な光景に見えてきます。 -
ココナッツオイルに灯されたいくつもの火。
風に揺らぐ姿が何とも幻想的です。
このひとつひとつに信者たちの思いが込められているのでしょうね。 -
堀に映えるライトアップされた仏歯寺の姿もなかなかに幻想的。
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仏歯寺の周りの建物もこのようにライトアップされ、仏歯寺を訪れた信者や近隣の住民、外国人観光客たちがそれぞれ思い思いのままに散策を楽しんでおり、何とも平和な雰囲気。
夜になって気温もだいぶ下がってきたし、わたしもしばらくこの平和な雰囲気を味わっていたかったですが、お腹が空いてきたので散策を早めに切り上げることに。 -
20時10分、クィーンズ・ホテル近くのメインストリート沿いを歩いていると、外国人観光客向けのお酒が飲めそうなレストラン(もしくはバー)を発見。
早速中に入ってみると、薄暗い照明の下には、案の定、外国人ばかり。 -
席に案内してもらって注文したのは、当然ビール。
黒ビールのライオンスタウト(Lion Stout 8.8%)で、ほろ苦さがたまりません。
何よりも2日ぶりのビール。
値段は590ルピー=約550円と高めでしたが、酒のなかなか手に入らないスリランカでは値段がどうこう言っていられません(笑)。 -
そして食べ物はシーフードスープ(500ルピー=約470円)。
いかにも外国人向けの、完全にスリランカとはかけ離れた料理でしたが、なかなかのお味でした。
スリランカは料理のバリエーションが少ないので、たまにはこういうのが食べたくなるかも。 -
21時30分過ぎ、いい気持ちになりながら丘の上の宿に戻ってきて、バルコニーから眼下に広がる風景をパチリ。
さすがにキャンディは都市部だけあって、中心市街地は夜遅くなってもキラキラしていますね。
・・・これにてキャンディ1日目の観光は終了。
キャンディの見どころは仏歯寺を中心とする狭いエリアにまとまっているので、日中は暑かったですが、徒歩で効率良く見て回れました。
さて、翌日はキャンディで行われるスリランカ一のお祭り、エサラ・ペラヘラ祭の初日。
午前中はキャンディ近郊のピンナワラにある象の孤児園を訪れ、午後はキャンディに戻ってきてエサラ・ペラヘラ祭のパレードを鑑賞です!
(灼熱と豪雨、そして笑顔のスリランカ旅行7日目~ピンナワラ(象の孤児園)観光に続く。)
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この旅行記へのコメント (2)
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- 川岸 町子さん 2017/02/27 21:56:03
- 大好きな街キャンディ
- エンリケさん、おばんでした☆
懐かしの大好きなキャンディを見せて頂き、嬉しいです。
穏やかな人々の表情が、街の治安の良さを伝えてくれます。
ダンブッラからのドアを開けたまま突っ走る大揺れバス、めっちゃ懐かしい(笑)
通りを見下ろす2階のカフェも懐かしいです。
ミルクティーをなみなみと注いでくれることも懐かしいです。
やはりここは、白い衣装が印象的ですね〜(@^▽^@)
スリランカの人々の表情を爽やか見せますね。
敬虔な仏教徒が仏歯寺を訪れる時の気持ちって、本当に清々しいのだろうなと感じるほどです。
私もあえて白いブラウスを用意していきましたが、喜んでいただけました。
私が訪れた時は、とにかくお供え用のお花が沢山売られていました。
蜂が寄って来るほどの大量のお花\(◎o◎)/!
私もお花を買って、お供えしました。
エンリケさんが行かれた時は、信者さんは何かを手に持たれていましたか?
小さい頃から、仏様に手を合わせるのが普通の事として、スリランカの子ども達は育つのでしょうね。
自然な振る舞いで子ども達はお寺を訪れ、大人になっても、それが繰り返されていく。
そんなささやかな事から、平和が少しずつ広がっていくのになぁと感じました。
お書きになられたように、不安な出来事や恐ろしい事件の多い世界情勢。
普通に暮らす人々が、当たり前の生活ができる世の中であってほしいですね。
次回の象の孤児院も、楽しみにしています!
町子
- エンリケさん からの返信 2017/03/01 21:05:54
- 日本人の大部分が失ってしまったものがキャンディにはありますね。
- 川岸 町子さん
こんばんは。キャンディの旅行記にご訪問いただき、ありがとうございます。
白い衣装を身にまとった凛とした雰囲気の巡礼者たち・・・日本人の大部分が失ってしまった崇高なものへの帰依の心を感じさせますよね。
最近の海外旅行では立派な建築物や美しい街並みよりも、こういう日本人が忘れてしまったような、昔ながらの人々の心に惹かれますね。
> 私が訪れた時は、とにかくお供え用のお花が沢山売られていました。
> 私もお花を買って、お供えしました。
> エンリケさんが行かれた時は、信者さんは何かを手に持たれていましたか?
町子さんは地元の信者の方々と同じように、お花をお供えされたのですね。
わたしが仏歯寺を訪れた時も、仏歯と対面できる2階の部屋には、たくさんのお花がお供えされていて、部屋中がお花の香りに包まれていました。
> 小さい頃から、仏様に手を合わせるのが普通の事として、スリランカの子ども達は育つのでしょうね。
本当に、教育って大事ですよね。
タイやラオスなど、仏教国に行くと街の雰囲気が優しく感じられるのは、住民一人一人のそういう心持ちにあるのでしょうね。
次回はキャンディの街から少し離れてしまいますが、よろしかったらまた覗きに来てください!
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