高知県檮原の「坂本龍馬　脱藩の道」　車でいいとこ取りルートを行く

2016/09/12 - 2016/09/14

龍馬の脱藩の道を歩いてみたいという気持ちは昔からある。
しかし、時間も体力も気力も衰えて、実行は伴わない。
それならば
車で「いいとこ取り」をして、「なんちゃって脱藩ルート」をたどってみることにした。
龍馬さんもあの世から「ええかげんにせえよ」と嘆かれているかもしれないが・・・・

今回は、檮原からスタートして愛媛県県境の韮ケ峠までをトレスする。

エリア 天狗高原周辺(高知)

• 交通手段: 自家用車

檮原役場前の駐車場に車を止めてゆすはら座を見送り、檮原高校への坂道を登る。

檮原高校の敷地内の中には、龍馬よりも先に脱藩し、後に天誅組を組織し蜂起する吉村虎太郎が大庄屋として勤めた屋敷が移築されている。

町内の北側ををぐるっと回ると、清流檮原川（四万十川の支流）に架かる立派な木の橋が見えてくる。
橋にはベンチも在り、私はアメゴ釣りをする釣り人をしばし眺めていた。

木橋を渡ると向こう側には、大三島から勧進されたと伝えられる檮原三島神社が鎮座する。つまり、この橋は川向こうの神の領域である神社と、人の住む俗界を結ぶマージナル・ブリッジと言うわけだ。

この神社の鳥居の前を左に脱藩の道は続く。
しかし、徒歩ではここまで。私は車で次の地点に「ズル周り」

丘の上から見えたお城風の建物は、公共施設。
その横に維新の門と名付けられたスペースがつくられ「ゆすはら維新の志士列伝」とネーミングされて８人の銅像が配置されている。

最初は軽い気持ちで眺めていたが、この銅像群と向き合っていると何から感じるものがわき出してきたから不思議なものだ。

軍装姿の左側４人は天誅組の蜂起を起こした吉村虎太郎たちを中心に構成されている。私は実は、この虎太郎に興味を持っている。

右側の４人は平装の旅姿。どれが龍馬か分かりますか？

目指す先は宇和島藩・大洲藩との国境。
さあ、いざ出立。

維新は近い・・・

檮原中学校前の２車線道を西に向かう。
龍馬達は大越峠を越えているが、私は車でトンネルを通過する。
県道２号線と合流し北に向かい出すと宮野々の番所跡と農村歌舞伎の舞台が現れる。

ちなみに併走する川は、四万川。四万十川ではない。はじめて知った川の名前であった。檮原川の支流である。土佐大正で四万十川と合流する。

さらに県道2号線を北上すると六丁の分岐。
ここからは脱藩の道を車でたどることは出来ない。
歩く意欲の無い私は、当然の如く、これを左折。

気になるのは「キレンゲショウマの大花園」と出ている百一草園。
ここには興味があるが今回はPAS。

県道2号を右折し、県道３７９号に入り井高集落をめざす。
直進すると大芳峠を越えて愛媛の城川に抜けていく。

最奥の集落となる井高のお堂にやってきた。
奥を流れる渓流の流れが響く。

このお堂は江戸時代以後、峠を行き来する旅人を見守りつづけたはず。
龍馬達も、しばし腰を下ろして休息をとったのだろうか。
それとも脱藩＝国禁を犯す身、足早に通り過ぎたのかもしれない。

井高は急勾配の畑の上に人家が並ぶ。
すでに刈り取り終えた稲が「ハゼ」に架けられている。

井高から車では、１０分足らず。歩けば・・・？？
韮が峠に到着。

こんな思いを胸に「脱藩」し国境の峠を越えていったのか。
武士も辞世の句だけでなく、人生のターニングポイントにでは自らの決意を表現できる力を持っていないといけないなと改めて思う。

オリンピックに挑む選手達にも、「今の気持ちを一句でどうぞ」
なんて言うのがあればいいのに・・・

龍馬が国境を越えた証拠の足跡が残されていました。
「この一歩は、私にとっては小さな一歩かもしれない。しかし、日本にとっては大きな一歩となろう」と龍馬は呟いた。（嘘です）

脱藩してきた龍馬の印象を、大洲藩側の人が後日書き記したものです。

この峠にはベンチも新しくて綺麗なトイレも水場もあります。車中泊には適した環境ですが、ここにはとまりません。四国カルストを縦断し、姫鶴平で野宿よていです。

ドライブ報告　脱藩の道　以上で修了です。ありがとうございました。