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旅行計画の失敗でいちばん楽しみにしていた舞鶴引揚記念館の見学が中途半端に終わってしまった。志半ばで帰宅の途につかねばならなかったのが、何より心残りだ。ゆっくり舞鶴を見たかった。<br /><br />引揚記念館で想いにふけりたかった。というのは私自身が中国からの引揚者だから。昭和18年に中国の青島で生まれた。たしか4歳の時やっと日本に帰ってこれた。父は先に帰り、母と幼い兄弟3人での帰国だった引揚船の中を覚えている。ぎゅうぎゅうづめで、すのこの床でゴミが落ちたらとか、親子離れ離れになったらとか些細なことながら・・。<br />みんな栄養失調だった。母は日本に着いてほっとしたのか、まもなく結核で死んだ。<br /><br />舞鶴はシベリア抑留者の帰国が多かったから、多分私は舞鶴ではなかったのだが、ここに来るたびに何とも言えない切なさが迫ってくるのだ。<br />去年ユネスコ世界記憶遺産に登録されてはじめての訪問だった。どんなに変わったのか期待していたが、外観は大きく変わったものの、中身はこれまでの方がよかったと思ったのは私だけだろうか。引揚という戦争の泥臭い事実が、なんとなく消え去ってしまったような寂しさを感じた。唯一よかったのは同じ引揚の語り部の方と、話を共有できたこと。しかし2時間もいてられなかった。<br /><br />レンタカーが豊岡にしかなかったもので,そこまでJR。レンタカーで伊根を回り天橋立で泊まる。<br /><br />2日目は早々に舞鶴に向かったのだが、ちょうど土曜日で自衛隊の桟橋を公開していたものだから、今後の参考にとたくさん並ぶ護衛艦の桟橋を歩いたのが予定外になった。<br />レンガ倉庫群はとばして記念館だけで引揚のとこに移動したものの、舞鶴から豊岡まで車で2時間以上かかることを調べていなかったのは完全に計画のミスだ。やむなく2時半ごろ引揚記念館を去る。<br /><br />伊根も久しぶりの天橋立もよかったし、自衛隊も参考になったが、肝心の引揚記念館が消化不良のように心残りとなってしまった。舞鶴一本にしぼって、また行かずばなるまい。

心残り・・天橋立&舞鶴

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2016/08/05 - 2016/08/06

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ごん太2

ごん太2さん

旅行計画の失敗でいちばん楽しみにしていた舞鶴引揚記念館の見学が中途半端に終わってしまった。志半ばで帰宅の途につかねばならなかったのが、何より心残りだ。ゆっくり舞鶴を見たかった。

引揚記念館で想いにふけりたかった。というのは私自身が中国からの引揚者だから。昭和18年に中国の青島で生まれた。たしか4歳の時やっと日本に帰ってこれた。父は先に帰り、母と幼い兄弟3人での帰国だった引揚船の中を覚えている。ぎゅうぎゅうづめで、すのこの床でゴミが落ちたらとか、親子離れ離れになったらとか些細なことながら・・。
みんな栄養失調だった。母は日本に着いてほっとしたのか、まもなく結核で死んだ。

舞鶴はシベリア抑留者の帰国が多かったから、多分私は舞鶴ではなかったのだが、ここに来るたびに何とも言えない切なさが迫ってくるのだ。
去年ユネスコ世界記憶遺産に登録されてはじめての訪問だった。どんなに変わったのか期待していたが、外観は大きく変わったものの、中身はこれまでの方がよかったと思ったのは私だけだろうか。引揚という戦争の泥臭い事実が、なんとなく消え去ってしまったような寂しさを感じた。唯一よかったのは同じ引揚の語り部の方と、話を共有できたこと。しかし2時間もいてられなかった。

レンタカーが豊岡にしかなかったもので,そこまでJR。レンタカーで伊根を回り天橋立で泊まる。

2日目は早々に舞鶴に向かったのだが、ちょうど土曜日で自衛隊の桟橋を公開していたものだから、今後の参考にとたくさん並ぶ護衛艦の桟橋を歩いたのが予定外になった。
レンガ倉庫群はとばして記念館だけで引揚のとこに移動したものの、舞鶴から豊岡まで車で2時間以上かかることを調べていなかったのは完全に計画のミスだ。やむなく2時半ごろ引揚記念館を去る。

