2016/06/26 - 2016/06/27
4位(同エリア56件中)
かっちんさん
十勝と言えば広大な穀倉地帯と牧場を思い浮かべますが、さらに太平洋に面した十勝海岸があります。
十勝海岸には湿原と湖沼群がいくつもあり、湖沼と海を挟む細長い砂浜にハマナス、エゾカンゾウ、ヒオウギアヤメなどが咲く原生花園があります。
このあたりは、鉄道やバスの公共交通機関がないため、観光客の訪れる姿が見えず、自然がそのまま残されているところです。
今日は根室本線浦幌(うらほろ)駅から、十勝海岸の豊北(とよきた)原生花園、長節湖(ちょうぶしこ)、湧洞湖(ゆうどうこ)、晩成温泉(ばんせいおんせん)まで、タクシーで巡ります。
ヨード泉の晩成温泉は、体が清潔になり湯冷めしにくい特徴があります。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- タクシー JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
十勝海岸周辺の地図
襟裳岬から釧路付近までの太平洋沿岸が十勝海岸です。
根室本線浦幌駅の南に、十勝海岸の豊北原生花園、長節原生花園、湧洞原生花園、晩成温泉、ホロカヤントーなどがあります。 -
帯広駅
根室本線の釧路行き普通列車に乗り、十勝海岸の北東に位置する浦幌へ向かいます。
ホームにある「転動注意」とは鉄道用語で、「停止中の車両が、ブレーキの掛け方が悪かったりして勝手に動き出すことの注意」です。 -
石蔵のマーク
以前にも紹介しましたが、帯広から3つ目の幕別駅前の農業倉庫に怪しげなマーク。
鹿のような、カニのような、でも幕別の「幕」の文字に見えますね。 -
10$駅
漢字にすると十弗(とおふつ)駅で、帯広から6つ目の駅です。 -
のどかな十勝の風景
-
浦幌駅
帯広駅から1時間ほどで到着します。
タクシーの待ち合わせ時間まで、浦幌の町をブラブラします。 -
珍しい乳神神社
浦幌神社境内にあります。 -
乳石
乳石に触れると乳神様の御神徳が授かります。 -
浦幌の街灯
何かをイメージしているようです。 -
道の駅「うらほろ」
駅から10分ほど歩いた国道38号線沿いに道の駅があります。
隣にレストラン「うらほろ亭」があるので昼食にします。 -
おすすめは
「スパカツ」と「うらほろ亭風スパゲティ」です。
手造りミートソースにカツレツを載せたスパゲティと、うらほろ亭の和風スパゲティです。
どちらも美味しくいただきました。
ここから事前に予約しておいた北斗タクシーに乗り、十勝海岸をまわります。 -
豊北原生花園
浦幌から南下し、太平洋岸に近い国道336号線の「十勝川」と「浦幌十勝川」に挟まれた区間で、「原生花園入口」の小さな標識を見つけます。
ここから横道に入り、しばらく直線道路を進むと、海岸直前に「大津海岸トイトッキ浜野生植物群落(豊頃町)」の看板があります。
地元の人もあまり知らない原生花園は浦幌町と豊頃町にまたがり、各町のパンフレットには豊北原生花園(浦幌町)、トイトッキ原生花園(豊頃町)と記載されています。
訪れたところは豊北原生花園のようです。
後日、地形図を確認すると内陸部が浦幌町、浜辺が豊頃町なので、豊頃町の豊北原生花園にいたのかも知れません。 -
ハマナス(豊北原生花園)
訪れた時期が遅かったのか、花はそれほど多くありませんでした。 -
ハマエンドウ(豊北原生花園)
-
センダイハギ(豊北原生花園)
-
イチオシ
コンクリートのトーチカ
十勝海岸には、貴重な戦争の遺物が残されています。
以下、十勝毎日新聞「勝毎ジャーナル2003年6月」の記事を参考にしました。
これはトーチカ(ロシア語で点、地点を意味します)というものです。
第二次世界大戦の終戦間際にアメリカ軍が十勝海岸に上陸してくることを想定し、昭和19年にコンクリートで固めた小型の防衛陣地(トーチカ)を突貫工事で多数築きました。
