2016/07/26 - 2016/07/26
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ペコちゃんさん
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今年は7月下旬になっても、関東は梅雨が明けません。
今回の日帰り旅行は、夏空の下、諏訪湖の近くにある入笠湿原で高山植物を楽しむ予定でしたが、雨天のため諏訪市内の散策に変更しました。
これまで諏訪は、どこかの帰りにちょっと立ち寄って、諏訪大社・上社に参拝し土産屋に立ち寄る程度でしたので、ちょうど良い機会です。
諏訪の街は、諏訪湖を中心に、諏訪大社、高島城、美術館など見どころが多く、温泉宿も軒を連ね、酒蔵も沢山あります。
途中から雨も上がり、じっくり歩いて、諏訪の良さを感じた一日でした。
写真は、諏訪湖の畔に建つ「日本三大湖城」の一つ「高島城」。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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地元仲間10名と車2台で8時に出発。
途中、双葉SAで雨の状況を見て入笠湿原を断念し、諏訪市内観光に変更しました。
諏訪ICで中央道を降りて、まずは諏訪大社・上社本宮へ。 -
諏訪大社は諏訪湖を挟んで、南に「上社本宮(諏訪市)」「上社前宮(茅野市)」、北に「下社秋宮(下諏訪町)」「下社春宮(下諏訪町)」と4つの宮からなる神社で、全国に約25,000社ある諏訪神社の総本社。
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創建の年代は不明ですが、古事記や日本書紀にも諏訪大社の記述があり、日本最古の神社の1つといわれるほど古くから存在しています。
今回は上社だけでなく、普通は行くことがない下社にも行ってみます。 -
上社本宮の北参道(正面)の鳥居をくぐり・・・
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参道の脇にある手水舎(てみずや)で、身を清めます。
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手水舎の横にある「雷電為右衛門の像」・・・雷電為右衛門(1767~1825)は、信濃国小県郡大石村(現・長野県東御市)が生んだ幕末の名力士。
茅野市出身の彫刻家が奉納した像です。 -
諏訪大社の4つの神社には、社殿四隅に御柱が建っています。
モミの木を伐りだした御柱は、一之御柱(社殿右手前)・二之御柱(左手前)・三之御柱(左奥)・四之御柱(右奥)と、時計回りに配置され、一から四の順に細く短くなっています。
これは、高さ約17m、直径1.2mの本宮一之御柱。 -
勇壮さと熱狂的な祭りで知られる御柱祭は、7年毎(寅と申の年)に行われ、今年がその年でした。
私は見に行きませんでしたが、何人かの仲間は行きました。
祭りは、4月に「山出し」(柱を山から里へ曳き出す)が、5月に「里曳き」(神社までの道中を曳き、御柱を各社殿四隅に建てる)が、上社・下社それぞれで行われます。
今年の山出しは上社が4月2~4日、下社が4月8~10日、里曳きは上社が5月5日、下社が5月14~16日に行われました。
樹齢150年を超えるモミの大木は、上社が八ヶ岳山麓、下社が霧ヶ峰山麓から切り出され、選ばれた16本が御柱となります。 -
御柱祭りの時、上社の8本の御柱には、「めどてこ」と呼ばれるV字型の大きな梃子棒が御柱の前後に付けられます。
氏子達がめどてこに乗ったまま、傾斜約30度、距離80mの木落し坂から御柱を落とす場面をテレビで見かけますね。
山出しの時は樹皮がありますが、里曳きの直前に剥がされ、めどてこは神社に着いて建てられるときに外されます。
写真では分かり難いのですが、上社綱置場(御柱置場)より20数キロの行程を数千人の氏子の奉仕により曳行されるので、御柱の裏側は平らにすり減っています。 -
石段を登って塀重門をくぐると、宝物殿があります。
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宝物殿の左側にある勅願殿は、元禄3年(1690年)の建立。
諏方大神の神霊が宿る守屋山に向かって建てられており、個人の祈祷を行う場所です。 -
勅願殿の左側に拝所があります。
雨なので、巫女さんも傘をさしています。 -
拝所から見た斎庭と幣拝殿。
本宮の現社殿は、天保六年(1835年)に造り替えられました。
本殿を持たず、拝殿の後ろに幣殿、左右に片拝殿が続く「諏訪造」と呼ばれる配置になっています。 -
上社本宮を後にして、諏訪湖の東側を進み、下社秋宮の駐車場に到着。
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上社本宮ほど規模は大きくありませんが、初めて訪れる所なので楽しみです。
