2016/06/21 - 2016/06/23
13位(同エリア410件中)
Takashiさん
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マドリッドから鉄道でサンセバスチャンに移動した。海辺のリゾート地で、同時にグルメの街としても知られている。町には美味しいピンチョスを提供するバルが並んでいる。そして3ツ星レストランが、近郊を含めて3つもある。
私たちは老舗ホテルのマリアクリスティーナに滞在し、アケラレとマルティンベラサテギという2つの3ツ星レストランを訪ねた。いずれも、見た目にも鮮やかな料理を提供し、アケラレは人を驚かす冴えがあった。そして、それぞれ、これは凄いと感じる料理があった。アケラレではJ5(シンコホタス)とよばれる銘柄のイベリコ豚のステーキであり、マルティンベラサテギではフォアグラを使った前菜であった。
バル巡りは入り口で終わってしまったが、予想外の味を提供するという心意気は分かった。散歩に出かけたモテ城からの眺望もよく、滞在して楽しい街であった。
- 旅行の満足度
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 鉄道 タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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6月21日、朝8時。マドリッドのチャマルティン駅発の列車でサンセバスティアンに向かった。料金は1等で1人約29ユーロ。到着は午後1時24分。新幹線ではないから料金は安いが時間がかかる。
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タクシーでホテル、マリアクリスティーナに向かった。約100年前、王妃マリアクリスティーナの命によって作られた。夏の滞在先であろうか。
ロビーは宮殿風の豪華さである。
旧市街の近くで便利も良い。1泊朝食付きで434ユーロ。アメックスで予約した。ホテル マリア クリスティナ ア ラグジュアリー コレクション ホテル サン セバスティアン ホテル
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豪華なベッドルーム。
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バスルーム。
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窓の外はウルメア川。
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その先は海。
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ホテルのレストランで軽く食事をとピンチョスを摂った。アメックスを通して予約したら、食事と飲み物にお使いくださいと若干のクレジットがついてきたので、これを利用した。
ピンチョスはタパスと同じで、バスク地方ではこう呼ばれる(言葉の起源は違うが、現在は一般人にはこうらしい。スペイン人の知り合いが言っていた)。しかし、ホテルのピンチョスはあたりさわりのないもので、これは誤った選択だった。 -
散歩に出かけた。まずホテルの外観。堂々たるものだ。
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近くの小公園。いい雰囲気である。
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河口から右に折れるとビーチ。良くにぎわっている。
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引き返して旧市街のバル(居酒屋、英語ならBar)めぐりを始めようとした。ロンリープラネットに詳しい情報が書いてあり、4つばかり適当なバルをピックアップしていた。一番近いところにまず行くと、確かに、ひどく混んでいる。気後れして向かいの店に飛び込んだ。
Txalupaという店である。悪くないクラスのお店であろう。
うれしいことに、たくさんのピンチョスがカウンターに並んでいる。 -
席に座って、まず地酒のチャコリを注文した。アルコール度が低い微発泡性のワインである。泡立ちが良いように高くから注いでくれる。
きりっとした、いい味である。 -
指さしてそれぞれ2つのピンチョスを注文した。様々なものが乗っている。赤いのは、ようかんのようで甘みがある。それがハムと混じっておいしい。ブルーチーズとアンチョビの組み合わせもいい。入門としては成功だ。
料金は2人で16ユーロと高くない。
さて次と思ったが、地図と首っ引きでも苦労した。ホテルで食べたピンチョスと合わせると適当な量だと引き上げることにした。 -
6月22日。朝食ビュッフェには様々なものが並んでいる。しかし果物主体とした。昼に3ツ星レストランに行くからだ。
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タクシーで目指したのはアケラレ(Akerare). 午後1時半の予約である。
良い席をと思ってアメックスを通して予約しようとしたら、混んでいるのか、宿泊先のホテルのコンシェリジェを介してとなった。アメックスが取りついでやってくれた。アケラレ 地元の料理
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予約した甲斐があった。海が見えるいい席だ。
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地元の赤ワインを注文。
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セットメニューは3種類ある。2人ともBekarkiにした。
まず、アミューズ。Bloody Maryというようで、赤いのはトマト主体のようだ。
きちんと説明してくれるし、多くの料理は説明の文もいただけるが、半分しか理解していないので間違いもあるかもしれない。 -
次に3種出てきたうちの1つ。黒いオリーブだが中にアンチョビのペーストが入っている。
