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昔から南予(愛媛県南部)随一の絶景と言われる峠(厳密には絶景地は峠の若干南東)がある。それは宇和島市との境界付近の西予市側にある法華津峠展望所。足摺宇和海国立公園に含まれる法華津山脈の一角にあり、標高は約400m。眼下には法華津湾から宇和海が広がり、晴天日には九州まで見渡せる。<br /><br />この展望所は車道化され、道沿いには桜も咲いていることから、車で訪れる行楽客が多いが、当方は敢えて国道56号の法華津トンネル南口(宇和島市吉田町法花津)から昔の峠道を登り、展望所から一等三角点峰・高森山(634.9m)を往復縦走した。それは、峠の登山口から程近い場所に、[幻の洞窟]「穴ノ御前」の上り口があるため。<br /><br />穴ノ御前は幕末に刊行された「四国遍路道中雑誌」(松浦武四郎著)に記されており、「この穴奥は知れがたしと言へり・・・(略)・・・近年、狩人が犬を入れしが、戻らずと云い伝う」とある。<br />石花がある石灰鍾乳洞で、かつて延長180mほどまで探査されたことがあったようだが、全容は分かってないという。洞穴名は内部の形状が女陰に似ていることから名付けられたものと思われる。<br />洞穴は上下二段になっており、一般に知られているのは「下ノ穴」。以前は洞穴に到る登山道があったが、平成に入り、廃道化した。それでも藪はあまりないので、探訪は難しくない。<br /><br />車での帰路、法華津峠から立野へ下る道路沿いにモクレンとハクモクレンの小群生地があり、県道29号に下りて東進して行くと、西予市宇和町明間(あかんま)の肱川沿いの明間河川公園に、提灯に照らされた約450本の桜並木があった。<br /><br />[探訪コース]<br />法華津トンネル南口(標高約220m)からのコースは「四国のみち」の別路として整備されており、案内図板も建てられている。廃屋前に駐車スペースがあり。<br />登山道は法華津峠に食い込む谷を何度か渡り直しながら上って行くが、最初の左カーブ辺りの右手に小さな洞穴がある。背をかがめて入ることができるが、時間的な余裕がないため、やり過ごす。登山道沿いには切り立った岩盤や巨岩が随所にある。<br /><br />地形図(伊予吉田)に記載されていない未舗装の作業車道に出ると右折する。<br />道は支尾根側面に突き当たると左に急カーブを描くが、そのまま直進して尾根の突端に乗れそうだったので、尾根上に出ると、そこはパノラマが広がる岩場になっていた。法華津峠展望所よりも眺望が優れ、東西に長い法華津湾から宇和海、法花津地区のみかん山群が視界一杯に広がる。<br /><br />岩尾根を登るとすぐ展望台やベンチのある法華津峠展望所。桜の木も何本かあり満開だった。<br />北に行くと稜線を走る道路に出るが、ここが本来の峠で、こちらにも峠碑が建立されている。四国のみちの道標は、目指す高森山へは道路を東に向かうよう、示しているが、東屋背後の碑から東に未舗装林道が付けられており、そちらの方が近道になるだろうと思い辿ってみた。そうすると案の定、切通し部に高森山を示す道標が立っていた。<br /><br />高森山山頂直下に展望舎やベンチが設置されているが、東に少し下れば、南方や法華津湾の展望が望める。<br />登山口に引き返すと、穴ノ御前登山口へと移動した。法華津トンネル南口から西に折れる道路を数百メートルほど行った、農地の谷に駐車。復路、そこから少し手前から北西に上がる小径が正規の登山道だったということが分かったのだが、往路は谷を遡行して行った。<br /><br />地元農家の話から、この谷沿いに穴ノ御前が開口しているものと思っていたのだが、いくら上ってもそれらしき岩盤は現れない。仕方なく引き返していると、西方に巨大な絶壁岩盤があるのが目に入った。谷の本流の取水パイプから分岐して、そちらの方にも取水パイプが走っている。もしやと思い、それを辿ると、入口横に不動明王の石仏が建立された穴ノ御前「下ノ穴」が遂に現れた(高度計高度240m地点)。<br /><br />入洞すると20mほどで立って歩ける区間が終った。そこからは左下の横穴に腹這いになって入らないといけないようだが、カメラシューに取り付けるライトしか持参してなかったため、諦めた。<br />入口に戻り、北側に回り込むと、高さ3mほどの所に「上ノ穴」が開口していた。しかし登りにくく、滑ってカメラを岩にぶつけ、フィルターに傷がついてしまった。<br />もう入口に上る気力が失せ、下山した。<br /><br />○法華津峠から高森山の登山コース図や穴御前の探訪コース図=http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-282139.html

