東欧革命の舞台を訪ねて～ルーマニア・ブカレスト 1日目

2016/04/29 - 2016/05/02

今年の元旦、勢いで航空券だけ先に取って、さてどこを観光しようかと調べてみると、何とも評判の悪いブカレスト。治安が悪いだの、世界一つまらない首都だの、野犬に噛み殺されるだの…。しかしビビっていてもしょうがないので、恐れをなくすためにその国を知ることだ、と、89年に起こった東欧革命について、本やYouTubeで色々調べました。

東欧革命で唯一「血の革命」の舞台となったブカレスト。
旧共産党本部、革命広場。熱き時代の舞台となった場所は、今は静かで、わずかな面影を残すばかり。
革命の犠牲となったチャウシェスク大統領の遺した巨大な建物など、あの時代を思い起こしながら街を散策しました。

エリア ブカレスト(ルーマニア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 15万円 - 20万円
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 航空会社: LOTポーランド航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

日本からルーマニアに行く場合、ほかのヨーロッパのどこかを経由して来ることになりますが、ブカレスト着が深夜になる便が多く、ちょっとな…と思っていたところに、ワルシャワ経由でトランジット20時間で14:35にブカレストに着く便があったので、ワルシャワも観光できるし、LOTをチョイス。
ワルシャワから2時間くらいで到着です。

ちなみにLOTの機内サービスは良くありません。このフライトでサービスされたのは小さいPRINCE POLO（ポーランドのチョコウェハース）と水だけ。水です。他の飲み物は有料です。

アンリ コアンダ国際空港 (OTP) 空港

空港からは783番のバスで、ホテルのあるUniversitateまで移動しました。
空港の1階に切符売り場が有り、乗り場も手前が783番（統一広場まで行く）、奥に780番（Gara de Nord駅まで行く）の停留所が有り、すぐわかります。

切符売り場で何も言わないと、チャージ不可の青いMultipluカードを渡されます。8.6Lei。でも市内へ出たらもう使えないので、緑色のActivというカードを買った方が、チャージしてバスやトラムに乗れます。
失敗したなー。

で、写真はUniversitateバス停を降りたところ。
空港から45分位です。

お次はメトロです。Univertitate駅はM2（号線）が走っています。

ルーマニアにもCarrefourがあるのか〜。

メトロの駅構内。

駅構内は薄暗く、旧共産党圏内をビリビリ感じます。アゼルバイジャンもウズベキスタンも、メトロの駅は薄暗かった。
でも思ったより全然キレイです。

メトロ車内も落書きなどなく、車内もとても広くて快適でした。人もそれほど乗っていなかった。

最初の目的は、スターリン様式の建物を観ることと、HARD ROCK CAFEに行くことでした。
HARD ROCK CAFEのある街ではご当地Tシャツを買うようにしています。

で、それが両方あるのがAviatorilor駅。M2でそのまま来られます。

Aviatorilor駅を出ると、海外でよくあるロータリー交差点があります。
地図をよく把握していないと迷いますね。

階段を登り切ると、背後にロータリー交差点があります（Piata Charles de Gaulleといいます）。それを右の道なりに進みます。右手は大きな公園なのでわかります。

公園の入口にはこんな人が立っていました。

ちょっと大きな通りにあたります。
右方向、道なりに進みます。

自転車専用道路もあります。
そして国旗が等間隔でたくさん掲げられていました。

まっすぐ行くと、次のロータリー交差点があります。
これはすぐわかります。
凱旋門がこんな角度で見えてくるので。

凱旋門 史跡・遺跡

凱旋門の正面向かい側には、こんなちょっとした広場があります。

正面から見るとこんな感じ。

足元は残念ながら工事中のようでした。

第一次世界大戦の戦勝記念として建てられたそうです。
ブカレストはその昔「バルカンの小パリ」と言われたそうですが、チャウシェスクがその美しい街並みを壊して、共産主義的な画一的な建物に変えてしまったとのこと。

でも後で観光しましたが、それはそれでまたブカレストの魅力にも思えます。

凱旋門 史跡・遺跡

凱旋門を背後に、緑深い公園を右に見ながら、また大通り沿いを北上します。

すると見えてきたのが農村博物館です。

これはかなり評判が高いようで、後で観に来よう！と思っていたのですが（この時は既に閉館近い時間だった）、結局行かなかった…

国立農村博物館 博物館・美術館・ギャラリー

この通りはブカレストのCity Tour Busが走っている通りです。
25Leiで1日乗り降り自由、主要な観光地を回ってくれます。

乗らなかったけど。

地下道がありました。

海外の地下道は、ちょっと勇気が入りますね（暗い下で何があるかわからないし…）

目的地に到着しました。
スターリン様式の建物、Casa Presei Libere（House of Free Press)です。
ガイドブックでは「新聞社」とあります。

