2015/12/22 - 2015/12/22
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元カニ族さん
2015年11月、たまプラーザ駅前の道路脇に写真のような掲示板が出されました。小さな看板なので、道を行く人々はあまり気が付かないと思います。この掲示板は横浜市青葉区土木事務所・道路係が出したもので、「たまプラーザ駅前桜並木再生計画」がコンパクトにまとめられています。
このところ、たまプラーザ駅前の桜並木の老木が何本も伐り倒されていて、一体何が起こったのか心配していましたが、この掲示板により、ようやくその理由がわかりました。
この掲示板は、いろいろなことが一枚に書かれていますので、その内容を分析し、たまプラーザの桜並木の現状と将来を紹介します。
再生計画は三つのゾーンに分けられ、たまプラーザ駅前の東急百貨店前・イトーヨーカ堂前の広い通りを「ゾーンA」、そこから鷺沼に向かう道と、途中から美しが丘公園に向かう道を「ゾーンB」とし、これらの道のうち交差点付を「ゾーンC」としています。
ゾーン別に、次の桜の種類が再生または新たに植えらます。
ゾーンA: ソメイヨシノ
ゾーンB: カンザン
ゾーンC: アマノガワ
ソメイヨシノは、江戸末期から明治初期に、江戸の染井村に集落を作っていた造園師や植木職人達によって育成されたといわれています。日本原産種のエドヒガン系の桜とオオシマザクラの交配で生まれたと考えられています。日本では明治の中頃より、サクラの中で圧倒的に多く植えられた品種であり、今日では、「桜」といえばこのソメイヨシノをさすほどになっています。
しかし、すべてのソメイヨシノは元をたどればかなり限られた数の原木につながり、それらのクローンといえます。これがすべてのソメイヨシノが一斉に咲き一斉に花を散らす理由になっていますが、寿命が短く、特定の病気に掛かりやすく環境変化に弱い理由ともなっています。
「たまプラーザ駅前桜並木再生計画」にソメイヨシノ以外の品種が取り入れられているには、良いことだと思います。
- 交通手段
- 徒歩
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写真は、掲示板の左半分で「たまプラーザ駅前桜並木再生計画」と題して、次のように書かれ、また整備完了後のイメージが示されています。
桜並木の再整備を行います。
たまプラーザ駅前桜並木は、整備されてから45年が経過しました。
健全な桜並木を維持するために、並木の再生を行います。
再整備の目的
①適正な樹木間隔を確保します。
②歩行スペース、車両通行スペースを確保します。
③通行の安全を第一に考えて樹木を配置します。
④地域の皆様が永く楽しめる並木を形成します。
サクラ並木の概要
位 置:たまプラーザ駅前~美しが丘公園
現況品種:シメイヨシノ
本 数:約190本
延 長:約1.0kmたまプラーザ駅 駅
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看板の右半分は下写真のようになっています。この看板には多くの情報がぎっしりと詰まっていますので、図をほぐしながら、説明します。
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まず桜並木の整備の範囲は下の「再整備計画図」のように、三つのゾーンに色分けされています。
即ち、たまプラーザ駅前の東急百貨店前・イトーヨーカ堂前の広い通りを「ゾーンA」、
そこから鷺沼に向かう道と、途中から美しが丘公園に向かう道を「ゾーンB」とし、
これらの道のうち交差点付を「ゾーンC」とにしています。
そして、これらのゾーンがかかえる現在の課題を解決し、健全に樹木が育つ安全な街路を作るための、下記のように整備するとしています。 -
ゾーンA:ソメイヨシノ
現況
・歩道が広く樹木の生長するスペースがある
整備内容
・活力を与えるための手当を施す(土壌改良、剪定、根の更新など)
・歩道が広いので、植栽枡を一回り大きくする。
・並木を維持しつつ、樹勢の悪いソメイヨシノの植え替えを進めていく
図はゾーンAの街路の断面のイメージです。 -
ゾーンAの整備イメージ図です。
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ゾーンB:カンザン
現況:
・歩道が狭く、ソメイヨシノの生育には不向きである。
整備内容
・カンザンに植え替え、歩行エリアを確保する。
図はゾーンBに街路の断面のイメージです。 -
ゾーンBの整備イメージ図です
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ゾーンC:アマノガワ
現況
・大きな交差点で、特に見通しを確保する必要がある。
整備内容
・アマノガワに植え替え、見通しを確保する。
・安全上、交差点や信号機などと樹木は、一定の距離を確保する。
図はゾーンCの街路の断面のイメージです。ゾーンCの整備イメージ図は上のゾーンBと同じです。 -
そして掲示板には全体のまとめとして
全体:ゾーンごとに開花時期の違う品種を選び、花を長く楽しめる
現況
・根上状況や土の固結によって弱った樹木がある
・現在の基準より、樹木の間隔が狭い
整備内容
・弱った樹木は伐採し、根を取り出して土を入れ替え、新しい樹木を植える
・樹木の間隔を樹種にあわせて広げる。
そして、三種のサクラの特徴を上の表のように示しています。 -
それぞれのサクラの写真をネットで調べて掲載します。まず「ソメイヨシノ」です。
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カンザン(関山)です。
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アマノガワです。
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すでに、何本か切り倒されてソメイヨシノがありますが、そのうちのいくつかを紹介します。
まず「たまプラーザ駅入口」交差点付近は、「ゾーンC」となっていて、アマノガワに植え替えのためか、すでに北川の老木三本が切り倒されています。 -
交差点付近の三本の内の一本の切り株です。
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交差点付近の三本の内の一本の切り株です。切り倒されてかなりの時間が経ていて、新枝が出ています。
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交差点付近の三本の内の一本の切り株です。これも新枝が出ています。
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「たまプラーザ駅入口」交差点付近の南側の切り株です。
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「たまプラーザ駅入口」交差点付近の南側のソメイヨシノです。剪定が厳しく、弱弱しい枝振りです。
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すでに「東急109」前に、新しくソメイヨシノが植えられています。
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たまプラーザの駅前、桜並木再生計画の掲示板の横にもソメイヨシノの若木が植えられています。
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イトーヨーカドの前の桜並木ですが、剪定が厳しく、弱弱しい枝振りです。
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公園通りの入口付近の切り株です。このあたりはカンザイに植え替えれれます。
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美しが丘2丁目の三差路のあたりの切り株です。このあたりはアマノガワに植え替えれれます。
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美しが丘2丁目の三差路付近のソメイヨシノです。ソメイヨシノの根張りが、ポットいっぱいの伸びています。このあたりは、カンザンがアマノガワに植え替えられます。
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美しが丘2丁目の三差路から、鷺沼方面に伸びる桜並木ですが、この桜並木は歩道が狭いので、すべてカンザイイに植え替えられます。
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美しが丘2丁目三差路から、美しが丘公園に伸びる桜並木で、三差路に近いソメイヨシノが切り倒されています。三差路に近いからアマノガワに植え替えれれます。
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三差路から美しが丘公園に至る桜並木も、すべてアマノガワに植え替えれます。
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