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鳥居をくぐって進みます。
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この周辺は温泉の湧出地で、右側にある手水舎は、温泉の御神湯。
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境内の中央にある、天保6年(1835年)造営の神楽殿。
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しめ縄の重さは約1トン・・・出雲大社の巨大なしめ縄を思い出します。
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幣拝殿の右に建つ「一之御柱」。
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安永10年(1781年)に落成した幣拝殿。
幣殿と拝殿が一体となった二重楼門造りで、左右に片拝殿があります。 -
幣拝殿の建物は、見事な彫刻で埋め尽くされています。
円柱上部の木鼻は唐獅子と象、その上は波に鯉、側面欄間は松に鷹。 -
幣拝殿の左にある「二之御柱」。
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秋宮のそばにある、明治6年創業の和菓子店「新鶴本店」に行ってみました。
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試食してみると、さっぱりとした味の美味しい塩羊羹です。
皆さん、お土産にゲット。 -
下社・春宮は秋宮の近くにあります。
鳥居をくぐると・・・ -
秋宮と同じように、神楽殿と幣拝殿があります。
神楽殿は、天保年間(1681~1684年)に落成。 -
幣拝殿の右に建つ「一之御柱」。
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安永9年(1780年)に落成した幣拝殿。
左右の片拝殿は、秋宮に比べて小振りになっています。 -
秋宮の幣拝殿と同様、建物の彫刻の数の多さと、その躍動感にあふれた表現は素晴らしいものでした。
波、牡丹・唐獅子・飛竜・竹・鶏と、繊細かつ大胆な構図は、本当に見事です。 -
境内の左手に砥川が流れ、対岸に「万治の石仏」があるということで、行ってみました。
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「万治の石仏」・・・昔、春宮の鳥居を作る際、この石にノミを入れたところ血が流れ出したので、石工達は恐れをなして仕事を止めました。
その夜、石工の夢枕に上原山(茅野市)に良い石材があると告げられ、そこで良材を見つけて鳥居は完成しました。
石工は、霊が宿る石だと阿弥陀如来を祀ったという言い伝えがあります。
高さ2mあまりの半球状の自然石に頭が乗っている石仏を見て、芸術家の岡本太郎や作家の新田次郎も感嘆したそうです。 -
お参りの仕方は、石仏の周りを、願い事を心で唱えながら時計回りに3周するそうです。
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砥川に架かる浮島橋を再び渡って春宮の駐車場へ。
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浮島橋のたもとにある、小林一茶の句碑。
” 一番に 乙鳥(つばめ)のくぐる ちのわ哉 ” -
諏訪大社の3つの宮を見学した後、湖岸通りに面した「蕎麦・天丼 天乃蔵」で昼食。
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ランチは、どれも手ごろな値段で美味しそう・・・
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店内には、ドリンクバーならぬ「お漬物バー」があり、早速、美味しそうな色の大根のお漬物や揚げた蕎麦などをポリポリ。
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これは青しそソバ合盛天付(920円)。
下にあるのが通常の二八ソバで、上にある青しそソバは、6月~8月迄の季節限定メニュー。
青しそソバは、上のお椀に入っている青じその浮いた特製白だしで食べます。
お蕎麦をつけて食べると、しその香りがフワ~としたサッパリ系で、とても美味しい! -
食事中に雨も上がり、午後の部へ出発。
先ずは、諏訪湖名物・わかさぎの空揚げを求めて、安政五年創業の「えびす屋」へ。 -
諏訪湖で採れたわかさぎを、上質の油でからっと揚げた「わかさぎ空揚」・・・いつまでも揚げたてのカリカリ感が生きているので、キリッと冷えた生ビールとの組み合わせは、最高!