いずれのアミューズもきりっとしていた。 -
そして評判の料理の一つ。生のエビを鍋の中であぶる。
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出来上がり。まだ柔らかくジューシー。
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豆のスープ。中のオブラートのようなものは溶ける。意外さが売りだろうか。
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kokotxa(メルルーサの顎下の肉でバスクの珍味)をスフレにし、海草の天ぷらで包んだもの。外側はサクサクして、内側は柔らかく濃厚で対照の妙がある。
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hake (メルルーサ)の蒸し焼き風。葉っぱの形は海草が原料。
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イカの賽の目切り。生に近く、これにリゾットのようにパルメザンチーズを主体とした花形のものをを加えて混ぜる。すっきりしたいい味である。
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イベリコ豚のロースト。J5(シンコホタス)という最高級ブランドのPresa(肩ロースの一部でカブリといわれる高級部位)である。J5は純血のイベリコ豚をドングリ餌を主体とした放牧で、アンダルシアのハブーゴ村で育てたものである。
運ばれてきたローストを見て一瞬ためらった。豚の生焼きは寄生虫が怖い。しかし、日本と西ヨーロッパの豚には本来寄生虫はいないはずである。銘柄のイベリコ豚なら大丈夫だろうと頂くことにした。
ピンクの部位が残っているだけあって、柔らかく、しかも弾力があり、絶妙な味であった。
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最初のデザート。中に溶けた熱いチョコレートが入っている。
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第2のデザート。tocinoという甘いものだが、オレンジ風味で引き締めている。
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小菓子。
こうして、コース料理は終わった。全体として美味しく、また客を驚かせる仕掛けもいくつかあった。何よりいいのは、3ツ星らしく、これだという料理があったことである。イベリコ豚のローストだ。
応対もフレンドリーで寛げた。料金は2人で、451ユーロ、そしてチップである。
タクシーを呼んでもらって帰った。 -
6月23日。もう一つの三ツ星レストランを訪ねる日である。私たちは朝しっかり食べて、昼はごく軽くするスタイルである。本番は夜だから、昼にピンチョスと思っていた。
前日はランチを時間をかけて、ゆっくり食べたので夕食はパス。
朝食は十分に食べた。いや食べ過ぎた。 -
運動方々、散歩に出た。
旧市街を抜けて、サンタマリア教会に出た。
その左に、丘へ登る道がある。 -
登っていくとモタ城に出る。
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丘の上にキリストの像がある。
眺めもいい。 -
きれいなコンチャ海岸を見下ろしながら、海側の道を降りた。サンタマリア教会の近くに降り立った。
運動してもそれほど空腹にならない。一応、評判のバルまで行ってみた。今度は空いてはいるのだが、スペイン語のメニューが書いてあるだけで、何を注文していいか分からない。残念だがピンチョスはあきらめて、夜に集中しようということになった。 -
夜8時30分、タクシーでマルティンベラサテギ(Martin Berasategui)に着いた。
やはりアメックスを通して予約し、窓側のいい席に通された。マルティン ベラサテギ 地元の料理
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ワインはおすすめのワインをグラスで。そして、The Great Tasting Menu を頂くことにした。
まず燻製のウナギ、フォアグラ、春タマネギそして青リンゴのミルフィーユ。複雑な味がまじりあって絶品だった。
ピンチョスは十分に食べなかったなと思っていたが、これで良かったと納得した。
雰囲気はアケラレより、ややフォーマル。着るものは両方ともスマートカジュアルでいいけれど。それで一眼レフで撮影するのを遠慮してしまい、コンデジで通した。アケラレでは両者を併用した。コンデジに慣れていず、時々ピンボケになった。この写真も怪しい。 -
料理はとても凝っているし、こちらの知識も不足しているので、説明しきれないときは、頂いた英文説明をそのまま載せたり、訳してある(誤訳があるかもしれない)。
これは Red shrimp royale and dill with Vanta del Baron oil. 赤エビのロイヤルが基本らしいがよくわからない。 -
キャビアとカブ。豚のすね肉のブロスとレモンとも書いてあるが味付けか。原文は
Cavir and turnip, with pork shank broth cubes and lemon. -
合いの手にピンチョスのようなものが出てきた。ますます満足。
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暖かいカキの軽いマリネと氷冷キュウリにKSとスパイシーなリンゴを添えて。
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ビートの根のジュースと賽の目の西洋わさびサラダ風にシトロン・ジュースをを浸ませたタラモサラダ(魚卵とパンかジャガイモを練り合わせたもの)を添えて。
ビートジュースの赤が目覚ましい。 -
野菜とシーフードのサラダ。色鮮やかだ。正確には Vegetable hearts salad with seafood, cream of lettece and iodized juice.