伊根も久しぶりの天橋立もよかったし、自衛隊も参考になったが、肝心の引揚記念館が消化不良のように心残りとなってしまった。舞鶴一本にしぼって、また行かずばなるまい。

旅行の満足度
4.5
観光
4.5
ホテル
3.0
交通
2.0
同行者
家族旅行
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
レンタカー JR特急
旅行の手配内容
個別手配
利用旅行会社
JTB
  • 舞鶴引揚記念館。世界記憶遺産になる前はもっとありきたりの建物だったのだが。

    舞鶴引揚記念館。世界記憶遺産になる前はもっとありきたりの建物だったのだが。

  • 中ももちろんすべてリニューアルされている。正直きれいすぎ。

    中ももちろんすべてリニューアルされている。正直きれいすぎ。

  • シベリア抑留収容所のようす。

    シベリア抑留収容所のようす。

  • 撮影禁止のところもあるが可のとこも多い。(ちなみに日本の博物館などはどうしてほとんど撮影禁止なんだろう。)

    撮影禁止のところもあるが可のとこも多い。(ちなみに日本の博物館などはどうしてほとんど撮影禁止なんだろう。)

  • 帰国船の代表のように言われる「興安丸」の模型。実際はアメリカの上陸用舟艇で帰国した人が多かったようだ。

    帰国船の代表のように言われる「興安丸」の模型。実際はアメリカの上陸用舟艇で帰国した人が多かったようだ。

  • 高砂丸など帰国に使われた船。終戦のとき660万人の日本人が中国・満州・シベリアに残されたのだ。そして帰国は昭和33年まで続いたのだという。

    高砂丸など帰国に使われた船。終戦のとき660万人の日本人が中国・満州・シベリアに残されたのだ。そして帰国は昭和33年まで続いたのだという。

  • 展望台に登ると手前に桟橋が復元されている。しかしこんな小さな桟橋にあんな大きな船が接岸できたのだろうか。

    展望台に登ると手前に桟橋が復元されている。しかしこんな小さな桟橋にあんな大きな船が接岸できたのだろうか。

  • 一転、舞鶴赤れんが博物館のなか。レンガの歴史もさることながら、アウシュビッツ収容所やベルリンの壁などのレンガの本物が展示されているのがすごい。

    一転、舞鶴赤れんが博物館のなか。レンガの歴史もさることながら、アウシュビッツ収容所やベルリンの壁などのレンガの本物が展示されているのがすごい。

  • またまた一転、自衛隊桟橋の護衛艦。これは「ひゅうが」だったかな。沖縄へ行ったりしているのだそうだ。

    またまた一転、自衛隊桟橋の護衛艦。これは「ひゅうが」だったかな。沖縄へ行ったりしているのだそうだ。

  • こちらは「ましゅう」。後ろから。

    こちらは「ましゅう」。後ろから。

  • 誰もが知る天橋立。いまだ海水浴でにぎわっていた。

    誰もが知る天橋立。いまだ海水浴でにぎわっていた。

  • 学問ゆかりの智恩寺のおみくじは扇の形。まるで花が咲いたよう。

    学問ゆかりの智恩寺のおみくじは扇の形。まるで花が咲いたよう。

  • 松林も健在なり。レンタサイクルで往復5?ほど。

    松林も健在なり。レンタサイクルで往復5?ほど。

  • 海おだやか。水きれい。昔は子どもたちとよくここで泳いだ。

    海おだやか。水きれい。昔は子どもたちとよくここで泳いだ。

  • 廻船橋の上から。廻船橋はもう使われていないようだった。

    廻船橋の上から。廻船橋はもう使われていないようだった。

  • 伊根の舟屋。船がほとんど見えないのは漁に出ているのだろうか。それとも船が大型化して家に入らなくなったのだろうか。

    伊根の舟屋。船がほとんど見えないのは漁に出ているのだろうか。それとも船が大型化して家に入らなくなったのだろうか。

  • 同じような写真だけど、この家で子どもたちが泳いでいたのが写らなかったのが残念。

    同じような写真だけど、この家で子どもたちが泳いでいたのが写らなかったのが残念。

  • 伊根には230軒の舟屋があるそうだ。上に道の駅ができて伊根湾全体を見渡せる。

    伊根には230軒の舟屋があるそうだ。上に道の駅ができて伊根湾全体を見渡せる。

  • なんの養殖だろうか。

    なんの養殖だろうか。

  • 昔NHKの朝ドラ「ええにょぼ」のロケ地になったという。しかしこの話は見てなかった。

    昔NHKの朝ドラ「ええにょぼ」のロケ地になったという。しかしこの話は見てなかった。

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