他にも、わかさぎや鯉の甘露煮等々。
しかしこの日、諏訪湖で、ワカサギやコイなどが大量に死んでいるのが見つかった、との報道がありました。
酸欠が原因とみられており、ワカサギが全滅している恐れもあるとのこと・・・心配です。 -
えびす屋からほど近い高島城に行ってみました。
かつては諏訪湖に突き出した水城で「諏訪の浮城(うきしろ)」と呼ばれていましたが、江戸時代初めに諏訪湖の干拓が行われ、水城の面影は失われました。
しかし、浮城の異名を持っていたことから、松江城・膳所城と共に「日本三大湖城」の一つに数えられています。 -
「冠木(かぶき)門」から入場。
入り口にいるのは、先日、日本でも始まった「ポケモンGO」を楽しむ(?)若者達。 -
冠木門を進むと、高島公園があります。
この場所は、かつて高島藩の本丸でしたが、明治8年に天守閣が撤去され、明治9年に本丸跡が高島公園として、一般開放されました。 -
公園の中央にある心字池。
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上空から見ると「心」の字の形をしています。
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心字池を悠然と泳ぐ鯉。
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高島城は、城内に温泉施設のあった珍しい城でした。
1803年頃に、三の丸の浴場の配湯・集湯をした石枡(石集配湯枡)が城内に安置されています。 -
これは「亀石」・・・城内の庭園にあった亀石は、明治8年廃藩の時に城外に移され、個人が所有・安置していましたが、平成19年に、132年振りに高島公園に戻ってきました。
亀石という名前が示すとおり、水をかけると亀の背中のように見えるという謂れがあります・・・水をかけるための柄杓も用意されており、実際に水をかけると願い事が叶えられるとか。 -
高島城は、豊臣家臣・日根野高吉が築城した城で、1592年に着工して1598年に完成しました。
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諏訪の名門・諏訪氏の惣領家の諏訪頼重は武田信玄に攻められて滅亡しましたが、頼重の従兄弟・頼忠が御家再興を目指し、その子の頼水が関ヶ原の戦いの功績で、1601年に諏訪を与えられ、初代・高島藩主となりました。
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昭和45年 5月に天守閣が復興され、その美しい姿を再び堀の水に映しています。
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城の1階は「企画展示コーナー」「情報コーナー」。
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2階は「築城」「藩主」「藩士」「藩政」のテーマごとに遺品や資料を展示。
これは、葛飾北斎の「信州諏訪湖水氷渡」・・・諏訪湖に浮かぶ高島城と、背後に富士山が描かれています。 -
北斎の「富嶽三十六景・信州諏訪湖」・・・この絵も、諏訪湖に浮かぶ高島城と富士山が描かれています。
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渓斎英泉の「木曽街道塩尻嶺・諏訪ノ湖水眺望」(木曽街道六十九次・31番目)。
全面氷結した諏訪湖を往来する人々と高島城、そして富士山。 -
3階からは、諏訪の街が一望できます。
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これは、高島公園と心字池。
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濠に架かる冠木橋。
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諏訪湖も見えます。
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諏訪の散策の最後は、諏訪五蔵の酒蔵めぐり。
諏訪は、甲州街道のわずか500mほどの間に5軒もの造り酒屋が並んでいる、全国的にも珍しい酒造りの街です。
酒蔵は、同じ霧ヶ峰の伏流水を仕込み水に使っているのですが、それぞれ特徴ある個性的な酒を作っています。
諏訪五蔵は「舞姫」「麗人」「本金」「横笛」「真澄」・・・酒蔵めぐりで、それぞれの酒蔵を飲み比べることも出来ます。 -
麗人酒造の駐車場に車を停めて、ここからスタート。
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寛政元年(1789年)創業の「麗人酒蔵」。
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当時の大黒柱が今も残っており、200年以上続く造り酒屋の歴史を感じます。
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「大銘酒 横笛」の伊東酒造。
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宝暦6年(1756年)創業の「酒ぬのや本金酒造」。
創業当時、このあたりには13軒の造り酒屋があったそうです。 -
明治27年創業の「舞姫」。
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皆さん、それぞれ試飲を楽しんで、気に入ったお酒をお土産に。
高山植物観賞の代わりに、諏訪の街を散策した一日でした。
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