自然とデザインの街ヘルシンキへひとっ飛び（前半編）

2016/08/14 - 2016/08/20

35度を超える日が続く暑い日本の夏を避けて、名古屋から直行便が飛んでいるヘルシンキへ避暑を兼ねて、出かけました。今回は娘が大学の卒業を迎えるので、もう一緒に出かけることもないかもしれないと、少し遠いですが、思い出に残る場所に行こうと企画しました。
ヘルシンキを含めたフィンランドは豊富な自然環境が残っていて、至る所に緑が豊かな公園があり、特に夏の間は地元の人たちも日光を浴びるために多くの人たちが散歩したり、ジョギングしたりと短い夏を楽しんでいます。
また北欧デザインを支える国としても知られ、ノキアの携帯電話やアラビアなどの陶器だけでなく、家具や服飾雑貨などもとても素敵なデザインの製品が多く見られます。
また、ヘルシンキからエストニアのタリンまでは、フェリーでわずか2時間の距離と言うこともあり、1日だけですが、ショートトリップを楽しんできました。
タリンは昔ながらの城壁が残る中世の都市らしさを残した旧市街を散歩しました。わずか2時間の距離ですが、物価が安く、食べるものも美味しくて、もっとゆっくり行けば良かったと思いました。
ヘルシンキはコンパクトな街で、トラム、バスがとても細かく張り巡らされていて、とても便利でした。
北欧圏ですが、英語を話せる人が多く、困ることも少ない、とても充実した旅行でした。

エリア ヘルシンキ(フィンランド)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 3.5
• グルメ: 3.5
• ショッピング: 4.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 交通手段: 鉄道 観光バス 船 徒歩
• 航空会社: フィンランド航空
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: エヌオーイー

名古屋から欧州への直行便が残っているのは、ルフトハンザとフィンエアーのみになってしまいました。
今回はヘルシンキまで、このフィンエアー直行便を使います。
名古屋からヘルシンキまで、わずか9時間半です。

名古屋発は10時30分とちょうど良い時間。
夏休みでチェックインは長蛇の列でしたが、スマホで事前チェックインを済ませ、スイスイでした。

名古屋を出発して10分ほど経過すると富士山が見えました。
ちょうど山頂が雲の上に出ていました。

出発すると、1時間ほどでお昼ご飯が出されました。
内容はビーフハンバーグのご飯添えとお蕎麦でした。

ヘルシンキ到着前に出された朝食（軽食）はチャーハンでした。

ヘルシンキ到着直前の写真です。
緑が豊かなことが良くわかります。

ヘルシンキの空港から市内までは、最近開通したらしい鉄道で向かいます。
空港の案内所で購入したヘルシンキカードのリージョン版というものを購入すると追加料金なしで乗車できます。

約30分でヘルシンキ中央駅に到着。
各駅停車でいくつかの駅に停車しましたが、時間はとても正確です。

今回の宿泊先は、ヘルシンキ中央駅から徒歩5分のラディソンブルプラザホテルです。

さすがデザインの国と言われるだけあって、とてもシックな造りです。家族3人で一部屋なので、エキストラベッドが入り、部屋は狭いです。

チェックインして、午後4時ですが、日が暮れるまでには時間があるので、街のアウトラインをつかむために散歩に出ました。
写真はヘルシンキ中央駅です。

中央駅からエスプラナーディ公園に向かうメインストリートも日曜日の夕方なので、人影まばらです。

駅前のデパートストックマンにあるサウナ用品売場です。
さすがサウナの国です！

ヘルシンキのランドマーク大聖堂にやってきました。
元老院広場に面して1852年に建てられたキリスト教ルーテル派の総本山です。
階段は結構急な傾斜があり、ここに座って休んでいる人がたくさんいます。

大聖堂の内部はとてもシンプルで、欧州各地で見かけるようなステンドグラスなどはありません。

ここでお腹が空いてきたので、晩ご飯は元老院広場の目の前にあるラヴィントラ・サヴォッタに行きました。
ガイドブックに載っているので、場所の良さもあり、日本人ばかりでした。
忙しいのにスタッフが少なく、サービスは最低です。

前菜の盛り合わせです。

トナカイの肉のローストです。
臭みもなく、ベリーのソースがけでとても美味しいです。

マスタードの効いたスープです。少し味が濃いめで塩辛いです。

ヘルシンキの街はトラムが走っていて、どこに行くのでも、とても便利です。ヘルシンキカードがあれば、市内どこでも乗り放題です。

ヘルシンキではどこでもペット連れが認められているので、トラムだけでなく、デパートの店内にも入ってきます。

晩ご飯を終えて、ホテルに戻ってきました。
表通りから見るとクラシックな外観ですが、裏通りに面した入り口のある建物はとてもモダンです。

2日目の朝食です。
ヘルシンキではシナモンロールが有名らしく、食べてみましたが、朝食には甘すぎて、向いていません。
チーズやハムが美味しいです。

2日目は教会巡りから始めました。
最初に2012年に世界デザイン首都に選ばれたことを記念して建てられたカンピ礼拝堂に行きました。
ここはモミノキを曲げて作られた外観と内側を支えるセイヨウヤマハンノキでとてもシンプルな造りで有名です。
宗教色の薄い、誰でも祈りを捧げることのできる礼拝堂です。