つぎにCream and black olives with beef, caper and mastard があったが写真を撮り忘れた。 -
トリュフ、発酵したキノコそしてキャベツ。
正確には Truffle with fermented wild mushrooms and collard green with Alma de jerez oil.
この後、Corrotxategi egg resting on a liquid herb salad and dewlap carpaccio があったが写真を失敗。 -
ウロコつきのウミヒゴイ(ヒメジの仲間)、イカのボンボン、サフランを載せたウイキョウ。
正確には Red mullet with edible scale crystals, fennel with saffron and liquid baby bonbon.
ウロコが食べられたり、イカのボンボンは液体が入っていたり(墨だろうか)と面白い。 -
若いハトの低温炭火焼。トリュフ少々と野菜。
ハト肉がとても赤く仕上がっているのが珍しい。 -
レモンとバジルジュースを主体としたケーキ。
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チョコレートとヘーゼルナッツアイスクリーム。
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小菓子。
すべての料理が水準以上で、手間がかかっていて、また多くが目にも鮮やかであった。
流石3ツ星と驚かされたのは最初のウナギとフォアグラである。後半になって品数が多いのでこちらの注意力が散漫になったのが残念である。好みの問題であるが私達にとっては、品数をやや抑え、素材の性格が出て、メリハリをきかせたアケラレのほうに、より強いインパクトを感じた。
終わりのころシェフが登場してテーブルを回ってくれた。料金は2人で540ユーロとチップ。タクシーを呼んでもらってホテルに帰った。
明日はバルセロナに移動である。バルセロナ、そしてその後のマドリードとスペイン文化を巡る旅はまだ続く。
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この旅行記へのコメント (6)
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- いつのんさん 2016/08/30 08:16:18
- 羨ましい、のんびり世界一周!
Takashiさん、おはようございます。
今回はドロミテでの花鑑賞がメインだったのでしょうか?
世界一周でも全てのところに旬の季節に行くのは至難の業ですね。
モニュメントバレー、アンテロープキャニオンのお写真もまぁ素晴らしい!
前回の鳥類も良かったですがこの景色の美しさにも驚かされました。
サンセバスチャンの☆付レストランもたまりませんね。
流石センチュリオンも使いこなされイケてます。
このホテルも機会あれば行ってみたいと興味深々で拝見させて頂きました。
続編も楽しみにしております。
いつのん
- Takashiさん からの返信 2016/08/30 14:21:37
- RE: 羨ましい、のんびり世界一周!