艦砲射撃などの爆風を避けられるトーチカに身を隠し、小さな窓から軽機関銃などで応戦する計画でしたが、実際に使われることなく終戦を迎えました。
では、一旦国道に戻り、次の長節湖へ向かいます。 -
長節湖(ちょうぶしこ)
十勝川河口の大津港から海岸沿いの道を走ると右側に長節湖が見えてきます。
長節湖は周囲約5kmの海水が混じる汽水湖で、左側の太平洋と幅の狭い砂州で隔てられています。
砂州一帯が原生花園になっており、北海道の天然記念物に指定されています。 -
長節原生花園(長節湖)
ヒオウギアヤメ、エゾカンゾウ、ハマナスなどが咲いてます。 -
海跡湖の長節湖
海跡湖は昔、海だったところが、砂州などによりふさがれて湖沼になったものです。
十勝海岸に流れる十勝川(大津)と当縁川(浜大樹)の間にある湖沼群(長節湖、湧洞湖、オイカマナイトー、ホロカヤントー)が海跡湖です。 -
ハマナスとエゾカンゾウ(長節湖)
-
エゾカンゾウ(長節湖)
ひとつの花の咲く期間は1日だけですが、次々と花が開きます。 -
ヒオウギアヤメ(長節湖)
-
エゾカンゾウ(長節湖)
では、次の湧洞湖へ向かいます。
国道は海岸沿いになく内陸部を通っているので遠回りします。 -
シジミ採りができる湧洞湖(ゆうどうこ)
湧洞湖は三方を濃緑の山並みに囲まれた周囲約19kmの汽水湖で、太平洋との間が長い砂州になっています。
ここは一般の人でもシジミを採っていいそうです。 -
夏の花 ハマナス(湧洞湖)
-
エゾカンゾウ(湧洞湖)
-
ハマエンドウ(湧洞湖)
-
エゾカンゾウの群落(湧洞湖)
-
センダイハギ(湧洞湖)
-
イチオシ
美しい彩りのお花畑(湧洞湖)
-
お花畑の先は太平洋(湧洞湖)
砂州は陸続きになっていて晩成温泉まで歩けるのですが、時々川の水があふれて砂州の通行ができなくなるので、今回は車で移動します。 -
晩成温泉(ばんせいおんせん)に到着
途中、オイカマナイトー(沼)は車窓から見えました。
ここ晩成には、明治19年「十勝開拓の祖」と言われている依田勉三が牧場を拓くために移り住んで来ました。
彼が率いた晩成社が、晩成温泉を十勝開拓の拠点としたのが始まりです。 -
イチオシ
ヨードの湯
晩成温泉のお湯は、国内でも有数の濃度を誇る「ヨード泉」です。
ヨードと言えば、殺菌効果のあるうがい薬に入っていますね。
海を見ながら濃い茶褐色の湯に入れば、体が清潔になり、スッキリした気分になります。 -
晩成の宿
温泉施設向かいの建物が研修室兼宿泊施設です。
1泊2食付き5,000円程度で泊まれる宿です。 -
和室の部屋
布団は自分で敷きます。 -
コテージもあります
何だか頭でっかちの顔に見えます(笑) -
イチオシ
コウリンタンポポ
夕暮れまで時間があるので、近くのホロカヤントー(沼)まで散策します。
道端に咲いているのですが、晩成温泉原生花園と呼ばれています。 -
イチオシ
紫が綺麗なウツボグサ
-
チシマフウロウ
-
ノコギリソウ
-
レンゲツツジ
-
傘にもなる大きなラワンブキ
-
太平洋の波が押し寄せる浜
-
ホロカヤントーに到着
ここも砂州で海と隔てられた海跡湖です。
ホロカヤントーのまわりの小高い丘には、竪穴住居跡の穴が多数見られます。 -
イチオシ
ホロカヤントーにできた綺麗な中州
-
エゾカンゾウの3姉妹
-
華麗なヒオウギアヤメ
-
一輪のエゾスカシユリ
オイカマナイトー(沼)方向の道端に咲いています。 -
防砂林
-
翌日の朝焼け
今日は雲っていますが、晴れれば太平洋から上がる日の出が見られます。 -
モーターパラグライダー
晩成温泉キャンプ場から飛び立ち、気持ちよく空を飛んでいます。
今日はナウマンゾウの化石が発見された忠類(ちゅうるい)へ移動し、北海道新幹線で川崎まで帰る予定です。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
51