ワルシャワにも「文化科学宮殿」という名前で、見事なシンメトリーの建物がありましたので、似たようなのがあるなら是非観たいと思っていました。

高さはそれほどないです。

Casa Presei Libereから少し道を戻ると、公園内に次の目的地、HARD ROCK CAFEがあります。ここで最初の買い物。

奥には大きな池があって、散策に良さそうですが天気がイマイチなのと、もう夕方なのでやめました。

勝手のわからないブカレストでは、日が沈む前に安全圏にいなくては、と、この時はまだそんな意識が強かったです。

HARD ROCK CAFEを出たらまさかの土砂降りでした。
少し待てば止むかな、と思ったのですが、そんな気配はなく、雷まで鳴る始末。
ちょっと買い物のつもりだったので傘を持っておらず（アチャーだったわ）、ずぶ濡れになってAviatorilor駅まで戻りました。

構内の沿線案内図

ホーム。メトロが行ったばかりなので人もいない。

一旦ホテルに戻って荷物を置いて着替えをして、晩ご飯を食べに出ました。

ガイドブックに乗っている「La Mama」がホテルの近くにあったので行ってみました。
全然お客さんがいない！

化粧の濃い店員さんが愛想ないけどきちんと対応してくれました。

ワインがたくさん置いてあるけど、メニューにワインがなかった。
別で貰わないといけなかったかも。
でもめちゃくちゃ寒かったけどビールにしました。

ビールのメニュー。

パット見ルーマニアンなビールがない気がする…。

頼んだビールはHOLSTEN。

スープはボリュームがあると困るなと思ったので、ハーフサイズ（300ml）で頼んだCiorba de Pui。チキンのスープ。
鶏肉もたっぷり入っていました。

めちゃくちゃ美味しくて、ハーズサイズじゃなくても全然良かった。後悔。

ビール8Lei、Ciorba de Puiハーフサイズ10Lei

これはサルマレです。ロールキャベツみたいなの。酸味があります。
付け合せは、これまたザ・ルーマニアのママリガ。トウモロコシの粉をお湯とか牛乳で練ったもの、とありますが、これはなんかの粉をただお湯で練ったんじゃね？って味でした。
美味しいとは思わなかったけど、ママリガはとにかく食したかったので、満足。

サルマレのアップ！

食べ物モードで撮った。

Sarmalute cu mamaliga、17Lei

晩ご飯合計35Lei。約956円。安っ！！！！！

ホテルの前はこんな広場になっていました。

国旗が雄々しいです。
国旗がたなびく街並みって好きなんです。

Capitol Hotel ホテル

ホテルです。
旅行前にちょっとしたトラブルがあって、直前で取り直したホテルですが、正解でした。
設備もよく（部屋内に日本語表記の案内あり！）、清潔なホテルです。

予約しないと入れないレストランに行きたかったので、フロントに頼むとすぐに手配してくれました。

Capitol Hotel ホテル

ちょっと調子に乗って、日が沈み切る前に散策出来そうだったので、革命広場の方まで行ってみることに。

オデオン劇場です。

派手でないライトアップが、シックな東欧って感じです。

やがて左手に見えてくるのがBiserica Creţulescu（クレツレスク教会）です。

ルーマニア独自の建築様式で建てられているそうです。

クレツレスク教会 寺院・教会

そして右手には、旧共産党本部の建物です。

89年12月、チャウシェスク大統領がここで演説をし、ヤジを飛ばす民衆に対して絶句するシーンをYouTubeで見てきました。

感慨深いです。

角度を変えて。

記念碑がありますが、赤い血のようなものが見え、ちょっと怖いです。

左方向から引いてみた感じ。

正面から。

こちら、革命広場にたつカロル1世の騎馬像、背後の建物は大学図書館（ブカレスト大学の）です。

その向かい側にあるのは、共和国宮殿、現在は国立美術館の建物です。
ライトアップがシックで映えてますね。

国立美術館に近寄ってみます。時間が遅いので中には入れません。

柵には革命当時の写真が展示されています。
そのうちカラーの写真がこちらでした。

89年12月、この街はこんな風景だったんですね。胸が熱くなります。

またちょっとクレツレスク教会に近寄ってみます。
中は人がたくさんいて祈りを捧げており、入るのをためらいました。

クレツレスク教会 寺院・教会

教会の前にはこんな案内がありますが、ルーマニア語はちょっとわからないです。

ルーマニア語はスペイン語みたいな、モロにラテンのイントネーションでした。

入り口頭上のフレスコ画です。
写りがあまり良くないですね…。

18世紀当時のものだそうです。

クレツレスク教会 寺院・教会

中もめちゃめちゃキレイそうだったのですが、扉を開ける勇気がありませんでした〜。
もったいないことしたな…。

細くて小さな教会です。

クレツレスク教会 寺院・教会

いよいよ日が沈みそうなので、少し夜景を楽しみながらホテルへ戻ります。

途中NOVOTEL HOTELがひときわ目立っていました。

こういう大きなホテルもあるので、歩いていてもそこまで不安な感じはなかったです。
人通りもそんなに多くなく、観光客が数人歩いている程度でした。

ネオンの光る店もありました。

ホテルの近くの建物。

いわゆるヨーロッパらしい建物です。旧市街や裏の方は、こういった建物がたくさんあって、美しい街でした。