- いつのんさん
こんにちは
ご出発前の忙しい時にお便りありがとうございます。
そうなんです。ドロミテの花、そして西部の景色が最初のねらいでしたが、西部の方はサボテンの花が咲くころを当初は夢見ていました。具体的に予定を組み始めると、どうやっても2つとも叶えることは無理で、ドロミテを優先しました。
マリアクリスチーナは豪華でありながら、どこか鄙びた趣もあり、寛げてお勧めです。
センチュリオンラウンジ、いいですね。鳥見の旅の時もマイアミでお世話になりました。国際線のはずなのに、カリブ海諸国は国内線扱いとかいわれて、ラウンジを使えず、びっくりしていた時に目に入って、その存在を知りました。
いつのんさんも世界一周されたのですね。ヨーロッパ各国を回るのに便利ですものね。さすがにファーストクラスは凄いと思ったのはLHのキャビア。ビジネスクラスの経験ではLHは大したことがないと思っていましたが。
旅のルートで驚きますのはキエフに行かれましたこと。私たちの一周計画ではキエフが入っていたのですが、最近の様子で止めてしまいました。さすがいつのんさんです。
またすぐに北極圏の島とノルウェーのフィヨルドとか。私たちも来年の6月に北極圏の島とノルウェーフィヨルドを計画し(すべて順調であれば)ていますので、奇遇に驚いています。
良いご旅行でありますように。旅行記の続きと、新しい旅行記を楽しみにしています。
Takashi
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- cheriko330さん 2016/08/29 18:08:27
- 何とも羨ましいサンセバスチャンでの グルメ三昧とコンチャ湾
- Takashiさん、こんにちは♪
サンセバスチャンは、早かったですね。
「豪華なホテルに、グルメ三昧、素敵なベットで休みたい」と思うのは
私だけではないと思います。
Takashiさんは、いつも素敵な旅をされてて、羨ましい限りです。
旅行記で楽しませて頂きました。サンセバスチャンへは、是非に
行きたいと思ってますが、、、。
アケラレとマルティンベラサテギ、甲乙付け難いですね。盛り付けは
マルティンベラサテギの方が凝ってて キャンパスに描いた絵画のようですね。
素材を生かしたお味の方が、多分私も好きだと思います。
サンタマリア教会のファサードは、何て美しいのでしょう。コンチャビーチも素敵ですね。
コンチャ湾の眺めも、私も見たいと思ってました。きれいなお写真でありがとうございました。
お天気にも恵まれて良かったですね。
マドリッドも大好きな街で楽しみです。
cheriko330
- Takashiさん からの返信 2016/08/29 20:52:50
- RE: 何とも羨ましいサンセバスチャンでの グルメ三昧とコンチャ湾
- cheriko330 さん
こんばんは
旅行記を読んでくださり、コメントとご投票をありがとうございます。
サンセバスチャンは人気が出てきただけあって、いいところでした。コンチャ湾の海の青さと砂浜の美しさも素晴らしいでした。
ラスベガスの熱波を連れてきたみたいに、スペインでは全日程、晴でした。その反動か、ドロミテではどちらかといえば天気の悪い日も多かったのですが、何とかなりました。
美味しいお料理で、記憶に残るものに出会えると幸せですね。その意味でも2つの3ツ星レストランには感謝しています。お皿をキャンバスにして描いた絵とおっしゃるのは、まさにその通りとうなずいています。
cheriko330さんにもう一つお礼です。お便り読んでいて、私の旅行記の間違いに気が付きました。バルセロナとすべきところをマドリードと書いています。老化によるうっかりを露呈しました。早速、修正しました。
バルセロナではガウディを中心に回りました。そしてマドリードに帰ってからは、ダリの傑作を軸に絵を見ました。世界最古のレストランで子豚の丸焼きを食べ、マドリードとスペインを締めくくりました。もう書き上げているのですが、また大きなミスのまま出さないように、もう少し見直します。
Takashi
- cheriko330さん からの返信 2016/08/31 12:24:59
- 私も訂正← 何とも羨ましいサンセバスチャンでの グルメ三昧とコンチャ湾
- Takashiさん、こんにちは♪
> cheriko330さんにもう一つお礼です。お便り読んでいて、私の旅行記の間違いに気が付きました。バルセロナとすべきところをマドリードと書いています。老化によるうっかりを露呈しました。早速、修正しました。
ご丁寧にありがとうございます。私も、よくやっちゃいます。
私も訂正させて頂きます。
バルセロナのアップを楽しみにしていますね。10年以上前に行った時、
サクラダファミリアは、中は空洞で足場が組んであり工事現場その物でした。
今は現代的に出来上がってますね。素敵なお写真も楽しみにしてますね。
では、また。cheriko330
- Takashiさん からの返信 2016/08/31 20:07:22
- RE: 私も訂正← 何とも羨ましいサンセバスチャンでの グルメ三昧とコンチャ湾
- cheriko330 さん
こんばんは
暖かいご返事ありがとうございます。
サグラダファミリアの内部、10年以上前は空洞とは驚きました。いまはもうほとんど出来上がっています。一部に何か積んであるので、あれ、まだ作業しているのかなという程度です。
森をモチーフにした内部は素晴らしく感動しました。外側も出来上がったら、さらにすごいでしょうね。もっとも、観光客もさらに増えて、予約も大変になったりするのでしょうか。
またよろしくお願いいたします。
Takashi
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