2016/08/04 - 2016/08/04
89位(同エリア475件中)
玄白さん
東北自動車道佐野藤岡ICの傍に、三毳山(みかもやま)という標高229mの低山がある。山全体が県営公園として整備され、いくつかのハイキングコースもある。北側斜面にはカタクリの群生地があり3月下旬には、大勢の人でにぎわう。
カタクリほど知られてはいないようだが、東側斜面にはキツネノカミソリの群生地があり、ちょうど見頃を迎えている。今年は例年になく花付きが良いと聞いたので、暑い日の午後ではあったが出かけて来た。自宅からは一般道でもわずか1時間20分のドライブである。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
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三毳山の山麓には東口、西口、南口と3つの広場、駐車場が整備され、市民の憩いの場となっている。
カタクリの群生地は西口からが便利だが、キツネノカミソリの群生地は東口からアクセスするのが良い。 -
園内は、フラワートレインと称するミニトラムも走っている。
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東口には産直野菜売り場もあり、近隣農家の朝取り野菜が売られている。
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東口駐車場から南口駐車場に向かって舗装道路を600mほど歩いていくと三毳山中岳に登るハイキング道がある。そこを登っていくと、中腹にキツネノカミソリの群生地がある。
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登山道の両側、特に右側斜面にキツネノカミソリの群生地が広がっている。
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群生地はそんなに広いわけではない。ざっと見積もって1ヘクタールぐらいだろうか。
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すでに花期が終わった花もあれば、少しだが蕾も散見される。まさに満開の見頃を迎えている。
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キツネノカミソリ。
本州、九州、四国、朝鮮半島の日差しが差し込む明るい林の中に自生する花。
ここ、三毳山の群生地も人工的に植えたわけではなく、自生しているものである。
ただ、最近は盗掘する不届き者がいるようで、株数が減っているという。そのため、野生植物保護監視員が定期的に見回りをしている。 -
キツネノカミソリは、彼岸花の仲間。花の咲き方は彼岸花とそっくりだ。つまり春、新芽が出て初夏のころまで葉が成長するが、夏本番になると葉は枯れてしまう。
そして、花茎が地中から伸びてきて、葉がついていない茎に花が咲くのである。 -
花の間に緑の葉が見えるが、これは林床の下草の葉であって、キツネノカミソリの葉ではない。
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キツネノカミソリとはずいぶん珍妙なネーミングだが、どうしてこんな名前がついたのか、諸説があって、確かなことは定かではない。どうも眉唾っぽい。
曰く、葉っぱがカミソリのような形をしていて、キツネが住むようなところに咲くからだとか、葉っぱがない茎にいきなり花が咲くのが奇妙でキツネに化かされたようだからとか・・・ -
彼岸花は花を付けて受粉しても実をつけることはないが、キツネノカミソリは球根でも増えるし、実でも増える。
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彼岸花は文字通り彼岸の頃咲くが、キツネノカミソリはお盆の頃に咲く。どちらも、ご先祖様に関係する花ではある。
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平塚市にある縄文時代の遺跡から炭化したキツネノカミソリの球根が見つかっていて、どうやら縄文人はキツネノカミソリの球根を食用にしていたらしい。しかし、彼岸花同様、その球根には有毒のアルカロイドが含まれているので、すでに縄文人たちは毒を抜く知恵を持っていたということになる。
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キツネノカミソリや彼岸花に含まれる有毒アルカロイドの一種、ガランタミンという物質は、人間の記憶機能を回復させる働きがあり、アルツハイマー病の薬になる可能性があるということで注目されているそうだ。
薬と毒は表裏一体とはよく言ったものだ。 -
キツネが付いた植物の名前を調べてみたところ、あるはあるは・・・
キツネノボタン、キツネノテブクロ、キツネノマゴ、キツネノタイマツ、キツネノチャブクロなどなど。
ボタン、テブクロはカミソリ同様毒性植物、タイマツはキノコの一種で毒はないが、悪臭を放つという。チャブクロは別名、ゴンズイ、食用にならずトゲに毒がある魚のゴンズイと同様役に立たない植物だからというのが名前の由来。
どうも、キツネという枕詞が入った植物は、なにかとクセがあり、あまり喜ばれないものが多いようだ。
なお、彼岸花をキツネノタイマツと呼ぶ地方もあるそうだ。 -
キツネノカミソリがあるなら、タヌキノカミソリもあるかもしれないと思い、面白半分でネットで検索してみたところ、なんと、タヌキノカミソリという花が実際にあるではないか!
写真でみると、花の形はキツネノカミソリとよく似ているが、色は根元がピンク、先が白というグラデーションのきれいな花だった。タヌキノカミソリもまた、彼岸花と同じ系統で、やはり毒性があるそうだ。なお、タヌキノカミソリの原産地は中国の湖北省から雲南省に分布し、日本では自生していない。鑑賞用に輸入されているという。 -
イチオシ
キツネノカミソリにまつわる雑学も、そろそろネタ切れ。
以下、写真だけ並べておこう。 -
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イチオシ
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イチオシ
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イチオシ
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日差しが傾いてきて、木立の間からスポットライトのように日が射しているところが増えて来た。そんなスポットライトを浴びたキツネノカミソリを撮ってみた。
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他の花同様、キツネノカミソリも、今年は開花時期が早かったようだ。
3月の焼森山のミツマタ群生以来、久しぶりの野生の花園撮影行だった。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 琉球熱さん 2016/08/20 11:24:18
- タヌキノカミソリ
- 玄白さん、こんにちは
キツネノカミソリの群生、見事です。
タヌキ・バージョンもあるとは面白いですね〜
キツネ、タヌキともに民話にもたびたび登場するし、野生動物でありながら、古くからヒトとのかかわりが深いということも、日常生活の中に言葉として定着している要因の一つなのでしょうね。
山にまつわる怪談・奇談にも、この両者は頻繁に登場します。
ちょっと別の話ですが、「狐の嫁入り」なんてのは既に死語でしょうか?
- 玄白さん からの返信 2016/08/20 22:39:17
- RE: タヌキノカミソリ
- 琉球熱さん、こんばんは
植物の名前の付け方って面白いですよね。昔の人たちのどこか開放的で大らかな民俗が反映されているようです。オオイヌノフグリなんてその典型でしょうか。現代の言葉では放送禁止用語?並みの言葉を花の名前に付けたりして・・・
そういえばキツネの嫁入りって最近ではあまり聞かないですね。TVのワイドショー化している天気予報番組でも気象予報士が使っているのを見たことありません。
玄白
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