2016/11/17 - 2016/11/17
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ちびのぱぱさん
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ネコの町に行くといったら、妻が強い拒絶反応を示しました。
どうやら、無数のネコに取り囲まれる絵を想像したようです。
どちらかというとネコ的な性格なのですが、本人は犬が好きだと言います。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
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十分へ
一泊した礁渓温泉からランタン飛ばしで有名な十分(シーフェン)まで、汽車で行こうかと思います。
礁渓発8時18分の列車で、まずサンジャオリンという駅に行き、そこで宜蘭線から平渓線に乗り換える所用およそ一時間半の汽車旅。
時刻は、事前にホームページで確認しておきました。
この路線、スケジュール通りに乗らないとロスが多くなるので、頑張って時間に間に合わせます。礁渓駅 駅
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宜蘭線
車両に詳しくないのですが、ロングシートですから日本で通勤電車に使われていたものではないかと想像しましたが、調べてみると2002年製の韓国車らしい。
窓の形に特徴がある。
韓国製の車両と言えば、二十年前にタイで乗った夜行列車がそうでした。
コンパートメントの一等車で、ヨーロッパの列車みたいだったなあ。
宜蘭線は礁渓駅を出発てしばらくすると穏やかな海に出、海岸線に沿ってのんびり北上します。
台湾島の形はミジンコに似ているなと思います。
その後頭部あたりに三貂角灯台のある岬が突き出ていますが、その岬を回り込むように線路が敷かれていて、途中をトンネルで突っ切っている。
海岸線は、朝日に輝く海を眺めるのどかな汽車旅になりました。
どこか、先日乗った北海道留萌本線増毛からの景色と似たものがあります。
不思議だなあ。
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やはり南国の海というより、北海道の海みたいに見えるなあ。
改札に来た車掌さんが、どちらから?と尋ねるので、問われるままあれこれと今回の旅や住んでいる北海道について話しました。
台湾における北海道人気は想像以上のものがあり、車掌さんは通りかかるたびに何かと世話を焼いてくれます。 -
三貂嶺(サンジャオリン)
ホームは一人がやっと通れる程度の広さしか無く、停まった時は駅だと気付かなかった。
ここで半分くらいの人が降りたので、それと気がつきました。三貂嶺駅 駅
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歩いて反対側のホームに渡り、下りの十分行きの列車を待ちます。
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9時26分発平渓線下り。
いかにも観光列車という体でやってきました。
中にはすでにぎっしりと乗客が詰まっている。
どうやら人気の路線らしい。 -
平渓線
山間の狭い路盤を、観光客を満載した汽車が進んでゆきます。
崖には、少し崩れたような痕があり、補修されているのが分かりました。
時折、青々とした水を湛える川が現れて、渓谷に沿って走っているのだと気付きます。
平渓線は日本統治時代に奥にある炭坑から石炭を運搬するために敷かれたのだそう。
コケのむした岩盤の隙間をこするようにして走る。
これはかなり難工事だったのだろうと想像しました。 -
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十分老街
定刻通り午前9時40分、シーフェン到着。
シーフェンの辺りは少し開けているのですが、駅にいたる沿線にはご覧の人だかり。
駅の狭いホームは年末のアメ横のように混雑しています。
十年くらい前の写真を見ると、八百屋さんが野菜を並べたりするのどかな風景でしたが、最近どっと人が押し寄せるようになったのだなあ。
今日は、すべての荷物を背負ったり引きずったりしているから、キャリーを大勢の人の足にぶつけたり、リュックで引っかけたりしながら進みました。
こういう時、かの国の人はあまり怒ったりしませんね。十分駅 駅
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天燈
吉祥天燈とか協○天燈とか書かれた看板が目に入ります。
これはちょうちん屋さんのことだろうか。
この町で80年代頃から見られるようになった風習で、春節(旧正月)に夜空を埋め尽くすように一斉にランタンが上げられるというのがあります。
写真を見ると、星空を漂うランタンが無数の宇宙クラゲのようで、それは美事です。
是非見たいものだと思いますが、その混みようが尋常ではないので避けた方が良いと何かに書かれていました。 -
店先にはランタンと思しきものが並べられている。
呼び込みしている人もいる。
つまり春節でなくても、金さえ払えばいつでもOKということらしい。 -
願い事を書いて飛ばすらしい。
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再婚祈願?