カンピ礼拝堂の内側です。
木の匂いがする落ち着いた礼拝堂です。

岩の教会で知られるテンペリアウキオ教会へ行きました。
ヘルシンキの街は岩盤でできていて、その地形を利用して、岩を積み上げて作られたのがこの教会です。
小高い丘のように作られています。

内部はこのようになっています。朝一番ですが、多くの観光客が列を作って入場を待ち、開場と同時にどどっと流れ込みます。
中ではピアノの生演奏がされていて、優しい音色で、とても落ち着いた雰囲気です。

岩の教会にある喫茶コーナーでひと休み。

喫茶コーナーはこんな感じです。おじさん一人でやっていて、コーヒーは自分でサーバーから注ぎます。

11時からエスプラナーディ公園を出発するPANORAMAツアーに参加しました。このツアーはヘルシンキカードを持っていると無料で参加できます。
約1時間半でバスの車上から主な観光地を回ってくれます。テンペリアウキオ教会だけは15分ほどの下車観光ですが、私たちは知らずに行ってしまったので、バスで待っていました。

バスの車上からヘルシンキ大学の図書館です。

バスの車上から見たマーケット広場です。

マーケット広場の脇にあるバルト海の乙女像です。

今も現役の造船所のクレーンです。

ヒエタラハティ広場とマーケットホールです。

ヘルシンキのオリンピック・スタジアムです。

こちらは日本人がデザインしたヘルシンキ・ミュージックセンターです。

パノラマバスツアーが終わって、お腹が空いたので、お昼ご飯は元老院広場の前のビルの中にあるラヴィントラ・スンにしました。
わかりにくい場所にあるせいか、日本人はほとんどいません。

こちらはスープです。

シュリンプサラダです。

料理の名前を忘れましたが、以上の4品で50ユーロです。

昼食後、マーケット広場を散歩しました。
フルーツやお土産物のお店がたくさん出ています。

マーケット広場から世界遺産の島スオメンリンナ島に向かいます。
ヘルシンキカードがあれば、この船の乗船料も含まれています。

島に着いて、最初に島で唯一の教会スオメンリンナ教会に行きました。

軍事博物館です。

スオメンリンナ島は1748年に要塞として建造された島です。
1991年に世界遺産に登録されています。
この軍事博物館にはフィンランドの戦争の歴史が展示され、今の姿に落ち着くまでの流れがよくわかります。

島が要塞として築かれたことがよくわかります。

海を挟んでヘルシンキの街がきれいに見えます。

砲台の跡も残されています。

1930年代にフィンランドで建造され、第二次世界大戦で活躍した潜水艦ヴェシッコ号が展示され、内部を見学できるようになっています。ヘルシンキカードがあれば、料金なしで見学できます。

小さな潜水艦なので、内部も狭いです。
他の見学者とすれ違うこともできないので、交代で見学します。

通信室も復元されています。

帰りの連絡船です。

船を下りて、マーケットに立ち寄りました。地元の人と観光客が交じって、混雑しています。

ホテルに帰る途中で見かけたパブトラムです。
一周40分ほどで、お酒を飲みながら、ヘルシンキの街を巡るそうです。

3日目の朝食もホテルのブッフェです。
ホテルの格は高いので、種類も多く、美味しくいただけます。

3日目はあいにくの雨天で、空の色もくすんでいます。
最初に北欧最大のロシア正教の教会ウスペンスキー寺院に行きました。

1868年に建立され、壁面にはテンペラ画が描かれています。
ヘルシンキの教会や礼拝堂はシンプルな内装の建物が多いですが、こちらは金ぴかです。

続いて中央駅前にあるアテネウム美術館に行きました。国内最大の美術館ということです。

アテネウム美術館の中庭にTシャツがたくさん吊されていました。
たかがTシャツですが、これだけあると結構壮観です。

フィンランド人の画家は名前を聞いてもわかりませんが、ゴーギャンの絵を発見しました。

続いて国立現代美術館キアズマに行きました。
デザインの国と言われるだけあって、普通の美術館とは異なる展示物ばかりでした。

ビーズのようなものが天井一面にぶら下がっています。

お昼ご飯は少し街外れになりますが、映画「カモメ食堂」で有名になったカハヴィラ・スオミに行きました。

日本人の店員さんもおられ、日本語で会話できます。
今回はハンバーグのランチをいただきました。
日本茶をお願いしたら、メチャクチャ高いです。お勧めできません。

続いてデザイン博物館に行きました。
この周辺にはおしゃれなお店がたくさんあります。

家具には優れたデザインの製品が多いようです。

フィンランドと言えば、携帯電話のノキアが有名です。
昔の大きな携帯電話が展示されていました。日本ではNTTが扱っていましたね。

デザイン博物館は受付もおしゃれなつくりです。

デザイン博物館からハカニエミのマーケットホールに行きました。

サーモンなどとても美味しそうです。

ハカニエミからさらにアラビアの工場へ。
アラビアの博物館は休館中。
アウトレットで買い物をして帰ります。

帰りに初めて地下鉄に乗車しました。

地下鉄の駅構内でクラシックの演奏をするストリートミュージシャンがいました。大変上手なので、投げ銭をしてしまいました。

せっかくフィンランドに来たので。ホテルのサウナに入りました。
一日10キロくらい歩いたので、疲れていたのですが、しっかり汗をかきました。