
2016/09/10 - 2016/09/10
79位(同エリア99件中)
マローズさん
以前投稿した旅行記で四国一高い歩道吊橋が高知県いの町の中追渓谷にある旨、触れたが、そこは昭和46年、中追渓谷観光社によって「有料観光地」となり、温泉や各種レジャー施設が建設され、「新高知みどころ十景」にも選出される等し、昭和50年代までは人気を博した。
渓谷は日本一の水質、仁淀川の支流・勝賀瀬川と、そのまた支流・郷谷川との出合付近に形成されており、特に出合の勝賀瀬川下流側は両岸が断崖絶壁となっており、「翠嵐峡」と呼ばれている。
この断崖の最高所に「夢の吊橋」という人道吊橋が架かっているが、水面からの高さが100mもあり、「四国一高い歩道吊橋」と称された。
その吊橋下の川幅は狭まり、岩を食む激流が轟音を轟かせているが、そのすぐ真上を遊歩道である底板のない金網橋が渡されていた。錆び付いている金網は心もとないが、スリル満点の「激流上歩き」が楽しめた。
出合にはかつてゴンドラも渡されていた他、園内には香南市野市町の三宝山レジャーランドにあったような回転する乗り物や、「速くない」ジェットコースター的乗り物、猿や猪の飼育場やフィールド・アスレチックのあった「冒険の森」、ポニー乗馬、釣り堀、天然プール、郷土資料館、温泉、武道館、研修施設、そうめん流し、茶室、バンガロー等があり、高知県屈指のレジャー観光地だった。
園内には遊歩道が縦横無尽に走っており、勝賀瀬川や支流の土居谷川、郷谷川、明神川には吊橋や簡易橋を含むいくつもの橋が架けられ、主要橋や施設の下にも遊歩道が通っていた。古民家の中の廊下に土足で上がって抜けるコースもあり、変化に富んでいた。
レストランで出される川魚や山菜料理も美味しかったが、中でも「中追こんにゃく」は食感が餅のようで、味付けさえ変えればスイーツにも成り得る絶品だった。
しかし残念ながら10年以上前、中追渓谷観光社は廃業したという。近年、跡地は老人ホームに売却され、主要な建物のみ改装して使用されているが、他の施設はヤブに覆われた廃墟と化し、遊歩道の各橋も朽ち果て、全コースの3分の2ほどが立入禁止となっている。その中には夢の吊橋も含まれている。
一応、渓谷の探勝は17時まで許されており、入口から東の郷谷川と明神川、無名の沢との出合までは遊歩道を辿ることができ、無名の沢には「清浄の滝」が架かっている。明神川の「明神の滝」は、どれが滝なのか今一つ分からない。
私はかつての新館跡まで進んだ後、南に階段を上がってレジャー広場跡に出た後、夢の吊橋に続く車道に上がり、東進して清浄の滝から明神川との出合手前に架かる橋を渡り、水仙荘から明神川の岩場を簡易階段で上り、明神の滝を探った後、稲荷神社前から老人ホームとして使用されている建物近辺の橋の下の遊歩道を探索し、駐車場へと引き返した。
その後、中追渓谷南西の川、三ツ内谷川(三ツ淵谷)沿いに移動し、地形図に滝マークが記載されている「だんだんの滝」を探訪しようと思ったが、滝に至る道の路盤が途中で崩落しており、断念した。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 交通手段
- 自家用車
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新館からレジャー広場に上る道沿いにある、よさこいの純信・お馬に見立てた木(昭和63年時)。現在、木はヤブに覆われ、番傘だけが見えている。
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夢の吊橋。橋板はきれいに見えるが、実際は腐っているため、体重をかけるとすぐ底が抜けるため危険。
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夢の吊橋から見下ろした翠嵐橋と旧郷土資料館
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翠嵐峡の金網橋は架橋部が流されている。
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架橋されていた頃の金網橋
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夢の吊橋の北下に架かる翠嵐橋から見た翠嵐峡。
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売店跡前の亀
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清浄の滝
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明神の滝下流
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明神川に架橋されていた橋の一部
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老人ホームへと続く遊歩道の橋
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橋の下にも小渓谷が
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釣り堀跡を渡る橋
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渓谷の水は澄んでいる
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ゴンドラ跡
中追渓谷観光温泉 温泉
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武道館横の吊橋は橋板が崩壊した箇所あり
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翠嵐橋と夢の吊橋
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中追渓谷観光本館の二階にも橋が架かっており、奥に見える夢の吊橋に続く歩道へと繋がっていたが、その歩道はヤブで通行不可。
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本館駐車場から見下ろす翠嵐峡の谷底
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本館駐車場から見上げる夢の吊橋
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