飛ばしているのは韓国の人と日本人がほとんどだったような。
韓国語は読めないのですが、日本人のランタンを見ていると、商売繁盛や幸せや健康を願ったものがほとんどです。
中には名前を大書して、「再婚」と横に添えているのもありました。
かなり切実ですが、あげている人は明るく笑っています。
どうやらご本人ではなく友人のようです。 -
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天燈の歴史
天燈の歴史というのは三国志の時代に遡ると言います。
かの諸葛孔明が魏の軍師司馬仲達の率いる軍勢に取り囲まれた時、助けを呼ぶためにこれを用いたのだとか。
構造それ自体は極めてシンプルだから、1800年も前に戦で活躍したとしても何の不思議もない。
これをうんと大きくすれば人も乗せられるわけです。
初めて人を乗せて飛んだのは、1783年にフランスのモンゴルフィエ兄弟だということです。
そんなことより相方が気になってしょうがないのは、どこに飛んでゆくか分からないのに火事の危険はないのか、ということのようです。 -
こちらのお店でおいしいライムジュースを飲ませてもらいました。
一杯30元で、果汁がたっぷり入っているような気がする。
荷物の多さと人の多さにいささかうんざりしていたので、あ~生き返る。
若者達がきゃーきゃー言いながら提灯を空に飛ばしているのをぼうっと眺めていると、店の人が店先で何かを調理しながらふかしているたばこの煙と提灯が一緒に天空に昇ってゆくように見える。
やっぱりわたしもあの提灯の行方が気になります。 -
靜安吊り橋
駅のある谷の底には基隆河が流れて、吊り橋が架けられています。
石炭を運ぶために掛けられたのだと聞きました。 -
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橋の前の坂を上がるとすぐ駅です。
駅に戻り、ちょうどやってきた汽車で引き返すことにしました。
汽車は一時間おきくらいに上下線が同時にやってきて、この駅で行き違います。
近くにあるという「台湾のナイアガラ」と称される滝に興味がありましたが、人に酔ってしまいました。
帰りの上り列車は十分に座れる程度の混み具合で、サンジャオリンの一つ先にあるホウトンという駅で下車する予定。 -
猴洞(ドウの字は石偏に同)
炭坑のマチです。
閉山後はすっかり寂れたようですが、十分同様平渓線が人気を博すようになるとネコ町として訪れる人が増えた。
ちなみに、町の名前は猿のいる洞穴という意味だそうです。
写真は駅前の炭坑関連の古い建物。猴ドン駅 駅
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ネコのいる風景。
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どうやら、相方の恐れていたような十重二十重とネコが取り囲む事態にはならなさそうです。
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ネコという極めて文学的な存在が似合うのは、たとえば尾道ですが、この町もどこか通ずるところがあるような気が。
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線路を渡って駅裏の斜面をあがってゆく。
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町自体がネコを前面に出している割に、どこか肩すかしを食らわせるようなネコ君達。
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この町、気に入りました。
実に良いあんばいにネコが配されている。
ネコを写真に収めようとする旅人もまた借景になる。 -
一つ前で若い女性が撮ろうとしていたのはこの子です。
顔がティーポイントカードみたいな、あるいはバットマンかな。 -
水を飲みに来たネコ。
湧き水が豊富らしく、そこかしこに清らかな水が流れていました。 -
毒蛇が常に出入りしているのか……。
里の民も遊客も注意して下さい。
「小心」というのが「注意」という意味であるのはすでに承知。
今日も夏の天気です。 -
炭坑で栄えた町らしく、タールを塗って補強している家屋をたくさん見かけました。
古い時代に作られたらしい趣のある構えがいい。 -
ここをだれか、たとえば三毛猫が歩いてくれていれば……。
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山間の急な斜面に設けられた集落は、当然のように軒先を通ることになります。
家の戸が開け放たれ、お年寄りが付けたテレビを見るでもなく見ないでもなく寛いでいる。
こちらとしてはかなり遠慮気味に通るのですが、どうしても目がいってしまう。
こういうのんきな風情がいつまで続くだろうか。 -
犬は……
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良い香りがすると思ったら、クチナシが大輪の花を咲かせていました。
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ネコ越に駅を見て、反対の方にも足を向けてみる。
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少し鬱がかっている
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勝手にひとのうちの庭に入らないようにと言う看板。
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このお宅はとても趣味の良い庭を備えていますが、勝手に立ち入らないでというサインが掛かっていました。
もちろん、猫たちは自由に出入りしています。
われわれもネコくらい自然体でいられれば……。
むりだよなあ。 -
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先ほどの看板越しに写っていたねこちゃん。
文学しています。
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