南予随一の絶景峠と幻の洞窟とハクモクレンと桜

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2013/03/30 - 2013/03/30

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マローズ

マローズさん

昔から南予(愛媛県南部)随一の絶景と言われる峠(厳密には絶景地は峠の若干南東)がある。それは宇和島市との境界付近の西予市側にある法華津峠展望所。足摺宇和海国立公園に含まれる法華津山脈の一角にあり、標高は約400m。眼下には法華津湾から宇和海が広がり、晴天日には九州まで見渡せる。

この展望所は車道化され、道沿いには桜も咲いていることから、車で訪れる行楽客が多いが、当方は敢えて国道56号の法華津トンネル南口(宇和島市吉田町法花津)から昔の峠道を登り、展望所から一等三角点峰・高森山(634.9m)を往復縦走した。それは、峠の登山口から程近い場所に、[幻の洞窟]「穴ノ御前」の上り口があるため。

穴ノ御前は幕末に刊行された「四国遍路道中雑誌」(松浦武四郎著)に記されており、「この穴奥は知れがたしと言へり・・・(略)・・・近年、狩人が犬を入れしが、戻らずと云い伝う」とある。
石花がある石灰鍾乳洞で、かつて延長180mほどまで探査されたことがあったようだが、全容は分かってないという。洞穴名は内部の形状が女陰に似ていることから名付けられたものと思われる。
洞穴は上下二段になっており、一般に知られているのは「下ノ穴」。以前は洞穴に到る登山道があったが、平成に入り、廃道化した。それでも藪はあまりないので、探訪は難しくない。

車での帰路、法華津峠から立野へ下る道路沿いにモクレンとハクモクレンの小群生地があり、県道29号に下りて東進して行くと、西予市宇和町明間(あかんま)の肱川沿いの明間河川公園に、提灯に照らされた約450本の桜並木があった。

[探訪コース]
法華津トンネル南口(標高約220m)からのコースは「四国のみち」の別路として整備されており、案内図板も建てられている。廃屋前に駐車スペースがあり。
登山道は法華津峠に食い込む谷を何度か渡り直しながら上って行くが、最初の左カーブ辺りの右手に小さな洞穴がある。背をかがめて入ることができるが、時間的な余裕がないため、やり過ごす。登山道沿いには切り立った岩盤や巨岩が随所にある。

地形図(伊予吉田)に記載されていない未舗装の作業車道に出ると右折する。
道は支尾根側面に突き当たると左に急カーブを描くが、そのまま直進して尾根の突端に乗れそうだったので、尾根上に出ると、そこはパノラマが広がる岩場になっていた。法華津峠展望所よりも眺望が優れ、東西に長い法華津湾から宇和海、法花津地区のみかん山群が視界一杯に広がる。

岩尾根を登るとすぐ展望台やベンチのある法華津峠展望所。桜の木も何本かあり満開だった。
北に行くと稜線を走る道路に出るが、ここが本来の峠で、こちらにも峠碑が建立されている。四国のみちの道標は、目指す高森山へは道路を東に向かうよう、示しているが、東屋背後の碑から東に未舗装林道が付けられており、そちらの方が近道になるだろうと思い辿ってみた。そうすると案の定、切通し部に高森山を示す道標が立っていた。

高森山山頂直下に展望舎やベンチが設置されているが、東に少し下れば、南方や法華津湾の展望が望める。
登山口に引き返すと、穴ノ御前登山口へと移動した。法華津トンネル南口から西に折れる道路を数百メートルほど行った、農地の谷に駐車。復路、そこから少し手前から北西に上がる小径が正規の登山道だったということが分かったのだが、往路は谷を遡行して行った。

地元農家の話から、この谷沿いに穴ノ御前が開口しているものと思っていたのだが、いくら上ってもそれらしき岩盤は現れない。仕方なく引き返していると、西方に巨大な絶壁岩盤があるのが目に入った。谷の本流の取水パイプから分岐して、そちらの方にも取水パイプが走っている。もしやと思い、それを辿ると、入口横に不動明王の石仏が建立された穴ノ御前「下ノ穴」が遂に現れた(高度計高度240m地点)。

入洞すると20mほどで立って歩ける区間が終った。そこからは左下の横穴に腹這いになって入らないといけないようだが、カメラシューに取り付けるライトしか持参してなかったため、諦めた。
入口に戻り、北側に回り込むと、高さ3mほどの所に「上ノ穴」が開口していた。しかし登りにくく、滑ってカメラを岩にぶつけ、フィルターに傷がついてしまった。
もう入口に上る気力が失せ、下山した。

○法華津峠から高森山の登山コース図や穴御前の探訪コース図=http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-282139.html

旅行の満足度
4.5
観光
4.0
交通手段
自家用車
  • 峠道は四国のみちにも指定されており、滝状の沢もある。

    峠道は四国のみちにも指定されており、滝状の沢もある。

  • 四国のみち途中にある洞窟

    四国のみち途中にある洞窟

  • つつじの咲く岩盤

    つつじの咲く岩盤

  • つつじ

    つつじ

  • 桜越しに電波塔を

    桜越しに電波塔を

  • 法華津峠展望所より展望がいい岩場

    法華津峠展望所より展望がいい岩場

  • 法華津山脈の山の斜面には桜が

    法華津山脈の山の斜面には桜が

  • 西村清雄の歌碑の建つ法華津峠展望所

    西村清雄の歌碑の建つ法華津峠展望所

  • 大河のような法華津湾

    大河のような法華津湾

    法華津峠 自然・景勝地

  • 桜

  • 高森山への道路沿いに咲く桜

    高森山への道路沿いに咲く桜

  • 高森山一等三角点

    高森山一等三角点

  • 高森山展望舎上の縦走路に建つ道標

    高森山展望舎上の縦走路に建つ道標

  • 高森山の東方からの眺め。右奥に宇和海。

    高森山の東方からの眺め。右奥に宇和海。

  • 復路、法華津湾口の展望が優れた岩があった

    復路、法華津湾口の展望が優れた岩があった

  • こちらは開花している木が少ない

    こちらは開花している木が少ない

  • 薄紫の花

    薄紫の花

  • この小屋の右側に穴御前登山口があるが、途中の分岐で左折しなければならない。

    この小屋の右側に穴御前登山口があるが、途中の分岐で左折しなければならない。

  • 穴ノ御前・下ノ穴

    穴ノ御前・下ノ穴

  • 左が穴御前の入り口。右の穴には地下水が流れている。

    左が穴御前の入り口。右の穴には地下水が流れている。

  • 女陰に似た形状

    女陰に似た形状

  • 左下の穴に腹這いになって入らないといけない

    左下の穴に腹這いになって入らないといけない

  • 穴ノ御前・上ノ穴

    穴ノ御前・上ノ穴

  • 高森山山容

    高森山山容

  • ハクモクレンとモクレンの群生地

    ハクモクレンとモクレンの群生地

  • ハクモクレンは陶器のような質感

    ハクモクレンは陶器のような質感

  • 木蓮

    木蓮

  • 明間河川公園の桜

    明間河川公園の桜

  • 提灯に照らされるソメイヨシノ

    提灯に照らされるソメイヨシノ

  • 昭和橋から見た桜

    昭和橋から見た桜

  • 宇和川(肱川)南岸の桜

    宇和川(肱川)南岸の桜

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